リビングなどに設置されることが多い『12畳用エアコン』は、ダイキンや日立、三菱電機やSHARPなど様々なメーカーから販売されています。メーカーごとに特徴があり、性能や機能も異なることに加えて、グレードによって価格にも開きがあるので、どれを選ぶか迷うところです。
そこで今回は12畳エアコンを選ぶ際のポイントや、各メーカーの特徴などを詳しく解説します。また人気が高くおすすめの12畳エアコンをランキング形式で紹介していくので、選ぶ際の参考にしてみましょう。
エアコン選びの際に押さえておくべきおすすめポイント
冷暖房ができる空調家電
エアコンとは暖房と冷房の2つの機能が備わった空調設備家電です。エアーコンディショナーが正式名称となり、エアコンは日本での通称といわれています。エアコンは室内の温度や湿度をコントロールして、室内の空間を温度、湿度に快適な環境に保ってくれるのです。
また冷房機能のみが備わった家電はクーラーであり、エアコンとは異なります。日本では1952年にクーラーの製造や販売がスタートし、その後開発が進んで1960年になってエアコンが登場しました。
室内機と室外機で構成
エアコンは、屋内に取り付ける室内機と屋外に取り付ける室外機の2つの機器で1セットとなります。そのため2つの機器の設置が必要です。室内機と室外機の間はパイプでつながっています。
室内の熱や冷気がパイプの中を通って外へどんどん排出され、その結果、室内の熱や冷気が少なくなり、温度や湿度が調節されるという仕組みになっているのです。
更に湿気を外に出す際に生じた水も、室外機のパイプから熱気や冷気と共に排出されます。
12畳用エアコンの効果とは
12畳用エアコンは室内の温度コントロール効果に優れています。特に低価格の12畳用エアコンは空気の汚れはあまり気にならない、温度の調節機能が搭載されており、室内を快適な温度、湿度の保てればよいという方には適しています。
出力が大きいので広い部屋でも一気に素早く温度を下げて冷やし、温度を上げて温めることができます。温度調節機能があれば空気の質までこだわらない場所への設置が効率的だと言えます。
12畳用エアコンのおすすめの選び方
基本性能で選ぶ
室内を冷やすもしくは温める機能がエアコンの基本性能です。基本性能が優れているエアコンを選ぶことが大事です。基本性能は室内を冷やす能力と温める能力が数値で示されます。数値が大きいとその分効率よく部屋を冷やすもしくは、温めることが可能です。
数値は最高数値から最低数値まで幅があります。最高数値が高いと出力が大きく、最低数値が低いと温度の微調整が可能です。つまり最高数値と最低数値の幅が広いエアコンは、温度を細かに管理できる上に急激な温度変化にも素早く対応できるのです。
特殊機能で選ぶ
エアコンメーカーでは他メーカーとの比較化を図るために、自社独自の特殊機能を備えるエアコンを販売しています。例えば人を感知するセンサーにより冷気や暖気を移動させる機能や、エアコン内部の自動清浄機能などが挙げられるでしょう。
更にWiFi対応によりスマホとエアコンを連動させて、外出先からもエアコンを遠隔操作できる機能や天気予報などの情報に基づき、自動で快適な環境を作り出すAIを搭載機能などもあり、特殊機能つきは便利な反面、価格がやや高くなります。
クラスで選ぶ
ベーシッククラス
暑い夏に備えて部屋を涼しくできれば良い、安く購入したいという方には、『ベーシッククラス』のエアコンが適しています。冷房や除湿などの必要最低限の機能のみが搭載されているものがほとんどでリーズナブルな価格が魅力です。
夜寝に帰るだけ、休日も外出が多いなど室内で過ごす時間が短い方にもベーシッククラスのエアコンは効率的だといえます。一方で自動フィルター清掃機能がついていないものが多いので、フィルターの掃除など多少のメンテナンスは自分で行う必要はあるので注意が必要でしょう。
ミドルクラス
ベーシッククラスのエアコンにはないフィルターの自動お掃除機能が搭載されているのが、『ミドルクラス』のエアコンの特徴です。フィルターは汚れやすく、取り外して掃除するのは意外と手間です。掃除しないと空気が汚れる、冷暖房機能が低下するなどデメリットが生じます。
やや価格が高くなっても、自動お掃除機能が備わっていると便利で省エネにもつながりますし、他にも人感、床温度センサー機能やスマホによる遠隔操作機能などの付加機能がついているモデルもあります。
ハイエンドクラス
『ハイエンドクラス』のエアコンというのは、各メーカーの技術によって開発された機能がほぼ搭載されたフラグシップモデルのことです。人の在不在や室内の温度などをセンサーが感知して温度や湿度を調節する機能や、フィルター以外にも内部の機器についた汚れを自動洗浄する機能などが挙げられます。
天気予報やエアコンの稼働状況などの情報をもとに、自動運転を行うAI機能などが搭載されたモデルもあります。家族が集まり、長い時間を過ごすリビングへの設置が一般的です。
省エネ機能で選ぶ
省エネ性能は、電気代を抑えてより高い冷房、暖房効果を得ることができる能力です。稼働時に電力を最大にして素早く部屋を設定温度に近づけ、その後はパワーを弱めて温度や湿度を維持するインバーター運転や、室内全体ではなく、主に人が過ごすエリアだけを冷やすもしくは暖める機能などが省エネ機能になります。
またエアコンの内部機器が汚れていると消費電力が大きくなるので、フィルターの自動お掃除機能も省エネ機能の一つといえます。
本体・設置費用で選ぶ
エアコンを選ぶ際はつい本体価格に目が向きがちです。しかし実際にエアコンを使うには設置費用もかかるので、本体価格と設置費用でトータルいくらになるかを十分吟味する必要があります。
最新モデルは性能が優れている分、どうしても価格が高くなります。少しでも節約したいのであれば、1、2年前に発売された旧モデルを購入するという選択肢もありでしょう。旧モデルであっても機能性に富んだタイプが多いので検討してみてください。
電圧で選ぶ
エアコンには電源電圧が100Vと200V仕様の2タイプがあります。電源電圧の差が大きい200Vの方は電気がより流れやすいのが特徴です。12畳用は100Vと200Vの両方があります。一方で6畳や8畳用は100Vのみ、16畳用より大きいタイプは200Vのみです。
気になる電気代は、実はどちらもほとんど差がありません。ただし200vの方が素早く部屋を冷房、暖房できるので効率的です。といってもブレーカーが100Vの電化製品しか対応していない場合もあるので確認しておきましょう。
おすすめの12畳用エアコンメーカー
ダイキン
エアコンメーカーとしてメジャーになりつつある『ダイキン』。ダイキンのエアコンといえば、『サーキュレーション気流』が大きなポイントです。冷気もしくは暖気を天井に添わせるように室内へと送り込み、熱や冷気を素早く取り込んで排出させることで室内の大量の空気を素早く動かすことができる機能です。
真夏でも真冬でも部屋を効率よく冷やすもしくは暖めることが可能です。室内で温度を一定に保ち続ける機能や、自動湿度調節機能がついているのもダイキンエアコンの特徴といえます。
Panasonic (パナソニック)
『エオリアシリーズ』で有名な『Panasonic』のエアコンは、特にセンサー機能が優れています。人感知のみならず、室内の壁などの温度や家具の位置までもセンサーで読み取り、適した温度、湿度が保てるように自動調節します。
更に1台で温度の違う2つの風を吹き出す機能を搭載することで、より快適な空間を作りだしてくれ、また室内の空気をキレイに保つための空気清浄機能や、スマホからの遠隔操作できる機能、天気予報などを取り込み汚染前に空気をクリーンにするフィルター機能なども注目です。
SHARP (シャープ)
『SHARP』のエアコンの大きな特徴の一つが『プラズマクラスター』。空気中のニオイやカーペット、壁などに染み込んだニオイを消臭する機能のことです。他にも洗濯物につきやすい部屋干し特有のにおい軽減にも効果的で、室内機内部につきやすいカビの発生を抑制する機能も搭載されています。
更に外出先からでもスマホでの遠隔操作ができる機能や、エアコンの過去の稼働状況といった情報をもとに、生活スタイルなどに合わせ自動運転で省エネ対策を行う機能なども注目です。
東芝
『東芝』のエアコンは空気清浄機能に特化。室内の空気中物質を室内機で吸い込み帯電させ、熱交換器に吸着させることで空気をキレイにし、PM0.1レベルの微細な物質の除去にも成功しています。
更に汚れた熱交換器も自動洗浄されるので、手間をかけずに清潔な状態が保たれます。他にも空気の汚染状況をランプの色で示す機能や、ダストボックスを外さないでフィルターのゴミを掃除機でキレイにできる機能も搭載されています。
日立
『日立』のエアコンの代表格が『しろくまくんシリーズ』。掃除しにくい熱交換器を凍らせ、溶溶かすことで汚れを除去する凍結洗浄機能が大きな特徴です。更に『くらしカメラAI』機能も注目されています。
ものカメラなど4つのカメラをエアコンに搭載し、人がいる場所や床、壁など温度や家具の大きさや配置状況などをセンサーで感知し、最適な温度や湿度を保ちますし、家族一人ずつの顔を認識し、表面温度などから自動で心地よい空間を作りだすことも可能です。
三菱電機
『霧ヶ峰シリーズ』で人気が高まる三菱電機。人の手足の表面温度まで個々に測定し、その人に合った風量や温度での送風を行う赤外線センサー『ムーブアイ』が搭載されています。体感温度が異なる人同士が同じ空間で快適に過ごせる画期的な機能だといえるでしょう。
ムーブアイにAIが加わり、先回りして快適な温度や湿度を提供できる機能が搭載されたモデルもあります。更に体感温度に応じて自動で冷房、暖房機能へと切り替わる便利なハイブリッド機能も霧ヶ峰シリーズの特徴の一つです。