高級酒のイメージが強い『ブランデー』。コニャックやカルヴァドスなどブランデーの種類はとても豊富で、世界中で愛されているお酒です。今回は、ブランデーの基礎知識・ブランデーのおすすめポイント・選び方・おすすめの飲み方・おすすめ商品など、ブランデー初心者さんはもちろんブランデー好きさんにも見てほしい情報をご紹介していきます。
おすすめ商品の前にまずは、『ブランデー』とはどんな飲み物なのかなど基礎知識を見ていきましょう。
ブランデーとは
『ブランデー』とは、フルーツからつくられた蒸留酒のことをいいます。主に白ぶどうのワインを蒸留して樽にいれたあと、5年〜8年熟成してつくられます。熟成期間は商品によって異なり、なかには25年以上熟成させているものも。
フルーツからつくられることから、香りも味も甘みがあるため洋酒の中では飲みやすい種類です。熟年期間が短いとアルコールの刺激が強くなりますが、炭酸などで割って飲むと飲みやすくほのかな甘みを味わえます。
ブランデーとウイスキーの違いとは
ブランデーとウイスキーは似ているように思いますが、実は原料が異なるのです。ブランデーはフルーツからつくられているとお話しましたが、ウイスキーはライ麦やトウモロコシなど穀物を原料につくられています。
原料以外でいうと、ブランデーは香りを楽しみウイスキーは味を楽しむお酒だといわれます。ブランデーはフルーツのほのかな香りと甘みが楽しめるお酒のため、ストレートで少しずつ飲むことが主流なのです。1日1杯ペースでもボトル1本1ヶ月ほど持つため意外とコスパのよいお酒でもあります。
ブランデーのおすすめポイント
ポリフェノールが豊富に含まれている
病気や老化の予防
ブランデーは抗酸化力に優れた『樽ポリフェノール』が含まれています。昔から命の水と呼ばれるほど、健康と美容効果が高いことが知られていました。殺菌作用と消化を助けるはたらきで、食後に飲むことにより風邪予防や消化不良を改善する効果が期待できるのです。
さらに抗酸化力によってしわやたるみなどの老化予防など、女性にもうれしい効果が。風邪をひきやすい・老化の予防をしたい方は、ブランデーを取りいれてみてはいかがでしょうか。
シミ・そばかすを防止
ブランデーのポリフェノールに含まれているエラグ酸には美白効果があるといわれています。メラニンの元となるチロシナーゼの発生を抑えて、シミやそばかすを防いでくれるのです。おいしくお酒を楽しみながら美肌に導いてくれるなんて、女性にとってこんなにうれしいことはないですよね。
抗がん作用・生活習慣病の予防の効果
ポリフェノールにはまだまだうれしい効果があり、なんとがん予防や糖尿病などの生活習慣予防もできます。先ほど抗酸化力に優れているというお話をしましたが、がん予防・動脈硬化・脳梗塞を防ぐ効果もあるのです。
ブランデーは甘みがあるために糖尿病に悪いのではないかと思われがちですが、蒸留酒のため実は糖質が含まれていません。糖尿病予防をしたい方・糖尿病の方でも安心して飲むことができる点がブランデーのうれしいポイントですね。
ブランデーのおすすめの選び方
ブランデーの種類で選ぶ
コニャック
『コニャック』とは、フランスのコニャック地方でつくられたブランデーの1種。原料はぶどうです。コニャックはブランド力を守るためコニャックと名乗るための条件が厳しく、より高級酒として認知されるようになりました。
芳醇な香りを楽しむためにストレートで飲まれることが多いですが、ロックや水割りでもまろやかな風味を楽しむことができ初心者の方でも飲みやすい種類です。
アルマニャック
『アルマニャック』とは、フランスのアルマニャック地方でつくられるブランデーの1種です。原料はコニャックと同じでぶどうからできています。蒸留は1回のみのため、パンチのある野性的な味が特徴です。こちらもブランド力を守るための行いがあり、AOCという原産地呼称制度によって保護・管理されています。
コニャックよりも知名度はありませんが、優雅な時間を過ごせることからブランデー好きの方から支持されているようです。
カルヴァドス
『カルヴァドス』とは、フランスのノルマンディー地方でつくられるブランデーの1種。主な原料はりんごで、アップルブランデーの1種でもあります。実は10%〜30%ほど西洋なしも含まれていることから、甘みはもちろん酸味のある複雑さを持っているブランデーなのです。
カルヴァドスはお菓子やパンにも使用できるという意外な才能があります。ドライフルーツなどの漬け込みでカルヴァドスが使用されることが多く、レストランやパティシエにも重宝されているのです。
グラッパ・マール
『グラッパ』はイタリアで・マールはフランスでつくられているブランデーです。原料はコニャックやアルマニャックと同じぶどうなのですが、ぶどうの絞り汁という意外な部分が使用されています。
気になる味ですが、無色透明のグラッパと熟成されたグラッパで味が異なるのだとか。無色透明なグラッパはさっぱりとした辛口で、アルコールの香りが強くなります。熟成されたグラッパはフルーティー感が強くなったブランデーのような味。コクを楽しみたい方は熟成されたグラッパがおすすめです。
『マール』はぶどうの香りが強く甘い味。辛味が苦手な方はマールがおすすめです。
ブランデーのランクで選ぶ
ブランデーにはランクが存在しており、ボトルにランクが表示されています。熟成度合いによってランクに種類があり、コニャックにはコニャックの基準・アルマニャックにはアルマニャックの基準が厳しく定められています。
主なランクは以下のようなものが。上に記載したランクほど熟成年数が長く高価になります。
・オール ダージュ
・X.O.
・ナポレオン
・V.S.O.P.
・V.O.
・V.S.
・スリースター
ブランデーの生産地で選ぶ
ブランデーの原料であるぶどうの産地は土壌の質により分類されます。良質な土壌に並べると『グランド・シャンパーニュ>プティット・シャンパーニュ>ボルドリー>ファン・ボア>ボン・ボア>ボア・ゾルディネール』です。
初心者の方はまず、グランド・シャンパーニュなど質の高いものから飲むと楽しめることでしょう。
ブランデーの価格で選ぶ
ブランデーの価格はとても幅広く、数千円の定格なものから100万円以上する高級ブランデーがあります。初心者の方はリーズナブルな商品から飲むのもよし、贅沢に楽しみたい方やプレゼントを考えている方は少し贅沢なブランデーを選んでもよいですね。
同じ価格でも味がまったく異なるのがブランデーの楽しみでもあるので、飲み比べる方も多いのではないでしょうか。
ブランデーのおすすめの飲み方
ストレート
ブランデーは基本的に『ストレート』で飲むことが魅力です。ストレートとはボトルからそのままグラスに注いだものをいい、氷が入っていません。ブランデーの深みをしっかり味わえます。楽しく味わうために1杯(40〜60ml)を約30分かけてゆっくり飲みましょう。
『そんなに時間をかけるの?』と思いますが、グラスを回したり色を楽しむなど目と鼻で楽しみながら飲むという、洋酒好きの方が行う飲み方です。味だけではなく深い時間を過ごせるのでぜひ試してくださいね。
水割り・ソーダ割り
『水割り』や『ソーダ割り』は、ブランデー初心者の方・お酒があまり得意ではない方におすすめの飲み方です。自分の好きな割合で割って飲めるので、さまざまな濃さを楽しめるうれしいポイントが。ブランデーの香りが薄くなるのではないか…と思った方は、1:1で割ると香りをしっかり楽しみながら飲むことができますよ。
ソーダ割りはイギリスのブランデー好きの方がよく行う割り方で、シュワッと爽やかさが出て飲みやすくなるのです。
オン・ザ・ロック
『オン・ザ・ロック』とは、大きめの氷をいれてブランデーを注ぐこと。グラスを回したときのカラカラと氷の音を楽しみながら飲むことができます。冷たいお酒が好きな方におすすめです。
溶けた氷で味に変化が出るのも楽しみ方のひとつ。アルコールが弱くなり飲みやすくもなりますし、香りや深みもそのまま楽しめることが特徴です。
サイドカー
『サイドカー』とは、ブランデーがベースカクテルです。口当たりが軽いことからお酒が得意ではない方や女性に人気のカクテル。飲みやすいことが特徴ですが、アルコールの度数が高いため飲み過ぎには注意が必要です。
割り方は、ブランデー・レモンジュース・ホワイトキュラソーを2:1:1が一般的。フルーツを飾るとよりまとまりのあるおしゃれなブランでの完成です。
アレクサンダー
『アレクサンダー』とは、ブランデー・カカオ・生クリームでつくられたカクテルのこと。見た目はチョコレートドリンクのような色味と香ばしい香りで女性に人気なのだとか。こちらもアルコール度数が高いため飲み過ぎには注意しましょう。
割り方は、ブランデー・カカオ・生クリームを2:1:1になります。割合はサイドカーと同じですが、アレクサンダーはさらにナツメグを適量振りかけて完成です。
ニコラシカ
ブランデーを使用したカクテルの定番である『ニコラシカ』。つくり方はとても簡単で、ブランデーに輪切りのレモンを乗せ、砂糖を盛って完成です。ブランデーのストレート飲みと似ていますが、レモンと砂糖を一緒にかじるという楽しみ方ができます。
『口の中でつくるカクテル』とも呼ばれるニコラシカは、ブランデーの深みとレモンの酸味を同時に楽しめる飲み方。さっぱりさが好きな方におすすめですよ。