近年、多くの『高級イヤホン』がさまざまなメーカーから発売されています。あまりにも種類が多すぎるので違いやスペック、選び方などよくわからない人もいるのではないでしょうか。
高級イヤホンと一括りにしても製品によって特徴や機能、形状などが違っているので自分好みの製品を選ぶことが一番重要な要素です。
そこで今回は、高級イヤホンの人気10選をご紹介する前に特徴や選び方などをご紹介していきます。是非、この記事を参考にして自分好みのイヤホンを見つけてください。
高級イヤホンのおすすめポイント
ハイレゾ対応している
『ハイレゾ』とは原音をデジタル化したものです。従来のCDなどとは違い、細かくデジタル化することで原音と近い音源になります。
そのため、コンサートホールの雰囲気やアーティストの息遣いも忠実に再現されるのでCDで聞くことのできない音が楽しめます。ただ高音質のイヤホンでもハイレゾに対応していない物だとハイレゾを活かしきれません。
一般社団法人日本オーディオ協会の『ハイレゾロゴ』が付いている製品を選べば、ハイレゾ音源を最大限に楽しめます。
リケーブルができる
『リケーブル』とは製品に付いている元々のケーブルを外して他のケーブルと付け替えることの名称です。
利点はとして『音質の変化』『使用感』『ルックス』が挙げられます。ケーブルの中に通っている金属線の材質を変化させることで音声信号の伝わり方が変化するので自分好みの音質に変化させられます。
またケーブルは製品によって太さや長さや硬さが違うので使用感やルックスも変化します。リケーブルのイヤホンは性能も見た目も自分好みに調整できるのが楽しみの一つです。
高級イヤホンのおすすめの選び方
聴く音楽のジャンルで選ぶ
高級イヤホンは安価なイヤホンと比べると音の解像度や聞ける音域が広いです。しかし高級イヤホンでもモノによって音質の傾向が違います。
重低音を意識したモノや奥行きを感じる音質が特徴なモノ、立体感のある音を生み出すモノなど様々な種類があります。よく聞く音楽ジャンルに合わせて選ぶのがおすすめです。
好きな音は人それぞれなので高音や低音の響き方など自分好みに合わせて選ぶのが良いでしょう。
ドライバーユニットで選ぶ
ダイナミック型
『ダイナミック型』はイヤホンやヘッドホンの中で最も一般的な駆動方式です。ボイスコイルに音楽信号を流して振動板を振動させることで音を出す仕組みになっています。
特徴としては再生周波数の幅が広いので低音〜高音まで音域を広くカバーできますが、デメリットとして音がこもりやすいのが特徴です。
ダイナミック型は自社開発が難しくないので音質はそこそこ高いのに関わらず、比較的安価で購入できるのでコストパフォーマンスを重視したい人におすすめです。
バランスドアーマチュア型
『バランスドアーマチュア型 』はイヤーピースを耳の中に入れて装着するカナル型のイヤホンに使用される駆動方式です。ダイアフラムという振動板を振動させることで音を出す仕組みになっています。
特徴としては中音〜高音の表現力が高く繊細であり、明瞭な音が得意です。低音域は出にくいので迫力のある重低音が好きな人には向きません。
また部品が細かくて技術特許が多いので自社開発が困難であるという点があるので高価になってしまいます。クラシックなどの中音〜高音の表現力が高い音を聞きたい人におすすめの駆動方式です。
ハイブリッド型
『ハイブリッド型』はダイナミック型とバランスドアーマチュア型を組み合わせたタイプです。いいとこ取りをした駆動方式なので周波数帯域が広く、重低音の響くパワフルなサウンドも繊細で明瞭な中高音まで幅広くカバーできます。双方の良い点を組み合わせたものなので価格は高価になってしまいます。
またドライバーユニットが増えることで重量も重くなってしまうので長時間使用するとストレスを感じるかもしれません。重量を気にせずにとにかくクオリティの高いサウンドを聞きたいという人にはおすすめです。
ドライバーの数で選ぶ
より広い周波数帯域をカバーし、音を分厚くするために『ドライバー数』を増やしている製品があります。ドライバーが増えるほど音域は広くなりますが、使用する部品が多くなるために価格が高くなります。
またサイズが大きくなり重量や人によってはストレスを感じるでしょう。予算と使用感を考慮して購入するようにしてください。高価でも良いから広い周波数帯域の音を聞きたいという人はドライバー数が多いものを選ぶと失敗は減るでしょう。
機能で選ぶ
ノイズキャンセリング機能
『ノイズキャンセリング機能』を使うと、乗り物の音や周り人の話し声などの雑音を軽減することでクリアに音を楽しめます。周りの音が入ってこないので電車などの移動中にプライベート空間を作り出したい人におすすめの機能です。
ただ周りの音が聞こえなくなるので後ろから迫っている車の音などにも気付かないことがあります。
安全の確保に役立てるためにもノイズキャンセリングのオン・オフ機能があるとシーンによって使い分けることができるのでとても便利です。
防水機能
スポーツをする際に重要な『防水機能』。この機能があれば汗や雨などにも耐えてくれるのでイヤホンが壊れる可能性が低くなります。
防水性能は『IPX+数字』で表現され、数字が大きいほど防水性能が高いです。通常のスポーツで利用する時は『IPX4』以上の物を選ぶと良いとされています。
またIPX+二桁の数字の時は1つ目は防塵性、2つ目は防水性の表示です。スポーツシーンで使用することが多い人はどのくらいの防水機能があるのか確認をすれば故障する可能性が減ります。
ハイレゾ対応機能
従来のCDなどより繊細で高音域の音を聞くことができるのが『ハイレゾ音源』です。ハイレゾ音源ならば録音の雰囲気が忠実に再現されるので立体感のある音を楽しめます。
製品としては、40kHz以上の再生周波数音域を再生できるものがハイレゾ対応イヤホンと定義されています。
ハイレゾ対応イヤホンには一般社団法人オーデイ協会の『Hi-Rrs AUDIO』と記載のある金色のマークが認定の証です。音域が広く、高音質な音楽を楽しみたい人はこのマークが付いているか確認しましょう。
リモコン機能
音楽を再生していると音量の調節や曲を飛ばしたくなる時があります。イヤホンに『リモコン機能』があれば再生機器本体を取り出すことなく操作することが可能です。
またマイク付きのイヤホンであれば通話の応答や終話操作も手元のリモコンで行えるので時間短縮になります。製品によってボタンの大きさや配置、操作性も異なるので使いやすかを確認しましょう。
特にワイヤレスイヤホンだと反応速度なども使用感の良し悪しを決める要素なので注目するようにしてください。
マイク機能
『マイク機能』がついているイヤホンでは、スマホを持たずに通話することや音声で操作ができるのでとても便利です。また通話中に手が塞がることもないので通話しながら仕事をしたり家事をすることもできます。
マイク機能が付くイヤホンは位置がとても重要です。本体にマイクが付いているタイプはマイクの位置がズレることがなく、安定した音声を送ることができます。
リモコン部分にマイクが付いているタイプだと風の音や周りの雑音に影響を受けやすいです。通話でマイク機能を多用する人は本体にマイクが付いているタイプを購入することをおすすめします。
リケーブル対応機能
『リケーブル対応機能』とはケーブルとイヤホン本体を外すことができる機能です。ケーブルを変更することで音質を変えたり見た目や使用感の変更が可能になります。
製品を購入した際に音質が好みと違ったりケーブルの形状が気に食わない時にリケーブル対応機能があれば簡単にカスタマイズできます。
また一体型だとケーブルが故障した時に全て破棄しなければいけませんが、リケーブルならば故障箇所を交換するだけで済みます。長く愛用することもできることも特徴です。
形状で選ぶ
カナル型
『カナル型イヤホン』は耳栓のような形状をしており、耳の穴にイヤーピースを差し込むタイプです。最近のイヤホン市場で主流の型となっています。
密閉感が高く音漏れがしにくく、コンパクトなのが特徴です。形状や密閉性から低音が強めで細かい音を聴き取りやすいです。
その反面、高音の繊細さを重視する人には物足りなく感じるでしょう。また知らずのうちにイヤーピースを紛失して使用できなることも多々あります。音漏れが嫌で密閉感や低音を重視したい人におすすめの型です。
イヤーインナー型
『イヤーインナー型イヤホン』は耳のくぼみに乗せるだけのシンプルなタイプです。密閉感がなく着脱しやすいので開放感があります。
また音質としては高音の抜けを感じることができるのが特徴です。耳に乗せるだけで密閉感がなく疲れにくいですが、音漏れがしやすいのと周りの音が入りやすいというデメリットがあります。
リーズナブルな製品が多いのでスペックやデザインなど低予算でも選択肢が広がるのも魅力です。密閉感が苦手で高音の抜け感を感じたい人におすすめの型です。
耳掛け型
『耳掛け型イヤホン』は耳にイヤーフックをかけて使う小型のヘッドホンのようなタイプです。カナル型のように耳に入れて装着しないことが特徴なので圧迫感がないので、疲労を感じることなく長時間使用することができます。
またイヤーインナー型のように耳のくぼみに乗せることもありませんので、耳の穴が痛くなる方にもおすすめです。
耳かけ型の中にも密閉型と開放型があります。低音が好きで遮音性の高いモノがよければ密閉型を使用し、高音の抜け感が好きで耳に負担をかけたくない人は開放型を使用するようにしましょう。
連続再生時間で選ぶ
ワイヤレスイヤホンを選ぶ時に非常に重要なのは『連続再生時間』です。充電をして使用するワイヤレスイヤホンが主流の中、連続再生時間が短いと使いたいときに使用することができなくなってしまいます。
多くの製品の連続再生時間は8~10時間ですが、長いものだと30時間の連続再生ができる製品があります。
一日の使用頻度や使用時間を考慮して製品を選ぶようにしてください。製品の概要に記載がありますので連続再生時間の項目は必ず確認しましょう。
価格で選ぶ
高級なイヤホンを探している方は予算を考えるようにしてください。国内外のブランドの高級イヤホンは2万円〜3万円のモノが選択肢になります。
また各ブランドで最高峰の技術を搭載しているイヤホンを購入しようとすると10万円以上の超高級イヤホンも存在します。
そのため、予算を決めずにとにかく性能が良いものを買おうとすると高額な商品を選んでしまうことになります。最近では同じような価格帯で違う性質を持ったイヤホンが販売されています。
どのくらいの金額をイヤホンに使えるかを考え、その中から自分好みのイヤホンを購入するようにすると良いです。
高級イヤホンのおすすめメーカー
Shure
『Shure』は1952年にアメリカで創業された大手オーディオメーカーです。他者よりも早く遮音性の高いイヤホンを製品化したことから今でも遮音性の高いイヤホンを販売しています。
普通のイヤホンでは耳につけたらケーブルがぶら下がっていますが、シュアでは『シュア掛け』と呼ばれる耳の後ろにケーブルをかけてイヤホンを普及させました。
SONY
『SONY』は世界的にとても有名なAV機器メーカーです。音響機器でも『ウォークマン』を販売するなど常に最新の技術を注ぎ込んでいる印象があります。
イヤホンでいえば、高音質なBluetoothイヤホンや高品質なノイズキャンセリング機能、ハイレゾ対応イヤホンなど技術の高い製品を販売しています。
Pioneer (パイオニア)
『Pioneer』は1937年に創業者である松本さんがダイナミックスピーカーA-8を作ることに成功してことで創業されました。
Pioneerのイヤホンの特徴は周波数帯域が広いことです。ハイレゾに対応しているイヤホンが多いので臨場感や迫力で音楽を聞きたい人におすすめです。
ANKER (アンカー)
『ANKER』はGoogle出身の数名で創業されたモバイルバッテリーのメーカーです。
培ってきたモバイルバッテリーの技術を活かして最大再生時間が他者よりも長く、中には置くだけで充電できるワイヤレスイヤホンも販売されています。完全防水(IPX5)のイヤホンもあったりとシーンを選ばすに使用できる製品が多いのが特徴です。
SENNHEISER (ゼンハイザー)
『SENNHEISER』はドイツの音響メーカーです。繊細であり滑らかな音質でクラシックなどのアコースティック音楽ととても相性の良いイヤホンを販売しています。
音質を重要視してイヤホンを選ぶ時にはどの価格帯であっても候補に上がるであろうメーカーです。