お米をおいしく炊くことができると人気の『IH炊飯器』は、強く均一に広がる火力により炊きあがりがムラなくふっくら。昨今は各メーカーから独自の技術や機能を用いた炊飯器が発売されています。
商品によって機能や特徴は異なるためよく吟味して購入するのがおすすめ。そこでこの記事では『IH炊飯器とは何?』というところから、選び方・おすすめの商品まで紹介します。最適なIH炊飯器を選ぶためにぜひチェックしてみてくださいね。
家族構成数に合わせたおすすめのIH炊飯器の大きさ
IH炊飯器を選ぶ際には家族構成を考慮して選ぶことが不可欠。生活のシチュエーションにそぐわない大きさのものを選んでしまうと使い勝手が悪くなってしまいます。家族の人数に応じた目安となる炊飯器の大きさは以下のとおりです。
一人暮らしや夫婦2人暮らしの場合は3合、4~5人の一世帯家族だと5~6合、6人以上の2世帯家族だと5合~1升が目安となります。一度に食べきれるか少し多めの量を炊くくらいを目安に考えることがポイントです。
おいしくご飯を炊くためにおすすめの大きさ
お米をふっくらとおいしく炊くためには炊飯器の種類も重要ですが、一度に炊く量も意識しましょう。一般的に最大炊飯量の7~8分目が、最もお米をおいしく炊ける目安の量といわれています。
1合でお茶碗約2~2.5杯分といわれているため、先に紹介した炊飯器の大きさを考慮するのと同時に、おいしく炊ける量も目安にしてみることがおすすめですよ。
おすすめのIH炊飯器の仕組み
そもそも主流な炊飯器の種類は3つあり、『IH式』・『マイコン式』・『ガス式』に分かれます。本記事で紹介するIH式が他の種類と決定的に違うのは、内釜自体で熱が発生することにより炊きムラがないことです。
IH式
『IH式』ではコイルをとおして炊飯器へ電流を流すことで内釜自体を発熱させます。そのため他の種類よりもお米へ均一に熱が伝わりやすく。また火力も強いためふっくらとした炊きあがりが実現します。
マイコン式
『マイコン式』は底に搭載しているヒーターの熱でお米を炊く仕組みで、IH式と比べて熱は弱いですが炊飯器の種類としてはメジャーです。商品数が多いため広い価格帯で選ぶことが可能。
ガス式
『ガス式』は強い火力が魅力ですが、釜全体へ熱を届ける能力ではIHに劣ります。
おすすめのIH炊飯器の選び方
おいしいお米といっても人によって好みは違いますよね。そのため炊飯方法や搭載する機能による炊きあがりの違いについて紹介します。好みに合った炊飯器の種類や機能を押さえてくださいね。
炊飯方式
IH式にもスタンダードな種類の他に圧力IHの2種類あります。
IH式
『IH式』はお米全体へ一気に火がとおることによってふっくらと炊きあがり、粒一つひとつが独立しているため、米の粒立った食感を楽しみたい方におすすめです。食感がよく噛み応えがあるため腹もちのいいご飯になります。
粒感のあるお米は存在感があり、濃い味付けのおかずとの相性も抜群。どのジャンルの料理にも合うため、しっかりとご飯を食べたい方や食べ盛りの子どもがいるご家庭などに最適なタイプです。
圧力IH式
『圧力IH式』はIH式へさらに圧力を加えて炊きこむ方法です。圧力が加わるぶんお米の芯までしっかりと火がとおり、IHのみと比べて柔らかくもちもちした食感になります。噛むたびに甘みが広がるため、お米本来のおいしさを楽しみたい方におすすめです。
粘り気があって甘みもあるため、冷めてもおいしくいいただけます。そのためお弁当など時間が経って食べる機会にぴったり。水分をしっかりと取りこんでパサつきのない状態を長く維持できますよ。
炊き分け機能
お米を好みの硬さで炊きあげるのを『炊き分け機能』といいます。お米といってもその種類は全国各地によってさまざまで、食感や硬さが大きく異なります。また各家庭によっても炊き方は微妙に違いますよね。
絶妙な仕上がりの違いを炊き分けられる炊飯器だと、特徴が異なる各地の銘柄に応じた炊飯が可能。それぞれの特徴に合わせた炊き方でお米のよさを引き出します。加えて好みに応じた変化をもたせられるため、硬さといった歯応えやもちっと感などを自在にコントロール。
炊飯器によっては白米の炊き分けだけでなく、玄米や雑穀米・麦混ぜタイプなどに応じて炊けるものも。さらに冷めてもおいしさを損なわない炊き方やスピード炊飯など、あらゆるシーンに応じて炊き分けることで、使い勝手がぐんとよくなります。
内釜の素材やコーティング
熱がダイレクトに伝わるIH炊飯器では、『内釜』の種類に注目して選ぶのもおすすめ。内釜は各メーカーの特徴が出る部分ですので、しっかりチェックしてくださいね。IH炊飯器に使われる内釜の種類としては、鉄・炭素・土鍋などがメジャーです。
鉄は熱の伝導効率がよくふっくら炊きあがりますが、重量があり重いというデメリットも。炭素も熱が伝わりやすくおいしくご飯を炊ける一方で、壊れやすい一面をもちます。土鍋はお米が水分をしっかりと吸収できるようじっくり加熱してふっくらとしたお米に。ただ性能が高いぶん土鍋は価格が高いのが難点です。
保温機能
長時間保存しておきたい方は『保温機能』もチェックしましょう。IH式の炊飯器はほとんどが24時間保温できるようになっています。炊き立ての状態を維持できる機能が備わっている商品なら、時間が経ってもおいしいご飯が食べられますよ。
長時間保存していたご飯は嫌なニオイがしてきたり黄色くなってしまううえ、食感もぱさぱさに。メーカーによってお米の水分を逃さないようにスチーム機能を搭載していたり、黄ばみやニオイを抑えるために、真空状態にしたりと工夫が施されています。
保温機能一つをとっても各商品ごとに特徴があるため、保温プラスアルファでどんな機能があれば嬉しいかを考えながら選んでみてくださいね。
お手入れのしやすさ
炊飯器は家族がいる世帯はほぼ毎日、一人暮らしでも使う機会が多いため、お手入れの負担を考慮することもとても重要です。おすすめなのはパーツがあまりなく、構造がシンプルになっているもの。
パーツが少なければ洗い物が楽になるだけでなく、洗い忘れを防ぐことにつながります。隙間や細かい部分が多いとしっかり洗えないため、カビや細菌が繁殖してしまう原因にも。また内釜がコーティングされているものだと、お米がこびりつきにくくゴシゴシ洗えますよ。
ご飯以外にもさまざまな調理ができる機種
ご飯を炊く以外にも料理やお菓子を炊飯器で作りたい方は、プラスアルファの機能が備わっているかどうかを注目してみてください。商品によっては調理に特化した炊飯器もあり、ご飯と一緒におかずも作れる同時調理の機能が備わっているものも。
活用の幅が広がるため、値が張っても総合的に考えるとコスパのいい商品に出会えるかもしれません。
IH炊飯器の人気おすすめメーカー
高品質なIH炊飯器を展開するメーカーごとの特徴を紹介します。
象印マホービン
『象印マホービン』のIH炊飯器は3合から一升まで大きさが豊富にあり、きっと好みの商品が見つかるラインナップ。また炊きあがりの調整も可能で、各家庭の細かな違いを実現するわが家炊き機能も人気です。
さらにメーカーが誇る技術である炎舞炊き機能は、お米のおいしさにこだわりたい方へおすすめ。魔法瓶が有名なだけあり炊飯器の保温機能も優れているため、長時間保存してもおいしさを保てますよ。
タイガー魔法瓶
IH炊飯器の性能を左右するといっても過言ではない内釜にこだわりをみせるのが『タイガー魔法瓶』です。土鍋で炊いたような、ふっくらご飯が楽しめる本土鍋内釜を搭載している商品は人気があります。
また熱風土鍋コーティングを施してある商品もご飯のおいしさを味わえるうえ、比較的リーズナブル。炊飯器の種類が多く価格も幅広いため、ご飯のおいしさを最重視する方はタイガーの炊飯器をチェックしてみてください。
Panasonic (パナソニック)
『Panasonic』のIH炊飯器はおどり炊き機能が有名。複数の熱対流によって一粒ひと粒へ均一に熱をとおすことで、ふっくらとしたご飯が炊きあがる仕組みです。おどり炊き以外にも、Panasonicの炊飯器はお米の品種に応じて炊き方を変えることができます。
細かい食感の違いも実現できるため、お米の種類や料理に最適なご飯を炊きたいという方にぴったりです。長時間の保存も得意で、スチームによりお米がぱさぱさになるのを防ぎます。