バドミントンの上達に欠かせないのが『ラケット』選び。素早い打ち合いを制するには、ラケットの重量5g単位のわずかな差が関係してくることもあります。
しかしバドミントンラケットにはレジャー用の安価な数千円のものから、プロが使う数万円のものまで種類が多く、初心者のうちはラケットを選ぶ規準がわかりづらいでしょう。
この記事ではバドミントンラケットの特徴や選び方を丁寧に解説していきます。おすすめのバドミントンラケットもランキングでご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
バトミントンラケットとは
『バトミントンラケット』とは、バドミントン競技に使用する専用ラケットです。バドミントンをはじめる上でラケットの選び方が一番重要です。素材や重さなどで価格も異なりますが、見た目や価格だけでは自分のプレーに最適なラケットを選ぶことはできません。
初級者であれば、ガットが張り上がったものや、打感がやわらかい感覚のものだと、技術がなくても遠くに飛ばせます。中上級者になってくると、自分のプレースタイルがある程度確立されてくるので、自分のプレースタイルにぴったりのラケットを選んだり、ラケットによる変化を楽しんで選んだりと、ラケットの選び方も変わってきます。
規定サイズ・素材とは
バドミントンの競技規則では、ラケットの規定サイズはフレームの『全長』が680mm以内、『幅』は230mm以内と定められています。
現在の競技用ラケットの素材はほとんどが『フルカーボン製』です。『カーボン製』は軽く、『金属製』に比べてシャフトにしなりができるのが特徴。さらにカーボン製の中でも、一部に『チタン』が使われている高価なモデルもあります。
試合をするのではなく、家族や友達で楽しむのであれば『スチール製』や『アルミ製』の安価なものでよいでしょう。
バドミントンラケットの選び方
プレースタイルで選ぶ
バドミントンラケットは、ラケットの重心をどこに置くかで3つのタイプに分かれます。プレースタイルに密接に関係してきますので、自分のプレーとマッチするタイプを選びましょう。
ヘッドヘビータイプ
『ヘッドヘビータイプ』は、重心がラケットの頭に近いところにあるタイプのラケットです。持ち手側が軽くてもパワーダウンしないので、強いスマッシュを打ち、攻撃的に攻めるスタイルに向いています。
ただしヘッド部分が重いので、パワーとコントロール力がどちらも必要となるのがデメリット。初心者が思い通りに打ち返せるようになるには、それに伴う筋力が必要になってきます。
ヘッドライトタイプ
『ヘッドライトタイプ』は重心が手元側にあるタイプのラケットです。ラケットの重量をあまり感じないので、初心者でも使いやすいのがポイント。
振り上げる速度が早くなるので、スピード感のあるプレーがしたい人やネット際の俊敏なプレーに向いています。ただしヘッドが軽すぎるので、スマッシュ練習や強い打ち返しには不向きです。
イーブン型タイプ
『イーブン型タイプ』は、重心がラケットの真ん中にあるバランスタイプのラケットです。
ヘッドヘビーとヘッドライトの特徴を併せ持ったタイプなので、幅広いプレースタイルに対応できます。イーブン型は重さが偏っていないので、コントロール性能が抜群です。相手の隙を突くような、コーナーやライン際の繊細なプレーに向いています。
経験年数で選ぶ
初心者におすすめのラケット
これからバドミントンをはじめる人、経験年数が半年〜1年未満くらいの初心者は、まだラケットの扱いに慣れていないので、床や壁にぶつける可能性も高いです。
そのため初心者レベルの方は、5000円程度のラケットがおすすめです。これからはじめる場合でも、オールカーボン製で5000円以上の価格のラケットが好ましいです。安くても、アルミやスチール製の遊び用ラケットは避けましょう。
上級者向けのラケット
上級者になると、自分のプレースタイルがわかってきます。ヘッドの重さ、グリップの太さなどの好みも次第にどういったラケットがしっくりくるのか把握できるはずです。
上級者であれば、予算は1万円以上で自分の好みのラケットを選んでください。実はこの1万円という価格が、バドミントンラケットの質を分ける基準の価格といわれています。
ラケットは常に最新モデルが出続けていますので、最新モデルの中から選んで何本かを試しながら使ってみるのがおすすめです。
重量で選ぶ
ラケットの重量は、『数字+U』で表記されています。一般的なのはU~5Uで、数字が小さいほど重たいラケットになり、3U (平均88g)が標準です。
男性にはU~2U
ラケットは重いものほど同じスイングでも威力のあるショットが打てるので、男性やパワーに自身がある方はU~2Uがおすすめです。
ただし重いラケットほどコントロールが難しくなるので、自分にとってバランスのよいものを選びましょう。
女性は3U~5Uがおすすめ
一方女性や力の弱い方は、パワーが男性よりも劣りますので軽いラケットがおすすめ。重さは3U~5Uが最適です。
ただ3Uでも重く感じる方は多く、5gの差でも何百回と振っていると手首や方の負担はかなり大きくなります。無理に思いラケットを使うとケガの危険性もあるので、なるべく軽いラケットを選ぶほうがよいでしょう。『超軽量ラケット』であれば、はじめたその日からよりスムーズにスイングしやすくなりますので、そのようなモデルも検討してみてもよいかもしれません。
シャフトの硬さで選ぶ
初心者は柔らかめがおすすめ
フレームとグリップの間の部分がシャフトです。このシャフトのしなり具合 (硬さ)が打ちやすさに影響します。
初心者は、ャフトは柔らかめを選ぶのがおすすめ。しなるシャフトを使えば、力が弱かったり力の入れ方に慣れていない人でも、強いショットを打つことができます。
また少しの力でも遠くへ飛ばすこともでき、ショットに爽快感があるので、練習も楽しくできるでしょう。
上級者は硬めがおすすめ
上級者になるとラケットの振り方にも慣れ、シャトルを遠くまで飛ばせるようになってきますので、シャフトは硬めのものを選びましょう。
シャフトが硬いと、スイングするスピードと振りの強さがダイレクトに伝わるので、コントロールの効いたショットが打てるようになります。硬いシャフトほど振り遅れることがないので、速いラリーに対応しやすいのもメリットです。
ガットで選ぶ
バドミントンラケットにガットを張ったときの『テンション』の違いが、シャトルの飛びや威力に影響します。
テンションの単位は『ポンド (LBS)』で表され、20LBを標準値として数字が高いほどガットのテンションが高く上級者向けになります。
初心者には16~18がおすすめ
初心者は16~18LBSくらいのテンションがおすすめです。初心者向けモデルはそもそも強くガットを張ることができないものが多いです。
適正テンションの表示目安がラケットのシャフト部分あるいは、グリップのキャップ部分に記載されているので確認してみましょう。
中級者以上には20~24がおすすめ
中級者以上であれば20~24LBSがおすすめです。ガットのテンションが高いと球離れがよくなり、スピードが上がりますが、その分コントロール精度が低くなります。
シャトルを狙ったところに打てるパワーとコントロール力が必要なため、必ずしもガットのテンションの数値が高くなるほどよいとはいえません。どうしても狙ったところに打てない場合は、ガットのテンションを1LBSずつ下げてみましょう。その人のプレースタイルに合ったテンションを見つけることが大事です。
グリップサイズで選ぶ
グリップの握りやすさも選ぶポイントになります。ラケットによってグリップの太さが異なるので、握りやすい太さを選びましょう。
グリップの太さの単位は『G』で表され、G4・G5・G6の3タイプがあり、G5が一般的な太さです。
標準より細いG6のグリップは女性や手の小さい人向けです。またグリップテープを巻いて、クッション性や通気性を自分好みにカスタマイズしたい方も、G6を選んでみてください。反対に手が大きい方はG4も試してみましょう。