パソコンをもつほどでもないけれど、スマートフォンでは画面が小さすぎる。夫婦で一緒に動画を寝ながら見るときにちょうどいいサイズの画面が欲しい。もちろんインターネットに接続してVODも楽しめるものがいい。
このようなニーズからタブレットの人気は継続していますが、その中でも一定の勢力を維持しているのが『Windowsタブレット』です。iPadやAndroidに比べると普及率が高い訳ではありませんが、独自のメリットがありますので、選び方と共に紹介していきます。
Windowsタブレットのメリット
PCと同じ操作感で馴染みやすい
新しい製品を導入するとき最初に困るのは、どうやって操作をしたらいいのかわからない。という点ではないでしょうか?説明書を見るのも面倒ですし、適当に触っていたら何となくできるようになっている場合が多いですが、効率も悪く使いこなせているのか同課もよくわかりません。
その点Windowsタブレットは日本で普及しているPCの90%程度を占めるOSと同じなので、操作性がかなり近く、最初から違和感なく使いこなせる点が魅力的です。
PCソフトとの互換性を気にしなくてよい
パソコンで作ったファイルをタブレットに入れて出張先など外出先に持ち運ぶこともあります。AndroidなどOSが異なると使用するPCソフトも異なる場合がありますので、互換性が心配です。基本機能は互換性があったとしても、細かいデザインで違いがあったり、ソフト違いでユーザーインターフェースが異なることで、操作性が落ちてしまう可能性もあります。
WindowsタブレットであればPCと同じソフトを利用できますので安心です。
Windowsタブレットのデメリット
パソコンよりも性能が落ちる
Windows製品に限りませんが、携帯性に優れているタブレットの場合には、どうしても通常のPCに比べると性能が劣ってしまいます。負荷がかかる使い方や、大きな画面が必要な場合にはデメリットを感じやすいので、そのような使い方はおすすめしません。
動画視聴や簡単なファイルの共有、外出先でのメールチェックや簡単な作業に限ってしまえば、タブレットの性能でも十分対応可能なため、まずはどのように使いたいのかを明確にすることをおすすめします。
キーボードと本体のバランスが悪い
タブレットの場合にはキーボードと接続して使用できますが、キーボードなしでも使える機器は、必要な機器がすべてディスプレイ側に搭載されているため、ディスプレイが重くなってしまいます。その分キーボードが軽くなっているため、安定感に欠けてしまいます。
またもともとキーボード一体式でない場合には、ディスプレイが自立できないため、別で支えるものを購入する必要があるため、注意しましょう。
PCとしても使える2in1タブレットとは
Windowsタブレットの中には、単体で使うだけではなくキーボードを設置することで、ノートPCとしても使える2in1タブレットがあります。タブレットもノートPCも両方とも欲しいという方には、1台で2役を担うことができるため、同時に使う必要がないならばおすすめの製品です。
用途に合わせて効率のよい使い方ができるため、タブレット機能のみのものと比べれば価格は上がってしまいますが、ある程度使いこなせれば、十分元が取れるでしょう。
スタイラスペンや指で手書き入力ができる
Windowsタブレットはメモ帳やデザイン帳としても優秀です。スタイラスペンがあれば、普通にノートにメモをするような感覚で書き込めますし、なかったとしても指で直接画面に書き込めるのは効率的です。
PCを使っていても本当は書き込みたいのに書き込めず、いろいろと加工するのが面倒なときはありませんか。もしPCで実現しようとすると、ペンタブレットを別で購入し接続する必要がありますが、タブレットであれば不要なので、費用も抑えられます。
Windowsタブレットのおすすめの選び方
Officeが搭載されているかで選ぶ
どのWindowsタブレットを購入しようか検討する場合には、最初から『Officeソフト』が入っているかどうかが気になるポイントです。完全に動画視聴やインターネット検索に限定できるのであれば不要ですが、少しでも仕事や勉強で使う可能性があるのならば、必要不可欠です。
後から購入することも可能ですが、できれば最初からインストールされていると楽でしょう。またOfficeソフトも機能別に設定がわかれていますので、必要な機能が使えるのかどうかは注意して確認する必要があります。
SIMフリーかどうかで選ぶ
SIMフリータイプ
『SIMフリータイプ』はPCよりもスマートフォンに近い使い方をされることが多いため、無線Wi-Fiに対応しているだけではなく、Wi-Fiがない場所でもインターネットに接続できるようにSIMカードをインストールできるものがおすすめです。ただし完全に自宅でしか使わない場合には、不要でしょう。
格安SIMを契約すればかなりリーズナブルに屋外で快適なネット接続ができるため、安定したWi-Fiのない可能性もある旅行先でも便利に活用できます。
Wi-Fiタイプ
一方で、外出先で使用することは基本的にはなくあったとしても、確実にWi-Fiが利用できることを確認できていたり、自宅や会社などWi-Fi接続できる場所に限定されたりしている場合には、SIMフリー端末である必要はなく『Wi-fiタイプ』で十分です。
SIMを契約すると、格安SIMであえばリーズナブルとはいえ月額費用が掛かってしまいますので、ランニングコストを下げることで気軽に導入でき、よりコストパフォーマンスを高められます。
画面サイズで選ぶ
7~8インチ
スマートフォンよりも少しだけ大きいサイズが欲しいという人は、7~8インチの小さめなタブレットを選択するのがおすすめです。小さなカバンにも入れられますし、何より軽いので持ち運びの際にもそれほど気になりません。持ち運びが面倒になってしまっては元も子もありませんので、気を付けたいポイントです。
小さくて便利ですが、搭載できる部品に限りがありますので、タブレット自体のスペックは低いものがほとんどです。用途と携帯性、性能のバランスを考えて選択しましょう。
10インチ
Windowsに限らずタブレット全体でラインナップがもっとも豊富で、各社が力を入れた製品を投入しているのがこの10インチタブレットです。性能も日常使いには十分耐えれるものがほとんどで、バッテリーの駆動も1日使用するくらいでは問題ありません。
画面の大きさがそれなりにあるので、キーボードを設置したり画面に直接ペンで入力するのも特に苦になりません。デメリットはそれほどなく、持ち運びが気にならないのであればもっともおすすめのサイズです。
12インチ
12インチまで来ると、比較対象にはタブレットだけではなくモバイルノートPCも入ってくるため、きちんと目的を明確にする必要があります。直接入力できる点がPCとは大きく異なる特徴となるため、携帯性や価格に加えて、直接入力するような使い方が必要な場合には、12インチのタブレットもおすすめです。
たとえば仕事で画面を操作しながらプレゼンや打ち合わせをしたり、その場で資料に書き込んでいくような場合にはおすすめですが、ラインナップが少なく価格も高めなのがデメリットです。
入出力端子やその他の便利機能で選ぶ
以外と盲点になりがちなのが外部の入出力端子や便利機能のチェックです。実際に使いはじめてから、プロジェクターやプリンターとの接続ができずに、変換ケーブルを購入しないといけなくなったり、最悪の場合には接続ができずに使えないということも考えられます。
Bluetooth対応製品で揃えているならば、そのあたりの心配もありません。また直接入力用のペンが付いているかどうかや、外部の記憶媒体を挿入できるかどうかなども重要なポイントです。
対応OSで選ぶ
普段は使い勝手のよい『Windows』タブレットとして使いたいけど、どうしても『Android』にしか対応していないアプリやゲームを楽しみたいと思う人もいるでしょう。その場合には、『Windows』と『Android』のOSを切り替えて使用できる『デュアルOS』に対応したタブレットを選択しましょう。
WindowsはPCアプリは素晴らしいものの、スマートフォン向けのアプリはあまり対応していませんので、Androidに切り替えできることでかなり選択肢が増えます。
USBなどのスロットの有無も要確認
外部との入出力端子について先ほど言及しましたが、特にUSBに関してはどのようなものがいくつ設定されているかきちんと確認しましょう。単にUSB端子といって、通常のものと、『micro USB』、最近では『USB type C』といった複数の種類があるため、慣れていないと混乱しやすいです。
おすすめは通常のUSB端子が付いていることで、PCと同じ機器がそのまま接続できます。もし『micro USB』や『USB type C』しかついていない場合には、変換端子が必要なので注意しましょう。
ストレージ (容量)で選ぶ
タブレットを快適に使っていく上で『ストレージ』には十分注意しておく必要があります。特に、Windowsタブレットの場合にはPCとは異なり、ストレージを購入後に増設できません。
できれば128GB以上を目安に選択しましょう。それ以下の場合にはせっかく外出先でネットに繋がっていても、処理能力が不足していてタブレットがサクサク動かず、仕事に支障が出たりストレスの元になってしまう可能性も十分に考えられます。
本体重量で選ぶ
持ち運びを前提にするタブレットですが、その携帯性を比較する場合には多くが画面サイズを中心に考えてしまいがちです。しかしもう一つ欠かせない論点が本体の重量がどの程度あるのかという点。重すぎれば持ち運んでいる間に疲れてしまいますので、注意が必要でしょう。
また重すぎると使っているときに、片手で持ち続けているのも大変ですので、価格や性能とのバランスも必要ですが、軽めのものを選ぶのがおすすめです。
CPU (性能)で選ぶ
『CPU』はタブレットの性能をもっとも大きく左右する部品で、適切なパーツが選択されていないと、他がどれほどいい部品を使っていたとしてもかなり使い勝手の悪い製品となってしまいます。複数の種類がありますが、価格と相談しながら、できるだけ処理性能の高いタブレットがおすすめです。
使い勝手が悪いとせっかく買っても使わなくなってしまいますので、それであれば少し予算を上げてでも使いやすい製品を選ぶ方がよいでしょう。
サポート対応で選ぶ
精密機器であるタブレットは、仮に壊れてしまったり調子が悪くなったとしても、よほど好きで普段から電気回路をいじっている人でなければ、自分で何とかするのは困難です。また回路が好きでもディスプレイの故障などはどうにもできません。
メーカーサポートに相談することになりますが、壊れてサポートもしてもらえずでは安かったとしてもコストパフォーマンスがよいとは言えません。購入前に、レビューでサポートの評判を確認するのがおすすめです。
バッテリー駆動時間で選ぶ
自宅でしか使わない場合にはあまり気になりませんが、外出先に持ち運ぶことも多いタブレットは、『バッテリー駆動時間』にも配慮が必要です。大体カタログスペックとして記載がありますが、使い方によってバッテリーの消費は変わってきますので、実際使っている人の口コミを確認して、自分と同じような使い方の場合には何時間くらいもつのかを確認しましょう。
いざ必要なときになってバッテリー切れではもったいないので、もし不安な場合にはモバイルバッテリーも必要です。
携帯性で選ぶ
『携帯性』を重視する場合には、重さや画面のサイズだけではなく、厚みも1つのポイントになります。ビジネスの場合には必要な書類などと共にビジネスバッグに入れて持ち運びますが、厚みがあるものだと意図した場所に入らない場合もあります。他の書類と同じスペースに入れざるを得ないのは避けたいものです。
また個人利用だったとしても厚さがあると、ポケットに入らず邪魔になってしまうため、できるだけ薄いものの方が望ましいです。薄ければ、それだけ軽量にもなります。
防水機能の有無で選ぶ
タブレットの用途は多岐に渡るので、キッチンでレシピを見ながら料理をしたり、浴室で映画鑑賞や電子書籍を楽しむために使用したいときもあります。心配なのが水が飛んで回路がショートしてしまい、壊れてしまうことでしょう。そのように使うニーズが多いのであれば、『防水機能』が搭載されたモデルをおすすめします。
自宅での利用に限らず、出張先で急な雨によってタブレットが入ったカバンが濡れてしまっても、防水加工が施されたタブレットであれば壊れることもなく安心です。
解像度で選ぶ
ディスプレイがどれだけ細かく表示できるかを表す数値が、『解像度』です。言葉としてはよく見かけるし、数字が多きれば大きいほどよさそうなのはわかるけれども、実際にどれくらいがいいのかはよくわからない人も多いでしょう。
個人利用で動画を見ないのであれば、1,280×800を目安に、仕事で使ったり、動画視聴もしたりする場合には、1,920×1,080以上のモデルがおすすめです。それ以下だと画面の粗さが気になって集中できない場合があります。
Windowsタブレットのおすすめメーカー
Microsoft (マイクロソフト)
比較的高価格帯ではあるものの、Surfaceに代表されるようにスタイリッシュで洗練されたデザインのタブレットを提供しているのが、Officeソフトでも有名な『Microsoft』です。持っているだけで気分を上げてくれる製品は性能面も十分ですし、多くの場合Officeソフトがインストールされているなど機能的にも充実しています。
予算に余裕がある場合には、まず候補としてMicrosoftのタブレットを検討するのがよいでしょう。
Lenovo (レノボ)
比較的リーズナブルなPCで勢力を拡大してきた中国とアメリカに本社を置くメーカーである、『Lenovo』もWindowsタブレット市場に進出してきています。
リーズナブルな価格設定は多少心配に感じてしまうかもしれませんが、Lenovo製品は不具合が少ないことでも有名で、医療機関や官公庁など不具合だ出ると大きな影響がある場所での実績が大きいため、安心感を持って購入できます。特にメーカーに強いこだわりがない場合にもおすすめです。