マンションやオフィスビルの中に不審な人物を監視できる『防犯カメラ』は、最近では子供やペットの状況を確認する目的でも使用されています。防犯カメラには防水・防塵が施された屋外で使用できるタイプや屋内で使用するタイプ、ワイヤレスでタブレットなどと接続できるタイプなどさまざまです。
実際のその場に居なくても状況を確認できるので、防犯カメラは非常に便利ですが、購入する時には種類が多すぎて迷うことも。あまり調べずに購入してしまうと、『使い勝手が悪い』『もっと映像を綺麗に録画できるものがよかった』など、後悔するケースも多いのです。
そこで今回は、防犯カメラを選ぶ時に知っておきたいポイントや使用する時の注意点を丁寧に解説していきます。現在防犯カメラの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
防犯カメラをおすすめする理由とは
いうまでもなく『防犯カメラ』を設置することで、犯罪への抑止力を高められます。悪事を働く瞬間を誰しも見られたくないと思うのは当然の心理で、防犯カメラが少し見えるだけでも犯罪を犯しにくくなります。
近年では犯罪の様相も実に多様化している分、むしろ防犯カメラのようなシンプルな防犯対策が求められてきている時代です。ぜひ現在の安全対策に対して不安をもつ方は、防犯カメラの購入を検討してみてください。
おすすめの防犯カメラの選び方
防犯カメラを購入したいと思った時に知っておきたいポイントをいくつかご紹介します。形状や機能などの違いを知ることで、より目的に合った機種を見つけられるでしょう。
費用対効果で選ぶ
防犯カメラを購入する時に忘れたくないのが『費用対効果』です。2台以上の防犯カメラを設置したい場合は、一緒に『録画機器』を購入することがおすすめです。
理由としては防犯カメラ本体と必要な機器のパッケージ購入がお手軽でリーズナブルだからです。またセットで購入することで、防犯カメラと録画機器がつながらない、といったトラブルになりません。
リーズナブルな防犯カメラを設置したい場合は『電池式防犯カメラ』が向いています。電池式防犯カメラには最長で18か月程度保つものもあるので、電池交換を頻繁に行う必要がありません。
設置場所に合わせてタイプを選ぶ
防犯カメラには『屋内用』・『屋外用』・『ワイヤレス』・『ダミーカメラ』・『ネットワークカメラ』といった種類があります。それぞれのカメラはおすすめの設置場所が異なります。
たとえば『屋内用』の防犯カメラは家庭やオフィスでの防犯対策に優れており、『屋外用』は玄関・庭先・ガレージ・駐車場で活躍するカメラです。
配線が困難な場所では『ワイヤレス』のカメラが活躍しますし、パソコンやスマートフォンなどのタブレットで状況を確認したい方は『ネットワークカメラ』がよいでしょう。
形状で選ぶ
防犯カメラには大きく分けて2つのデザインがあります。
ボックス型
1つは『ボックス型』で家庭やオフィスでの防犯対策に向いている、屋内用の防犯カメラです。赤外線LEDが自動で点灯して、空き巣や不審者に対して威嚇効果があります。場所を固定して撮影できるので、ピンポイントにこだわりたい方におすすめです。
ドーム型
2つめは『ドーム型』で小型カメラを使用していて、周囲の雰囲気を壊さずに使用できるのが魅力です。広角レンズを搭載しているので1台あれば広い範囲を監視できます。
望ましい防犯レベルで選ぶ
防犯カメラの数に迷ったら、どのくらいのレベルで防犯を行いたいのか考えてみてください。ピンポイントの場所でのみ監視したい場合は、1台で広範囲を監視できる防犯カメラがおすすめです。
広めの場所を監視したい場合は、2台以上の防犯カメラが必要です。メーカーによっては4台以上がセット販売されているものもあります。
接続方法で選ぶ
防犯カメラを接続する方法は2つあり、『有線』か『ワイヤレス』のどちらかです。
有線接続
『有線』の場合は映像情報をロスなく伝達するので、犯人が乗車した自動車のナンバーや顔まで映せます。ただし有線のためコードが届かなる場所ではカメラを設置できません。
ワイヤレス接続
一方で『ワイヤレス』は遠く離れた場所でも設置を行えますが、電波状況によっては映像にノイズが入ったり、画質がよくなかったりとデメリットもあります。防犯カメラごとに必要な接続方法が異なる場合があるので、購入する時は注意しましょう。
便利機能で選ぶ
防犯カメラを購入する時に忘れたくないのが機能性です。ここではあると便利な機能をシーン別にご紹介します。
ソーラータイプ
電源ケーブルや録画機器不要の『ソーラータイプ』。太陽光で防犯カメラのバッテリーをたっぷりと充電しながら、カメラに給電を行える優れものです。
特に畑や門、駐車場などの屋外は日中、光に当たることが多いのでおすすめで、有線・無線と違って電源工事が一切不要なのでお手軽に設置できるのも嬉しいポイント。また太陽光で電力をつくりだすので半永久的に使用することが可能で、商用電源を利用しないエコな給電方法なので、屋外に設置したい場合は検討してみてください。
動体検知・自動追尾機能
人や動物など動くものを見つけたら自動的に撮影を開始する『動体検知・自動追尾機能』。対象の動きに合わせてレンズの向きを変えてくれます。犯行に及ぶ決定的な瞬間を、ピンポイントで写真に収める機能といえます。
重要な書類やお金を保管している場所を防犯したいのであれば、動体検知・自動追尾機能がついている防犯カメラを選びましょう。
暗視機能
犯罪は人目の少ない夜間に起こりやすいことはいうまでもありません。夜間の防犯対策を行いたい場合は『暗視機能』は必要でしょう。
近距離の場合は『赤外線カメラ』、広範囲の場合は『低照度カメラ』が向いています。しかし低照度カメラは真っ暗闇の中では撮影できないので、設置する場合は外灯やライトをカメラの近くに設置するか、ライト付きのカメラを購入することです。
双方向音声機能
『双方向音声機能』付きの防犯カメラには、音を拾うマイクが内蔵されています。子供や高齢者のみが過ごす時間帯はきちんと家で過ごせているか不安に思う方も多いでしょう。防犯カメラに映る人たちを見守る役割があるので、外に出かけていても安心感を得られます。
またネット接続しているスマートフォンやタブレットを利用して、遠く離れた場所から会話をすることも可能です。映像を見ながらお互いに気になったことを話せるので、不安が解消しやすい機能といえるでしょう。
実は双方向音声機能付きの防犯カメラはペットを飼っている家庭でも人気があります。外出中にペットがどんな過ごし方をしているのか気になる愛犬家の方にもおすすめです。
スマートフォン連携機能
近年ではスマートフォン連携機能で、防犯カメラの映像をリモートで確認できるようになりました。その場に居なくても遠隔で監視できるので、トラブルが起こってもすぐに対応できます。
また外出や出張に行くときに防犯カメラのスイッチを入れ忘れた場合にも、スマートフォンから起動することが可能です。防犯カメラによってはスマートフォン越しに会話できるものもあります。少し離れた場所にいる子供に話しかけたり、宅配係の人と話せるので便利な機能です。
データ保存容量
防犯カメラのデータは、内蔵されているSDカードやクラウドドライブに保存されることが多く、録画できる容量はあらかじめ決まっています。保存容量が小さすぎると定期的にデータを移し替える必要があるので手間がかかるでしょう。
そして容量がいっぱいにも関わらず放置していると映像を保存できなくなってしまうので、出張や外出が多く使用する頻度が高い場合は、大容量のSDカードを使用しましょう。
防犯カメラのおすすめメーカー
防犯カメラを購入するならメーカーを重視したい方も多いはず。ここでは防犯カメラをつくっているメーカーをいくつかご紹介します。
Panasonic (パナソニック)
『Panasonic』が販売する防犯カメラの中には、『ネットワークカメラ』があります。無線LANで撮影が可能なので遠くに入る場合でも問題なし。防犯カメラとスマートフォンを連動させられるのも魅力です。
MASPRO (マスプロ)
『MASPRO』は1953年日本で誕生した電子機器メーカーです。テレビアンテナを製造するメーカーとして有名で、業界トップクラスの売れ行きを誇っています。日中だけではなく夜間の監視に長けた防犯カメラをいくつも販売しており、幅広いニーズに対応した商品ラインナップです。
PLANEX (プラネックス)
『PLANEX』からはスマートフォンだけで手軽に防犯カメラの設定を行えるシリーズが販売されています。手軽に操作を行えるのが魅力でたくさんの人気を集めています。防犯カメラを購入するのであれば、ネットワークカメラの中から選びたいという方におすすめのメーカーです。
防犯カメラ使用時の注意点
防犯カメラを設置する上で気をつけたいことをご紹介します。
設置場所には要注意
防犯カメラは1台ごとに映せる範囲が限られています。設置する場所が高すぎることで、はっきりと人や物が映らないということもありえるでしょう。
また高い場所に設置してしまうと届きにくく、頻繁にメンテナンスを行えなくなります。防犯カメラを設置するときは高くても2mくらいの場所が理想的でしょう。
また購入する際には設置場所を決めておくだけではなく、映せる範囲を確認しておきたい点です。防犯カメラによって範囲は異なるので、距離を確認し映るかどうかをチェックしておきましょう。
日頃のメンテナンスは忘れずに
防犯カメラの寿命は5~6年が目安です。屋外用の防犯カメラは雨や風、雪の影響を受けるので劣化しやすいのが特徴です。
そのため定期的なメンテナンスが欠かせません。レンズの汚れを取り除いたり、SDカードの確認を行ったりすることも大切でしょう。
撮影データの管理は厳重に
防犯カメラが撮影したデータでは、無関係の方々が映る方が圧倒的に多いものです。そんな撮影データをうっかりインターネットで流出してしまうと、肖像権侵害に発展しかねません。
インターネットで撮影データを保存している場合は、流出の危険性が高いので、データを取り扱う時は細心の注意を払いましょう。
予算によってはダミーカメラもおすすめ
撮影自体は行えませんが、『ダミーカメラ』を仕掛けることで犯罪の抑止につながります。リーズナブルなダミーカメラだと1000円台でお手軽に購入可能です。
高価な防犯カメラと同じような見た目で、赤外線風のライトの点灯まで行うほど優秀なダミーカメラが存在します。できるだけコストを押さえて犯罪防止を行いたい場合はダミーカメラの設置が1つの方法です。