スピーカーが発する音質を良い状態で耳に届けてくれる『スピーカースタンド』。良い音を楽しむためには音を発する場所と聴く場所が大切です。今回はスピーカースタンドの効果やおすすめの選び方をご紹介します。
床や棚にスピーカーを直置きしている人は、本来の音が届いていない可能性があります。良い音を楽しむためにスピーカーを買ったのに音質が落ちるのは避けたいところ。設置場所に合ったスピーカースタンドを選んで音楽を楽しみましょう。
スピーカースタンドのおすすめポイント
『スピーカースタンド』は、スピーカーが発する本来の音質を聴けるよう、つくられているものです。スピーカーを床や棚の上に置いたまま再生すると、スピーカーに接する床や壁と共振してしまいます。すると音が軽くなったりノイズが入ったりと音質低下につながるのです。
そんな共振やノイズをなくすためには、スピーカースタンドがおすすめ。スピーカーから発せられる音の質を損なわず、そのままの音質で耳に届くようになります。まずはスピーカースタンドの効果を知っておきましょう。
スピーカースタンドのおすすめの効果
スピーカーを高い位置で維持し音質を上げる
スピーカーからは『振動する空気』が音として人間の耳に届いています。目には見えませんが、スピーカーを中心にして円状に広がっているのです。スピーカースタンドがない状態で再生すると、前後左右すべての方向に広がった音が壁や床に反射して耳に入っていきます。
反射した音は低音の乱れや高音の領域の低下などの原因になることも。スピーカー本来の音を耳に届けるには無駄な反射を極力なくす必要があります。机や棚といった高さのある場所に置くと音質が低下する恐れがあるので、スピーカースタンドが必要です。
余計な音の振動を防ぐ
空気の余計な振動は音質の乱れに繋がるため、スピーカーに合った大きさや高さのスタンドをつけることが大切です。
スピーカースタンドは重量があるものがおすすめ。スタンド本来の振動が少なく、床や家具への余計な振動が伝わりにくくしてくれるからです。余計な空気の振動の有無だけでも音質が変わってくるので、スピーカースタンドとスピーカーはセットで使いましょう。
スピーカースタンドのおすすめの選び方
スピーカーの高さで選ぶ
スピーカーの高さが自分の耳の位置にくるように設置するのが基本ですが、耳よりさらに5cmくらい上に設定するとより良質な音を聴くことができます。自身がふだん音楽を聴く姿を再現して、どの高さに耳がくるのかを把握しておきましょう。
スピーカースタンドは高さ調節ができないもののほうが音質は安定します。そのため自分の位置やスピーカーの置き場所を把握することが大切です。
スピーカーの大きさで選ぶ
スピーカースタンドに安定して乗せるために、購入前にスピーカーの底面の大きさを測っておきましょう。スタンドの天板部分とスピーカーの底面部分の大きさがつりあっていないと見た目もバランスも悪くなってしまいます。
スピーカーとスタンドをネジなどでしっかりと固定できるものなら、落下や地震といった思わぬトラブルがおきても安心です。さらにスピーカーの底面よりもスタンドの天板がやや大きいものが理想的とされています。
スピーカーの形状で選ぶ
スピーカースタンドは、
・本棚に入るくらいコンパクトな『ブックシェルフ型』
・床に置いて使う『フロア型』
・縦長の『ペンシル(トールボーイ)型』
の3種類があります。
スピーカーの多くはブックシェルフ型に合わせた設置ができるようになっていますが、スピーカーに適応する型はさまざま。購入前に手持ちのスピーカーに対応する型を確認しておくことが大切です。
純正品を選ぶ
音響設備で有名なメーカーが販売したスピーカーであれば、メーカーの純正品として販売しているスピーカースタンドがある可能性が高いです。純正品であれば、サイズ・素材・高さといった項目もクリアして一番良い状態で音を届けてくれます。
また取り付け方法のほか耐荷重や設置バランスなど、最もよい状態にできるのもポイント。まずはメーカーの純正品を探してみましょう。
素材で選ぶ
木製
『木製』のスピーカースタンドは音がやわらかく、木の固さや重量によって音質が変わるのが特徴です。重い木は響きにくく、軽い木は響きやすくなるため、ある程度の重さがあるスピーカースタンドを選びましょう。木製は高音がキレイに出ますが、塗装の仕上げや質にも影響されます。そのため質が良い木のスピーカースタンドを選ぶことが大切です。
金属製
クリアな音が得意なのは『金属製』。木製のスタンドよりも振動の吸収率がよいので低音もしっかり再現しますが、金属による振動が音にのってしまうことも。メーカーによっては対策がされているものがあるので、金属製のスピーカースタンドを購入するときは『振動対策』がされたものを選びましょう。
スピーカースタンドのおすすめメーカー
YAMAHA
楽器や音響機器メーカーとして世界的に有名な『YAMAHA』はスピーカーもおすすめ。楽器が奏でる音をより誠実に再現するスピーカーはもちろん、音質をサポートするスタンドも良質なものがそろっています。
ハヤミ工産
『ハヤミ工産』のAV機器部門『ハミレックス事業部』が手がける製品は、オーディオラックをはじめテレビ台や壁面スタンドなどが中心。テレビドラマや映画の美術協力でも力を発揮しています。
Onkyo
日本の老舗音響機器メーカー『Onkyo』。手頃な価格に見合わない音質の良さに定評があり、東芝のテレビのスピーカーにOnkyo製スピーカーが使われているほど。現在ではスピーカー単体以外にもテレビや業務機器用のスピーカーも多く製造しています。