これだけスマホやタブレットが発達しても、文字入力用デバイスで『キーボード』に勝るものは少ないでしょう。自分にあったキーボードは、特に長文を打つときに重宝します。
自分に合ったキーボードを使うことで気持ちよいタイピングもできますし、結果的には時短につながるのでよいことだらけです。この記事ではキーボードの選び方からさまざまな特徴について解説していきます。厳選したおすすめ商品もランキング形式でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
おすすめのキーボードの選び方
キーボードの選ぶポイントは、打ちやすさやサイズ、接続方法と多岐にわたります。
キーボードの方式で選ぶ
メンブレン式
『メンブレン式』はタッチに反応する回路を組み込んだ一枚もののシートですべてのキーをカバーするタイプです。安価で量産に向いていることから、デスクトップ型やノートパソコンでも採用されています。
1シートで作られているので、他の方式に比べて飲み物がかかってしまったときなどの汚れには強いというのが特徴。キー入力に対しての押し戻しには、シリコンキャップが使われており、全体的に触るとぐにゃっとした質感が感じられます。
シリコンキャップ一点で支えているため、入力はしっかりとキーの真ん中で打ち込まないと認識が甘くなることがあります。
広く普及されているため、悩んだときには選びやすいというのがメリット。反対にシリコンキャップがヘタってきた場合、キーを戻す力も弱くなってしまうデメリットがあることにも注意しておきましょう。
パンタグラフ式
主にノートパソコンで使われている『パンタグラフ式』。パンタグラフとは電車の屋根と電線を繋いでいる伸縮自在のX上のもので、パンタグラフ式の特徴としてはストロークというキーの深さを抑えることが可能で、薄型化に向いているという点が挙げられます。
またどの部分をタッチしても一定の圧力がかかるような設計になっているため、キーボードから多少ズレても入力ができるので、タッチ感が軽い感じになります。
薄型化と聞くと耐久性に不安をもつかもしれませんが、『キートップ』・『パンタグラフ』・『キーボードフレーム』という3つの部品で構成されており、それぞれに負荷が分散されるため、強度や耐久性には優れているので安心して使用できます。
メカニカル式
『メカニカル式』には金属製のバネスプリングが内蔵されており、しっかりと底まで打ち込んだ感覚が得られるのが特徴。『接点接触型』とも呼ばれています。
メンブレン式とは違って、1つのキーに対して個々に1つのスイッチをもつことから打鍵感は優れています。その分コストはかかっており価格が高くなる傾向も。またフレームに金属を使っている商品が多く、たわみが無いので耐久性に優れているのも特徴です。
静電容量無接点式
『静電容量無接触点式』はメカニカル式の一部です。パンタグラフ式やメンブレン式と同じくシリコンキャップを使用していますが、中には円錐型のスプリングが入っており、入力感はストンストンと小気味よいのが特徴。
その名の通り静電型で非接触のため、摩擦が少なく、耐久性にも優れます。また反応速度が非常に速いので、高速入力を必要としている人にはおすすめ。金融機関などプロの現場で多く使用されています。
キーピッチで選ぶ
『キーピッチ』とはキーとキーの間隔、いわばキー中央から隣のキー中央までの距離を言い、mmで表されています。一般的には19mmが『フルピッチ』と呼ばれており、一番慣れていて入力しやすいサイズになります。
小型のノートパソコンでは物理的にキーピッチが狭いものもあり、入力がしにくいというケースも。キーピッチを狭めることで軽量コンパクトなキーボードを作ることができますが、打ちやすさは大きく変わるので、機会があるなら家電量販店等で一度試してみるのがよいでしょう。
接続方法で選ぶ
接続方法は一般的なUSBケーブルを使った『有線型』や、Bluetoothなどを使った『無線型』に分かれます。
無線接続型
『無線接続』には大きく分けて2つの方法があります。1つは2.4GHzといった無線LANで使われる規格を使った無線接続で、USB端子にレシーバーを取り付けて利用します。
もう1つはBluetoothを使った無線接続で、こちらはパソコンの本体側のBluetooth機能を使うので、ノートパソコン等、USBの挿し口が少ないときには便利でしょう。
今までは2.4GHz周波数を使ったものが一般的でしたが、最近ではBluetoothを使ったものが増えてきています。
有線接続型
『有線接続』の最大のメリットは無線に比べ電池の交換が不要という点です。またパソコン本体とケーブルで直結しているため、気にするほどではありませんが、入力のタイムラグが無いと言われています。
人間工学デザインで選ぶ
横一列に並んだ通常のキーボードとは違い、波打った形であったり、真ん中部分が左右に分かれていたりするものもあります。これは人間工学の観点から作られたもので、長時間キーボードを使う職種の方は、どうしても手首が疲れたり、肩が凝ったりします。
通常のキーボードと異なり負担がかかりにくく、入力が快適になることもありますので、検討の1つとして取り入れてみてください。
テンキー・Fキーの有無で選ぶ
テンキー
キーボードには『テンキー』があるモデルとないモデルの両方が存在します。テンキーはあるとたしかに便利ですが、その分横幅も取られてしまうので、机のサイズを考えて検討する必要があります。
またテンキ―だけのキーボードもありますので、必要に応じて考えましょう。
Fキー
『Fキー』は各メーカーにより、割り当てキーに違いがあり、具体例としては液晶モニターの輝度を変えたり、ボリュームを変えたりといった点が挙げられます。
またメーカーによっては上記のような便利な割り当て機能がない場合もあるので、購入前には必ずチェックしておきましょう。
使用用途で選ぶ
キーボードを選ぶ際には、使用用途も考えましょう。たとえばオフィスに設置された『据え置き型』でしたら、もっと作業性を上げるために付け替えるといった選択肢もあります。
逆に持ち歩くことが多いので、コンパクト型のモバイルノートパソコンでキータッチが馴染まない、といった場合には、『外付け型』のキーボードとして持ち歩くなど。それ以外にもタブレットでの入力デバイスとして使うこともあります。
『モバイル用』のキーボードもありますので、移動先での時間を有効に使いたい人にもおすすめです。
耐水性・防水性で選ぶ
キーボードに『耐水性・防水性』が必要あるのかと思われる方もいらっしゃるでしょう。実際に耐水性があるキーボードは販売されており、汚れたら洗うこともできるので清潔に使用できます。
ただ現状ではシリコン製の折り曲げられるタイプが中心ですので、キーの打ち心地などは汎用品には劣るようです。
キーボードのおすすめメーカーをご紹介
ここからはキーボードを買う上で外さない7メーカーをご紹介します。
Logicool (ロジクール)
パソコンの入力機器を得意とするメーカー『Logicool』。キーボードだけでなくマウス、トラックボールなどの商品でも有名なメーカーとなっています。
Logicoolの商品は普及帯なら2,000円程度から選ぶことが可能。もちろん幅広いユーザーに対応するために本格的なタイプや無線タイプも取り扱っています。
Microsoft (マイクロソフト)
言わずと知れたWindowsの『Microsoft』もキーボードを作っています。人工光学デザインのものが多く長時間使う人におすすめ。マウスにトラックパッドが付いている商品もあります。
東プレ
高級キーボードのメーカー『東プレ』。取り扱っている商品としては、静電容量無接点方式が多くなっています。打鍵感やスピード重視の方は検討をしてみてもよいでしょう。その他の特徴としてはテンキーレスのキーボードも多く取り扱っている点が挙げられます。
PFU
『PFU』も高級キーボードメーカーとなっています。製品としてはプロ向けのものが多く販売されています。妥協のない究極の打ち心地を実現しており、『パソコンは消耗品だがキーボードは一生もの』とホームページで謳っているほど。
ELECOM (エレコム)
パソコンの周辺機器メーカーで、『ELECOM』の名前を聞いたことある人は多いでしょう。比較的安価な商品から、静穏設計といった少し特殊な商品まで幅広いラインナップの商品があります。自分にあったものを探したいという場合には、選択肢が多いのでおすすめなメーカーです。
サンワサプライ
パソコン周辺機器メーカーとして有名な『サンワサプライ』。キーボードの種類も豊富で、防水・防塵対応や、トラックボール内蔵のものまで取り扱っています。また値段も比較的安価な商品からあり、コストパフォーマンスに優れたものが多いのが特徴。
Razer (レイザー)
『Razer』はゲーマー御用達のメーカーでバックライトが豊富なことはもちろん、キーボードにさまざまなオプション機能が充実しています。また価格が高めの商品の取り扱いが多く、耐久性にも優れた商品ラインナップが魅力。
知っていると便利なおすすめキーボードのお手入れ方法
キーボードは使用頻度が高いアイテムですので、お手入れも大切になってきます。ここでは、お手入れ方法についての基礎をご紹介します。
説明書を読んでお手入れする
いわずもがなですが説明書を読んでお手入れしましょう。トップキーの外し方1つとっても、モデルによって違いがあります。
取り扱い説明書を捨ててしまったという人も多いと思いますが、そんな場合はメーカーページからPDFでダウンロードできる可能性もあるので確認しておきましょう。
水気は避ける
防水タイプの商品もありますが、本体部分に水がかからないように気を付けましょう。特に清掃のときには剥き出していく方法が主流になっています。基盤部分は乾いた布で拭いて埃を取る程度にとどめましょう。
キートップを外す
清掃の第一はキートップを外すことです。キートップとは入力キーのことを指し、1つ1つバラバラに取ることが可能です。
取り付けの際、どこに付いていたかわからなくなってしまうかも知れませんので、スマートフォンなどで写真を撮っておくとよいでしょう。
キートップは中性洗剤がおすすめ
取り外したキートップは中性洗剤で洗いましょう。樹脂製ですので、台所用の洗剤で構いません。汚れがひどいからといって、ガラス窓などを綺麗にする洗剤を使うのはやめましょう。成分が残っていた場合、指についてしまうこともあるからです。
自然乾燥がおすすめ
乾かすときは自然乾燥でおこないましょう。速く乾かしたいからといって、天日干しやドライヤーなどを使うと樹脂部分が痛んでしまいます。
キートップを外さない場合はエアダスターやブラシで
キートップを外さない場合、市販の『エアダスター』や『ブラシ』で埃を取ってあげましょう。エアダスターを使うときは、想像以上に埃が出ることもあります。窓の近くでの掃除をおすすめします。