ご飯は食べ物のなかでもエネルギーの源となる重要な主食です。毎日食べるものだからこそお米をおいしく炊ける『炊飯器』を選びたいですよね。ただ家電は入れ替えが頻繁で、さまざまなメーカーから商品が発売されており、どれを選べばいいか分からない方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では炊飯器を選ぶ際に注目すべきポイントや、選び方の基準について解説します。最後にはおすすめするリーズナブルな炊飯器も紹介するため、ぜひ参考にしてみてくださにね。
コスパ最強の安い炊飯器のおすすめの選び方
炊飯器を選ぶ際は主にサイズ・種類・機能などを重視するのがポイント。それぞれ詳しく紹介します。
家族構成数ごとに目安となるサイズ
炊飯器は0.5合から2升炊きまでと幅広いサイズの展開があります。家族の人数や生活スタイルを考えて、必要な量が炊けるサイズを選んでくださいね。一般的に一合は大人用のお茶碗2~2.5杯ぶんほどといわれています。
1~2人世帯の場合は3合、3~5人世帯の場合は5~6合、6人世帯以上は8合~1升ほどのサイズで購入することがおすすめです。いずれのサイズも炊飯したその日中に食べきれる量を目安にしています。
そのため一度で多めに炊いて冷凍保存したいという方や、ご飯をたくさん食べるという方は、目安よりも大きいサイズで選ぶという選択肢もありますよ。
おいしいご飯を炊くためにおすすめなサイズ
家族の人数に合わせたサイズで選ぶのと同時に意識してほしいのが、おいしくご飯を炊ける量を知ることです。炊飯器が搭載している機能を十分に発揮するのは、最大炊飯量の7~8割ほどの量といわれています。
そのためおいしさにこだわってご飯を炊きたい方は、一日3食ご飯を食べるとするなら、1~2人世帯だと5合、3~5人世帯は6~8合、6人世帯以上は1升以上というように、人数で考える場合よりも大きめのサイズが最適です。
加熱方式の種類
ご飯を炊く熱の加わり方にもいくつか種類があります。熱の伝わり方によって炊きあがりが大きく変わるため、しっかり特徴を押さえてくださいね。
マイコン式
『マイコン式』は釜の底部分にヒーターを搭載し、そこから熱を加えて炊飯する仕組みです。熱伝導効率が他の種類と比べて劣り、新商品にはあまり使われないタイプ。ただ価格はリーズナブルなため、とにかく安く購入することを重視する方におすすめします。
IH式
機能と価格のバランスがよく、さまざまなメーカーから商品が展開しているため選択肢も豊富にある『IH式』。昨今はIH式が炊飯器の主流になりつつあります。内釜自体が熱をもつため一気に炊飯することができ、炊きムラもありません。
以前は価格が高い傾向にありましたが、昨今はリーズナブルな商品もありコスト面のハードルが低くなっています。商品数が多いぶん、各メーカーの独自機能で比べてみるのもおすすめですよ。
圧力IH式
『圧力IH式』は先に紹介したIH式に、圧力を加えて炊く機能が追加したタイプです。圧力がかかるぶんお米の芯まで熱が伝わりやすく、ふっくらと甘みのある炊きあがりになるのが特徴。
また圧力がかかることでお米が水を吸収しやすくなり、もちっと柔らかい食感に仕上がります。そのためお米の味や食感・おいしさにこだわりたい方へおすすめのタイプです。どのメーカーも独自機能を搭載するため価格は高い傾向にあります。
内釜の素材やコーティング
『内釜』はダイレクトに米へ熱が伝わるため、おいしいご飯を炊くためにはぜひこだわりをもって選びたい要素です。おすすめの素材やコーティングを紹介します。
鉄釜
『鉄製』の釜は熱伝導が早い・蓄熱性があるなどの特徴があり、一気に熱が加わるIH式との相性抜群です。ふっくらとした食感のご飯を炊くためには、強い火力で熱を芯まで伝える必要があるため、素材に鉄を使っている炊飯器はおいしいご飯が炊けますよ。
また鉄製のなかでもさらに分類され、有名なのが南部鉄器です。南部鉄器は厚みがあるぶん保温性が高く、釜全体の熱ムラを防ぎます。ただ南部鉄器をはじめ鉄製の釜はずっしりと重く注意が必要です。
炊飯器は日常で使う頻度が高いため、洗いやすさや重さ・持ちやすさなども考慮して選んでくださいね。
銅釜
『銅』の調理器具はプロが使うケースも多く高性能といえます。銅は熱伝導が早く、瞬時に全体へ熱が広がり炊きムラがありません。お米へ熱が伝わりやすいため、鉄製と同様にふっくらとした甘みのあるご飯が炊けます。
また銅は複数の素材を重ねた多層構造の内釜に使われることも多く、各素材のよさを邪魔せず使いやすいというのも特徴です。重量もあまり気にならないため使い勝手のいい商品が多いですよ。
土鍋釜
『土鍋』で炊いたご飯はひと味違うと感じる方が多く、旅館などでも使われている場合もありますよね。土鍋はじっくりと熱を伝えて、お米がゆっくりと水を吸収しながら炊飯できます。
そのためお米のもつ本来の甘みやうまみが引き出された、ワンランク上のご飯が炊きあがります。炊飯までに時間はかかりますが、蓄熱効果が他の素材よりも高いため省エネで保温可能。価格は高価なものが多いですが、気になる方はチェックしてみてください。
炭釜
『炭』は素材自体が発熱するという特徴があるため、熱伝導率が高く釜全体をまんべんなく熱することができます。遠赤外線効果も加わって強い火力での炊飯が可能。ただ保温機能はいまいちなため、すぐに食べる方や冷凍保存する方におすすめです。
炭を素材に使っている釜は、リーズナブルな商品が多く展開しているのも嬉しいポイントですね。十分においしいご飯が炊けるためコストを抑えたい方は要注目です。
便利な機能
昨今の炊飯器は商品によって多彩な機能を備えています。機能の充実度で選ぶのもおすすめの方法ですよ。
炊き分け
白米だけでなく玄米や雑穀米などの健康米を炊く方も多いのではないでしょうか?健康米を炊く機会が多い方にチェックしてほしいのが炊き分け機能です。その名のとおりお米の種類に応じて加える熱の温度や時間などを調整します。
なかには白米の炊き分け機能を搭載している商品もあり、微妙な硬さや食感の好みによった炊き分けができるものも。料理や気分に合わせてご飯の硬さ・食感を変えたい方におすすめの機能です。
エコ炊き
電気代を抑えたい方は『エコ炊飯機能』の有無をチェックしてみてください。炊飯の仕組みによって使わない機能が異なりますが、たとえば通常の炊飯ではスチームを使う商品でも、エコ炊飯の場合はスチームなしで炊きあげます。
スチームを使わないことで電気代が節約できるという仕組みです。商品にもよりますが、エコ炊飯は一回の炊飯で、約一円ほどのコストカットに。ただ機能を使わないぶん、時間は通常よりもかかってしまうのがデメリットです。
銘柄炊き
お米本来のおいしさや、ブランド米の違いを楽しみたい場合は『銘柄炊き機能』がついている商品はいかがでしょうか?日本は全国でお米の生産が行われており、各地のブランド米は数十種類以上あります。
同じ白米でももっちりと粘りのあるタイプや、あっさりと歯応えがあるタイプなど特徴はさまざま。各銘柄のよさを引き出すための機能を銘柄炊きといい、最高の炊きあがりを実現するために、温度・水量・火加減などを絶妙にコントロールします。
スマートフォンとの連携
エアコンやテレビをスマートフォンに連携させて外出先からも操作できるように、炊飯器にも連携機能が備わっている商品があります。帰宅に合わせて炊飯が完了するように設定したり、うっかり炊飯スイッチを押し忘れてしまっても大丈夫です。
お手入れのしやすさ
炊飯器は毎日使うものなため、負担なく使えるかどうかも重要なポイント。考慮したい点としては、洗いやすさ・重さ・持ちやすさなどです。コーティングがはがれやすかったり、釜にお米がこびりつきやすい素材を使っているものは避けましょう。
シンプルな作りで細かいパーツが少ないというのも重要。細かいパーツがあるほど洗う手間も増えますし、お手入れが行き届かないとカビや最近の発生にもつながります。さらに重かったり持ちにくかったりすると、炊飯器を使うたびにストレスになるため注意が必要です。
安い炊飯器の人気おすすめメーカー
リーズナブルな炊飯器を多数展開する主要なメーカーの特徴をまとめたため、参考にしてみてくださいね。
タイガー魔法瓶
『タイガー魔法瓶』の炊飯器で人気の商品は、芯までふっくらとしたご飯が炊ける本土鍋内釜を搭載しているもの。土鍋で炊いたような炊きあがりを実現するために、内釜以外にもさまざまな機能が施されています。
また魔法瓶で有名でもあるタイガーは保温技術にも優れているため、土鍋のデメリットである保温機能もクリア。商品の種類が多く低価格なものもあるので、コストを抑えながら高品質な商品が見つかりますよ。
象印
炎舞炊き機能や羽釜など注目の機能や技術を誇る『象印』。使える機能を搭載していると、炊飯器を発売するメーカーのなかでも高い人気があります。象印の炊飯器は先に紹介した炊き分け機能を搭載しているものが豊富に。
商品によっては100とおり以上の硬さや食感を炊き分けることが可能で、多彩な望みに応えることができます。炊飯器のサイズも一人用から二世帯以上用までと幅広く展開があり、さまざまな選択肢から選べます。
Panasonic (パナソニック)
さまざまなジャンルの電化製品を展開する『Panasonic』は、もちろん炊飯器の性能も高く人気があります。特に熱伝導率が高い備長炭を内釜の素材に使用したタイプや、おどり炊き機能を搭載したタイプが有名です。
おどり炊き機能は熱を素早く伝えられて、お米一粒ひと粒を踊るように炊飯することでふっくらと柔らかい仕上がりになります。また長時間の保存に対応するスチーム機能を搭載しているものもあり、おいしい状態をキープしたい方におすすめです。
日立
『日立』の炊飯器はお米が粒立っているしっかりめな食感に炊きあがる特徴があります。有名な機能は極上ひと粒炊きで、仕上がりのご飯は噛み応えがあるため味の濃い料理との相性抜群です。
派手な機能や特徴はありませんが、炊飯時に蒸気があまり出ないタイプや小型のタイプなど細かいこだわりがあります。また日常使いを考えて内釜を軽量化するなど、使いやすさを重視した商品も魅力です。
東芝
テレビなどの印象が強い『東芝』ですが、炊飯器も高品質な商品を展開しています。代表的な機能は炊飯器に真空技術を応用していること。炊飯前に真空状態へすることで、お米が芯まで水を吸収してふっくらとみずみずしい炊きあがりを実現します。
通常よりも素早く水が吸収されるため時短にも。さらに保温時も真空状態を保つため、お米が空気にふれず酸化を防いで長時間おいしくいただけます。内釜の種類も豊富で、あらゆる素材から選べるため選択肢が増えますよ。
三菱電機
本炭を内釜の素材に使用した商品が多い『三菱電機』。炭を素材に使っており、火力の強いかまどで炊いたような一粒ひと粒がふっくらと粒立ったご飯を炊きあげます。炊き分けモードも複数あってお米自体のおいしさを楽しみたい方におすすめです。
また炭の他にも蒸気を密封してうまみを閉じ込める蒸気レスタイプや、スマートフォンとの連携機能を搭載したタイプなど幅広い機能から選べますよ。