PCやゲームのデータを保存する『内部ストレージ』と呼ばれるデータの保管場所があります。PCが登場した当初は大容量で価格の安いHDDが主流でしたが、ここ数年ではデータ処理が早く衝撃にも強いSSDが増えつつあり、内部ストレージをどれにするのか選べるようになっています。
しかし『HDD』と『SSD』は、具体的に何が違うのか分からないという人も多いでしょう。そこでこの記事では、SSDとHDDの違いについてや自分に合うSSDの選び方について解説します。記事後半ではおすすめのSSDモデルについてもランキング形式でご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
SSDとは
『SSD』とは『ソリッド・ステート・ドライブ』を略したもので、HDDと同じようにデータの読み書きができる記録装置です。パソコンのストレージ内にあるSSDに作成した文章やデータは保存されます。SSD搭載のWindowsは読み書きを高速処理で行うため、起動時間が短いのも特徴の1つです。
今まではHDDが長いこと使われてきました。しかし、ここ数年容量が多く、書き込みも早いSSDが増えてきています。
SSDのメリット
SSDのメリットの中で代表的な4つを紹介します。
衝撃に強い
SSDは半導体メモリーにデータを記録するため、多少の衝撃でも壊れにくい作りになっています。もちろんSSDのような精密機器は、誤って落としてしまうような場所に保管してはいけないのですが、万が一のときに耐衝撃性が強いのは安心でしょう。
動作音が静か
HDDは起動時に大きなディスク読み込み音が鳴りますが、SSDの場合ほとんど音は鳴りません。一般的なDVDプレーヤーのような駆動音でも気になってしまうというような方には、嬉しいポイントかもしれません。
読み取り速度が早い
SSDはHDDに比べて、読み取り速度が格段に早くなりました。読み取り速度が早くなるとPCの起動が早くなったり、アプリケーションソフトの立ち上げが早くなったりと、作業に取り掛かるまでの時間を短縮できます。普段のちょっとした動作ストレスが軽減されるのは、些細ではありますが重要なポイントでしょう。
消費電力が少ない
消費電力を抑えることで、発熱しにくくなりバッテリーを長保ちさせる効果があります。もちろん数倍にも及ぶ改善効果が見られるというわけではありませんが、多少でもバッテリー負荷が軽減できるのは事実です。
SSDのデメリット
メリットばかりに見えるSSDにもデメリットはあるので、代表的な2つのデメリットを紹介します。
価格が高い
近年価格もかなり安くなってはきたものの、SSDの価格はHDDと比べまだ高く、大容量のハイエンドモデルに関しては数万円にも及びます。
データの復旧が困難
HDDもデータの復元も難しいですが、SSDとHDDでは仕組みが全く異なるためSSDの方がより複雑性がありデータの復元が難しいといわれています。SSDの保管には細心の中が必要となるのです。
SSDとHDDの仕組みの違い
『SSD』や『HDD』という言葉は知っていても、具体的な違いについては分からないという人も多いでしょう。以下ではそれぞれの違いについて確認していきます。
SSDの仕組み
従来の『HDD』は『回転ディスク』によってデータの読み書きを行ってきたのに対して、『SSD』はNAND型の『フラッシュメモリ』にアクセスして読み書きを行います。そのためSSDはアームを使ってディスクに書き込む必要がなく、高速でデータ読み込みを実現しました。
また、USBやSDカードと同じように不揮発性メモリが採用されているため、PCの電源を落としたとしてもデータが消えてしまう心配がありません。
HDDの仕組み
HDDは『ハード・ディスク・ドライブ』の略で、中央部にある磁気ディスクに読み書きの記録を行う仕組みです。50年以上の歴史があり、長い年月をかけて容量を増やしつつ、サイズも縮小することに成功しました。
現在でも安価で大容量のデータが保存できることから、幅広い人達に使われています。HDDはディスクを一定の間隔でいくつも重ね合わせた作りでモーターを高速で回転させることで、データの読み書きを実行しています。
回転数は1分間でおよそ7,200〜15,000回転で、カリカリと読み書きをしているときは音が鳴ることもあります。ノートPC向けは2.5インチ、デスクトップPCには3.5インチのように、PCのサイズに合わせてHDDの大きさも異なるのが特徴です。
おすすめのSSD容量の選び方
大切なデータを保存しようと考えていても、実際にどのぐらいの容量必要なのでしょうか。ここでは、自分に合う容量の選び方について紹介します。
データの閲覧やOSの作業がメインなら『256GB以下』
仕事でメールのやり取りやOffice系のソフトを起動し、データ作成や資料作りなどを行う程度であれば『256GB』以下でも十分満足できます。資料作成に大量の写真データや画像などを取り扱わなわければ、よほどのことがない限りデータ容量を押さえられます。
そのため、仕事で画像を多く取り扱わない人や専門的なソフトを使わない人にはおすすめです。値段も比較的手頃なため、PCでメールや資料作りなど比較的ライトな作業するのには向いているでしょう。
画像編集やデザイン作業がメインなら『256GB~512GB』
イラストレーターやフォトショップなど専用ソフトを使って、画像やデザインを行うのであれば、『256GB』以上は欲しいところです。どうしても画像やデザインを扱うデータは圧縮しても重くなりやすく、データの容量を消費してしまいます。
仕事でWEB制作を行うようであれば、データの容量が早いペースで溜まっていくのであらかじめ容量の多いSSDを用意しておきましょう。また、スマホで撮影した写真や動画データは1ファイルあたりの容量が大きいため、PCに移して保存しておきたい場合は256GB以上を選んでおくと安心です。
動画・音声編集やゲームがメインなら『512GB以上』
動画を作りたいと考えているなら、『512GB』以上容量があると安心です。動画データは、10~数十GBと消費するため、思っている以上に容量を使います。4kなど画質にこだわるとさらにデータ容量が必要となります。
PCでゲームをする人に512GB以上必要です。PCゲーム1本30GB以上するものが多く、年々容量が増えて50GB必要なゲームもあります。ゲームが好きな人なら1本だけを楽しむのではなく複数のゲームを保存するので、1TBあると容量を気にせず遊べるでしょう。
おすすめのSSD容量節約の方法
データ容量を増やすことでお金もかかってきくるので、価格が心配という方もいるかもしれません。そこで、ここではSSDを賢く節約する方法を紹介します。
使っていないファイルやアプリケーションを整理する
SSDの容量を増やすためには、まずPCに入っている不要なデータやアプリケーションを見直しましょう。容量を気にせずPCを使っていると、気が付かないうちにどんどん使わないファイルやアプリケーションが貯まっていきデータ容量を圧迫します。
例えば、Windowsを使っているのであればインターネット一時ファイルを削除することでSSDの容量を確保することが可能です。
他にもディスククリーンアップや利用していないアプリケーションなど、定期的に見直すことでPC内がスッキリとした状態になりデータ容量を節約します。
クラウドストレージサービスを利用する
不要なデータやアプリケーションを削除してもまだ、SSDの空き容量が足りないという場合には、クラウドストレージサービスを利用するのがおすすめです。DropboxやGoogle Driveなどクラウド上でデータを管理することで、SSDに保存する必要がなくなり空き容量を確保できます。
また、クラウド上にデータをUPしておけばPCを持ち歩かなくてもスマホやタブレットからアクセスしデータの確認がかんたんに行なえます。