錦織圭選手や大坂なおみ選手の活躍により、人気沸騰中のテニス。これをきっかけにテニスを始めようという方も増えているようですが、テニスのラケット選びというのは専門的な知識も必要で難しいものです。
この記事では『テニスラケット』の選び方を項目別に分けてくわしく解説します。最後におすすめのテニスラケットをランキング形式で紹介するので、ぜひ参考にしてください。
テニスラケットの選び方
使用するボールのタイプで選ぶ
『軟式テニス』をするのか、『硬式テニス』をするのかによってラケットの選び方が変わります。軟式のラケットと硬式のラケットは一見すると同じもののように見えます。ですがストリングの張りが軟式は柔らかく、硬式は硬いです。
グリップも軟式は正八角形ですが、硬式は面の広い八角形違いがあります。軟式と硬式のラケットを見分ける簡単な方法は、『STA公認マーク』があるか確認することです。軟式の場合は、フェイスとグリップの境目にマークがあるのでそちらで見分けるといいでしょう。
フェイスの大きさで選ぶ
オーバーサイズ
3種類の中でもっとも大きな『オーバーサイズ』は、軽い力でボールを遠くまで飛ばせます。そのため筋力の少ない女性や高齢者の方でもあつかいやすく、スイートスポットも広いため初心者にも適しています。
テクニックを使わなくても大きな回転をかけられるのも特徴の1つです。しかしミッドサイズやミッドプラスとくらべるとボールコントロール性能は低くなるので注意してください。
ミッドサイズ
もっとも小さなフェイスの『ミッドサイズ』は、ストリングのたるみが少なくボールコントロール性能を重要視する上級者におすすめです。スイートスポットが狭いため、初心者には不向きなラケットです。
飛距離が伸びにくいのですが、空気抵抗が少なく振り抜けるためスイングがしやすいです。自身の筋力で飛距離を調整できます。スイートスポットで球をとらえ、ライン際を攻めたプレイがしたい上級者向けのラケットです。
ミッドプラス
ミッドサイズとオーバーサイズの中間のサイズで、もっとも主流なのが『ミッドプラス』です。パワーとコントロール、スイートスポットのバランスが良く、ミッドサイズとオーバーサイズの両方の長所をもつのが特徴。
オーバーサイズに比べフェイスが小さいため取り回しが簡単。中級者以上の方におすすめです。
ラケットの重量で選ぶ
軽量タイプ
『軽量タイプ』は重さが270g前後で取り回しがしやすく、長時間プレイしても疲れにくいです。筋力の少ない方にも無理なく振れるので、女性や高齢者の方におすすめです。
軽いため手に衝撃が伝わりやすく、重い球を打つのが難しい点も。しかしボレーのように瞬発力が求められるショットを打つ場合には、素早く振りぬくことができます。なので瞬発力で勝負したい方におすすめのタイプです。
重量タイプ
『重量タイプ』は重さが305g前後のもので力強いショットを打つことができるのが特徴。重いボールを打ち返しても衝撃を感じにくいです。ボールを強力に打ち返すことができるため、筋力に自信のある男性プレイヤーにおすすめです。
30g程度の差とはいえ、軽量タイプに比べると重量もあるので長時間のプレイでは疲れやすくなります。なので高齢者や女性のプレイヤーには不向きです。
フレームの厚さで選ぶ
薄め
フレームの厚さが17~21mmと薄めのものを『薄ラケ』と呼びます。フレームが柔らかくしなりが強いため、コントロールが良くスピンをきかせたテクニカルなショットが打てます。筋力が強い方やスイングスピードが早い人は薄いフレームを選ぶといいでしょう。
ですが厚みのあるラケットに比べると反発性が低いため、打球感が柔らかく飛距離は伸びません。男性プレイヤーや、筋力のある女性など打球の飛距離をおさえたい方におすすめです。
中厚
フレームの厚さが22~25mmのものを『中厚』と呼びます。パワーとコントロールのバランスが良く、もっともスタンダードなタイプです。あつかいやすい厚さのため、初心者から上級者まで幅広いプレイヤーに愛用されています。
中厚のフレームを使ってボールの飛距離をコントロールするのが難しい場合は、厚ラケや薄ラケで調整できます。自分にあったラケットを選ぶための目安にもなるので、最初の1本として中厚のラケットを使うのもおすすめです。
厚め
フレームの厚さがが26~30mmのものを『厚ラケ』と呼びます。フレームが硬く反発性が強いため、ボールを遠くまで飛ばすことができます。打球を重くしたい方やパワープレイ重視の方にピッタリです。柔軟性が低いため、コントロールが悪くなったり強い回転をかけたりといったプレイが難しくなります。
女性や高齢者の方の様に筋力が低い方にも適した厚さです。反発性が高いため、相手のショットの力を利用して打ち返すようなプレイに向いています。
ストリングの本数で選ぶ
フェイスに張られた縦横に伸びるストリングの本数を『ストリングパターン』といいます。
ラケットのストリングパターンは16(縦)×19(横)が主流です。本数はものによって前後します。
ストリングの本数が少なく、目の粗いものはスイートスポットが広くなります。ボールに回転をかけやすくなるため、初心者向きです。目の細かいものはスイートスポットが狭くなりうまく当てるのが難しくなるため中級者~上級者向きです。しかし打球が鋭くなるというメリットもあるので、どのストリングパターンにするかは自分のレベルにあわせて選びましょう。
グリップのサイズで選ぶ
グリップのサイズには1~4の4段階に分かれ、一般的に手の大きい男性は3を使用し、手の小さい女性は2を使用することが多いです。このように手の大きさにあわせて選ぶのが普通ですが、太いグリップと細いグリップにはそれぞれ特徴があります。
細いグリップは手首の可動域が広くなるため、ドロップショットなど緻密なショットを打つのに適しています。太いグリップは安定したストロークができるようになります。自分にあうグリップのサイズがわからない方は、細めのものを選びオーバーグリップを巻いて調整するのも選択肢の1つです。
ラケットの重心の位置で選ぶ
ラケットの重心がどこにあるかによっても打球に変化が出ます。『トップヘビー』『イーブンバランス』『トップライト』と3つの重心に分かれます。
イーブンバランスはもっともポピュラーでクセがないため初心者におすすめです。トップヘビーはラケットの先端側に重心があり、遠心力が多く働くためストロークが安定します。トップライトはグリップ側に重心があり、素早い動きに対応できるので、ボレーでネット際などを攻めるのに向いています。
使用目的に合わせて選ぶ
レジャー目的のテニスであればアルミフレームのものが5000円以下で買えるものが多く、丈夫なのでおすすめ。しかし金属素材のため重さが300g以上のものも多く、長時間のプレイには不向きです。
これからテニスを始めたい方や、部活用のラケットならカーボンフレームのものがおすすめです。重さも250gほどで女性にもあつかいやすいものがあります。上級者の方であれば、ブレが少なく、コントロールに優れたチタンやタングステンなど高反発素材の競技用がおすすめです。
デザインで選ぶ
デザインでラケットを選ぶのもおすすめです。好きなデザインのラケットを使えば、練習のモチベーションも自然と上がります。練習が楽しくなり、上達のスピードもあがるかもしれません。
テニスラケットのおすすめのメーカー
バボラ
ラファエル・ナダル選手も愛用していることで人気のメーカーです。デザインも良く見た目を重視したい方におすすめ。バボラの『ピュアドライブ』は現在、世界で最も売れているラケットとして有名です。
HEAD
商品ラインナップが豊富で、さまざまなプレイスタイルの方におすすめできるメーカー。愛用している有名プレイヤーのアンディ・マレー選手も世界トップクラスのオールラウンダーです。
ウイルソン
錦織圭選手が使用していることで日本では馴染みの深いメーカーです。常に新しいラケット製造に挑戦し続け、操作性の高いのが特徴。ハイエンドモデルが多く、初心者よりは中級者以上の方におすすめです。