『サオ』・『仕掛け』ともに、釣りにはなくてはならないのが『リール』。なかでも使い勝手もよい『スピニングリール』は、初心者におすすめです。DAIWAやSHIMANO といった国内メーカーのほかにも、いろいろなメーカーから多数販売されていますが、魚の種類に合わせた組み合わせの決まりもないため、どれを選んだらいいか迷ってしまいませんか。
この記事では人気のおすすめ商品をただ紹介するだけでなく、初心者にもおすすめの『スピニングリール』の選び方をポイントごとに解説します。ぜひ自分の釣りのスタイルに合ったスピニングリールを探してみてください。
初心者でも扱いやすいスピニングリールの特徴
リールには糸巻きの部分が固定された『スピニングリール』と、糸巻きの部分が回転し糸を巻きつける『両軸受け (ベイト)リール』の2タイプがあります。
そのなかでも『スピニングリール』は、岸壁での投げ釣りからルアーフィッシュなどさまざまなスタイルに対応しており、扱いやすい万能型です。さらに飛距離があることで狙える魚の種類も広がるため、初心者の最初の1台としてもおすすめです。
ここではスピニングリール選びで押さえておきたい、『リールサイズ・ドラグ力・ギア比』の3つにポイントを解説します。
リールサイズ (番手)とは?
リールのサイズは、品番として記載されている『番手』と呼ばれる4桁の数値で判断できます。なお数値そのものはラインの『巻取り量』を意味しており、数値が大きくなるほど土台となる『スプール』が必要となり、リールのサイズも大きくなると覚えておきましょう。
ただし各メーカー共通の基準は現在のところ決められておらず、メーカー内での基準となるラインを巻き付けた場合の数値となるため、番手が異なっていても糸巻き量が同じケースもあります。番手だけでメーカーごとの大きさの判断は難しいのですが、目安としては数字が大きくなるほどリールのサイズが大きくなり、大型の魚向けと覚えておきましょう。
ドラグ力とは
糸巻き本体である『スプール』の上部にあるドラグは、引っ掛かった魚が逃げようとする際にラインを出し、ラインの切れを防ぐ大切な部分です。そしてリールが滑らずにラインを巻き取る力を『ドラグ力』といいます。
各社のリールカタログには、ドラグを限界まで絞めた状態で確認する『最大ドラグ値』や、実際に使用する状態で確認した値『実用ドラグ』が掲載されているので、この数値を参考にしていきます。
なおドラグ値が5kgと掲載されている場合は、5kgを大きく上回った魚が食いついた際にラインを巻き取れないということを意味していますので、狙う魚種の大きさを参考に選んでみましょう。
ギア比とは
先のドラグ力とともにカタログに記載されている『ギア比』は、ハンドルを1回転させたときにスプールがどれだけ回転するかを意味しています。つまりこの数値が高いほど1回で巻き取れるラインの長さが長くなるのです。
またギア比の数値から『ハイギア』・『ローギア』を分類することもあります。なお狙う魚種や釣りのスタイルにより最適なギア比が異なるといわれていますが、初心者であれば汎用性が高く、巻く力の強い『ローギアタイプ』がおすすめです。
おすすめのスピニングリールの選び方
スピニングリールの番手から選ぶ
先述のように、スピニングリールの大きさの目安となる『番手』ですが、大きすぎるリールはコントロールなど操作性が落ちることにもつながります。
スピニングリールにおいては、どんな釣りを楽しむか、釣りたい魚種から番手を考えることで、応用が利く道具を揃えることができます。もし可能ならサオにセットした状態でバランスを確認しながら、使いやすいリールを選ぶとよいでしょう。
メーカーから選ぶ
国内外さまざまなメーカーからスピニングリールが発売されていますが、ここでは入門編から上級者向けのスプリングリールを扱う、国内の2大釣り具メーカー『シマノ』『ダイワ』の特徴を紹介します。
高い品質で愛好家の多いSHIMANO (シマノ)
釣り具だけでなく、スポーツ自転車部品を生産する会社としても有名な『SHIMANO』。その高い金属加工技術を釣り具にも応用しており、その耐久性に配慮した高い品質は、多くの釣り人に愛されています。
人気を二分するDAIWA (ダイワ)
現グローブライド社の釣り具のブランドネームでもある『DAIWA』。独自のテクノロジーを詰め込んだスピニングリールは、初心者からベテランまで幅広い層に対応。DAIWAの長年の技術を集結し、価格以上の性能を提供しています。
海水対応モデルかで選ぶ
海で釣りをするときに気になるのは海水による釣り具へのダメージではないでしょうか。海水・淡水用といった表記のほかに、 DAIWAなら『マグシールド』、SHIMANOであれば『Xプロテクト』といった、内部まで海水が入り込まないような防水構造を採用しているモデルもあります。
スピニングリールを使う際の注意点
メカニック的な部分もあるスピニングリールですが、使用方法により耐久性も変わってきます。
回転しているときは回転部に触れない
まずはケガをせず安全に釣りを楽しむため、リールが動いているときには回転部に触れないように気を付けましょう。またストッパーをOFFにしたままキャスティングすると、回転部分が逆回転したり高速回転したりするなど、非常に危険です。
必ずスピニングリースのストッパーをONにしたのを確かめてからキャスティングしましょう。
糸で手を切ることもあるので注意する
スピニングリールの取り扱い説明書などにも記載されていますが、ラインが勢いよく出ている時にラインをつかんだり、触れたりすると指を痛めてしまう恐れがあります。
またラインの素材により、キャストや根がかりに対処する際にも指を痛めることがありますので、『フィンガープロテクター』や『フィッシンググローブ』といったアイテムを用意しておくと安心です。
使用後の手入れで寿命も変わる
スピニングリールのお手入れ次第で、耐久性が大きく変わります。たとえばメンテナンス不足により、ハンドル固定部のゆるみに気が付かず、リールが落下し破損してしまうことも。こういったトラブルを防ぐためにも、使用後にゆるんでいないかどうかのチェックを習慣にしましょう。
また外部からのさまざまな影響により、リール内部の部品の劣化を引き起こすことになりかねません。大切なリールを守るため、釣行後のお手入れはとても大切です。
スピニングリール保管時の注意
保管前にしっかり洗浄し乾燥させる
購入後は必ず取り扱い説明書を読み、スピニングリールにあったメンテナンスをおこないましょう。リール内部に残った塩による『塩かみ』や『腐食』といったトラブルを防ぐためにも、釣行後は十分な洗浄が必要です。また洗浄後はしっかりと乾燥をおこない、潤滑油をさして組み立てをおこないます。
上位モデルでは、メンテナンスを必要としない防水構造を施したリールもありますので、不要なトラブルを避けるためにも取り扱い説明書に従ったメンテナンスが重要です。
ドラグ付リールの保管方法
ドラグを締めたままのスピニングリールの保管は、内部にあるワッシャーがつぶれるなどのトラブルを引き起こす原因になります。そのため釣行後はドラグをゆるめ、風通しのいいところに保管しておきましょう。
逆転ストッパーのついている場合には、リール本体に負荷をかけないよう、ストッパーを忘れず『オフ』にしておくことをおすすめします。