バイクの積載量を大幅にアップできる『シートバッグ』。長距離ツーリングや泊りがけのキャンプなど、持ち運ぶ荷物が多いときにはとても重宝される優れものです。容量は数Lから70Lまでと、豊富なラインナップが取り揃っており、目的や用途に合わせて選べます。
今回はそんなシートバッグの特徴や魅力について徹底解説していきます。おすすめシートバッグもランキング形式でご紹介しますので、購入を検討している方はぜひこの記事を参考にしてみてください。
シートバッグの特徴
『シートバッグ』は荷物問題をスムーズに解決してくれる優れものです。背中に背負うリュックだと大きな荷物は持ち運びが難しく、体の重心も変わるため操作性に影響が出ます。
シートバッグはその名の通り、シートに取り付けるバッグです。ライダーが利用するバッグには、タンクバッグ、サイドバッグ、携帯バッグなどさまざまな種類がありますが、シートに取り付けられるシートバッグが一番積載量が大きく、安定感もあります。
容量も数L~70Lまであり、目的や用途に合わせて選べるのもよいところです。どれだけの荷物を積んでも走行の邪魔にはならず、ときには背もたれとして快適なツーリングを楽しめる便利アイテムにもなります。
シートバックを付けるメリット・デメリット
荷物を積んでもっと遠くに行きたい、キャンプも楽しみたいという方に、シートバッグはとてもおすすめです。ツーリング先に持っていけるものが増えるとその分とっさのときにも対応しやすくなります。
しかしシートバッグを搭載すると、増えた荷物量により運転に支障が出る場合もあります。メリットデメリットをふまえて、自分がどんなツーリングに出かけたいか具体的に想像してみましょう。
メリット
シートバッグを付けると、一気にライダー感が増します。愛車を大切にしたい人は、シートバッグにスプレー缶を入れておくと虫や汚れが付いたときにすぐに対応可能です。また長距離ツーリングの際は衣類の着替えを詰め込んでおくと、朝晩の寒さや気温の上昇、急な悪天候時もその時々に合わせて着替えられます。
どんな荷物を持っていくか、どんなツーリング旅にしたいか。携帯できる荷物が増えれば、やりたいことや選択肢も増えます。シートバッグ1つで、自分なりのツーリングをさらに深く楽しめます。
携行できる荷物を増やせる
シートバッグ最大のメリットはやはり積載量を大幅に増やせることです。シンプルに体1つで自由気ままに走り出すツーリングも楽しいですが、携帯できるものが増えると旅の楽しさも倍増するでしょう。
たとえば急な天候の変化に見舞われたときは、その時々のシーンに合わせて着替えることで快適にツーリングを続けられます。アウトドア好きならコーヒーセットやバーナーを持っていくと、ツーリング先で淹れたてコーヒーや熱々カップ麺を楽しめます。
デメリット
シートバッグで持ち運ぶ荷物量が増えると、その分注意点も増えます。たとえばシートバッグを取り付けると、乗車時に足がバッグに引っかかる場合があります。コツを掴めば気にならなくなりますが、最初は邪魔に思うものです。
またシートバッグにより乗車位置もずれるため、窮屈感も出ます。疲れを軽減するために、やや後ろ寄りに乗るか、コーナーリング時に体を入れるようにするなど、走り方に工夫が必要です。
シートバッグが大容量の荷物も持ち運べるのが利点ですが、積載量が重すぎると風の影響も受けやすく、操作性が低下するのでこちらも注意が必要です。
タンデムができなくなる
シートバッグは、『タンデム』部分に取り付けるバッグです。そのためシートバッグを付けてしまうと、タンデムができなくなるというデメリットがあります。大切な人と一緒に走りたいという方には、とても大きなデメリットです。
タンデムも荷物量も諦めたくないという場合は、タンデムシートの後ろに別売りのキャリアを取り付けてシートバッグを搭載するという解決方法があります。しかし強度面では弱いため、大容量の荷物を積載する場合にはおすすめしません。
おすすめのシートバッグの選び方
シートバッグを選ぶ際には機能性やデザイン性など、ライダーそれぞれのこだわりが大切になります。目的や用途で選ぶのはもちろん、自分のお気に入りのバイクの一部となってもよいかを考えて丁寧に選びましょう。
容量で選ぶ
シートバッグはさまざまな容量のラインナップが揃っています。財布やスマホなど、必要最低限の荷物量に最適な数Lタイプから、泊まりキャンプなど大容量の荷物に対応した70Lタイプまでと、幅広く取り揃っています。
一般的に数L〜30Lは日帰りや軽めの1泊の荷物量、30L〜50Lは1泊以上のお泊まりや簡単なキャンプレベルの荷物量、50L〜70Lは大荷物が必要なキャンプレベルの荷物量となります。
不安のあまり、必要以上に大きなシートバッグを購入すると、操作性に影響が出る場合もあります。そのため目的や用途に合わせた容量サイズのシートバッグを選ぶようにしましょう。最近では容量を調整できるシートバッグも登場しています。
デザインで選ぶ
ライダーたるものどんなときも自慢の愛車はカッコよくあってほしいものです。大切な愛車に乗せるシートバッグにもこだわりがあるでしょう。外観デザインやシルエットを変えたくない人は、シートの形に近いものを選ぶとよいでしょう。逆にシートサイズより大きなものを選ぶと、旅慣れの感じが出せます。
シートバッグは紫外線や劣化対策のためにブラックカラーがほとんどですが、このブラックカラーも中の荷物に熱がこもりやすくなるのが難点。バイクのカッコよさにこだわるのもライダーとしての醍醐味ですので、実用性とデザイン性のバランスを考えましょう。
防水性で選ぶ
基本的にシートバッグは雨対策として、『防水カバー』が付いており、急な悪天候に見舞われたときは、この防水カバーをシートバッグに被せます。しかし道路状況や場所次第では、すぐに停車してカバーの取り付けができないときもあります。
防水カバーの面倒さが気になる場合は、防水性のあるシートバッグがおすすめです。シートバッグ自体に防水性のある生地や塗装がされていて、急な雨でも中の荷物は濡れません。ただし防水性は使い込むほどに性能が落ちていくため、定期的な手入れが必要です。シートバッグを購入する際に、一緒に防水スプレーも購入するようにしましょう。
運びやすさで選ぶ
シートバッグを選ぶときは、ツーリング先でのことも考えて選ぶようにしましょう。目的地の観光先や宿泊先に到着し荷物を持ち運ぶとき、シートバッグの他にヘルメットやタンクバッグなどで両手をいっぱいにして荷物を持ち運ぶのは辛いもの。
シートバッグにストラップを付けてショルダー式に持ち運べる仕様のものだと、持ち運びも簡単です。シートバッグを選ぶ際には、持ち運びやすい設計か確認しておくと便利でしょう。
バイクへの取り付け方法で選ぶ
シートバッグの取り付け方法は、大きく分けて2種類あります。
1つ目は『固定ベルト』や『アタッチ』で取り付けるタイプです。このタイプのシートバッグだと、シートバッグをバイクに積んだままでも中の荷物を取り出せて便利でしょう。
2つ目は『ショックコード』で取り付けるタイプです。こちらはしっかり固定されて、荷物のズレや揺れが起きにくいという利点があり、荷物の揺れが少ないと、操作性も安定するので安心できます。
その他ワンタッチで取り外しが可能なお手軽タイプのシートバッグもありますが、取り付け・取り外しが簡単だと、悪路や大きな衝撃で脱落する場合もあります。荷物容量や目的に合わせて『大容量タイプ』ならしっかり固定できるものを、『少量タイプ』であれば手軽に取り外しができるものがおすすめです。
バックとしての持ち運びやすさで選ぶ
シートバッグは、バイクからの降車後もバッグとして利用できると便利です。持ち運びしやすいように、持ち手が付いているデザインのものもあれば、ストラップを付けて『ショルダーバッグ』として利用できるものもあります。
小さめのシートバッグなら、『リュック』としても使えるデザインも登場しています。肩にかけられると両手が空くので、降車後も散策や宿泊先までの移動にも便利です。