PCを自作する際、CPUやマザーボードと同じくらい重要なパーツが『電源ユニット』。パソコンのスペックを決める非常に重要な要素である一方で、どこに着目して選べばよいかわかりづらいと悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事ではそんな電源ユニットの特徴や選び方について解説していきます。記事後半ではおすすめの電源ユニットをランキング形式でご紹介しますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
電源ユニットとは
『電源ユニット』はPCに電源を送るためのパーツです。電源の容量ごとにさまざまな種類があり、どのようなパーツをPCに組み込むかによって容量を選ぶ必要があります。
電源ユニットの容量や仕様によっては、使いたいパーツが使えない可能性もあるので、事前の調査も必須です。
次の項目で電源ユニットの選び方をご紹介していますので、参考にしてみてください。
おすすめの電源ユニット選び方
電源の対応W (ワット)数で選ぶ
まず『対応W数』を確認しましょう。電源ユニットのW数を確認する際には、PC全体での消費電力を計算しておく必要があります。消費電力が電源ユニットのW数を超えてしまうと、当然稼働しません。
また消費電力とW数がギリギリでも、不具合を起こす可能性があります。消費電力の1.5〜2倍程度のW数を選ぶとよいでしょう。
電源ユニットのW数の目安としては、
・300W・・・ローエンドモデルのPC
・300W〜600W・・・ミドルレンジのPC
・600W以上・・・ハイエンドモデルのPC
となっていますので参考にしてみてください。
規格で選ぶ
購入する電源ユニットの規格が、PCケースのサイズに合っているかも大事なポイントです。
ATX
一般的なデスクトップPC向けの規格。タワー型などの電源ユニットに採用されている規格で、色々な種類が販売されています。価格を重視するか品質を重視するかで選べます。
SFX
小型のPCケースに採用されている規格。キューブ型などの小型PC向けの規格で小出力なのが特徴です。
EPS
サーバーなど、高出力を必要とするPC向けで、サイズ自体は大きめで高出力の商品が多い規格です。
Haswell対応
『Haswell』とは第4世代CPUの名称の一つです。Haswellに搭載された超省電力モードに対応した電源ユニットが、『Haswell対応』の電源ユニットです。
これまでの電流よりもさらに低い電流値でスリープモードに入れる『C6/C7ステート』で、超省電力を実現します。
電源ユニット自体が『Haswell』の『C6/C7ステート』に対応していないと、超省電力のスリープモードは使えません。
非対応の電源ユニットの場合、電源が落ちるなどの不具合が発生する可能性もあります。
『80PLUS認証』の有無で選ぶ
『80PLUS認証』は、電源ユニットの電源効率を見る際に確認する項目です。
『80PLUS認証』は6種類の段階で分かれており、最上位の効率を表すのが『80PLUS Titanium』です。自作するPCの目的に合わせて選ぶようにしましょう。
ExcelやWordなどの作業がメインであればそこまで電源効率は求められませんので、一番下の『80PLUS Standard』でも十分でしょう。
電子端子の種類
電源ユニットの電子端子にはさまざまな種類があり、各パーツごとに接続先が異なるので注意しましょう。電源ユニットに取り付けられている電子端子には、以下のものがあります。
・メインATX電源コネクタ:マザーボード用の電源コネクタ
・12V電源コネクタ:CPU用の電源コネクタ
・SATA電源コネクタ:HDD、SSD、光学ドライブの電源コネクタ
・ペリフェラル電源コネクタ:旧型のHDD用電源コネクタ
・FDD電源コネクタ:フロッピーディスク用の電源コネクタ ※現在はほとんど使われていません
プラグイン対応商品かどうか
電源ユニットのケーブルを取り付けるタイプにはいくつか種類があります。
・直付け (全ての配線が固定)
・セミプラグイン (一部の配線が着脱可能)
・フルプラグイン (全ての配線が着脱可能)
PCを自作する際には、さまざまなパーツをケーブルで繋ぎます。配線のしやすさで検討すると、プラグイン型がおすすめです。
配線のしやすさと費用を考慮して比較検討するようにしましょう。
冷却ファンのサイズ
冷却ファンも非常に重要です。電源が熱をもつことで電源ユニット自体の寿命の短縮や騒音の原因にもなります。
冷却の口径サイズは、80mm・120mm・135mm・140mmの4種類があります。
口径が大きいほど、1回転数あたり送風量が大きいので冷やすのに適しています。
ハイエンドモデルのPCでは140mmの口径を搭載している場合が多く、静かに冷やしたいのであれば口径は大きなタイプがおすすめです。