部屋の空気をきれいにするだけでなく、余分な湿度も取り除いてくれる『除湿空気清浄機』。アレルギー体質の方や、部屋の湿度を下げて部屋干しとカビ対策にも効果的で、購入を検討している方も多いでしょう。
しかし除湿空気清浄機はさまざまなメーカーから発売されており、違いが分かりづらいです。
そこで今回は、除湿空気清浄機の選び方とおすすめ商品を紹介します。除湿空気清浄機のメーカーごとの違いや電気代など詳細に分かりようになります。ベストな製品を選べるようになりますので参考にしてください。
除湿空気清浄機とは
『除湿空気清浄機』とは、空気清浄機に除湿機能を搭載した製品です。空気清浄機は部屋のチリやホコリを取り除くことができますが、湿度を変えることはできません。
部屋の空気を生活しやすい最適な状態にするには、空気をきれいにするだけでなく湿度のコントロールも必要です。特に夏は湿度が高く不快感が増すので、除湿機能があればさらに快適。カビ対策や部屋干しにも効果があるので、除湿機能が付いた空気清浄機を選ぶのがお得です。
除湿空気清浄機のおすすめポイント
除湿空気清浄機は通常の空気清浄機よりすぐれたポイントがあります。以下それぞれ解説していきます。
病気の予防
除湿空気清浄機は病気予防に効果的です。湿度が高いとカビやダニの繁殖、細菌性の食中毒などの危険性があります。特に抵抗力が弱い赤ちゃんや、お年寄りは病気を発症する可能性が高いです。
除湿空気清浄機を使えば、湿度を快適な状態に保てるだけでなく、病気を発症する原因を抑えることができます。赤ちゃんやお年寄りがいる家庭では必需品といえるでしょう。
部屋干しの乾燥
除湿空気清浄機は洗濯物を部屋干しする際に効果を発揮します。部屋干しによって洗濯物からホコリや湿気が放出され、空気が汚れます。さらににおいやカビの原因にもなるのです。
除湿空気清浄機があれば汚れた空気と、におい、カビ全てを防ぐことができます。
除湿空気清浄機の除湿方式
除湿空気清浄機の除湿方式は、コンプレッサー式とデシカント式の2種類です。さらに2つを融合したハイブリッド式も発売されています。それぞれ長所と短所があるので選ぶ際の参考にしてください。
コンプレッサー式
『コンプレッサー式』はエアコンの除湿機能と同じ原理で動く除湿方式です。空気を冷やすことで水滴を発生させて、空気中の水分を奪うことによって湿度を下げます。
高温である夏場に効果を発揮し、少ない消費電力で除湿できることがメリットです。しかし冬はすでに空気が冷えているため除湿能力が落ちてしまいます。また本体が大きく、動作音も大きいです。
デシカント式 (ゼオライト式)
『デシカント式』はゼオライトと呼ばれる乾燥剤を使用し、空気中の水分を吸着して除湿します。そして水分を含んだ乾燥剤をヒーターで乾かして脱水を行います。
気温が低い状態でも除湿できますが、ヒーターを使うため夏場の使用には向いていません。消費電力も大きいです。
ハイブリッド式
『ハイブリッド式』はコンプレッサー式とデシカント式を組み合わせた除湿空気清浄機で、お互いの欠点を補っています。夏場はコンプレッサー式で空気を冷やして乾燥させ、冬場はヒーターで乾燥剤を乾燥させて除湿を行います。1年を通して使用できるのが特徴です。
しかし2つの機構を組み合わせているので、サイズが大きくなり、値段も上がります。用途や予算を考えて選択しましょう。
除湿空気清浄機のおすすめの選び方
除湿空気清浄機にはさまざまな機能が搭載され、選ぶべきポイントもさまざま。以下それぞれ解説するので選ぶ際の参考にしてください。
空気清浄機の方式で選ぶ
空気をきれいにするための方式は製品によってそれぞれ違います。以下それぞれ解説します。
ファン式 (フィルター式)
『ファン式』とは扇風機やエアコンのようにファンを使って空気を吸い込み、フィルターを通すことで空気中の汚染物質をキャッチして、きれいな空気を排出する方式です。空気清浄機の主流となっている方式です。浄化能力にすぐれていますが、ファンを使うので音が気になり、消費電力も大きいデメリットがあります。
電気集塵式
『電気集塵式』は機械から放電することで、静電気を発生させて空気中のチリやホコリを吸着します。業務用の空気清浄機で使用されることが多いです。ファンを使って空気を吸い込むまではファン式と変わりません。フィルターで吸着するか静電気で吸着するかの違いになります。
イオン式
『イオン式』は電極に高い電圧を欠けることでイオンを発生させて、空気中の粉塵を帯電させることで吸着します。ファンを使用しないので音が小さいですが、集塵力が弱いのがデメリットです。空気清浄能力が弱く、広告が不当表示にあたるとして排除命令が出されたことがあります。今ではほとんど製造されていません。
電気代で選ぶ
除湿空気清浄機で気になることは電気代です。電気代が高そうで心配な方も多いでしょう。『コンプレッサー式』と『デシカント式』で電気代を比較してみました。
・コンプレッサー式・・・1時間あたり約6円
・デシカント式・・・1時間あたり約16円
以上の違いがあります。除湿空気清浄機は空気清浄機能だけなら、1時間あたり約1円と気にする必要がありませんが、除湿機能を使うと電気代が上がります。
電気代が気になる場合は、除湿機能は限られたときだけ使うようにして、空気清浄機をメインに使うと良いでしょう。コンプレッサー式は比較的電気代が安いのでコンプレッサー式を選択する方法もあります。
加湿機能の有無で選ぶ
『加湿機能』がついている製品を選ぶと、さらに利用シーンが広がります。冬場の乾燥対策にも使うことができるでしょう。除湿機能だけがついた空気清浄機よりも、加湿機能もついている製品が多いので、徐加湿空気清浄機を購入するのもありです。
除湿性能で選ぶ
『除湿性能』は製品によって多少の差はありますが、コンプレッサー式とデシカント式で大きな差はありません。電気代や使える環境の差が大きいでしょう。電気代を抑えるならコンプレッサー式、1年を通して使いたいならデシカント式かハイブリッド式を選ぶと良いです。
畳数で選ぶ
除湿空気清浄機は対応する面積で選びましょう。製品によって対応できる部屋の大きさが違います。適用床面積として表記されており、30分の稼働でどれだけ空気を浄化できるか、8畳の広さの部屋を何分で浄化できるかが表されています。部屋の広さに応じて適した製品を選びましょう。
メンテナンス性で選ぶ
フィルター交換や掃除のしやすさは空気清浄機を選ぶうえで欠かせない要素です。定期的にメンテナンスしなければ浄化能力の低下につながります。最近はフィルターを長期間交換しなくても良い製品も発売されているので、面倒な方は選ぶと良いでしょう。
静音性で選ぶ
除湿空気清浄機はリビングや寝室で使うことも多いので、音がうるさいと気になりリラックスできません。長時間稼働させることも多いので静音性は大切です。思っているよりも大きな音が出ることがあるので、予算が許す限り静音性が高いものを選ぶようにしましょう。