寒い季節、卓上を賑わす『土鍋』。最近では自宅でいろいろな鍋料理を楽しめるになりましたので、土鍋を重宝しているご家庭も多いのではないでしょうか。
この記事では一人暮らし、家族用など人数に合った大きさを選ぶコツ鍋料理用、炊飯用など用途別の選び方などの土鍋のかしこい選び方について解説していきます。おすすめの土鍋もランキング形式で紹介しますので、どうぞご一読ください。
土鍋の魅力とは
『土鍋』とは土が材料の素焼き鍋のことで、古くから親しまれてきた伝統工芸品としていまでも人気があります。
金属鍋より加熱がゆるやかで、保温効果もすぐれているため、弱火調理や余熱調理に最適な調理器具です。ご飯を炊くときなどは、炊飯器より短時間でおいしく炊きあがります。
最近ではIH対応やセラミック加工されているものが多くなり、レンジやオーブンで使用可能なものも増えてきました。
おすすめの土鍋の選び方
サイズで選ぶ
土鍋は直径を基準にして、『号数』というサイズわけをしています。号数は三号から十一号までの『9種類』。一番小さい三号で口径約13cm、一番大きな十一号で約33cmです。
1人用鍋は七号がおすすめ。七号は直径約22cm。白菜など大きめの具材が楽々入るだけでなく、米を二合炊けるので使い勝手のよさが特徴です。
2人、3人用は八号がよいでしょう。七号だと鍋料理メインでは少し小さいのですが、八号は直径約25cmと大きく、一度にたくさんの具材を入れられるのが便利です。
国産だけにとらわれず、焼き方や加工で選ぶ
萬古焼(ばんこやき)
三重県四日市市と菰野町を中心として製造されている焼き方。
炭火や空焚きにも使える丈夫な土鍋です。匂いが移りにくく、お手入れのしやすさが魅力。
伊賀焼(いがやき)
主に三重県伊賀市で製造されています。
耐火性と蓄熱性が特徴で、どっしりとした形状の土鍋らしい土鍋です。
信楽焼(しがらきやき)
滋賀県甲賀市で約750年もの間受け継がれてきた焼き方です。
素朴な土の味わいが感じられる土鍋で、耐火性の高さが特徴です。
セラミック
土っぽさを感じさせない最新の土鍋です。
IH対応の土鍋や、土鍋の表面にセラミック加工を施した土鍋もあります。
深さで選ぶ
浅型
『浅形』の土鍋は、店でも見かけるスタンダードタイプ。浅底でありながら口径が広いので、多人数でもとりやすいです。
同じ口径の土鍋に比べ容量が小さいので、吹きこぼれやすいのが玉に瑕ですので、蒸し鍋や煮込みなど汁気の少ない料理に使うとよいでしょう。
深形
『深形』の土鍋は、炊飯や汁物向けです。底が深いので卓上でのとりけがしづらいという点がありますが、吹きこぼれの心配がありません。
一人暮らしにはぜひおすすめしたい土鍋です。
お手入れのしやすさで選ぶ
土鍋を使っていくうちに気になってくるのは、重さやお手入れのしやすさ。
土鍋の寿命はお手入れによって決まるといっても過言ではありません。
おすすめなのは、『萬古焼き』などのなめらかな土でできた目が細かいタイプ。蓄熱性はやや劣りますがお手入れのしやすさから人気があります。
また近年では、お手入れしやすい土鍋として『セラミックタイプ』が挙げられます。価格はやや高めですが、手入れがしやすく水漏れがしにくいので日常的に使える土鍋として人気です。
おすすめの土鍋メーカー
長谷園
技術がベースとなっているのは、伝統があり登録有形文化財にも選ばれている伊賀焼。『かまどさん』や『みそしる鍋』など多種多様な土鍋を販売してる有名メーカーです。
三鈴陶器
萬古焼のブランドといったらここ。ご飯鍋や蒸し鍋の土鍋からパエリア鍋などさまざな種類を手掛けています。耐熱陶器に対するこだわりが高く、厳選した耐熱陶土と釉薬を組み合わせてさまざまな質感の焼き物を表現しています。
ハリオ (HARIO)
1921年に創業した耐熱ガラスメーカーです。
有名なのはガラス製のふたのある土鍋。耐熱ガラスの技術を活かしたこのふたは、一目でご飯の炊き具合が見えて、炊飯が終わったら音が鳴るといううれしい工夫にあふれています。