パソコンのパーツの中でもかなり重要な『マザーボード』。自作パソコンを作る上での基盤となり、CPUやメモリなどのパソコンを動かすためのパーツを搭載します。マザーボードによってパソコンの大きさやパーツの種類が決まってくるので、マザーボードはしっかり選んで決めましょう。
この記事ではマザーボードの種類や選び方をご紹介します。マザーボードのおすすめもランキング形式でまとめましたので検討中の方はぜひ参考にしてください。
おすすめマザーボードの前に
そもそもマザーボードとは
パソコンはCPUやメモリ、グラフィックボードなどいくつかのパーツが接続されています。
そのパーツを接続しているのが『マザーボード』であり、デスクトップパソコンやノートパソコンにも基盤として必ず入っています。どのマザーボードを選ぶかによって接続できるパーツも決まり、パソコンの性能も決まります。
マザーボードにはさまざまな種類があり、コストパフォーマンスが高いもの、拡張できるもの、安くて初心者にも試しやすいものもあります。
チップセットとは
『チップセット』とはCPUやメモリのデータの受け渡しをするマザーボードに搭載されているパーツです。チップセットはCPUを作っているIntelとAMDが主に作っており、Intel製ならZ390、Z370、H310など、AMD製であればZ570、B450など英語と数字で種類が判別できます。
チップセットとCPUが合わなければ接続ができないので、それぞれのチップセットにあったCPUを選びましょう。CPUの他に、拡張スロットや出入力のUSB端子の種類がそれぞれにチップセットによって異なります。
マザーボードの種類
マザーボードの規格は『フォームファクタ』と呼ばれ、『AT』、『BabyAT』、『ATX』,『MicroATX』、『FlexATX』、『MiniITX』、『NLX』、『LPX』と8種類に分けられます。
この記事では主流な3つのフォームファクタをご紹介します。
ATX
『ATX』は主流なマザーボードの中でも大型のマザーボードです。ATXは一番スタンダードな大きさであり、広い人気があります。大型であれば冷却する性能も高くなり、拡張性能も広がるのでパフォーマンスを高くできます。
マザーボードが大きいのであればケースも大きいものを選ばなくてはなりません。ATXであればストレージの数も多く、ファンやCPUクーラーも大きいものを積めます。
Micro ATX
『Micro ATX』は比較的小さめでありながら拡張性があり人気です。
ケースもデザイン性が優れているものが多く、マザーボードの種類も豊富です。最大4基の拡張スロットが搭載でき、大型のグラフィックボードを置くことも可能なので大きさのわりには期待できるパフォーマンスです。
Mini ITX
『Mini ITX』はATXやMicroATXと比べ、かなり小さめです。超小型のパソコンに使われます。拡張スロットも1基しかありません。Mini ITXはもともと組み込み式で使われていたのですが、Mini ITX規格のマザーボードを作る会社も増えてきており、低コストで作れ、ゲーム機が作れるなどの用途も広がっています。
おすすめマザーボードの選び方
CPUで選ぶ
実は『CPU』によってそれぞれマザーボードについているソケットが違います。パソコンの性能を分けると言ってもいいほどCPUは大切なパーツです。
CPUはIntel製の『Core i7』や『Core i5』、AMD製の『Ryzen 7』、『Ryzen 5』などの種類があります。CPUを選ぶときはなるべく世代の新しいものの方が、同じようなスペックであったとしても高いパフォーマンスを発揮します。
あとはゲームで使うのか動画配信などで使うのかなど、目的に合ったもの、金額によって決定するとよいでしょう。使うCPUが決まったらそのCPUに合うソケットのマザーボードを選びましょう。
PCケースで選ぶ
マザーボードの『ATX』や『Micro ATX』のフォームファクタに合わせてPCケースを選ばないと、物理的にマザーボードをPCケースに入れることはできないので注意しましょう。
基本的にPCケースの概要欄に、設置することのできるフォームファクタが記載されています。PCケースによっても冷却性能や、静音性が違います。
使いたいスロット・端子で選ぶ
メモリは『DDR3』や『DDR4』の種類があり、互換性がありません。現在はほとんどがDDR4なので間違うことはまずないので安心してください。
メモリには加えてクロック数 (Hz)があり、このクロック数は2400Hzが主流であり、他にも2666Hz、3000Hz、3200Hzがあります。
これらはクロック数が違っていても問題なく使えてしまいます。ですが万が一の場合があるので事前に確認は必要しておきましょう。グラフィックボードを搭載する際に必要な『PCI-Express 16』や『HDD』に利用するSATAの数もしっかり確認しましょう。
グラフィックボードで選ぶ
『グラフィックボード』はディスプレイの画像や映像を綺麗に映し出すために重要なパーツです。グラフィックボードを搭載しなくてもCPUやマザーボードにも映像を映し出す機能はついています。
CPUやマザーボードの画像表示機能だけでは高画質の画像やグラフィックスの作業をするのは難しいです。綺麗でなめらかな映像が見たい方や、ゲームなどで臨場感を味わいたい方は別途グラフィックボードを積んだ方がよろしいでしょう。
SSD・HDDで選び
『SSD』、『HDD』とは『内蔵ストレージ』のことで主にデータ保存や動作を決定するものであります。内蔵ストレージは少し前まではHDDがスタンダードでしたが、近年ではSSDを搭載するものが多くなっています。まずSSDとHDDの違いですが基本的にSSDの方がスピードなどの性能もよく、値段も高いです。
ここまで考えれば速くて性能もよいSSDにすればよいと思いますが、HDDにも利点があります。HDDは容量に対しての単価も安く、1つのドライブで保存できるデータの量もSSDと比べ多いです。SSDはゲームや動画編集など重い動作にも耐えられるメリットがあり、HDDはデータを保存しておくには最適と言えます。
USBの種類で選ぶ
マウスやキーボードなどのUSBを接続したり、HDMIが必要ならばその端子が必要な分または少し余裕がある数であるか確認してマザーボードを選びましょう。USBには『USB3.0』と『USB2.0』の2種類がありますが、基本的には高速なUSB3.0がよいです。
これから増えてくる『Type~C』も対応しているものがよいですね。USBポートはSDスロットなどもつけることを考えると最低でも4つ以上はついていた方がよいでしょう。
価格帯で選ぶ
マザーボードも高性能なものを求めれば価格が高くなりますし、値段を下げればスペックが下がります。最初から高性能なものを選んでおけば後からプラスで性能を付け加えたいときに対応できますが、あまり高スペックなものを購入しても機能を使い切れず勿体無いです。
まず最初であれば2万円ほどのマザーボードがよいでしょう。最初はどこにどれをつければいいのかも迷いますので、逆にこれぐらいのスペックの方が迷わずにPCを組み立てられます。
おすすめのマザーボードメーカー
マザーボードを作っているメーカーはいくつかありますが、その中でもおすすめのマザーボードメーカーをご紹介します。
ASUS
『ASUS』はマザーボードメーカーの中でも代表的なメーカーです。台湾の企業ですが、マニュアルも日本語でわかりやすく、マザーボード自体の安定性もよいと評判です。
外国のメーカーだとマニュアルが日本語じゃなかったり、とても薄かったりしますがASUSはそんなことはないので初心者にも安心のメーカーです。ちなみによみ方は、アスースやエイスースと色々ありますが正式には『エイスース』と読みます。
ASROCK
『ASROCK』はもともとはASUSの子会社だったのですが、現在はASUSから分離したPegatron Corporationの子会社になっています。
ASUS時代は非常に独特なマザーボードが多かったASROCKですがPegatron Corporationの子会社になってからは、一般人向けの商品を拡大をはじめました。これが功を奏し現在ではマザーボードでは世界3位のシェア率を誇っています。
GIGA BYTE
『GIGA BYTE』はASUSについで人気のメーカーであり、マザーボードやグラフィックボードなどのPC周辺機器を作っている台湾の企業です。マザーボードの作りが落ち着いており、システムの安定性もあり、価格も比較的安いので手に入れやすいです。
高いパフォーマンスでて低コストなのに耐久性も高いのも人気の1つでしょう。ゲーミング向けのマザーボードにも力を入れており、光るものが多くPCをライトで綺麗にしたい方にもおすすめです。
MSI
『MSI』は歴史のある台湾のマザーボードのメーカーです。
MSIもゲーミング向けのマザーボードにかなり力を入れており、プロのゲーミングチームともスポンサー契約を結んでいます。MSIのマザーボードは性能の高い製品が多く、高品質なことから国内はもちろんのこと外国でも評価が高く、マザーボードシェアも常に上位にあります。