スマホカメラの普及と高性能化により、『デジカメ』の存在感は薄くなりました。しかし光学レンズによる高倍率ズームや画質の良さではデジカメに軍配があり、まだまだ人気があります。本格的な写真を撮りたいのであればデジカメは必須になるでしょう。
今回はデジカメの特徴と選び方を紹介します。さらに価格やスペックの比較も行いますので、デジカメ選びで迷っている方でもお気に入りの1台を見つけることができます。ぜひ参考にしてください。
デジカメのおすすめの選び方
一言でデジカメといっても、たくさんのメーカーから多様な機種が販売されています。そこでおすすめの選び方を紹介しますので、デジカメ選びの参考にしてください。
画質で選ぶ
カメラで最も大切な性能は画質です。画質の良いデジカメを選ぶには撮像素子とF値そしてISO感度を見極めてください。以下それぞれ解説します。
撮像素子
デジカメの画質の要素を決めるのは『画素数』と思われがちですが、一概に画素数が高ければ画質が良いとはいえません。『撮像素子 (イメージセンサー)』も画質を決めるうえで大切です。
撮像素子のサイズが大きくなるほど画質が良くなります。サイズを大きい順番に並べると以下のとおりになります。
・35mmフルサイズ
・APS-C
・マイクロフォーサーズ
・1インチ
・1/1.7
・1/2.3
・1/3
となります。撮像素子が大きいものほど取り込める光の量が多く画質が良くなるのです。同じ画素数のカメラで迷った際は撮像素子も参考にしてみましょう。
F値
『F値』が低いカメラを選べば、夜間でもきれいで明るい写真を撮ることができます。暗い場所での撮影を簡単に行えるので夜景の撮影で威力を発揮。また被写体をぼかしてきれいな写真を撮ることも可能になります。F値が1.8~2.8のものを選ぶと良いでしょう。
ISO感度
『ISO感度』とはレンズから入ってきた光をどれだけ増幅できるか数値で表したものです。ISO感度が高ければ暗い場所でも鮮明に被写体を撮影することができます。またシャッタースピードが上がるので手ブレを防ぐ効果もあるます。
ISO感度はカメラによって違いうので、日中の撮影がメインであれば、ISO3200程度のカメラが良いです。夜間撮影をメインに行うのであればISO6400のものを選びましょう。
機能で選ぶ
デジタルカメラにはさまざまな機能がついています。そのため撮影をサポートしてくれるカメラを選べば、カメラ初心者でも上手に撮ることができます。
手ブレ補正機能
カメラでうまく写真を撮れない原因の一つが手ブレです。手ブレ補正機能があれば初心者でもきれいな写真を撮ることができます。
手ブレ補正には『電子式手ブレ補正』と『光学式手ブレ補正』の2種類があります。『電子式手ブレ補正』は安価で入手できますが、その分画質で劣ります。『光学式手ブレ補正』は高価ですが性能が良く、画質の劣化が少ないです。予算があるならなるべく『光学式手ブレ補正』を搭載したカメラを選びましょう。
スマホ連携機能
スマホとの連携機能があると大変便利です。Bluetoothに対応したデジカメなら撮影した写真をそのままスマホやPCに送信できます。
いちいちデジカメをPCにつないでそこからスマホに移す必要がなありません。簡単に高画質な写真をSNSにアップできるので、スマホ中心の現代人の必須機能になるでしょう。
自撮り対応機能
最近のデジカメには『自撮り対応機能』が搭載されているものがあります。デジカメの弱点であった自撮りのやりずらさを解消しています。前述したスマホ連携機能と自撮り対応機能があれば、ほとんどスマホと同じような感覚で使うことができるでしょう。最近ではデジカメでもスマホのように手軽に撮影できる機種が増えているので便利です。
オート機能
『オートモード』が搭載されている機種であれば利用シーンに応じてさまざまな写真を最適に撮ることができます。子供や動物など動くものを撮影しようとするとブレてしまいますが、補正機能があれば簡単です。風景や夜景でも状況に合わせて最適な設定を自動で行います。まるでプロが撮ったような写真を自動で撮影できてしまうので写真を撮る楽しみが増えるでしょう。
防水・防滴機能
『防水機能』・『防滴機能』があれば海や山などアウトドアのシーンでも活用できます。デジカメは環境によっては使えないことがありますが、防水・防滴機能に優れた機種なら雨の日でも水中でも写真を撮れるので、アクティブな使い方をしたい人にピッタリです。
性能の高さは『IP』で表され、数字が大きいほど防水性に優れます。どの様な環境で使うのか想定して選ぶと良いです。
Wi-Fi機能
『Wi-Fi機能』とはデジカメとスマートフォンを無線で接続する機能です。Wi-Fi機能がついていないデジカメだと一度PCに移してデータをスマホに転送しなければなりませんでしたが、Wi-Fi機能ならその必要はありません。デジカメで撮った写真を気軽にSNSに投稿して多くの人とシェアできるようになります。
フィルター機能
『フィルター機能』があれば撮影した写真をその場で加工することができます。メーカーによってさまざまなフィルターが存在し、ビビッド調に加工して明るくしたり、モノクロやセピア色でシックな雰囲気の写真が作れます。パソコンを使う必要がないので誰でも簡単に雰囲気のある写真が楽しめるでしょう。
撮影シーンで選ぶ
デジカメは撮影シーンに合わせて最適な機種を選ぶようにすれば高いパフォーマンスを発揮します。以下それぞれについて解説していきます。
運動会や動物園
運動会で競技に参加する子供や動物園の動物を撮影したいなら、高倍率ズームレンズを搭載したカメラを選びましょう。なぜなら被写体まで距離があるからです。低い倍率だと被写体を大きく写すことができないので迫力に欠けた写真になってしまいます。倍率が10倍程度のものを選ぶと良いです。ただし倍率を高くしすぎると画質が劣化してしまうので光学ズームを搭載したカメラを選びましょう。
旅行や風景
旅行や風景の写真をメインに撮りたいのであれば、広角レンズを搭載したカメラを選びましょう。広角レンズは焦点距離がレンズに近いので、より広い範囲を写せるので写真の迫力が増します。焦点距離が28mm以下の機種を選ぶと広範囲を撮影できます。もっと広い範囲を写したいならさらに焦点距離が小さいものを選ぶと良いでしょう。
小物や花
小物や花などを撮影する際に、被写体にギリギリまで接近して撮影を試みることがあるはずです。しかし通常の撮影モードではピントが合わないので難しい。そこで『マクロ機能』があればギリギリまで近づいて撮影することができます。1cmまで近づいて撮影できる機種もあるので接写したい方は選んでみてはいかがでしょうか。
夜景
レンズの明るさを示すF値が高いレンズを選ぶことによって、カメラに光を取り込める量が増えます。よって夜間でもフラッシュを使わずに鮮明な写真を撮ることができます。手ブレを防ぐ効果もあるので写真初心者でも安心。数値が低くなるほど光をたくさん取り込み明るくなります。F値が2.8以下のモデルなら夜間でも問題ありません。
重さで選ぶ
デジカメを持ち運んで使うのであればなるべく軽い機種を選びましょう。重さは300g以下なら体への負担を軽減できます。デジカメは持ち運んで使うことが多いので軽くコンパクトな機種を選ぶことは意外と大事です。ズーム倍率が高いとレンズの枚数が増えて重くなります。目的にあった機種を選ぶようにしましょう。
焦点距離で選ぶ
焦点距離は撮りたいものに合わせて選ぶのがベスト。風景や人物などで異なります。以下それぞれについて解説します。
18~26mm
焦点距離はズーム倍率のことです。倍率が低いほど撮影可能な範囲が広がります。焦点距離が短いものほど風景を広く撮影することができるので、より景色の美しさや雄大さを表現することができます。
選ぶなら18~26mm程度のカメラが良いです。18mmあれば風景写真の撮影ではベストですが、高価なので初心者なら24mm程度が安価で扱いやすいでしょう。
100mm
動物を撮影したり、スポーツ観戦で選手を写したいなど特殊な用途がなければ広角側で100mm、望遠側で100mmの焦点距離で十分。100mmあれば普段使いで問題になることはまずありえません。扱いやすいので初心者にピッタリです。
300mm
望遠側の焦点距離が300mm程度あれば、子供の運動会の撮影、野鳥撮影、室内でのスポーツ観戦などが行えます。野球やサッカーの観戦まで幅広く使いたいのであれば、500mm程度のものを選ぶと良いです。