部屋のほこりやゴミを一掃させる掃除機は、家庭の生活環境を保つ代表的なアイテムになっています。昔から存在する掃除機は今や新たな進化をし続けて、多様性のあるデザインのものも増えているのが特徴です。
さまざまな形状や構造で部屋の環境を整えるのが現代の掃除機。異なる性能は、生活スタイルによって最適なものを選ぶカギとなります。そんなさまざまな違いを見せる、掃除機のおすすめをまとめてご紹介します。
サイクロン式と紙パック式掃除機の違い
サイクロン式
空気とゴミを回転させながら吸い込む『サイクロン式掃除機』は、ダストカップに集塵する仕組みになっています。そのためゴミをためる、紙パック等の消耗品が必要ないのが特徴です。ランニングコストを抑えるメリットがありますが、定期的にお手入れをする必要があります。
もし清潔に保ちたいのであれば、丸洗い可能なダストカップや排気フィルターの性能がよいものがおすすめ。チリが空中にまう恐れもなく、清潔に保てるので要チェックです。
紙パック式
紙パックに吸い取ったゴミを集めて、いっぱいになったらそのまま捨てられるのが『紙パック式掃除機』の魅力です。消耗品のため、定期的にコストがかかりますが清潔に保ったまま捨てられるので、面倒なお手入れをする必要がありません。
ただし吸引したときにゴミが通過して外に空気が排気されるので、ゴミのたまり具合によっては匂いが気になることもあります。紙パックの交換を定期的にすることで悪臭の発生が起こりにくくなり、掃除が終わっても清潔な環境に整えられます。
ロボット型
代表的な『ロボット型掃除機』といえばルンバ。コードも自分で掃除機をかける手間も、一切必要がなく、自動で掃除を始めてくれます。本体カメラやセンサーで部屋の位置や物体を感知し、障害物の多い部屋の掃除も隅々まで行ってくれる便利な掃除機です。
Wi-Fi機能も搭載されており、スマホの専用アプリから操作ができる掃除機も存在。お出かけ中でも家に帰ってきたころにはゴミが一掃された状態にしてくれる、優れた掃除機です。
スティック型掃除機とキャニスター型掃除機
スティック型
スティック状でコンパクトな掃除機で、置き場所も困らないのが魅力の『スティック型』。余計なものを全て取り除いた形状は、狭い場所での掃除もスムーズに行うことができます。使いやすさも特徴的で片手で簡単に掃除ができるのもポイント。コードレスなスティック型掃除機が多く、掃除中にわずらわしさを感じることがありません。
どこでも気軽に掃除できるので、階段等の掃除にも最適。床以外の掃除もできるモデルもあり、全体的な掃除も隅々まで行えます。
キャニスター型
重いモーターをタイヤで転がす形状の『キャニスター型掃除機』は、近年新たな進化を遂げています。従来の操作性をさらに向上させ、負担がかからないまま掃除をすることが可能です。モーター部分も軽量化されており、持ち運びもスムーズにできるようになっています。
ゴミの処理方法は紙パック式が多く、楽に使えるのも特徴。サイズが大きいので広い置き場所を確保する必要がありますが、昔よりも使いやすさがあがっているので高齢者にもおすすめの掃除機です。
掃除機のおすすめの選び方
ヘッドの形状
モーター式
『モーター式』の掃除機にはヘッド内に回転するブラシが備わっています。ブラシを回転させながらゴミを書き出せるので、こまかなゴミやほこりをより丁寧に吸い取れるようになっています。カーペットやじゅうたん等のゴミが絡みやすい素材でも、すっきりと吸い取ることが可能。集塵性の高さがモーター式の特徴です。
ブラシが搭載されているのでヘッドはやや大きめ。各メーカーの中級機種にも備わっている、精密さがとりえのヘッドになっています。
自走モーター式
『自走モーター式』の掃除機は、通常のモーター式に自走機能を取りつけたのが特徴です。モーター式と比べて、力を入れなくても快適かつ清潔に掃除が行えます。軽いタッチで掃除が行えるので高齢者にもおすすめ。ヘッド部分に自走機能を取りつけた分、やや重たくなっています。
搭載されているのは主に高級モデルのもの。価格は高価ですが、他のものよりスムーズに掃除できるヘッドになっています。
エアタービン式
『エアタービン式』の掃除機は吸引するときの風を利用して、ブラシを回転させます。ブラシを回転させるモーターがないので、コストがかからないヘッドです。構造は他のものよりシンプルで軽量なのが特徴。コンパクトな構造なので、重さを感じることなく掃除ができます。
コストがかからない反面、モーター式と比べて集塵性がやや劣るデメリットが存在します。カーペットやじゅうたん等の絡みやすい素材よりも、広いフローリング床の掃除に適したヘッドです。
機能
汚れセンサー
スティック式掃除機は、『汚れセンサー』が搭載されていることがほとんどです。ゴミの存在を知らせてくれるので、みえないゴミでもまとめて吸い取ることができます。手元のランプで知らせるモデルが数多く存在するので、見逃しにくいのも魅力的。
ゴミの量によって吸引力を自動的に調節するものもあり、電池が減りづらくなっています。効率的に掃除ができる機能なので、小さなゴミも見逃すことなく吸い取りたい人にはうってつけの機能です。
複数の機能を持つマルチ掃除機
最近の掃除機には、1台でさまざまな役をこなす機能性を持ちあわせたものも存在します。あまりものを置きたくない人や、一つのもので全てをこなしたい人に最適です。
たとえば空気清浄機と掃除機を一体化させた商品では、掃除をした後でも使える掃除機になっています。収納しなくても空気清浄機として扱えるので便利な商品です。他にも布団クリーナーとして使える掃除機や、ワイパーと組みあわせた高い集塵性を備えた掃除機等も存在しています。
バッテリー
基本的にかかる掃除時間はおよそ45分といわれており、中でも掃除機を使用する時間は10分だということが分かっています。
もし使用時間が長くかかってしまうなら、バッテリーの持ち時間が長い掃除機がおすすめ。コードレスのスティック型掃除機でも、およそ20分から40分までが多いといわれています。性能や吸引の強さによっても持ち時間が変わってくるので、購入前はバッテリーの持ち時間も確認もしましょう。
吸込仕事率
掃除機を選ぶときに重要視されるのがスペック。スペックの中でも『吸引仕事率』という、吸引力を数値化した項目があります。サイクロン式のスティック型では最大20~100Wが基本的。紙パック式のキャニスター型であれば最大でも、200~500Wが一般だとされています。
ただし数値は、ヘッドブラシが取りつけていない状態で計測されたものなので、ヘッドやブラシによっては多く変わることもあります。備わった機能によって左右されるので要注意です。
重量
キャニスター型は3kg、スティック型は2kgが基本とされており、スティック型の方が軽いのが特徴です。ただし床に置くタイプのキャニスター型の場合は、持ち運ぶときに持つパイプ部分が軽ければ問題ありません。パイプの部分は軽い素材でできているモデルも存在するので、天井掃除をするなら軽いモデルのものを選びましょう。
持ち運ぶ範囲によっては重さを気にする必要があるので、自分が使用する範囲を考えて選ぶと、負担をかけずに掃除が行えます。
コードの有無
現在の電源部分は『コード付き』と『コードレス』の2種類。
コード付き
『コード付き』は、従来の掃除機であるキャニスター型に多く採用されており、長時間の使用でもバッテリー切れがないのが特徴です。安定した動作で快適に掃除できる以外にも、吸引力が優れていることもあげられます。
コードレス
『コードレス』が多いスティック型は、バッテリー性能が向上してきており、バッテリー切れが少なくなってきました。吸引力も高まっており、少しずつ人気を集めています。
最新掃除機のトレンドとおすすめポイント
最近の掃除機のトレンドはスティック型のモデルで、上位を占めていることがうかがえます。スティック型の欠点だったバッテリーと吸引力が進化したことで、人気のある掃除機へと変貌を遂げています。キャニスター型でもコードレスで使用できるモデルも存在し、多様性のある掃除機として進化しているのが特徴。
集塵方法としては紙パックかサイクロン、どちらかで決まります。クリーン性の高いものや、静音性の高いものもあるので総合的に好まれるものを選びましょう。
掃除機の人気おすすめメーカー
dyson (ダイソン)
吸引力の高いというフレーズで有名になった『dyson』では、パワー力の高いモーターを採用しています。じゅうたんの隙間に入りこんだゴミでも、一掃してくれるのが特徴です。
ゴミ捨ては軽くタッチするだけですむのがポイント。お手入れが面倒な人でも気軽に行えます。アタッチメントを替えるだけでハンディクリーナーとして使える、実用性の高い掃除機が数々存在します。使いやすさと汎用性を求める人にピッタリなメーカーです。
MAKITA (マキタ)
業務用電子工具を揃える『MAKITA』では、紙パック式のスティッククリーナーが有名です。新幹線の車内清掃にも採用されるほど、使い勝手がよく高性能なのが特徴的。1回充電しただけで長時間の使用が可能な他、吸引力も優れています。バッテリー切れの心配がないほど、長持ちで使いやすいのが魅力です。
デザイン性は基本的にシンプル。他のインテリアの邪魔にならない調和性も兼ね備えています。充電器を外した状態での充電も可能な、掃除機も存在するメーカーです。
日立
自走式ヘッドブラシを備えたコードレス掃除機が人気の『日立』。コードレスとは思えないほどの吸引力が、小さなゴミの吸い残しを防ぎます。コードがないので気軽に使えるのが魅力的。階段での使用も可能なので快適な掃除が行えます。
日立のコードレス掃除機ならバッテリー交換も簡単。バッテリー以外にダストカップや、ブラシもワンタッチで取り外しができる仕様になっています。お手入れが必要なダストカップの丸洗いも簡単なメーカーです。
東芝
総合的なバランスが整った『東芝』のクリーナーは、吸引力も使いやすさも全て完璧です。操作もお手入れもしやすいので、どのような家庭にも適した掃除機になっています。
ラインナップは幅広く選べるのが特徴。
強い吸引力のフィルターのない、サイクロンクリーナーが特に人気の商品になっています。ヘッドブラシは自走式で効率重視で掃除したい人にもおすすめ。高速気流で圧縮される仕組みのダストカップが、コンパクトな掃除機に作りあげています。
SHARP (シャープ)
サイクロン式掃除機をもっとも早く作り出したメーカーとして有名な『SHARP』。人気商品のスティッククリーナーは、スリム化したモデルが多く製造されています。吸引力が高いのも特徴で、ほこりが気になる天井等の掃除にもおすすめです。
ラインナップの豊富さは他のメーカーに負けておらず、さまざまなものから選べます。スティッククリーナーやキャニスター型以外にも、紙パック式やサイクロン式も存在するので自分の好きな性能から選べるメーカーです。