音楽や映画を楽しみたいなら『スピーカー』がおすすめ。重低音や高音が広がり立体感のあるサウンドを聴けます。しかし初めて購入する人は、どんなものを選んだらよいのか不安になるものです。
今回は初めてスピーカーを購入する人のために、音質のよい『おしゃれなスピーカー』をご紹介します。スピーカーの基礎知識をはじめ、詳しい選び方やおすすめメーカーも知っておくと便利なので、ぜひチェックしてみてください。
おしゃれなスピーカーのおすすめの選び方
大きさ、形状で選ぶ
ブックシェルフ型
『ブックシェルフ型』は本棚に置けるくらいのコンパクトなスピーカーです。サイズが小さいため設置がかんたんで、比較的どんな場所でも置くことができるのがメリット。縦横どちらにも置けるタイプも販売されています。
デメリットは小さくて低音域が狭いという点。しかし使い勝手がいいため初心者には人気が高いです。棚に置く場合はスピーカースタンドを使用するとさらに音質がよくなります。
フロア型
スピーカースタンドを使わず床に直接置いて使う『フロア型』。低音域の再生が得意で音質もよく、高級なスピーカーはこちらのフロア型が多いです。しかし大きさと重量があるので本棚や机の上に置くことはできません。
設置場所の確保が必要な点は大きなデメリットですが、音質には定評があります。また価格帯は高級なものから安いものまで幅広く、初心者でも選びやすい豊富なラインナップが特徴です。
トールボーイ型
『トールボーイ型』は細長く背が高いデザインのスピーカーです。幅がコンパクトで、テレビやホームシアターの隣に置くと迫力のある音を楽しめます。また設置がしやすく容量が大きいため、低音の再生に優れているというメリットも。ただしスピーカーユニットが複数なので、音の再現性には欠ける点も理解しておきましょう。
埋込み型
『埋込み型』は壁や天井に埋め込む形で設置するタイプです。床や机などに設置できない場合に使われますが、専用の工程が必要なため一般的にはあまり使われていません。天井や壁に直接穴を開けて設置しなければならないので、部屋に設置スペースを確保して一般的なスピーカーを使うほうがおすすめです。
素材で選ぶ
木製
『木製』のスピーカーは音質がやわらかくなる特徴があります。さらに見た目も美しく温かみがあるため、ナチュラルテイストなリビングにもぴったり。インテリアにこだわりたい女性にもおすすめです。
金属型
『金属型』は音の振動をしっかりと伝えてくれます。質感はスタイリッシュな印象を与えるため、音質を重視したい人やクールなインテリアを好む人に向いています。
プラスチック型
『プラスチック型』は木製や金属製に比べて安価です。重量が軽くて使い勝手がよいですが、金属製や木製のスピーカーに比べると音質はやや劣ります。
用途別で選ぶ
PC用
机の上に置けるコンパクトなスピーカーを選びましょう。パソコンとの接続方法はおもに以下の3点です。
それぞれのメリットはBluetoothやWi-Fiならコードレスなのでデスク上の邪魔にならない、アナログ方式なら一度接続すればすぐに使えるといった点があります。使用する時間や用途によって決めましょう。
一般的なPC用スピーカーは左右に1つずつ置くタイプの『2ch』ですが、音質にこだわりたい場合は『2.1ch』といった低音重視タイプもおすすめです。
テレビ用
大きくて目立つ存在のテレビ用スピーカーは、設置する場所やサイズ・デザインを考慮しましょう。さらにチャンネル数の多い『5.1ch』や『7.1ch』のスピーカーを選ぶと音の幅が広くなり、映画やドラマの臨場感が味わえます。
持ち運び用
スピーカーを持ち運びたいなら『Bluetooth』で接続できるものが便利です。コードレス接続なので引っかかることがなく接続もかんたん。外に出すときのために、防水性やバッテリーのもちが良いものを選ぶとよいでしょう。
またAirPlayやDLNA再生を使う人は接続ができるかのチェックが必要です。コンパクトで軽いものならより快適に使えます。
機能で選ぶ
Bluetooth
コードレスで接続できるBluetoothは人気の高い機能ですが、購入前に『class表記』をチェックしましょう。class表記は電波が送信できる距離を示すもので、おもに以下の3つに分けられます。
・class1 100m
・class2 10m
・class3 1m
class単位によってここまで届く距離が変わるので、自分の使用シーンに合わせて選びましょう。
ハイレゾ
『ハイレゾリューション』の略称で、実際の音源に近い音源のことをいいます。高解像度なのでCDよりも音質がよく臨場感も体感できるため、音質を重視したい人はハイレゾ対応のスピーカーがおすすめです。
防水機能
外に持ち歩く場合やキッチン・デスク上で使いたい場合には防水機能がついているものがおすすめ。防水性能に違いは『IP』という単位で表され、雨や水に濡れる可能性がある場合はIPX5以上を、釣りや海水浴など水没の危険性がある場合は、IPX7以上が推奨されています。
スマートスピーカー
近年導入する家庭が増えつつあるスマートスピーカーは、呼びかけるだけで天気やニュースなどの情報を教えてくれる機能を持っています。さらにテレビや電気のスイッチを切り替えるといった機能もついているものも。
もちろん音楽スピーカーとしての便利な機能もついているので『洋楽を再生して』といった呼びかけに応えるなど、音楽の幅も広がり生活も便利になるスピーカーです。
サラウンドシステムで選ぶ
ステレオ
左右に1つずつスピーカーがついていて、それぞれ異なる音を出すことにより音に臨場感が生まれるシステムです。価格帯は幅広く場所も取りすぎないためスピーカー初心者向けといえます。
2.1chサラウンド
上記でもお伝えしましたが、『2.1chサラウンド』は2つのスピーカーに加えてさらに低音用のウーファーを加えたシステム。2.1の2はスピーカーの数を、0.1はウーファーの数を表しています。音の立体感にプラスして低音が入ることで、臨場感と深みが表現されるのが特徴です。
設置は比較的かんたんなため、ステレオだけでは物足りない・低音をより楽しみたい初心者にもおすすめです。
5.1chサラウンド
合計6つのスピーカーで構成されたシステムの『5.1chサラウンド』。メインの2つに加えて中音域用のスピーカーと後方に2つ、さらに低音用ウーファーがついているタイプです。
ステレオに加えて低音域・中音域もカバーされたサウンドシステムはより臨場感のあふれる再生が可能。映画鑑賞に向いていますが、価格が高いことや設置場所が多く必要といったデメリットもあるため、中級者以上に人気があります。
WAY数で選ぶ
フルレンジスピーカー
『フルレンジスピーカー』は、『ユニット』と呼ばれる音を出す部分が1つで幅広い音域をカバーするタイプ。コンパクトなサイズとコスパの良さが魅力です。2WAYや3WAYスピーカーに比べると低音や高音の再生が劣りますが、リビングや寝室など通常の部屋で使うにはじゅうぶんな音を届けてくれます。
2WAYスピーカー
高音域ツイーターと低音域の『ウーファー』という2つのユニットが搭載された『2WAYスピーカー』。フルレンジスピーカーよりも音域のカバー力が優れています。複数のスピーカーでそれぞれの音域を再生するしくみのため、微妙な音のズレが生じることも。
しかし一般的に聴くにはじゅうぶんなので、初心者でもフルレンジでは物足りないと思う人は2wayスピーカーを選ぶとよいでしょう。
3WAYスピーカー
2WAYの低音域に加えて、高音域と中音域の再生にも優れたスピーカーである『3WAYスピーカー』。耳に届くすべての音域をカバーできるため、音質のよさを実感できるタイプとなります。デメリットは2WAYと同じく多少のズレが生じる点ですが、家庭用で使うなら問題ありません。
3WAY4スピーカー
『3WAY4スピーカー』は3WAYに加えてさらに低音域ウーファーをプラスしたスピーカーです。低音がより強化されているのでより臨場感が味わえます。しかし価格が高いので初心者向けでないことや、アンプとユニットが直結ではなくなるといった注意点があります。
ユニットの種類で選ぶ
コーン型
『コーン型』は紙やフィルム・金属でできた円錐形の振動版のことをいいます。スピーカーはボイスコイルが電気信号を受け取り、周囲のマグネットと反応して振動が起こるしくみ。マグネットの振動をコーン紙が受け取り、空気を振動させて音を出しています。
ホーン型
メガホンのように音が前に飛び出すような臨場感が特徴の『ホーン型』。おもに中音域用に使われており、音をラッパのように前へ出すしくみ。音質はほかのユニットにない独特なものとなり、ズレがなく効率のよい再生ができます。
リボン型
『リボン型』は強力な磁界で挟まれたリボン状の薄い振動版を振動させて再生します。繊細な音の再生に優れていますが、大きな振動には不向きです。そのため低音の再生には向かずハイレゾなどの高音域に向いています。
ドーム型
コーン型の次に多く使われているのが『ドーム型』です。中音域や高音域の再生に強く、繊維や金属の振動板から音を直接放出するしくみ。繊維を使ったソフトドームは音がやわらかく、金属を使ったハードドームは音にメリハリが出るのが特徴です。
エンクロージャーの方式で選ぶ
密閉型
その名のとおり密閉してスピーカーユニットを収める『密閉型』。スピーカーユニット単体で再生すると後ろへも音が響いてしまい、本来の音質が再現できません。そのため前も後ろも密閉して音を前から放出してバランスをとっています。
素材は音質を繊細に表現する木材が多く、高級なモデルには無垢材・価格の安いモデルにはMDFという成形材料が使われています。
バスレフ型
『バスレフ型』は『バスレフポート』と呼ばれる空気穴がついているエンクロージャーのこと。密閉型では再現しきれない低音をエンクロージャー内で共鳴させ、バスレフポートから低音を出します。密閉型と比べても小さな容量でキレイな低音が出せるため、一般的なスピーカーに多く採用されている方式です。
パッシブラジエーター型 (ドロンコーン型)
『パッシブラジエーター型』は『ドロンコーン型』とも呼ばれ、密閉型のエンクロージャーにユニットを装着し、低音を増幅させるタイプです。バスレフポートの代わりに取り付けられ、ユニットには音を発するコイルや磁石がありません。小さくても低音を響かせることができるため、小型のスピーカーに多く採用されています。
おしゃれなスピーカーのおすすめメーカー
Bose
1964年に設立された、欧米でオーディオ機器のシェアでナンバーワンを誇るメーカー『Bose』。多くの特許を取得し、研究では音の心理学を活用するなど、人間が心地よいと思う音を追及しています。シンプルで落ち着いたデザインが特徴です。
SONY
日本の大手オーディオ機器メーカー『SONY』。これまでCDやウォークマン・ハイレゾといった世界的な技術の開発をした経歴も。おしゃれなデザインとコンパクトなサイズが魅力で、スピーカー製品も定評があります。
JBL
アメリカの大手スピーカーメーカー『JBL』。業務用や劇場用といった高音質が魅力で本格的ですが、近年ではコンパクトでコスパもよいスピーカーも手がけています。デザインはおしゃれなものが多く幅広い層から支持を確保しています。