テニスをプレイする際には、自分のプレイに合ったラケットを使うことが重要です。ラケットを購入する際はついついフレーム部分に注目してしまいがちですが、プレイ中最もテニスボールが触れるのはガットの張られたフェイス部分です。ガットの良し悪しがテニスの勝敗に大きく左右するといっても過言ではないでしょう。
とはいえテニス用ガットは、素材や構造・太さによってさまざまなタイプがあり、選ぶのが難しいアイテムです。この記事ではテニス用ガットを購入したい方のために、その特徴と選び方を丁寧に解説していきます。おすすめのテニス用ガット10選もランキング形式でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
テニス用ガットの重要性
『ガット』はボールを受け止め、打ち返す重要な役割を担っています。そのためガットの良し悪しで、プレイの精度が大幅に変化すること珍しくありません。重要な部分であるからこそできるだけガットの品質にこだわり、自分のプレイに適したものを選ぶとよいでしょう。
またガットはプレイ中一番ボールに触れるため、負担が集中してしまう部分です。切れてしまったり、緩んでしまったりしないよう、定期的に張り替える必要があります。
テニス用ガットを張り替える目安の時期
テニス用ガットを張り替える時期は、テニスラケットの使用頻度やガットの種類によっても変わります。早くて1ヶ月~3ヶ月で張り替えなければならないものもあれば、1年以上保つものもあります。
一番おすすめな張り替え時期は、ガットの変化に気づいた時です。ボールが綺麗に打ち返せなくなったり、打球音がにぶくなった気がなったりするなど、プレイ中に変化を感じたら張り替えを考えましょう。その他にもガットにささくれを発見したり、変色が見られたりすれば、張り替え時期のサインです。
おすすめのテニス用ガットの選び方
素材で選ぶ
テニス用ガットに使用される素材は主に『ナイロン』・『ポリエステル』・『ナチュラル』の3種類です。素材によってボールの飛び具合や耐久性、そして値段も大幅に変わってくるので、自分に合った素材のガットを選びましょう。
初心者向けにはナイロンガット
一番メジャーで扱いやすいと言われているのが『ナイロン』製のガットです。種類が豊富で比較的安価なため、初心者に最もおすすめな素材として挙げられます。一方でプレイスタイルにあったものを選べるため、初心者だけでなくプロのテニスプレイヤーにも愛用者が多くいる素材でもあります。
しかし使い勝手がよい半面、切れやすく緩みやすいので、長くても3ヶ月に1回は張り替えなければいけません。
中級者・上級者向けにはポリエステルガット
『ポリエステル』製のガットが切れにくく、最も耐久性に優れています。またナイロン製に比べて反発力が強いため、力強くボールを打つ人におすすめです。ナイロン製を使っていて、よくガットが切れてしまうという人はポリエステル製に変えてみるとよいでしょう。
切れにくいの材質のため、1年ほど張り替えなくても大丈夫な場合もあり、経済面でも魅力的です。ただし強度がある分、使用した際の衝撃が腕に一番響くタイプでもあるため、関節の弱い人には注意しましょう。
シニア向けにはナチュラルガット
テニス用ガットの『ガット』は、元々は動物の腸から作られた紐を意味する英語、『gut』が由来です。そしてナチュラルガットはその名前の由来通り、動物の腸でできたテニス用ガットのことで、主に羊や牛の腸を使用して作られています。
価格がナイロン製の4~10倍と、比較的高価な上に切れやすいため、頻繁にテニスをしない人や初心者には手が出にくい素材です。しかし緩みにくく強い弾力性を持っている上、衝撃を吸収しやすいため最もプレイしやすい素材でもあります。体への負担が少ない素材なので、プロテニスプレイヤーの他、シニアにもおすすめです。
プレイスタイルで選ぶ
初心者からプロまで幅広く使用されているナイロン製のテニス用ガットは、構造が異なる2つのタイプが存在します。それぞれ『マルチフィラメント』と『モノフィラメント』と呼び、自分のプレイスタイルに合わせて選ぶとよいでしょう。
コントロール重視のマルチフィラメント
『マルチフィラメント』のガットは、複数の繊維が束ねられた構造になっています。価格はモノフィラメントタイプよりも高めな場合が多いです。
人工繊維でできたガットの中で、ナチュラルガットにもっとも近いのがこちらのタイプになります。打つ時にガットがしっかりとテニスボールを包み込んでいる様なホールド感が得られます。力やスピードで打つよりも、小さめのスイングで確実に打球をコントロールしたい人におすすめです。
パワー重視のモノフィラメント
しっかりとした太い繊維が1本、芯糸としてガットの中央に通っているのが『モノフィラメントタイプ』です。比較的安価で、耐久性もあるため初心者に最もおすすめできます。
モノフィラメントタイプのガットは、力強く軽快にテニスボールを弾くことが特徴で、パワー重視でスピード感のあるプレイをする人も要チェックです。
また瞬発力でスイングの力を最大限に活かしてくれるので、力が弱めの人でも比較的楽にボールが飛ぶというメリットがあります。
ゲージ・太さで選ぶ
テニス用ガットは、販売されているものによって太さがさまざまです。ガット太さの単位を『ゲージ』と呼び、『mm』で表します。通常、1.1mm~1.4mmのゲージのものが販売されており、細めか太めかによって特徴も異なります。
細めのタイプ
一般的にゲージが1.25mm以下のガットは『細め』のタイプとされています。
ガットが細めのタイプは、フェイス部分の凹凸があまりないため、テニスボールを打つ際に抵抗が少ないのが特徴。抵抗が少ないと、反発力が上がりボールの伸びが良くなります。
またスピンがかかりやすくなるので打球に強い回転をかけたい人にもおすすめです。デメリットとして細い分、切れやすく耐久性があまりないという点が挙げられます。
耐久性・安定性が上がる太めのタイプ
1.3mm前後のゲージが通常の太さとされているため、一般的にはそれ以上大きいゲージ数のものが太めのタイプと言われます。
編んだ際の凹凸が大きく、反発性が低くなるので、ボールの伸びは細いものと比べて悪くなりやすいのがデメリットです。しかし細めのタイプだとボールが飛びすぎて扱いづらい、という人も一定数存在し、安定性とホールド感のある太いゲージが好まれます。
優れた耐久性を持っていることが太めのガットのメリットなので、よくガットが切れる人におすすめです。