おいしいご飯が食べたいのはもちろん、収納場所に困らず機能性も充実している炊飯器が欲しいという方には『3合炊き炊飯器』がおすすめです。おいしいご飯が味わえるうえにコンパクトで多機能。そして価格もお手軽なので購入しやすいというメリットがあります。
しかしいざ3合炊き炊飯器を購入しようとしても、どのメーカーがいいのか・どういった加熱方式がいいのか迷いがちです。そこで今回は3合炊き炊飯器の選び方やおすすめ商品を皆さんにご紹介していきます。
3合炊き炊飯器のおすすめポイント
3合炊き炊飯器のおすすめポイントとして挙げられるのは、コンパクトでありながらも機能性が高いということです。5合炊き以上の炊飯器と比較しても機能性は劣らず、メニューはとても豊富。またお米の炊きあがりもおいしいので、3人家族以内であれば十分満足できるでしょう。
おすすめポイントはこれだけでなく、5合炊き以上の炊飯器よりも低価格かつ電気代も抑えられるというメリットが挙げられます。
3合炊き炊飯器のおすすめの選び方
ここからは3合炊きの炊飯器の選び方について、ご紹介していきます。ポイントや特徴ごとにどうやって選ぶのがおすすめなのかをお伝えしているので、ぜひ参考にしてみてください。
適した容量で選ぶ
お茶碗1杯分の目安を0.5合と考えたときに、3合炊きの炊飯器で取れる量はお茶碗6杯分程度とされています。この量ですと大人であれば1〜2人程度での使用がおすすめですが、食べる量が多いという1人暮らしの方や、小さい子供がいる3人家族であっても程よい量のご飯が炊けるでしょう。
特に1人暮らしの方であれば、まとめて多めに炊いておいて冷凍保存しておくという方法を取ることができ、電気代の節約にも繋がります。
温度の持続性で選ぶ
家庭用の炊飯器でおいしいご飯を炊くには、温度の持続性が大切だと考えられており、100度以上の温度を長時間保ち続けられるかが、大きなポイントになってきます。一般的な小型炊飯器ではヒーターが1本しかついていない場合がありますが、そうなるとパワーが弱く長時間高温を保ち続けるのは難しいです。
しかし性能の高い炊飯器であれば、複数のIHヒーターや補助用の電熱ヒーターが搭載されてあり、高温を保ち続けられるようになっています。
炊飯の加熱方式で選ぶ
炊飯の加熱方式は主に『マイコン式』・『IH方式』・『圧力IH方式』・『可変圧力IH式』・『スチームIH炊飯方式』の5パターン挙げられます。それぞれの炊飯器の特徴やメリットを比較してみましょう。
マイコン式
『マイコン式』の炊飯器は内釜を直接加熱してお米を炊く方式のことで、外釜の底もしくはフタの内側にヒーターが配置されています。各メーカーから複数種類販売されるほどラインナップは豊富で、なおかつ加熱する仕組みがシンプルであるために価格も割安です。
3合炊きであれば1万円以下で購入できる炊飯器もあるため、なるべくコストを抑えたいという方に、特におすすめだといえるでしょう。ただしマイコン式の炊飯器は保温機能などの細かい温度調整にあまり向いていないため、お米の味にこだわりがあるという方にはあまりおすすめできません。
IH方式
『IH方式』の炊飯器はヒーターを使用せず、コイルからの磁力線によって内釜が直接発熱しお米を炊きあげる方式のことです。内釜本体が発熱するので、ヒーターで加熱しているマイコン式よりも火力が強く、お米全体に熱が伝わるのでムラなく炊きあげられるという特徴があります。
お米本来の味を引き出してくれるので、お米の旨味を味わいたいという方にはおすすめです。ただし主流の加熱方式ではないので、人気の加熱方式を選びたいという方は別の加熱方式がおすすめです。
圧力IH方式
『圧力IH方式』は内釜を直接発熱させてお米を炊きあげるIH方式に、圧力効果を組みあわせた方式のことです。圧力をかけて蒸気を閉じ込め、高温で一気に炊きあげることでお米の芯まで熱を通し、もっちり・ふっくらした食感のご飯に仕上げてくれます。IH方式の炊飯器以上にムラのないご飯に仕上げられるのも圧力IH方式ならではです。
もっちりとしたご飯は冷めてもおいしく食べられるため、お弁当やおにぎりを毎日作るという方におすすめだといえるでしょう。
可変圧力IH式
『可変圧力IH式』は側面・底・フタにIHが搭載されていて、炊飯器全体から熱をあてお米を炊きあげるといったIH方式に、加圧をかけた高温加熱と減圧の繰り返しを組みあわせた方式です。
加圧と減圧を繰り返すことで、お米を踊らせて芯まで加熱することができる仕組みとなっており、固さの炊き分けが得意とされています。特許を取得しているPanasonicの炊飯器で、取り入れられている加熱方式の1つです。
圧力スチームIH方式
『圧力スチームIH炊飯方式』は圧力をかけながら、スチームで蒸らして炊きあげる炊飯方式のことです。スチームでお米を加熱するのでお米の乾燥を予防し、ふっくらとした炊きあがりになります。
スチーム機能となると高価格な印象が強いかもしれませんが、低価格の炊飯器であれば1万円台で購入することができるので、その点は嬉しいポイントだといえるでしょう。
内釜の素材・厚さで選ぶ
内釜の素材や厚さはお米への熱の伝わり方に影響し、ご飯の味に変化をもたらします。素材や厚さによって特徴や価格が異なります。
アルミ
金属の中でも熱伝導率が高く、ヒーターから熱を運ぶ素材として特に適正とされているのが『アルミ』です。低価格で入手・製造できる金属であり、マイコン式の炊飯器にはほぼアルミが使われています。
ステンレス
アルミとは異なり、熱伝導率がそこまでいいとはいえないのが『ステンレス』。熱伝導率はいくないものの、保温性を高めてくれたり耐久性を高めてくれたりといった効果が期待できるので、主にIH方式の炊飯器によく使われる傾向です。
銅
鉄やステンレスと比較して熱伝導率が高く、すばやく均一に釜全体を加熱することができるのが『銅』です。熱が伝わるのが早いというだけでなく、冷めにくいのも銅の特徴の1つだといえるでしょう。
加熱面・保温面で優れている素材であるため価格は必然的に高くなります。基本的にはIH方式の炊飯器や圧力IH方式の炊飯器で、多層釜やコーティングなどに使われることが多いです。
炭・鉄・土鍋
『炭』や『鉄』・『土鍋』といった素材は熱伝導率があまりよくないものの、冷めにくいという部分では優れている素材です。基本的にIH方式の炊飯器や圧力IH方式の炊飯器で使われることが多いですが、炊飯器によって、内釜の素材として使われている場合とコーティングとして使われている場合があるので、選ぶ際に表記を確認しておくことが大切だといえるでしょう。
それぞれ少しずつ特徴を挙げるとするならば、炭は傷がつきやすいがムラなく加熱でき、鉄はステンレスよりも発熱性に優れている。土鍋は遠赤外線による蒸らし効果が期待できるということが挙げられます。
機能で選ぶ
炊飯器を選ぶにあたって意外と重視される部分が、機能面です。どの炊飯器にも搭載されている機能はもちろん、メーカーオリジナルのこだわり機能搭載の炊飯器も多くあります。
保温機能で選ぶ
『保温機能』はその名の通り、炊きあげたご飯を一定の温度で保っておいてくれる機能のことです。おいしくお米を食べられる時間は限られるものの、保温対応時間内であれば炊きたてに近いご飯を味わうことができます。
3合炊きの炊飯器は基本的に保温機能がついていることがほとんどですが、炊飯器によっては保温機能がついていない場合もあるので、選ぶ際に保温機能が必要かどうか、必要であればついているものであるかを確認するのがおすすめです。
タイマー機能で選ぶ
保温機能と同様にほとんどの炊飯器に搭載されているのが『タイマー機能』です。お米を炊きあげたい時間をセットするだけで、指定の時間においしいご飯ができあがります。
タイマー機能は起床時間や帰宅時間にあわせてセットしておけるので、1人暮らしの方や共働きの夫婦・ファミリーなど、在宅時間が少ない方に特におすすめな機能だといえるでしょう。
早炊き機能で選ぶ
『早炊き機能』は本来の炊飯時間よりも短時間でお米を炊きあげることができる機能です。炊飯器によっては15分程度でお米が炊きあがるモデルもあり、とにかくすぐにご飯を食べることができるという魅力が挙げられます。
普通炊きと早炊きとでは炊きあがるスピード感が大きく異なりますが、実は加熱するスピードを上げているという訳ではありません。では一体どの時間を短縮しているかというと、普通炊きでは行われているお米に水を浸透させるという工程です。
早炊きの方ではお米に水を浸透させる工程をはぶき、すぐに加熱を開始するので短時間でお米を炊きあげられるという仕組みになっています。たった1工程ですが、この作業が行われるかどうかで炊きあがりの差は少なからず出てきます。
しかし調理時間はやはり短時間で済むので、忙しい方や時間がないときにおすすめな搭載機能だといえるでしょう。早炊きでお米を炊く場合でも、より普通炊きに近い仕上がりにしたいという方がいるようでしたら、といだお米をあらかじめ水に数時間つけおきしてから炊くのがおすすめです。
パンやケーキ、おかずを作る機能
パンやケーキ・おかずが作れる機能は、便利機能として人気です。特におかずが作れる機能は1人暮らしの方におすすめで、調理器具・調理家電をいくつも用意せずに、カレーや肉じゃが・スープなどの煮込み料理が作れます。
またケーキやパンが作れる機能は特にファミリーに人気で、親子で料理を楽しむ方が多い傾向です。発酵・焼きなど、調理工程を細かく区切ってメニュー化されているのも魅力だといえるでしょう。
手軽さかデザイン性か
手軽さやデザイン性も好みが分かれるポイントです。まず手軽さを重視したい方の場合ですが、ワンタッチで炊飯をスタートすることができたり保温できたりというように、シンプルなボタン設計・機能で作られている炊飯器がおすすめだといえます。
一方デザイン性を重視したい方の場合、スタイリッシュな設計はもちろん、カラフルなデザイン・マットな質感など、デザインを重視して作られている炊飯器が多く販売されているので、自分が好きなデザインのものを選ぶのがいいでしょう。ただしデザインにこだわられて作られている炊飯器の場合、機能性が劣ることもあるので、搭載機能の確認も忘れずに。
3合炊き炊飯器の人気おすすめメーカー
3合炊き炊飯器の人気おすすめメーカーは、次の5つです。どのメーカーも有名かつ人気の炊飯器を多く取り扱っています。
象印マホービン (ZOJIRUSHI)
『象印マホービン』は主に、ポット類やホットプレートなどの調理家電を多く取り扱っているメーカーです。炊飯器はマイコン式・IH方式など複数種類あり、加熱方式で選べるという特徴が挙げられます。
炊飯器のサイズも3合炊きから1升炊きまで幅広く取り扱いがあるため、使用人数にあわせても選びやすいでしょう。そんな象印マホービンの炊飯器は、極め炊き機能搭載の製品が中心となって展開されています。
SHARP (シャープ)
炊飯器などの調理家電をはじめ、テレビやスマートフォンなどの生活家電を多く取り扱っているのが『SHARP』。残念ながら炊飯器の種類や展開数はほかのメーカーと比較しても少なめですが、内釜の底面を球状にした球面炊き搭載の炊飯器が人気です。
またほかのメーカーの炊飯器ではあまり見かけない、米粉パンが調理できるモデルもあります。炊飯器の取り扱い数自体は少ないものの、その分機能面はしっかりこだわられていることが分かるでしょう。
タイガー魔法瓶 (TIGER)
少人数向けの3合炊飯器から、大容量タイプの1升5合炊き炊飯器まで取り扱いのある『タイガー魔法瓶』。炊きたてブランド機能搭載の炊飯器を展開しています。またおかずを調理できる機能搭載の炊飯器を多く取り扱っている、という特徴が挙げられるでしょう。
ほかにもエコ炊き機能搭載モデルでは、節電に繋げられるという魅力もあります。
Panasonic (パナソニック)
調理器具から大型家電・美容家電まで幅広い商品を取り扱っており、日本を代表する家電メーカーでもある『Panasonic』。世界で初めてIH式の炊飯器を製品化したメーカーでもあります。
炊飯器だけでもマイコン式・IH方式など、加熱方式の異なる炊飯器の取り扱いがあり、機能性もシンプルに抑えたモデルから高機能モデルまで、幅広く取り揃えられているという特徴が挙げられるでしょう。
アイリスオーヤマ
幅広い家電の取り扱いがあり、国内に限らず海外でも人気の『アイリスオーヤマ』。そんなアイリスオーヤマの炊飯器で特に人気かつおすすめなのが、銘柄量り炊き機能搭載の炊飯器です。お米のブランド・銘柄ごとにお米がおいしく炊けるよう、炊飯器が水量を教えてくれるという特徴があります。
また炊飯器によっては、IH調理器として別の料理の調理器具代わりに使うことができるというメリットも挙げられるでしょう。