テレビやPCに取り付けることでデータを保存できる『外付けHDD』。種類が豊富にあり、データ保存容量や書き出しスピードがそれぞれ異なります。自分が普段使うデータに合わせて適した外付けHDDを選ぶのがポイントです。
そこでこの記事では具体的にどのように外付けHDDを選べばよいのか、ポイントをご紹介します。自分の用途にあった外付けHDDを見つける参考にしてみてください。
そもそも外付けHDDとは
『外付けHDD』とは、パソコンやテレビ、ゲーム機に接続することでデータを保存する機器のことです。PCやテレビそのものにデータ保存容量が足りない場合に使われます。
構造としては、データを記録するプラッタと呼ばれる磁性体が塗られた円盤がいくつか入っており、磁気ヘッドで書き込み、読み出しを行います。この書き込み、読み出しスピードも各製品によって異なりますので注意しましょう。
外付けHDDを接続する事でデータ不足が解消される
外付けHDDはいわば、データの倉庫のようなものです。
PCやテレビ、ゲーム機そのもののデータ容量が足りなくなった時に取り付けることで、外付けHDDの容量の範囲内であればPCやテレビの代わりにデータを保存できます。
そのためデータ不足が解消されるというメリットがあり、多くのデータを使う方には欠かせません。
おすすめの外付けHDDの選び方
そんな外付けHDDですが、種類が豊富にあるため、自分が扱うデータや機器に合わせて選ぶことが重要です。そこでここからは具体的に何をどう気をつけて選べばよいのかご紹介します。
接続する機器で選ぶ
まず外付けHDDは接続する機器で選びましょう。外付けHDDはテレビ、PC、ゲーム機に主に取り付けられます。
それぞれ接続方法がことなりますので、ご紹介します。
PC
PCに外付けHDDを取り付ける場合は、USBでPCと接続させる据え置き型の外付けHDDがおすすめです。容量の大きいモデルが多数ありますので、膨大なデータを保存できるというメリットがあります。
一方で、コンセントが必要になるため、移動がしづらいというデメリットもあります。固定された場所で作業する場合はおすすめですが、移動が多い場合はポータブルHDDも検討してみましょう。
テレビ
テレビに外付けHDDをつけたい場合は、コンセントから給電できる3.5インチ規格の外付けHDDを選びましょう。コンセントから給電されるタイプの外付けHDDは、安定した電気供給がメリットです。そのため録画をしたい時にうってつけ。
またテレビを買い替えても同じ外付けHDDを使いたい場合は、『SeeQVault』という機能が備わっているモデルを選びましょう。テレビを買い替えても問題なく番組を録画できます。ただしテレビもSeeQVaultに対応している必要があるため、注意が必要です。
ゲーム機
ゲーム機に接続する場合は、容量の大きい外付けHDDがおすすめです。ゲームデータは大きいものが多いため、2TB以上の外付けHDDを選ぶようにしましょう。
またゲームによっては、USBのバージョンも確認しておく必要があります。事前に各ゲーム機で動作確認が取れているHDDなのかは把握しておきましょう。
設置タイプで選ぶ
外付けHDDは設置タイプによっても特徴が異なりますので、それぞれご紹介します。
電源が必要な『据え置き型』
『据え置き型』の外付けHDDは、電源が必要です。そのため安定した電力供給が可能ですが、そのぶん持ち運びができないというデメリットがあります。
普段移動をせず、安定的な電気供給を必要とする方には据え置きの外付けHDDがおすすめです。
充電式で持ち運び可能な『ポータブル型』
外付けHDDの中には、『ポータブル型』のものもあります。充電式で持ち運びができるため、外出先で外付けHDDを使いたい方にうってつけです。
一方で、充電が切れてしまわないように気をつかう必要があります。バッテリーの保ちがよい外付けHDDを選ぶとより快適に使用できますので、購入前は連続使用時間がどれくらいなのかを確認しておきましょう。
インターフェイス (接続方法)で選ぶ
外付けHDDの接続方法は大きくわけて『USB接続』、『thunderbolt接続』、『Wi-fi接続』の3種類があります。
USBでの接続
一般的な接続方法が『USB接続』です。USB接続の中にも『USB2.0』と『USB3.0』があります。USB2.0は最大480Mbps、USB3.0は最大5Gbpsとデータ速度が異なります。
大きい容量のデータを使い、より快適にデータ転送したい方は『USB3.0』のものを選びましょう。その場合USBだけでなく、接続機器もUSB3.0に対応している必要があります。最近の機器はほとんどUSB3.0に対応していますが、念のため事前に確認しておきましょう。
thunderbolt接続
Macを使っている方は、『thunderbolt 3』という端子のものがおすすめです。USBよりも転送速度が早い接続方法になるため、MACユーザーであればより快適にデータを転送できます。
ただしMACの発売時期によっては、『thunderbolt 2』の端子になっており、形状が異なる場合があるため、購入前に確認が必要です。
Wi-fi接続
外付けHDDの中には、『Wi-fi接続』できるものもあります。ワイヤレスで接続できるため、非常に便利にデータ保存でき、持ち運びしたい方には特におすすめです。
一方で電波状況によっては接続が切れてしまうこともあったり、接続に手間がかかってしまったりすることもあります。
確実にデータを保存したり転送したりしたい方は、据え置き型やUSB型で接続する外付けHDDを選びましょう。
NASとは
『NAS』とはサーバーの1種で、ネットワーク上に接続できるハードディスクのことです。一般的なHDDとはどのような違いがあるのでしょうか。
身の回りの機器でデータのシェアが可能
一般的なHDDはPCやテレビに1対1で接続しますが、NASの場合は1対多の接続が可能になり、HDDの中身のデータを複数人で、共有できるということになります。
その結果、スマートフォンで撮影した画像をNAS経由でPCに取り込み、編集してまたスマートフォンに送るなど、自由自在にデータを行き来させることが可能になります。
データのバックアップにはクラウドストレージがおすすめ
HDDに保存したデータをバックアップしたい方におすすめなのが、クラウドストレージです。
クラウドストレージとは、外付けHDDに保存したデータをクラウド上にも保存しておくことサービスのことで、HDDのデータが破損した場合でも、保存したデータを守っておけるというメリットがあります。
NASの中にはデータを自動的にクラウド上にバックアップする機能が備わっているものがあります。データの損失を避けたい方はぜひ検討してみてください。
データ容量で選ぶ
外付けHDDはデータ容量で選ぶことも重要です。具体的にどんな方にどんなデータ量が必要なのか解説します。
500GB~1TB
テレビの録画に外付けHDDを使い場合は、500GB〜1TBの容量で十分でしょう。地上デジタル放送であれば、1TBで約120時間の録画ができます。
1TB~3TB
ゲーム機や動画を外付けHDDに保存したい場合は、1TB〜3TBの外付けHDDを選べば、十分データを保存できます。
4TB以上
一方、高精細な動画や写真を扱う場合は、より大きな容量の外付けHDDが必要となります。たとえばフルHDの解像度の動画だと1分で数百MBになります。このようなデータを多数保存する場合は、4TB以上の外付けHDDが必要です。
4TB以上の外付けHDDは容量が大きい分、若干価格が高いですが、最近はコスパのよいものもありますのでこの後のランキングでぜひチェックしてみてください。
外付けHDDのおすすめメーカー
BUFFALO (バッファロー)
国内のパソコン周辺機器メーカー老舗の『BUFFALO』。テレビやPCをはじめ、さまざまな用途に適した豊富なラインナップで、TV向け、データ保存向けなど目的別に探せます。データ移行サービスやデータ復旧サービスなど独自のサポートも充実しています。
I・O・DATA (アイ・オー・データ)
BUFFALOと並び、国内のパソコン周辺機器メーカーとしては老舗の『I・O・DATA』。HDDをはじめ、メモリ関連・無線LANなど豊富な製品が取り揃っています。特にコンパクトサイズの外付けHDDは、ファンレスの省スペース設計なのにしっかり冷却できるのでおすすめです。
東芝
日本を代表する、大手の電機メーカーである『東芝』。東芝ブランドのRAGZAのテレビに利用するなら、外付けHDDも東芝で揃えるのがおすすめです。リンク機能など、同メーカー品との相性がよいです。