『トリートメント』は、美しい髪の毛には欠かせないアイテムの一つです。ヘアースタイルが決まらないと感じている人は、髪の毛が傷んでいるかもしれません。トリートメントを使ってお手入れをすれば、また健康的な髪の毛に戻ります。
現在販売されているトリートメントの商品数は豊富にあり、商品やメーカーによってもそれぞれ特徴やタイプなどの違いがあります。自分の髪質に合った商品を選ぶことがポイントです。トリートメントの特徴と上手な選び方を解説し、おすすめのトリートメントをランキング形式で紹介していきます。
トリートメントをおすすめする理由とは
髪の毛は、パーマやカラーリングだけでなく、紫外線やドライヤーの熱などによってダメージを受けています。傷んだ髪の毛は表面のキューティクルが剥がれ、内部の水分が蒸発してパサついて指通りも良くありません。
傷んだ髪をトリートメントすれば、毛の内部にまで水分や栄養分を浸透させて修復し、コーティングできるため、紫外線やドライヤーからの熱からも髪を保護。カラーリング剤の流出を防いで、カラーリングの色持ちを長持ちさせる効果もあります。
トリートメント・コンディショナー・リンスの違い
シャンプーで髪の毛の汚れを落としたあとに使うヘアケアアイテムとして、『トリートメント』のほかに『コンディショナー』と『リンス』が挙げられます。
『コンディショナー』と『リンス』は、髪の毛の表面をなめらかにするのに対し、トリートメントは髪内部にまで栄養を浸透させて補修するのが役割です。
『リンス』と『コンディショナー』の違いは、リンスは表面のキューティクルを整えるだけですが、コンディショナーはキューティクルを整えながら髪を保護します。
トリートメントのおすすめの選び方
トリートメントは、ドラッグストアやコンビニなどで手軽に購入できるヘアケアアイテムです。さまざまなメーカーから、豊富な商品が販売されています。商品によっても液体タイプや使い方などの特徴が異なるため、種類ごとの特徴を理解しておくと選ぶときに便利です。
購入する前には、まず自分の髪質やダメージをしっかりと把握しておきましょう。せっかくトリートメントを使っても、自分の髪質に合ったものでないと十分な効果が得られません。
トリートメントのタイプで選ぶ
トリートメントは、『オイル』・『ミルク』・『クリーム』・『ミスト』の4タイプに大きく分けられます。それぞれのトリートメントに含まれる水分と油分の配合率が異なり、仕上がりの髪の質感が大きく変わるので、特徴を理解しておきましょう。油分が最も含まれているものがオイルタイプ、最も少ないものがミストタイプです。
油分が多いタイプは、しっとりとした髪に仕上がります。サラサラの髪に仕上げたい人は、水分が多いタイプを選びましょう。
オイルタイプ
『オイルタイプ』のトリートメントは、ひまわりオイルやアルガンオイル、ホホバオイルなどの植物を原料としたオイルが含まれているものが多く、髪にツヤを与えます。シャンプーあとの濡れた髪の毛に使える手軽さが特徴です。伸びが良いため、少量つけるだけで1本1本の毛をしっかりとコーティングして、ドライヤーの熱や摩擦から髪を保護してくれます。
枝毛や切れ毛もコーティングしながらケアできるので、毛先のダメージが特に気になる人に最適です。
ミルクタイプ
『ミルクタイプ』は、油分だけでなく水分も多く含まれているので、ベタつかずにしっとりとした仕上がりが特徴です。粘度が高いため、オイルトリートメントと比べると伸びがあまり良くありませんが、髪にしっかりと付着し、保湿成分が髪の内部にまで浸透して潤いを与えます。
特に髪の毛のパサつきが気になる人は、コラーゲンやヒアルロン酸などの保湿効果の高い成分が含まれた商品をチェックしてみましょう。毛先までしっとりと、指通りの良い髪に育てられます。
クリームタイプ
『クリームタイプ』のトリートメントは、ミルクタイプと同じく水分と油分が配合されたトリートメントです。オイルタイプの次に油分が多く配合され伸びが良く、水分によってベタつきを抑えられています。商品によっても配合されている油分が異なるので、テクスチャーをチェックしてから購入した方が安心です。
しっとりと仕上げたい人は重めのテクスチャー、サラサラに仕上げたい人は軽めのテクスチャーを目安にしましょう。トリートメントクリームは、スタイリング剤としても使えます。
ミストタイプ
『ミストタイプ』のトリートメントは、油分が配合されていないトリートメントです。油分が配合されていないのでさらっとした使い心地が特徴です。洗い流す必要もなく、髪の毛の気になる部分にスプレーするだけで、霧吹きのように髪全体に広がって付着して内部に浸透するため、揉みこむ必要もありません。
忙しい朝など、シュッとスプレーするだけで髪に栄養を与えてコーティングしながら、寝ぐせ直しやスタイリング剤としても使えるので便利なトリートメントです。
洗い流すかどうかで選ぶ
トリートメントは、『洗い流すトリートメント』と『洗い流さないトリートメント』といった2つの使い方にも分類できます。
洗い流すトリートメントは、お風呂でのシャンプーあとにトリートメントを髪に馴染ませて洗い流すタイプです。洗い流さないトリートメントは、シャンプーあとのタオルドライした髪に馴染ませて使います。
どちらのタイプも髪の毛を健康的で美しくするためのトリートメントですが、配合されている成分と役割が少し異なるので、併用して使うのもおすすめです。
洗い流すトリートメント
『洗い流すトリートメント』は、カチオン界面活性剤と呼ばれる柔軟剤などにも含まれる成分が多く入っているため、しっかりとシャワーで洗い流さなくてはなりません。シャンプーあとのキューティクルが開いた髪に使い、髪内部にまで成分を浸透させることで、内側から髪の傷んだ部分を補修します。
洗い流すトリートメントは、使っているシャンプーと同じブランドのものを使用することで、さらに効果が実感できるため、揃えて使ってみましょう。
洗い流さないトリートメント
『洗い流さないトリートメント』には、カチオン界面活性剤がほとんど含まれていないため、洗い流す必要がありません。ただしキューティクルが、十分に開いた状態ではない乾いた髪やタオルドライあとの半乾きの髪に使用するので、内部に成分を浸透させるよりも、髪の表面を保護する役割のアイテムと考えておきましょう。
髪の表面を保護するだけでなく、傷んだ内部の修復のためには洗い流さないトリートメントと併用するのがおすすめです。
髪質で選ぶ
パサつきや枝毛、くせ毛や毛の太さなど髪質は人によってもさまざまです。まずは自分の髪質を把握し、どんな髪の毛にしたいのかをはっきり決めておきましょう。髪質に合わないトリートメントを使うと、ベタついたり効果が実感できなかったりと、失敗する可能性が高いです。
現在市販されているトリートメントは、髪質に合わせて選べるように商品が細分化されています。自分の髪質に合った商品を使って、理想の髪を目指しましょう。
パサついた髪質
カラーリングや紫外線などでダメージを受けた髪は、キューティクルが剥がれて水分が蒸発しやすく乾燥してしまいます。乾燥すると、髪の毛はパサついてしまいます。パサついた髪には、内部にまで水分を浸透させて十分に保湿しなくてはなりません。
アルガンオイルやホホバオイル、ココナッツオイルなど植物由来の保湿効果の高い成分が配合された商品を選びましょう。またトレハロースも、最近保湿力の高さで注目されています。
まとまりにくい髪質
まとまりにくい髪質は、パサついた髪と同じように乾燥が原因です。内部に水分を浸透させて潤いを与える、アルガンオイルやホホバオイルなどが配合された保湿効果の高いトリートメントを選ぶと良いでしょう。また保湿だけでなく、髪の毛の表面を滑らかにする働きのあるヒアルロン酸や、高い保水力を誇るリピジュアなどの成分もおすすめです。
アルガンオイルやヒアルロン酸などの成分は、化粧品にも使われているため安心して髪にも使えます。
ハリ・コシのない髪質
ハリ・コシのない髪質の原因は、カラーリングや紫外線などの外的ダメージだけではなく、加齢も原因です。髪の毛に自然なツヤ感とボリュームがほしい人には、髪の毛が根元からふんわりと軽やかに立ち上がるノンシリコンタイプがおすすめです。
シリコン成分は、頭皮に付着しているとフケやかゆみの原因となりますが、ノンシリコントリートメントには、化学成分であるシリコンが含まれていないので皮膚の弱い人でも安心して使えます。
癖毛
癖毛の原因は、遺伝やダメージのほか、髪の毛の水分量の差が原因と言われています。ダメージによる癖毛の場合には、ダメージに特化したトリートメントを使用してみましょう。ダメージを補修しても癖毛が治らない場合には、水分量を均一にするトリートメントを使います。
髪内部の水分量バランスを一定に保つためには、イソステアリン酸が配合されたトリートメントが効果的です。毛の内部の水分量が一定になることで、癖毛やうねりなどが改善されます。
枝毛・切れ毛
高温でのヘアアイロンやカラーリング・パーマを繰り返すと、髪の毛の表面にあるキューティクルが剥がれ、枝毛や切れ毛の原因となります。剥がれたキューティクルは、元には戻りませんが、剥がれかけたキューティクルを保護してダメージを最小限に抑えましょう。
枝毛・切れ毛には傷んだ髪を修復し、ダメージを抑制する効果のあるCMADKが配合されたトリートメントが向いています。CMADKは、シャンプーやドライヤーなどを繰り返しても、内部にとどまりダメージ修復しながら予防してくれる優れた成分です。
抜け毛・薄毛
抜け毛・薄毛は、髪が傷んでいるのではなく頭皮の乾燥が原因の一つです。毎日のドライヤーの熱や紫外線などによって頭皮が乾燥すると、血行不良になり毛穴に必要な栄養素が運ばれず、細毛が生えたり毛が抜けたりします。頭皮用の保湿効果の高い、ヒアルロン酸の主成分であるグルコサミンが含まれたトリートメントを選びましょう。
トリートメントで保湿するだけでなく、シャンプーや汚れなどを毛穴に詰まらせないようにしっかりとシャワーですすぐことも大切なポイントです。
低刺激かどうかで選ぶ
肌の弱い人は、初めて使うトリートメントには注意が必要です。商品によって、配合されている成分が異なるため、あらかじめ自分に合わない成分がわかっている人は表示成分をチェックして、肌に合わない成分が入っていないことを確認してから購入するようにしましょう。
髪質に合ったトリートメントを選ぶことも大切ですが、頭皮に炎症が起きるとフケやかゆみなどの原因となってしまうことも考えられます。低刺激のノンシリコンやオーガニック商品を選んで見るのもおすすめです。
髪の太さで選ぶ
髪の毛の太さから、自分の髪にピッタリなトリートメントを選べます。太い髪の毛には、油分が多いオイルタイプやクリームタイプのものがおすすめです。油分が髪にいきわたり、毛先までしっとりと仕上がってボリュームを抑えられます。
髪の毛が細い人は、水分量が多いミルクタイプやミストタイプがおすすめです。ぺちゃんこになりがちな細い毛も、軽やかなふんわりとしたボリュームのあるヘアースタイルに仕上がります。
ツヤ・指通りの良さで選ぶ
ツヤのある輝いた髪になりたい人は、オイルタイプのトリートメントを選びましょう。特に、しなやかでツヤのある髪に導く成分であるスクワランオイルや、保湿効果の高いアボカドオイルなどが含まれたトリートメントが効果的です。
指通りの良い髪に仕上げたい人は、コンディショニング成分であるキトサンやシリコンが含まれたトリートメントがおすすめです。キトサンは、キューティクルの代わりとなって、髪の毛を保護保湿してくれる効果が期待できます。シリコンも、髪の毛の表面をコーティングしてサラサラの髪に仕上げます。
トリートメントの香りで選ぶ
トリートメントは髪を補修・保護するためのヘアケアアイテムですが、香りも選ぶときの重要なポイントとなります。トリートメントの香りは豊富に展開されており、ローズ・ユリ・ジャスミンなどの上品なフローラル系や、オレンジ・レモン・ゆずなどのシトラス系の爽やかな香りが人気です。
はちみつ・ミルク・バニラなどの甘い香りも展開されているので、自分好みの香りを見つけて、トリートメントあとの髪の香りも楽しんでみましょう。
サロン専売かどうかで選ぶ
市販のトリートメントを使用していても、あまり効果が感じられない人は、サロン専売のトリートメントも検討してみましょう。サロン専売の商品は、市販品よりも値段が高く設定されていますが、高い補修効果が期待できます。サロンでトリートメントを受けるよりも、自宅でサロン級のトリートメントが手ごろな値段でできるのもメリットです。
また1回ずつ、個別包装された集中トリートメントパックなども販売されており、ダメージが気になる人や、パーマ・カラーリングのあとのケアとしてもおすすめです。
トリートメントのおすすめの使い方
効果的にトリートメントをするためにおすすめの使い方を紹介しましょう。洗い流さないタイプのトリートメントは、タオルドライした髪の毛の中間から毛先にかけてトリートメントを流布して良く揉みこみ、馴染ませたらドライヤーで乾かします。
洗い流すタイプのトリートメントは、シャンプーあとの髪の水気を良く切ってから、髪の毛の中間から毛先にかけてトリートメントを塗っていきます。シャワーキャップなどでカバーして髪に馴染ませたら、シャワーですすぎましょう。コンディショナーやリンスを併用する場合には、トリートメントのあとに使います。