『電気ストーブ』といっても種類はさまざま。最低限の機能にしぼった安価なモデルから、高性能の最先端モデルまで多くの製品が各メーカーが販売しています。
この記事では電気ストーブの概要や選び方を解説していきます。おすすめ商品もランキング形式でご紹介していきますので、購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
電気ストーブとは
電気ストーブのメリット
1.本体が安い
電気ストーブはシンプルな構造のものが多く本体価格が安いため、初期費用を抑えたい方に適しています。
2.早く暖まる
スイッチを入れるとすぐに暖かくなりはじめます。立ち上がりの遅い他の暖房器具と合わせて使えば欠点を補ってくれるのでおすすめです。
3.衛生的
灯油やガスを使うファンヒーターは、一酸化炭素中毒にならないよう定期的な換気が欠かせませんが、電気ストーブは電熱線のヒーターを使っているため、空気を汚さず衛生的です。
電気ストーブのデメリット
1.電気代が高い
電気ストーブは本体の安さに比例して電気代は高くつきます。電気ストーブは同じ時間使用すればエアコンより電気代が高いです。長時間つけっぱなしではなく、着替えの間やお風呂上がりなど一時的な使用に向いています。
2.暖まる範囲が狭い
遠赤外線の届く範囲をピンポイントで暖めるタイプが多く、部屋全体を暖めるのは苦手です。電気ストーブで広範囲を暖めたいならファンヒーターやオイルヒーターを選びましょう。
3.事故が多い
表面の温度が高くなるため火災に注意する必要があります。布団の近くに置いていると発火してしまうという恐れもあります。燃えるものは近くに置かないようにしましょう。
おすすめの電気ストーブの種類
ふく射式電気ストーブ
ニクロム線電気ストーブ (石英ヒーター)
『クロム線電気ストーブ』は、ニクロム線のコイルを石英管ガラスで覆った電気ストーブです。部屋全体を暖めるほどの威力はなく、スポット暖房として使います。温風が出るわけではないので、作動音がほとんどせず、汚れた空気も出しません。
ハロゲンヒーター
『ハロゲンヒーター』は、タングステンフィラメントのコイルとハロゲンガスを、石英管に封入したタイプの電気ストーブです。ニクロム線電気ストーブよりも立ち上がりが早い『すぐ暖まるヒーター』として発売されました。しかし人の体を暖める『遠赤外線』を発する量が少なく、暖房威力が弱かったことから、あまり使われなくなっています。
カーボンヒーター (グラファイトヒーター)
『カーボンヒーター』は、カーボンフィラメントのコイルと不活性ガスを石英管に封入したタイプ。暖まるのが早く遠赤外線を出す量も多いため、人気の種類です。カーボンヒーターの上位モデルがグラファイトヒーターです。人間の体に吸収されやすい波長域の遠赤外線を豊富に出し、体の奥までしっかり暖めてくれます。
シーズヒーター
『シーズヒーター』は、ニクロム線のコイルを絶縁体で包んだものが、ステンレスなど金属製の管に入ったヒーターです。金属管を使っているため他のふく射式電気ストーブに比べ丈夫にできています。ストーブが倒れてしまっても簡単には割れず、キッチンで水がかかる恐れのある場所でも使いやすいのがメリットです。
温風式電気ストーブ
セラミックファンヒーター
ふく射式電気ストーブとの違いは、温風が出ることです。温風が出ないタイプは狭い範囲しか暖められないのが難点ですが、『セラミックファンヒーター』は広範囲の暖房としても使えます。ただし乾燥が気になるというデメリットもあります。
対流式電気ストーブ
パネルヒーター
『パネルヒーター』は薄いパネル状のヒーターで内部にふく射式の電気ヒーターが入っています。非常に薄いため狭いスペースで使いやすいタイプです。オイルヒーターよりパワーが弱く広い部屋には向きません。
パネル表面はあまり熱くならないので火傷の心配もなく安全に使えます。対流式がいいけれど大きなオイルヒーターを置く場所がないという方に最適です。
オイルヒーター
『オイルヒーター』は内部にオイルが入っています。オイルを暖めて発生した熱で対流を起こし、ゆっくりと時間をかけて部屋全体を暖めるタイプです。
オイルヒーター内部のオイルは密封され劣化しないようになっているので交換の必要はありません。パネルヒーターよりも大型ですが暖める力が強くメインの暖房として使えます。
おすすめな電気ストーブの選び方
サイズで選ぶ
ローテーブルやデスクの下で使いたい場合は、高さのチェックが欠かせません。卓上で使う場合はかなり小型でないと使いづらいでしょう。
使用時だけでなく保管場所についても、考えておくことをおすすめします。暖房器具ですから、夏場は収納していなくてはいけません。どこで保管するか考え邪魔にならないサイズを選びましょう。
重さで選ぶ
電気ストーブのメリットの1つが『持ち運びできること』。重たすぎる製品は動かすのが大変です。
重さというのは、ネット通販で注文するときに意外に見落としがちなステータスなので、忘れず確認しておきましょう。
耐久性で選ぶ
『耐久性』をスペックで判断するのは難しいですが、信頼できるブランドの商品かどうかが1つの目安です。
コーティングによって耐久性を上げている商品もあるので商品説明などでチェックしましょう。
温度調節機能で選ぶ
『温度調節』がどのくらい細かく設定できるかも重要な選択基準です。短時間の使用で温度調節はそれほど気にしないならば、『強弱2段階』でも十分でしょう。
逆にオイルヒーターのように、長時間使用するタイプなら室温に応じて自動で温度調節をしてくれるものが便利です。
便利機能で選ぶ
『タイマー設定』ができるか、自動で首振りができるかなどのオプション機能もチェックしたいところ。
『人感センサー』が付いており、人がいなくなると自動でスイッチを切ってくれるものもあります。節約重視の方は『エコモード』の有無も確認しておきましょう。
電気ストーブのおすすめのメーカー
山善
1947年に機械工具商として創業した『山善』。『ものづくり』と『快適生活空間づくり』のプロフェッショナル。
空調機器やキッチン家電をはじめ、家電雑貨全般を取り扱っています。カーボンヒーターとシーズヒーターを組み合わせた『ツインヒート』や、加湿機能付きの『遠赤外線電気ストーブ』など面白い商品を開発しています。
Aladdin (アラジン)
イギリスから始まった会社で、石油ストーブがメイン商品の『Aladdin』。
『ブルーフレーム』と呼ばれる、青い炎を出す石油ストーブを生産しています。ファンヒーターや電気ストーブなどにも手を広げ、暖房器具への技術を応用してグリルやトースターも開発していて、Aladdinの製品はデザイン性が高く、インテリアとしても楽しめます。
コロナ
空調・暖房機器や温水器のような住宅設備を製造している『コロナ』。1937年に石油コンロを製造する会社として創業しました。
シーズヒーターである『コアヒートシリーズ』や、カーボンヒーターの『スリムカーボン』などを販売しています。
ダイキン
『ダイキン』はエアコンや空気清浄機など空調のスペシャリスト。1924年に創業し、『空気で答えを出す会社』として空調の開発にとどまらず、森林再生や環境保全活動も行なっています。
ダイキンの『セラムヒーター』はシーズヒーターの一種。スタイリッシュなデザインで、人感センサーやリズムモード・速暖モード搭載の高機能電気ストーブを開発しています。
De’Longhi (デロンギ)
『De’Longhi』はオイルヒーターをはじめとする暖房機器や、コーヒーメーカー・ハンドブレンダーなどのキッチン家電を開発する会社。
イタリア発のメーカーで、イタリアのセンスを取り入れたおしゃれなデザインの家電が魅力です。対流式のオイルヒーターやパネルヒーター、温風式のセラミックファンヒーターを製造しています。
アイリスオーヤマ
生活家電や調理用品など幅広い商品を取り扱う『アイリスオーヤマ』。快適な生活のためのものづくりを目指しています。
セラミックファンヒーターや、ブラックコートヒーターなどの電気ストーブを販売。お手頃な値段の製品も多く取り揃えています。
電気ストーブのおすすめの使い方
他の暖房と組み合わせる
電気ストーブの中でもニクロム線電気ストーブやカーボンヒーターは近場の暖めを得意としています。エアコンに比べスイッチを入れてから暖かくなるまでの時間が短いので、暖かくなるまでに時間はかかるが部屋全体を暖められる暖房とセットにして使うのがおすすめです。
気帰宅直後など急速に暖めたいタイミングだけ電気ストーブを併用すればエアコンの欠点をカバーできます。
電気ストーブを安全に使うには
ふく射式電気ストーブの多くは、表面が高温になります。近くに可燃性のものがあれば発火することもあるのでストーブの周りで洗濯物を乾かしたり、布団のすぐ横で使用は控えましょう。