オートバイライダーの頭部を保護する『ヘルメット』。フルフェイスやジェットヘルなどさまざまな種類が発売されており、豊富な商品ラインナップから、好きなデザイン・メーカーのモデルを選べるのが、非常に魅力的です。
この記事ではそんなヘルメットの種類・規格・選び方について詳しく解説していきます。後半ではおすすめヘルメットをランキング形式で紹介しますので、もし現段階でこだわりのモデルがない場合などは、ぜひ参考にしてみてください。
おすすめのヘルメットの種類
安全性トップの『フルフェイス』
ヘルメットの中で防御力・安全性でNo.1なのは『フルフェイス』です。頭・顔全体を覆う形なので、転倒して地面に頭部を打ち付けても衝撃から守ってくれます。
視界の前方は透明なシールドで覆われていますので、風圧や砂ぼこりを防ぎ、虫・小石などの衝突から目を保護し、ある程度速いスピードでの走行やツーリングに適しています。
視野の広さ抜群の『ジェットヘル』
安全性も重視しながら、視界の広さを確保したい人におすすめなのが『ジェットヘル』。頭頂部から後頭部にかけて覆われていて、額から下の顔の全面はオープンになっています。
シールド付きであれば顔全体も覆ってくれるので、風圧なども問題ありません。おしゃれでカジュアルなデザインの商品も多いので、女性の方にもおすすめです。
開放感と安全性の両立『ジェット・システム』
フルフェイスのような安全性とジェットヘルの開放感も欲しいという人におすすめなのが、『ジェット・システム』のヘルメット。外観はフルフェイスとほぼ同じですが、シールドから顎の前の部分を額の方向に持ち上げられます。
安全性と快適性どちらも捨てがたいと感じる方には、ぜひともおすすめしたいタイプです。
手軽にかぶれる『ハーフタイプ』
手軽ですが他のヘルメットに比べて安全性が劣る『ハーフタイプ』。被ると頭部の上半分は覆われますが、下半分はむき出しのままです。
安価な商品が多く、シールドがないので目を守るにはゴーグルなどが必要です。慣れ親しんだ道や、近場での運転では非常に便利ですが、安全性には少し注意は必要でしょう。
またヘルメット販売時には、国の定めで『PSCマーク』の貼り付けが義務付けられており、これによりハーフタイプのヘルメットは、125cc以下での使用が推奨されています。ただ125cc以下なら安全が確保されるわけではないので、防御力・安全性を重視する場合は他のタイプを選ぶのをおすすめします。
おすすめのヘルメット規格
ヘルメットにあるいくつかの規格について解説します。
PSCマーク
『PSCマーク』は、消費生活用製品安全法に基づく規格を指します。国が定めた強制的な規格なので、PSCマークのないヘルメットは道交法違反であり販売できません。つまり国内で『ヘルメット』として店頭に並んでいるものには、すべてPSCマークが貼られている必要があります。
SGマーク
『SGマーク』とは『製品安全協会が製品の安全性を認めた』ことを示す任意の制度によるマークです。SGマーク付きのヘルメットが欠陥品であったために事故に遭った場合、最高1億円までの賠償金が出るケースもあるようです。
日本工業規格のJIS
『JIS』とは、日本工業規格が定めた安全基準を満たしていることを示すマークです。衝撃吸収性能や耐貫通性能などの厳しいテストをクリアした製品だけが認定されています。任意なのでJISがなくても販売は可能です。
また125cc以下のバイク用として『JIS一種』、排気量無制限のバイク用として『JIS二種』があり、ハーフタイプは『JIS一種』、フルフェイス・ジェットヘル・ジェットシステムは『JIS二種』となっています。
レース用でも採用のSNELL規格
『SNELL規格』は、アメリカのスネル記念財団による『世界で最も厳しい規格』といわれています。衝撃吸収テストや貫通テストなどで基準は5年ごとに更新され、そのたびに厳格化がなされているほどです。
国内メーカーだと、『Arai (アライ)』や『SHOEI (ショーエイ)』などにはSNELL規格の商品が多く、なんとAraiではさらに厳しい独自の『Arai規格』を設けています。