はんだや金属線などを接合するときに必要な道具『はんだごて』。学校の授業で使用したことがあるのではないでしょうか。はんだごてはシンプルな道具ですが、本体の性能1つではんだ付けの良し悪しが決まります。
そこで今回ははんだごての特徴や選び方、おすすめ商品を紹介します。今まで何となく選んでいた方も、この記事を読めばはんだごて本体の性能がいかに大事かわかるので参考にしてください。
はんだごてのおすすめの選び方
加熱方式で選ぶ
セラミックヒータータイプ
『セラミックヒータータイプ』のはんだごては温度が上がりやすく、電源を入れてからすぐに作業を始められるのが特徴です。また温度調整ができる製品が多く、さまざまな場面で使用できます。
はんだごてをよく使う方は作業効率のことも考えてセラミックヒーターがおすすめです。しかし高性能な分価格も高めなものが多いので、よく考えて購入しましょう。
ニクロムヒータータイプ
昔からよく使われてきた『ニクロムヒータータイプ』は、温度が上がりにくいため作業を始めるのが少し遅くなります。温度調整ができる製品の数が少なく選択肢も狭いです。
しかし価格が安いので手が出しやすいメリットもあります。あまり使う機会がないけれどはんだごてが必要な方は、初期費用を抑えられるニクロムヒータータイプがおすすめ。使用頻度で選んでください。
ガスタイプ
『ガスタイプ』はその名の通り、ガスが燃焼する熱を利用してコテ先を温めるはんだごてです。電源を必要とせずガスの充填だけで使えるためコードレスなのが魅力。コードタイプと違い、どこにでも持ち運べるので作業の幅が広がります。
ただ実際に火を扱うことになり、扱いがやや難しいのがデメリットです。ガスタイプのはんだごてに充填するガスは、そのメーカーが出しているものを使いましょう。他のガスを使うと故障の原因になる可能性があります。
電池タイプ
手軽なコードレスタイプのはんだごてを探しているなら『電池タイプ』がおすすめ。ほとんどが単3乾電池を使用しているので、気軽に使いやすくなっています。ガスタイプ同様取り回しの良さと携帯性に優れています。
しかし熱効率は5Wほどと高くなく、金属接合などには向いていません。電子工作など軽めのはんだ付けをするには十分な熱量を持っています。安い製品が多く出回っているため、初心者におすすめのタイプです。
交換用のコテ先の充実度で選ぶ
はんだごては1回購入すればずっと使い続けられるものではありません。コテ先の鉄メッキ部分の腐食や酸化などで使用できなくなることも。使用できなくなったときに本体ごと購入するのも良いですが、ものによってはコテ先の交換ができるものがあります。
コテ先は基本的に互換性がないため専用品を購入する必要があります。しかし本体を購入するよりも安価に直せるので覚えておくと良いでしょう。はんだごてを購入するときは各メーカーのHPをチェックして、コテ先の充実度を見ておくのがおすすめです。
温度調節機能があるものを選ぶ
はんだごては、はんだを溶かせれば良いだけの道具ではありません。はんだ付けがしっかりできていないと電気が流れなかったり、外れたりしてしまいます。そのはんだ付けの良し悪しを決めるのが温度です。
はんだの温度を250度前後に保つにはコテ先に300~350度必要。慣れていない方は見極めが困難なため、自動で一定の温度まで上昇できる温度調節機能があるものがおすすめです。今まではんだがうまく使えなかった方は、温度が原因になっていることも考えられるので、温度調節機能付きのものを試してみてください。
はんだごてのおすすめメーカー
白光
汎用タイプから大型タイプなど、用途に合わせたはんだごてを多数取り扱っている『白光』。「持ちやすく取り回しに優れている」と評判のメーカーです。ダイヤルを回すだけで温度調整ができたり、LEDで設定温度の状態を知らせてくれたりなど、初心者でも扱いやすくなっています。
goot
『goot』は主流なセラミック・ニクロムタイプ以外に、乾電池・ガス・USBなどさまざまな電源に対応したはんだごてを扱っています。非常に多くの製品がラインナップされているので、選択肢の幅が広いです。
Tengko
セラミックヒータータイプながらも低価格な製品を販売している『Tengko』。他メーカーに比べて安すぎる価格ですが、口コミ評価は概ね良好です。はんだ付けに必要なセットが充実しているものもあるので、初心者の方はそちらを選ぶと良いでしょう。