・かなり撮影に慣れたからレンズ交換してみたい、どれがおすすめ?
・OLYMPUSのレンズだけでも色々あるけどなにが違うの?
・PanasonicのカメラにもOLYMPUSのレンズ使えるのはどうして?
本記事ではそんな疑問にお答えします。OLYMPUSのレンズの特徴、選び方、よくある質問、メリット・デメリットをまとめました。
レンズの選び方は他社レンズとも共通することなので頭に入れておくと便利です。なにげない普段使いや大掛かりなシステムをコンパクトにするのもOLYMPUSレンズならではでしょう。
また記事後半ではおすすめのOLYMPUSレンズについてランキング形式でご紹介しますので、購入を検討しており具体的なモデルについて詳しく知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
OLYMPUS (オリンパス)レンズの特徴
『OLYMPUS』は医療分野に力を入れている日本のメーカーです。カメラでも共通規格を採用するなど他社とは一味違う特徴があります。デジタル一眼レフカメラにカジュアルなイメージを持ち込み、ユーザー数増加に貢献しました。
医療分野に貢献しているコンパクトカメラ
OLYMPUSは医療機器の進歩に貢献しています。それはコンパクトでありながら高性能なカメラを作ることに長けているからです。OLYMPUSは顕微鏡や体温計の製造からスタートしました。
その後1950年に世界で初めて胃カメラを実用化したのもOLYMPUSです。現在、会社全体の売上高のうち80%は医療分野で、映像分野は6%となっています。胃や腸に使う消化器内視鏡は世界にほこる普及率となります。
つまり医療機器でのノウハウをカメラに応用しているということです。小型化と高性能化の両方を必要とする内視鏡の技術は、まさに機動性の高いカメラにぴったり。OLYMPUSはコンパクトなカメラで医療機器の発展に貢献しています。
共通規格のマイクロフォーサーズ
『マイクロフォーサーズ規格』は高い自由度があります。マウント規格であるマイクロフォーサーズはOLYMPUS独自のものではないからです。マイクロフォーサーズ規格同士ならメーカー問わず自由な組み合わせができます。
たとえば『OLYMPUSレンズ + Panasonicボディ』のように。ボディのメーカーごと、時期によってはモデルごとにマウント規格が異なることがあります。そうなるとレンズの選択肢は狭められ、その中から選ぶしかありませんでした。
お気に入りレンズのためにボディが変えられないという状況もありえます。マウントアダプターという変換器を使えば規格が違ってもレンズは装着できます。
それでもすべてのレンズが使えるわけではありません。なので共通規格のマイクロフォーサーズは組み合わせの自由度が高いです。
OLYMPUS (オリンパス)レンズのメリット
ここまでOLYMPUSレンズの特徴などを書いてきました。小型軽量である、共通規格で他社カメラに装着できるなどです。これらを参考に3つのメリットにまとめます。
超望遠レンズでも手持ち撮影ができる
超望遠レンズでもOLYMPUSのレンズなら手持ち撮影が可能に。大きく重たいという超望遠レンズのイメージをOLYMPUSが変えました。
一般的に焦点距離を長くするには大きなレンズを用意する必要があります。その結果多くの超望遠レンズは重くなり三脚も必須です。
小型軽量化のノウハウがあるOLYMPUSは軽量な超望遠レンズを開発しました。軽いだけでなく手持ちの課題を解決する機構も備えてです。
その機構とはレンズとボディ両方を使って世界最強の手ぶれ補正効果を発揮するというもの。小型軽量とずば抜けた手ぶれ補正で、手持ちの超望遠撮影が楽しめます。
小型軽量なレンズで軽快な使用感
OLYMPUSのレンズは全体的に小型軽量で軽快な使用感が魅力。大きくて重い、使うのに手間かかるレンズを喜ぶ人はいません。
レンズが小さい、1本で済む、三脚いらない、こうなるとどうでしょうか。気軽にカメラを持ち出すようになります。撮影目的でない外出でもとりあえずカバンに入れようという気になるかもしれません。
コンパクトなミラーレスと組み合わせれば、いつでもどこでもスタイリッシュな撮影が可能に。軽快な使い心地をいかしてさまざまなフィールドに飛び込んでいけます。
撮りたい瞬間に瞬時に反応して撮影できる、当たり前なことですが大切です。その小ささや軽さ、軽快さが与えてくれるモチベーションは大きいでしょう。小型軽量で軽快な使用感はOLYMPUSレンズの長所です。
マイクロフォーサーズ規格のカメラに装着可能
OLYMPUSレンズは規格が同じ他社のカメラに装着可能です。一般的にはレンズメーカー=カメラメーカーとなりがち。しかしマイクロフォーサーズという共通規格をOLYMPUSは採用しています。
そのため他社でも同一規格であればレンズの融通ができます。現在この規格が採用されているカメラはOLYMPUSとPanasonicくらいで多くありません。
しかしマウンドアダプターなしで他社カメラを使用できカメラ選びが楽です。独自規格ではレンズかカメラどちらを諦めるか、そもそもメーカーを変えないかでした。
今では2社のラインナップの中からカメラを選択できます。マイクロフォーサーズ規格というだけでレンズの見通し明るくなりませんか?
全体像をくっきりさせたいシーンに自信あり
OLYMPUSのレンズは全体をくっきりさせたいシーンが得意です。他の規格のレンズより絞ることなくパンフォーカスが得られます。
パンフォーカスとは手前から奥までピントが合ったように見える状態のこと。自然や町並みなど全体をはっきり、ボケさせないで撮りたいときにもってこいです。
レンズを絞らずにパンフォーカスが得られれば、シャッタースピードやISO感度に余裕があります。絞った暗い状態であれば、他の設定に自由がないのでこれはメリットです。
全体をくっきりさせるような写真はOLYMPUSのレンズが適しています。
OLYMPUS (オリンパス)レンズのデメリット
OLYMPUSのレンズがすべてにおいて優れているかというとそうはいきません。軽量かと思いきやそうでもない、ボケ感が出しにくい、他よりコスト掛かることも・・・メリットと同じようにデメリットも3つあげていきます。
大型レンズは他メーカーより使いやすいが、小型のものはあまり変わらない
大型レンズは小型軽量の恩恵がありますが、小型のものは絶対的に優位とは言えません。小さいレンズ同士の比較では似たような重さになることがあります。
たとえば似た焦点距離で価格もあまり違わないSONYのフルサイズレンズと比較すると
・SONYフルサイズレンズ 16-35mm F4 → 518g
・OLYMPUSM.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO → 534g
フルサイズレンズであっても差は20gほどで大きくありません。焦点距離の長い普段使いしないようなレンズにこそOLYMPUSの強みがあるといえそうです。
大型レンズではその取り回しの良さに軍配ですが、小型では大きな差はありません。
背景のボケ感が出しにくい
背景のボケ感が出しにくいという欠点もあります。全体をくっきり写すのを得意とする規格だからです。
もちろんボケが出づらいのは、写真の中でどんな表現をしたいのかによってはメリットにもなります。
OLYMPUS (オリンパス)レンズのおすすめの選び方
OLYMPUSのレンズだけでもさまざまなラインナップがあります。グレードの違い、レンズの種類、スペックによる違いをここで解説します。自分の使い方に丁度いいのはどれかなど参考にしてください。
グレードで選ぶ
OLYMPUSの交換用レンズには3つのグレードがあります。
・M.ZUIKO PRO
・M.ZUIKO PREMIUM
・M.ZUIKO
『M.ZUIKO PRO』はプロフェッショナル向けのハイクオリティレンズです。『M.ZUIKO PREMIUM』は高画質の単焦点レンズのみのラインナップ。『M.ZUIKO』は小型軽量で撮影を楽しむスタンダードシリーズです。
レンズの種類で選ぶ
大きく分けるとレンズの種類は『単焦点』か『ズーム』、『マクロレンズ』の3つです。その単焦点かズームかのなかでさらに焦点距離によって『広角レンズ』、『標準レンズ』、『望遠レンズ』などに分けられます。それぞれに強みや使い方の違いがありますので紹介していきます。
単焦点レンズ
一眼レフカメラらしいボケ感を出すには『単焦点レンズ』をおすすめします。ズームできないためレンズの構造がシンプルになるからです。
シンプルな構造がなぜボケ感につながるのかというとレンズの明るさがポイント。写真の明るさは『レンズ』『シャッタースピード』『ISO感度』の3つの要素で決まります。
写真を暗くするだけなら簡単ですが、逆にレンズ以外で写真を明るくするには、手ぶれ、ノイズの発生など悪い影響が出やすいもの。
明るいレンズさえ用意できれば、明るい写真の中で設定を追い込めます。その結果ボケ感が出せる設定も可能になるということです。
単焦点という名前のとおり焦点距離は1つだけでズームできません。単焦点レンズの撮影は立ち位置を変えるなどフットワークをいかしたスタイルです。一眼らしいボケ感を単焦点レンズで味わいましょう。
ズームレンズ
『ズームレンズ』はさまざまなシーンで頼りになります。被写体をまるで手前に引き寄せたかのように撮れるので使い勝手がよいです。単焦点レンズでは焦点距離が一定のため、自分の位置を変えるなど工夫が必要でした。
しかしズームレンズでは自分の位置を変えずに被写体を大きくして写真におさめられます。運動会でのお子さん、遠くにいる動物、スポーツなど多くのシーンでズームは便利です。
被写体の位置が前後してもそのたびに倍率を変えて追いかけることが可能です。広い焦点距離をカバーしていれば、テーブル上から遠くの風景までレンズ1本で問題なし。
そのかわり単焦点レンズより複雑な構造で、F値が小さい明るいズームレンズは高価ですので、その点には注意しましょう。
マクロレンズ
接写から遠くの風景まで味のある撮影を楽しめるのが『マクロレンズ』です。よく見かけるなにげないものを違う視点で撮影でき新しい発見があります。
『最大撮影倍率』が0.5~1.0倍であることが特徴です。最大撮影倍率は画像センサーにどれくらいの大きさで被写体を写すかあらわします。1.0倍であれば実物と同じ大きさということです。
人物や風景撮影でも味のある画になるのはボケる範囲が広いため、マクロだからといって小さいものしか撮れないわけではありません。接写だけでなく風景まで独特の雰囲気が楽しめるでしょう。
広角レンズ・標準レンズ・望遠レンズの違い
『広角レンズ』・『標準レンズ』・『望遠レンズ』などはそれぞれ写り方が違います。『焦点距離』と『画角』が異なることが理由です。
『焦点距離』はピントを合わせたときのレンズから画像センサーまでの距離で、『画角』は画像センサーに写る範囲を角度であらわしたものです。画角が広いほど写真におさまる範囲が広くなります。
焦点距離と画角は独立したものではなく連動した数値です。焦点距離が短いほど画角は広く、焦点距離が長いほど画角は狭くなります。
なお焦点距離と画角は、以下のように分けられます。
・焦点距離 → 広角レンズ<標準レンズ<望遠レンズ
・画角 → 広角レンズ>標準レンズ>望遠レンズ