本記事ではXM(XMTrading、エックスエム)のスプレッドに関して、徹底解説していきます。
FXトレーダーにとって、スプレッドは確定損失であり、スプレッドを抑えることが利益率に直結することは重々に理解されているかと思います。
XMはスプレッドが広いと言われることも多く、他の海外FX業者に乗り換える方も一定数いらっしゃいます。
しかし、細かくスプレッド条件を確認すると、特定の通貨ペアではXMのスプレッドが他の取引所よりも低く抑えられているものも存在します。
本記事ではスプレッドの観点で、どういったケースでXMを利用するのがお得なのか、明らかにしていきましょう。
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海外FX業者のスプレッドは国内FX業者よりも広い
前提として、海外FX業者のスプレッドは国内FX業者よりも広くなっています。
これは海外FX取引所がハイレバレッジ、追証のないゼロカット制度など、国内FX業者と比較して破格の取引条件を提供していることが背景にあります。
海外FX業者はこうした好条件をトレーダーに提供するために、その対価としてスプレッドで利益を担保しています。
XMが提供する3つの口座タイプ
XMのスプレッドを確認する前に、その前提となる3つの口座タイプを押さえておきましょう。
- マイクロ口座
- スタンダード口座
- ZERO口座
| 項目 | マイクロ口座 | スタンダード口座 | ZERO口座 |
|---|---|---|---|
| 最大レバレッジ | 888倍 | 888倍 | 500倍 |
| 最大取引量 | 100,000通貨 | 100,000通貨 | 5,000,000通貨 |
| 最小取引量 | 10通貨 | 1,000通貨 | 10,000通貨 |
| 最低入金額 | 500円 | 500円 | 10,000円 |
| 取引手数料 | 無料 | 無料 | 片道$5 / ロット |
マイクロ口座
マイクロ口座は初心者向けの口座タイプで、小ロットの取引が可能です。
具体的には最小で10通貨から取引できます。
スタンダード口座
スタンダード口座は、最も多くのトレーダーが利用する標準口座です。
ZERO口座
ZERO口座は取引手数料が片道1ロットあたり5米ドル、つまり片道0.5pips、往復1.0pips掛かる代わりに、スプレッドをかなり抑えた口座タイプです。
つまり、ZERO口座の実質スプレッドは 【取引手数料1.0pips + スプレッド】と計算できます。
ただし、最大レバレッジが500倍と低くなっている点と入金ボーナスの対象外である点に注意してください。
XM口座タイプ別のスプレッド比較
それではこれら3つの口座タイプ別の主要通貨ペアにおけるスプレッドを確認しましょう。
| 通貨ペア | マイクロ口座 | スタンダード口座 | ZERO口座 |
|---|---|---|---|
| 米ドル/円 | 1.6pips | 1.6pips | 1.1pips (1.0pips + 0.1pips) |
| ユーロ/円 | 2.3pips | 2.3pips | 1.4pips (1.0pips + 0.4pips) |
| ポンド/円 | 3.6pips | 3.6pips | 2.2pips (1.0pips + 1.2pips) |
| 豪ドル/円 | 3.3pips | 3.3pips | 2.2pips (1.0pips + 1.2pips) |
上表の通り、スプレッドを口座別に比較すると、ZERO口座が全ての通貨ペアにおいて最もスプレッドが小さくなっています。
ZERO口座は最大レバレッジが500倍と低く抑えられている → XM側の費用負担が小さい → スプレッドを小さくできるという背景があります。
500倍を超えるハイレバレッジを利用したい方はスタンダード口座、それ以下のレバレッジで問題ない方はZERO口座を選択することが鉄板です。
XMと他の海外FX業者とのスプレッド比較
海外FX業者は好条件の代わりに高スプレッドであることは理解しつつ、やはり海外FX業者の中でもできるだけ低スプレッドの取引所を選択したいはずです。
そこでXMと他の海外FX業者のスプレッドを主要通貨ペアで比較してみましょう。
ただし、比較条件を揃えるために全ての取引所で実質スプレッドが最低となる口座タイプの値を記載しています。
具体的にはExnessはゼロ口座、TitanFXはブレード口座を選択しています。
| 通貨ペア | XM(ZERO口座) | Exness(ゼロ口座) | TitanFX(ブレード口座) | iForex |
|---|---|---|---|---|
| 米ドル/円 | 1.10pips | 0.70pips | 1.03pips | 2.00pips |
| ユーロ/円 | 1.40pips | 0.60pips | 1.44pips | 2.00pips |
| ポンド/円 | 2.20pips | 0.90pips | 2.15pips | 7.00pips |
| 豪ドル/円 | 2.20pips | 0.80pips | 1.82pips | 5.00pips |
上表の通り、スプレッドに関してはXMも健闘してはいるものの、多くの通貨ペアでExnessが最も低く抑えられています。
ただし、通貨ペアによってはスプレッドの値は各社様々です。
このことからトレーダーが知るべきことは、通貨ペアによってスプレッドが最も小さくなる取引所は異なるという点です。
一つの取引所の口座タイプを使い分けるだけではなく、通貨ペアによっては利用する取引所自体も変更するのが取引コストを下げるためには肝要なのです。
Exnessのスプレッドは次の記事で徹底解説しているので参考にしてください。
XMロイヤリティプログラムとは?
さらにXMには実質取引コストを下げる「XMロイヤリティプログラム」というキャッシュバック制度があることを忘れてはいけません。

XMロイヤリティプログラムとは、マイクロ口座またはスタンダード口座での取引に応じて、XMPというポイントが貯まる制度です。(ZERO口座はXMロイヤリティプログラムの対象外である点は注意。)
ポイント還元率はステータスによって異なり、次のように規定されています。
| ステータス | 付与ポイント / ロット | ステータス条件 |
|---|---|---|
| EXECUTIVE | 10XMP | 初回取引完了 |
| GOLD | 13XMP | 30日間の取引後 |
| DIAMOND | 16XMP | 60日間の取引後 |
| ELITE | 20XMP | 100日間の取引後 |
ステータス条件に記載されている日数は実際に取引した日のみをカウントします。
そのため、取引なく100日経過してもEliteスタータスには上がりません。
また、ステータスも永年維持されるわけではなく、次の条件で降格されます。
| ロイヤリティステータス | ステータスダウンの条件 |
|---|---|
| GOLD | 30日間取引がないとリセット |
| DIAMOND | 60日間取引がないとリセット |
| ELITE | 100日間取引がないとリセット |
さらにステータスがリセットされた場合はそれまでに貯まったXMPポイントも消失してしまうことに注意してください。
こうして貯まったXMPポイントは3ポイント = 1ドルのレートでボーナスへ換金できます。
例えば、Eliteステータスでは1ロットあたり20XMP = 6.7ドルをキャシュバックされることになります。
つまり、表示されたスプレッドよりも実質0.67pips狭いスプレッドで取引できます。
スタンダード口座での表面上のスプレッドとEliteステータスでのスプレッドを比較すると次の通りです。
| 通貨ペア | 表面上のスプレッド | Eliteステータスでの実質スプレッド |
|---|---|---|
| 米ドル/円 | 2.0pips | 1.33pips |
| ユーロ/円 | 2.7pips | 2.03pips |
| ポンド/円 | 5.4pips | 4.73pips |
| 豪ドル/円 | 4.8pips | 4.13pips |
| ユーロ/ドル | 1.9pips | 1.23pips |
| ポンド/米ドル | 2.6pips | 1.93pips |
| 豪ドル/米ドル | 2.5pips | 1.83pips |
XMロイヤリティプログラムがあるとはいえ、ZERO口座と比べると、Eliteステータスでもその実質スプレッドは若干広くなってしまいます。
そのため、XMで取引される方は入金ボーナス獲得&500倍以上のハイレバレッジを目的としてスタンダード口座を利用しつつ、それ以外の場合にZERO口座を利用するという使い分けがベストです。
経済指標の発表直後におけるXMのスプレッド変動について
ここまでで説明してきたスプレッドは全て”平均スプレッド”です。
スプレッドは常に市場状況によって変動しており、特に他のFX業者同様、経済指標の発表直後はXMのスプレッドも広くなる点に注意しましょう。
非農業者部門雇用統計を始め、米FOMC政策金利発表や消費者物価指数(CPI)などの発表タイミングで取引する場合はスプレッドの変動に気をつけてください。
(スプレッドが広くなっても利幅を取れることも多いので、リスクを承知の上でのそういったタイミングでの取引は積極的に行うべきだと考えています。)
本記事ではXMのスプレッドを口座タイプ別に比較しました。
さらに他の海外FX業者と比較したXMの良い点、悪い点も明らかになりました。
前述した通り、通貨ペアによってそのスプレッド条件は取引所間でも大きく変わってくるため、自身が取引する通貨によって取引所、口座タイプの使い分けは必須です。
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