寒い冬場には部屋を暖めてくれる暖房器具が必須です。暖房器具の中でも『ヒーター』はパワーが強いので暖かくなりやすく、移動させて別の部屋で使うことができるので使い勝手もよいです。
ヒーターは種類も多く、どれを選べばいいのかお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。単体で冬を乗り越えられるハイパワーな製品、エアコンなどの他の暖房器具と合わせて効果をはっきする製品と種類はさまざまです。
この記事では目的に合ったヒーターの選び方や、ヒーターを選ぶ際のポイントをご紹介します。おすすめヒーターのランキングもありますので、ぜひ参考にしてください。
おすすめのヒーターの種類
ヒーターは電気のみで使えるものから、灯油が必要なもの、ガスで強力パワーなものと7つの種類があります。それぞれの特徴をチェックしましょう。
石油ファンヒーター
『石油ファンヒーター』は一番馴染みのあるヒーターで、使うためには電気と灯油が必要です。灯油で火力を強め、その温風をファンで送り出すことによって部屋が暖かくなります。
石油ファンヒーターのメリットは、暖かい空気が出てくるまで時間がかからないことです。製品にもよりますが、電源をつけたら1〜3分ほどで温風が出てきます。
即暖力のある石油ファンヒーターですが、デメリットとして灯油を入れる手間がかかります。灯油はかなり頻繁に使う場合だと2日に1度は灯油タンクに補充をしないといけません。そして燃料となる灯油を調達しておかなければなりません。
その手間を解決するために、最近では灯油タンクが大容量で長く使えるタイプの製品が発売されたり、灯油を自宅まで配達してくれる販売店も現れたりしています。
ガスファンヒーター
『ガスファンヒーター』はガスを利用して温風を作り出します。つまり石油ファンヒーターの燃料がガスに変わったものです。
ガスには主に都市ガスやプロパンガスを使います。ガスファンヒーターのメリットは着火も5秒とはやく、パワーも強いので部屋も暖まりやすい点です。また石油ファンヒーターのように、燃料をわざわざ買いに行く必要はありません。ガスを燃焼している時に水蒸気ができるので、空気も乾燥しにくいメリットもあります。
デメリットはガスコンセントが必要なため、置ける場所が限られることと、定期的に換気をする必要があることです。
またガスには都市ガスとプロパンガスがありますが、それぞれガスの熱量が違うため専用のガスファンヒーターでないと使えません。間違って使ってしまうと不完全燃焼や過剰な燃焼を起こしてしまいとても危険です。使用する前にはしっかりご自宅のガスの種類を確認してください。
オイルヒーター
『オイルヒーター』は本体の中にオイルを循環させて、オイルヒーター自体を暖めることで部屋を暖かくします。
オイルヒーターは他のヒーターと違い温風が勢いよく出るわけではありません。なのでホコリやハウスダストがまって空気が汚れませんし、空気も乾燥しづらいです。中のオイルは減ることはないので燃料を補充する必要はなく、電気のみで使用できるので手間がかかりません。
ただオイルヒーターはパワーが弱いので部屋全体を暖めるのは難しく、エネルギーの効率が悪いため電気代がかかります。
ストーブ
『ストーブ』は灯油で実際に炎を発生させて部屋を暖めるので、非常にハイパワーです。そしてハイパワーなものの電源は必要なく、灯油と乾電池のみで使用できるので、コンセントのない屋外でも使えます。
燃焼している時は水蒸気が出ているので空気が乾燥しません。ストーブの上にやかんを置けばお湯を沸かすこともできます。
ストーブの上の側面は大変熱いので触ってしまうと大やけどをしてしまいます。小さいお子さんがいる方は十分に注意して使いましょう。また実際に炎が燃えていますので、換気や火の始末に気をつけなければいけません。
セラミックファンヒーター
『セラミックファンヒーター』は電気でセラミックスを発熱させ、温風をつくるヒーターです。電気しか使わないため燃料の補給も必要なく、火の心配もないので使いやすいです。スイッチを入れればすぐに温風が出てくるので、部屋が暖かくなるのに時間がかかりません。
一方で、サイズも小さくて薄型のものが多く持ち運びもしやすいですが、パワーが弱く広い部屋を暖めることは難しいです。即暖性がありますのでトイレや脱衣所など小さい空間で少しの時間暖めたい場合に向いているヒーターです。
遠赤外線ヒーター
『遠赤外線ヒーター』は中の発熱体を熱すことで、遠赤外線を発生させて暖めるヒーターです。遠赤外線ヒーターは温風を出したり、空気を暖かくするのではなくヒーターの前にあるものを直接暖めます。部屋全体を暖めるというよりかは体を暖めるのに向いているヒーターです。
本体の値段も安く初期費用が安く抑えられますが、部屋全体を暖められないのでサブとして使うとよいでしょう。また赤外線ヒーターの直面に布団や毛布など燃えやすいものを置くと、火が発生する場合があるので気をつけましょう。
パネルヒーター
『パネルヒーター』は薄いパネル型で、表面もパネルで覆われておりやけどの心配がなく安心して使えるのが特徴のヒーター。電気をエネルギーとして動いているので、灯油など燃料の補充は必要なく使い勝手がよいです。
お手軽に使えますが、パワーは小さくパネルヒーターだけでは広いスペースは暖まりにくいです。エアコンと併用して使うか、トイレや脱衣所など小さいスペースを短時間で暖めるために使うのに向いています。
おすすめのヒーターの選び方
暖房力で選ぶ
『暖房力』は高ければ高いほど、広いスペースを暖められます。暖房力の高いヒーターとしては『石油ファンヒーター』・『ガスファンヒーター』・『ストーブ』が挙げられます。これらはメインで、大きな部屋を暖めるのに適しています。それぞれの暖房力は製品の『適応畳数』から確認できます。
『セラミックファンヒーター』や『パネルヒーター』は部屋全体を暖めるのには向いていませんが、即暖力はあるのですぐ暖まりたい時や、トイレや脱衣所など小さい部屋で使う時に便利です。即暖力とはスイッチを入れてから本体が暖かくなるまたは温風が出てくる時間のことを指します。
暖房効率で選ぶ
『暖房器具』には2つの種類があります。空気を暖め、循環させることによって部屋を暖める『対流式』と、遠赤外線などの一定の箇所を暖める『輻射式』の2つです。
人が常にいることの多いリビングや居間などの空間を暖めるのには、『対流式』のものが効率がよいです。
安全性で選ぶ
暖房器具は火を使うものもあるので、なるべく『安全性』の高いものを選んでおけば安心です。特に小さいお子さんや高齢の方がいるご家庭では、やけどする可能性がないもの、もし電源を切り忘れても自動で電源が切れるものなど安全性が高いヒーターをおすすめします。
表面が熱くならずやけどの心配がなかったり、『チャイルドロック機能』、転倒時の自動停止機能の『セーフティ機能』や『自動オフタイマー』が付いていたりすると特に安心です。
電気代で選ぶ
冬場の暖房費はできるだけ安く抑えたいものです。
ヒーターの種類によって電気代は異なります。灯油やガスを燃料としている『石油ファンヒーター』や『ガスファンヒーター』は比較的電気代も安いですが、電気のみの『オイルヒーター』や『セラミックファンヒーター』は電気代が高くなります。消費電力が高くなるほど電気代が高くなるので、購入する時には消費電力をチェックしましょう。
省エネやエコモード機能が付いていれば利用シーンに合わせて節電ができます。
空気の乾燥度合いで選ぶ
空気が乾燥していると肌が乾燥したり、喉が痛くなったり体調不良になりやすいです。ヒーターなどの暖房器具は湿度を下げてしまうので空気が乾燥しやすくなります。その場合は加湿器を併用して使うか、なるべく空気が乾燥しないヒーターを選びましょう。
『オイルヒーター』や『遠赤外線ヒーター』は基本的に送風しないため空気が乾燥しにくいです。また『石油ファンヒーター』や『ガスファンヒーター』、『ストーブ』は燃料が燃える時に水蒸気を発するので湿度が保てます。
目的別おすすめ暖房器具
使用する目的で暖房器具を選べば効率がよく、かつ電気代も安くすませます。目的別のおすすめの暖房器具をご紹介します。
メインとして使いたい
メインとして使うには部屋全体を暖められなければいけません。部屋全体を暖めるのなら出力が強い『エアコン』、『石油ファンヒーター』を選びましょう。エアコンは初期費用が高いですが、やけどの心配もなく安全です。初期費用を抑えたいならば、ハイパワーが期待できる石油ファンヒーターやガスファンヒーターなど対流式がおすすめです。
『遠赤外線ヒーター』や『パネルヒーター』は広いスペースや空間を暖めるのには向いていません。
サブで使いたい
サブで暖房器具を使いたい時は『セラミックファンヒーター』や『オイルヒーター』がおすすめです。
オイルヒーターは空気も乾燥しにくいですし、優しく部屋を暖めてくれます。加湿機能付きのセラミックファンヒーターであれば湿度も保てるのでサブで使うのであればぴったりです。
風呂場やトイレなど小さなスペースで使いたい
キッチンやトイレ、風呂場の脱衣所などの小さなスペースを暖めるのには、小ぶりですぐ暖かくなる『セラミックファンヒーター』や『パネルヒーター』がおすすめです。
機能としては、人が来たら自動でスイッチがつく『人感センサー』が付いていればいちいちスイッチを入れなくてよいので、出入りの多いトイレなどでも効率よく使えます。
ヒーターにあると便利なおすすめ機能
タイマー機能
あらかじめ使う分だけ『タイマー』をかけておけば、消し忘れの心配なく使えます。時間指定でスイッチをオンにする機能があれば、朝の起きる時間の1時間前にセットしておくことで、起きてすぐに暖かい部屋で過ごせます。
対震自動消火装置
地震の対策として『対震自動消火装置』が付いていると安心です。大きい揺れを感じると自動で電源がオフになるので、地震の二次災害を防げます。
対震自動消火装置には機械的な中央に玉が入っているようなものから、傾斜センサーなどさまざまな種類がありますが、低価格なものにでも対震自動消火装置は付いているのでなるべくこの機能が付いているものを選びましょう。
火力セレクト
温風の量の調節ができるので寒い時にはパワーを強めて、暑くなったらパワーを弱めてととても使いやすいです。
特にメインで使う場合は『火力セレクト』がなければ、いちいち電源を切らなくてはいけないので効率も悪く不便です。快適に過ごすには温度の調節ができるものにしましょう。
送風機能
ヒーターとしての機能の他に送風機として年間を通して使えるものが人気です。
羽がないのが印象的な「dyson (ダイソン)」
『dyson』の送風機付きヒーターは羽がないデザインがかなり特徴的です。dysonには空気清浄機も付いているので空気も清潔に保てます。
またモデルによっては涼風モードが付いているものもあるので夏でも使え、1台で3役と大変効率がよいです。
スタイリッシュなデザインの「SHARP (シャープ)」
『SHARP』の送風機付きヒーターは、プラズマクラスターイオンが搭載されているので空気を綺麗にして快適な空間を実現します。
さらに衣類に直接風を当てることで衣類に付着したニオイを取り除くことも可能です。もちろん夏には扇風機がわりとして使え、スポット機能で風量や風向きを細かく調整できます。