ゴルフをするにあたって、プレーの中核を担う重要なクラブである『アイアン』。用途が広く、さまざまな種類のアイアンを使い分けることによって多彩なショットを打てるようになります。
せっかくゴルフをするなら、よく吟味して自分に合ったアイアンを選びたいところです。しかしはじめたばかりの方にとっては、種類や機能が多種多様で、何を基準に選んでいいかわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事ではアイアンの種類と選び方について、初心者向けに丁寧に解説していきます。おすすめの商品もランキング形式でご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそもアイアンとは
『アイアン』はその名のとおり、鉄製のヘッドが装着されたゴルフクラブのこと。アイアンは飛距離よりも精度が重視され、距離を刻んでボールを目的地に運ぶ用途で使われます。
フェアウェイでの使用機会が多いのはもちろんですが、ラフやバンカーなどのコンディションにも対応可能。アイアンは距離に応じて『ショートアイアン』・『ミドルアイアン』・『ロングアイアン』に分かれ、距離が短いほどボールを高く打ち上げるクラブになります。
アイアンの3つのヘッドタイプ
アイアンのヘッドは主に3つの形状に分かれます。ヘッドの形状によって操作性やミスの補正能力に差がありますので、目的に合わせてヘッドを選びましょう。
それぞれのタイプについて、以下で説明します。
マッスルバックアイアン
『マッスルバックアイアン』は『フラットバック』とも呼ばれ、昔ながらの形状でバックフェースが肉厚に設計されているモデルです。ヘッドが小ぶりで操作性が高いのが最大の特徴。フェースの芯を意図的にずらすことでスピン量を調節できます。
まっすぐ打つというよりも、球筋を打ち分けやすいという特徴があります。その分ミスをすると飛距離が落ちやすくなるので注意が必要です。
スイートスポットが小さい上に重心距離が短いので、使いこなすことが難しい面がありますが、操作性がよいことと打感がよいことが大きな特徴。プロや上級者が好んで使うことの多いタイプのアイアンです。
キャビティバックアイアン
『キャビティバックアイアン』は、現在の主流といえるモデルです。
バックフェースを薄くしてそのぶん周辺に重量を配することによって、芯を外した時のヘッドのブレを抑え飛距離のロスを減らす仕様になっています。バックフェースの削りが深いほどミスの補正能力が高くなりますが、一方で操作性が低くなるという面も。
構造上フェースを薄くしやすく、ボールが潰れにくくなる分、弾きやすくボールの初速を上昇させます。飛距離を求めるのであれば、マッスルバックよりもこちらの形状の方が距離が伸びやすいといえるでしょう。
ポケットキャビティアイアン
キャビティタイプの中でも、よりスイートスポットを広げたのが『ポケットキャビティアイアン』。スイートスポットが広いのでミスに強く、低重心で作られているのでボールの打ち出し角を上げやすいのが特徴。
またボールが曲がりにくく、まっすぐ飛びやすいという利点もあります。少々ミスをしても安定して距離が伸びるので、とくに初心者にはおすすめのアイアン。
しかしボールコントロールがしづらく、ボールを曲げるのは苦手分野になりますので、その点は注意が必要です。
## おすすめのアイアンの選び方
アイアンはモデルによって操作性や飛距離性能が大きく異なります。主に以下のポイントを参考に、自分が求めるアイアンを選びましょう。
目的に応じて選ぶ
ここでは、ゴルフ初心者に向けた選び方のポイントについて説明します。
打球が飛びやすさを重視するならキャビティタイプがおすすめ
『キャビティタイプ』のアイアンヘッドは、打球が飛びやすいので初心者の方におすすめ。距離が伸びやすいだけでなく、ボールを高く上げやすいという特徴もあります。
さらに重さがありソールが厚いものを選ぶと、よりよいでしょう。軽すぎると安定感に欠けますし、ソールが厚ければ重心が後ろに下がるのでミスが減りやすくなります。
できるだけミスを減らして、簡単にゴルフを楽しみたいという場合にぴったりです。
スイングが安定させたい方にはスチールシャフトがおすすめ
スイングが不安定でブレやすい方には、『スチールシャフト』がおすすめです。
アイアンのシャフトの素材には、『カーボン』と『スチール』の2種類があります。一般的に『カーボンシャフト』のほうがより軽量で、『スチールシャフト』には重さがあるものが多いです。しかしカーボンシャフトはよくしなるので、スイングした際に狙った方向に打ちにくい場合があります。
一方スチールは剛性が高くねじれる力に強いという特性があります。つまり力強く振ってもブレることなくスイングが安定するのです。
アイアンの特性で選ぶ
ソールの広さやロフト角、シャフトといった特性もアイアンを選ぶ際に重要なポイントです。それぞれの違いについて理解し、アイアン選びの参考にしてください。
ソールの広さ
一般的に、アイアンの『ソール』は広い方がやさしいモデルといわれています。ソールの幅が広いほど低重心となるため、ボールが上がりやすくなるからです。またソールが広くなるほど地面に潜りにくくなるので、多少ダフっても飛んでくれます。
一方ソールが広いとクラブをコントロールすることは難しくなります。フェース面を感じながらスイングしたいという方にとっては、幅広ソールは操作性が悪く感じられるかもしれません。
球筋を打ち分けたい、または練習を重ねて技術を磨きたいという場合は、ソール幅の狭いマッスルバックのようなモデルが適しています。ミスを減らしてラクにプレーしたいという場合は、ソール幅が広めの『キャビティタイプ』がおすすめ。
ロフト角を見極める
アイアン選びの重要なポイントのひとつが、『ロフト角』と呼ばれるフェースの傾斜角です。
ロフト角の立ったアイアンは『ストロングロフト』と呼ばれることもあり、一般的にロフト角が立っているほど飛距離が出るとされています。しかしその一方、ボールが高く上がりにくいという面もあります。
アイアンの番手とロフト角の関係に決まりはなく、いわゆる『飛び系』アイアンは他のアイアンよりもロフト角が立っています。