『電気圧力鍋』という便利な調理器具をご存知ですか?
圧力鍋はカレーや角煮などをあっという間に作れることで有名ですが、さらに便利なものがこの『電気圧力鍋』です。電気圧力鍋では、具材と調味料を入れタイマーの設定をするだけで、希望の時間にできたて料理を作れます。
この記事では、そんな便利な電気圧力鍋の選び方のポイントやおすすめの電気圧力鍋をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
電気圧力鍋とは
電気圧力鍋と圧力鍋の違い
電気圧力鍋は音が小さい
普通の圧力鍋は調理に伴う蒸気で大きな音が出ることもありますが、電気圧力鍋は調理の際に無駄な音が出ません。
料理初心者にも『蒸気が出ないから怖くない』『調理時にうるさくない』と人気です。
電気圧力鍋は自動調理機能が便利
通常の圧力鍋はガスコンロの直火で調理するため、火加減や時間などを管理する必要がある一方で、電気圧力鍋の場合はマイコン制御センサーが自動で熱加減を調節してくれるので、ボタン1つで調理が完了します。
この機能のおかげでローストビーフなどの温度管理が重要な料理にも、自宅で手軽にチャレンジできるようになりました。
電気圧力鍋はサイズが大きい
電気圧力鍋は予想以上にサイズが大きい場合が多いです。サイズを確認して、置く場所を確保してから購入するようにしましょう。1人暮らしの場合は2~3Lが理想で、目安としては家族が1人増えるごとに1Lを増やすのがおすすめです。
また選ぶときには上方向のサイズも確認しておきましょう。圧力で蒸気が発生するため、台所の天井と電気圧力鍋の間に、蒸気があがっていくための余裕が必要になります。
電気圧力鍋とスロークッカーの違い
長時間低温で調理する『スロークッカー』と電気圧力鍋は、両方とも材料を入れワンタッチで調理が完了します。スロークッカーは沸騰する直前の温度をキープして長時間調理をしますが、電気圧力鍋は圧力をかけて高温かつ短時間で調理をする点が異なります。
ビーフシチューを作る場合、電気圧力鍋は『加圧』で15分、スロークッカーは『加熱』で6時間も要します。特にビーフシチューの場合食感にも差が出てきて、電気圧力鍋は肉の歯ごたえがあり、スロークッカーはホロホロと口の中でとろける仕上がりになります。
つまりどちらが優れているというわけではなく、用途に応じて使い分けるのがベストということです。
おすすめの電気圧力鍋の選び方
電気圧力鍋はT-falやPanasonicなど、たくさんのメーカーによって発売されています。サイズや機能もたくさんありますので、はじめての人でも選びやすいように項目ごとに紹介をしていきます。
使用人数で選ぶ
電気圧力鍋のサイズは一般的な炊飯器よりも大きくなるため、サイズは設置場所を想定してから選ぶのがおすすめです。
容量のかんたんな目安としては、『1人暮らしなら2L』、『2人暮らしなら3L』、『3人家族なら4L』という具合に(人数+1)Lがおすすめです。たくさん食べる男性がいたり、作りおきをしたりする場合はさらに1Lを追加するとちょうどよいでしょう。
消費電力で選ぶ
電気圧力鍋は『IHタイプ』と『マイコンタイプ』の2種類があります。消費電力はIHタイプが1200W、マイコンタイプは600~800Wが一般的です。
消費電力が高い電気圧力鍋は、そのほかの電化製品と併用するとブレーカーが落ちる危険性があるので、タイプ選びには注意が必要です。
IHタイプ
『IHタイプ』は電磁誘導を利用して鍋を加熱します。1200Wという高出力が特徴で、時短派には非常におすすめです。温度ムラもなく、マイコン式より細かな温度設定ができます。反対に消費電力が高いので他の家電製品を併用する際には注意が必要です。
マイコンタイプ
『マイコンタイプ』は電熱ヒーターで鍋を加熱します。IHタイプに比べ消費電力も少なく、頻繁に電気圧力鍋で料理する人には嬉しいポイントです。コンパクトな機種も多く、1人暮らしやキッチンが狭くて悩んでいる方にもおすすめです。
調理機能で選ぶ
『圧力鍋』という名前がついていますが、角煮など煮物だけでなく、炊き込みご飯やパエリア、蒸し料理ができる商品もあります。迷った場合や料理にそれほど自信がない場合は、調理機能がたくさんある商品を選ぶのもおすすめです。
蓋の種類で選ぶ
電気圧力鍋の蓋はプッシュ式とスライド式の2つに分かれます。2つの主な違いは蓋のお手入れが可能か否かです。自分の好みに応じて選びましょう。
プッシュ式
『プッシュ式』はスイッチを押すことで蓋が開くので片手で取り扱い可能と非常に便利です。開き方は炊飯器をイメージするとわかりやすいと思います。一方で蓋の取り外しができず、お手入れが面倒になる場合が多いです。
スライド式
『スライド式』はハンドルをスライドすることでしっかりと密閉を行う方式です。蓋の取り外しができますが、片手で開閉するのは難しいでしょう。
安全性で選ぶ
昔は海外からの粗悪品が流通していたこともあり、圧力鍋使用時の爆発事故が多発していました。その記憶から圧力鍋に不安を抱えている方が多いのではないでしょうか。
現在発売されている商品は、そもそも圧力が下がらないと蓋が開かないようになっていますのでご安心ください。もちろん不適切な使い方をしたり、決められた食べ物以外を入れてしまったりと、既定の使い方以外で使用してしまうと事故の危険がありますので注意しましょう。
圧力調節機能で選ぶ
圧力を調整するメリットには以下のようなものが挙げられます。
・低圧設定:煮崩れしやすい具材に向いている
・高圧設定:お肉など固い具材を手早く調理できる
圧力調整機能の有無で料理のレパートリーが増減しますので、特にこだわりがない場合は圧力調節機能ありの方を選ぶのがおすすめです。
スロー調理機能で選ぶ
電気圧力鍋には『スロー調理機能』がついている商品もあります。80~90℃の沸騰しない温度でじっくり煮込んでいく機能です。
特に煮込み料理はじっくり煮込むことで具材が煮崩れしにくくなるのでおすすめで、ビーフシチューなども、時間をかけて加熱することでお肉を柔らかく作ることもできます。
電気圧力鍋のおすすめメーカー
siroca (シロカ)
『いつもより、ちょっとだけ豊かな時間をあなたへ』をコンセプトに調理家電を作っている日本のメーカーです。デザインもシンプルで白を基調としており、どんなお家にも違和感なくおけるのがポイント。2Lの小型タイプが多く、1人暮らしの方にもおすすめです。
価格帯も他社に比べて安いため、はじめての電気圧力鍋としても購入しやすくなっています。製品はすべてマイコンタイプで、蓋はスライド式です。
ベースモデルでも『圧力調理』『無水調理』『蒸し調理』『炊飯』ができるので、基本的な調理は十分可能で、上位機種になると『スロー調理』ができるモデルもあります。メーカーのホームページでは無水レシピがダウンロードできるのも嬉しいポイントです。
T-fal (ティファール)
電気ケトルやフライパンで有名なフランスのメーカーです。本体の液晶パネル内に60ものレシピが搭載されていて、手順にしたがって作るだけというかんたん操作で人気があります。
サイズは2~6人用と大容量タイプが多く、炊飯器より一回り大きいとイメージをしておきましょう。IHタイプなので、マイコンタイプよりも高出力で温度ムラも少ないです。
Panasonic (パナソニック)
誰もが知っている日本が誇る家電メーカーです。2019年に新発売したIHタイプと、ロングセラーのマイコンタイプがあります。
キッチンになじむコンパクトサイズで、マグネットプラグなど安全性もしっかりしています。蓋はどちらもスライド式で、手入れがラクなこともポイントです。
コイズミ (KOIZUMI)
大阪本社の格安家電メーカーとして有名なコイズミ。電気圧力鍋を発売したのは2018年です。コイズミブランドらしく、機能を絞ってお値段を安くというコンセプトなので、はじめての方も検討しやすいメーカーです。
商品はマイコンタイプでサイズは2.5Lとコンパクト。蓋はスライド式でお手入れかんたん。電気圧力鍋を頻繁に使う予定の方におすすめなメーカーです。