音楽を自宅でも外出先でも楽しみたいとき、『ヘッドホン』を利用する方は多いのではないでしょうか。ヘッドホンの価格帯はさまざまで、安い入門用から高いハイエンドモデルまで、ユーザーのニーズに合わせて選びやすくなっています。
今回はヘッドホンの特徴や選び方、実際の商品ランキングを紹介していきます。自分がヘッドホンにどのような要素を求めているかを意識しながら、今回の記事を参考にしてみてください。
おすすめのヘッドホンの価格相場
1万円以下のヘッドホンの特徴
1万円以下の比較的安いヘッドホンでも、性能はマチマチです。音楽が聴ければいいという方向けのコスパ重視モデルだけでなく、近年話題のハイレゾ音源に対応する機種もあります。
人が多い場所で役立つノイズキャンセリングが備わったヘッドホンも選べるため、1万円以下でも意外と満足度は高いでしょう。ヘッドホンの性能を知る役割も果たしてくれますから、オーディオ初心者の方におすすめの価格帯です。
1万円〜5万円のヘッドホンの特徴
1万円〜5万円のヘッドホンは、少し高級な部類に入ります。ほとんどの機種に1万円以下のヘッドホンで挙げた特徴が備わっていますし、低価格帯よりグレードが高い音を耳で感じることができます。
価格はネックになりますが、ヘッドホンで贅沢な気分を味わいたい方や、低価格帯のヘッドホンが物足りなくなったユーザーの買い替えに最適です。
5万円以上のヘッドホンの特徴
5万円以上のヘッドホンともなると、基本的には趣味の世界です。しかしオーディオ分野のプロも使うようなヘッドホンなら、それまでとは別次元の音質を体験させてくれます。
ただ性能だけを追求するのではなく、自分が好きなジャンルに特化したヘッドホンをゲットできると、日常の音楽がグンとランクアップします。10万円を超えるヘッドホンもたくさんありますが、購入するときは宝の持ち腐れにならないように、要求スペックを満たせる機種を選びましょう。
おすすめの安いヘッドホンの選び方
音質
ヘッドホンを探すとき、目にすることが多いワードが『ハイレゾ』。ハイレゾとは、『ハイ(=高い)レゾリューション(=解像度)オーディオ』の略称になります。細かい説明は省きますが、カンタンにいえば音の表現がCDと比較して段違いなのです。
ハイレゾ音源に興味がある方は、必ずハイレゾ対応ヘッドホンを購入しましょう。今回のテーマである安いヘッドホンでは、まだ対応機種は少ないものの、探してみると見つけられます。
機能
屋外で音楽を楽しむ用途がメインなら、おすすめのヘッドホンはワイヤレスタイプ。収納時にケーブルが絡まることによる断線リスクを減らせますし、見た目にもおしゃれです。
またキレイに折りたためるヘッドホンは、屋内で使うときも収納に役立ちます。非常にコンパクトにまとまるヘッドホンもたくさんあるので、チェックしておきたい項目です。
接続方法
有線接続
近年はワイヤレスヘッドホンの人気が高いですが、有線タイプも根強く愛されています。ヘッドホンと再生機器を有線で接続するメリットは、音の遅延や劣化が起きにくくなることです。ワイヤレスタイプと違ってバッテリー残量を気にする必要がない利点もあります。
その反面、タッチノイズや上述の断線リスクがあるため、取り扱いに注意が必要です。ヘッドホンをバッグに入れて持ち運ぶ場合、ケーブルが絡まないように気をつけましょう。
ワイヤレス接続
主に無線規格の『Bluetooth』で接続するワイヤレスヘッドホンは、ケーブルが邪魔にならないため、ランニングなどのアクティブに動きまわるシーンでも気持ちよく音楽を楽しめます。
ただし人が多い場所で無線通信が切れたり、外出先でのバッテリー切れが起こると、まったく音楽を聴けなくなってしまいます。そうしたデメリットも把握した上で、用途に応じたワイヤレスヘッドホンを探しましょう。
ハウジングの形状
ハウジングとは、ヘッドホン本体の1番外側の部分にあたるパーツです。ハウジングはヘッドホンの見た目に影響するだけでなく、音質にも関係してきます。今度はヘッドホン選びにおけるハウジングの特徴を見ていきましょう。
密閉型 (クローズド型)
ヘッドホン本体の音が出る部分を、樹脂や木製のハウジングでまるごと包んでしまう構造です。下の画像のように、ヘッドホンの形状で一般的に連想されるタイプが密閉型です。
『密閉』という表現のとおり、周囲の雑音を遮断しながら音楽に集中できることが大きなメリット。満員電車などで起きると恥ずかしい音漏れ防止の効果も得られます。
密閉型はパワフルな重低音を余すことなく楽しめますが、音の種類によってはこもったように聞こえてしまうこともあります。細かな楽器の音までクリアに聴き取りたい場合、密閉型は不利になることを覚えておきましょう。
開放型 (オープンエアー型)
密閉型とは真逆に、ハウジングがメッシュのような細かい穴を開けた形状になっています。この『穴』のおかげで音がヘッドホンの内側にこもらないため、非常にクリアな高音域を堪能できます。装着中に耳を圧迫しないことから、疲れを最小限に抑えられることも嬉しいポイント。
ただし開放型は周囲の音を遮る効果が低いので、人が多い場所で音楽を聴く用途には向きません。自宅で音楽鑑賞を楽しみたい方におすすめです。
装着タイプ
オーバーイヤー型
オーバーイヤー型ヘッドホンは、耳全体を包み込むように装着するタイプ。装着時の安定感や遮音性能に優れているため、通勤や通学での使用にもピッタリです。
ただ必然的にヘッドホン全体のサイズが大きくなってしまうことから、重量は比較的重たくなります。お店のオーディオコーナーでヘッドホンを着けてみるなどして、実際の使い心地をチェックするといいでしょう。
オンイヤー型
名称が示すとおり、耳の上に被せるように装着します。特徴はオーバーイヤー型と真逆で、耳の圧迫感が少ない上に重量も軽いです。携帯性に関しては、オンイヤー型のほうが優れているといえるでしょう。
オンイヤー型ヘッドホンはリーズナブルな価格の機種が多いため、買い替えにも便利です。注意点として、耳の穴に近い位置で装着する都合上、長時間の使用時は耳に負担がかかりやすいことを覚えておいてください。
スペック
再生周波数帯域 (GHz)
ヘッドホンで再生可能な音の周波数を『Hz(ヘルツ)』で表した数値です。このスペック値の上限と下限の幅が広いヘッドホンほど、低音~高音まで幅広いレンジ(周波数レンジ)を表現できます。
ただし再生周波数帯域のスペックを記載する際の明確な規定はないため、人間の耳で実際に聴き取れる『可聴域』の数値を記載しているメーカーもあれば、計測機器の数値をそのまま記載するメーカーもあります。あくまで参考程度に捉えておきましょう。
出力音圧レベル/感度/能率 (dB/mW)
単位は『dB(デシベル)/mW(メガワット)』で表現されます。たとえば再生機器から1mWの音が入力されたときに、ヘッドホンが90dBの音を鳴らすなら、出力音圧レベルは『90dB/1mW』です。
この数値が大きいほうが、ヘッドホンから流れる音量は大きくなります。
最大入力 (mW)
ヘッドホン側に瞬間的に加えてもいい最大電力の数値です。ヘッドホン側の数値が再生機器の最大出力よりも上であれば、特に気にする必要はありません。
インピーダンス (Ω)
電気抵抗に用いる単位の『Ω(オーム)』ということで、ヘッドホンの電気抵抗の大きさを表す数値。覚えておくべきことをシンプルにまとめると、インピーダンスが大きいヘッドホンは聴こえる音量が小さくなり、小さいヘッドホンだと音量が大きくなります。
安いヘッドホンのおすすめメーカー
audio-technica (オーディオテクニカ)
音響や映像関連の機器を手がけるメーカーである『audio-technica』は、ヘッドホンの分野でも有名です。リーズナブルな機種からこだわりのハイエンドモデルまで幅広く展開しているため、ヘッドホンを検索するだけで無数の選択肢が見つかります。
自分好みのヘッドホンを買い替えていけるので、末長く付き合っていけるでしょう。
SONY (ソニー)
ウォークマンなどが名な家電メーカーの『SONY』ですから、オーディオ分野にも豊富な実績があります。1万円以下の安いヘッドホンも品質に抜かりはなく、ダイナミックなパワフルサウンドで楽しませてくれます。
ウォークマンと相性がいいワイヤレスタイプも充実しているので、通勤・通学用のヘッドホンを探している方にもおすすめです。将来的に高価格帯のヘッドホンに買い替えれば、さらなる感動のサウンドが待っているに違いありません。
Pioneer (パイオニア)
近年はカーナビ事業に力を入れている『Pioneer』ですが、現在も高品質のヘッドホンを多く開発しています。気軽に使えるリーズナブルな機種から、プレミアム感を突き詰めた超高級ヘッドホンまで、選択肢はさまざまです。
ノイズキャンセリング機能に優れたワイヤレスヘッドホンが多いので、外で音楽を聴くとき以外にも、音漏れが気になる音声通話にも大活躍します。
PHILIPS (フィリップス)
『PHILIPS』はオランダの企業で、電動歯ブラシや電気シェーバーを販売するメーカーとして知っている方も多いでしょう。実はフィリップスが販売するヘッドホンは、クラシック愛好家からの評価が高いです。クラシック好きは、特に購入を検討する価値があります。
Bang&Olufsen (バング&オルフセン)
『Bang&Olufsen』はデンマークのメーカーで、デザイン性の高さがユーザーの支持を集めています。もちろんヘッドホンの性能自体も抜かりはないので、デザインを追求したい方におすすめです。
SENNHEISER (ゼンハイザー)
ドイツの世界的な音響機器メーカーである『SENNHEISER』は、名前だけは知っているという方も多いかもしれません。オーディオ分野のプロたちを満足させる性能は折り紙付きで、極上の音楽を味わえるヘッドホンが豊富にラインナップされています。
Creative (クリエイティブ)
1981年にシンガポールで創業された『Creative』は、音響業界では比較的新興メーカーといえるでしょう。シンプルデザインのヘッドホンは、たしかな性能と使いやすい機能性が両立しています。
COWIN (コワイン)
中国メーカーの『COWIN』も、2000年代に入ってからオーディオ市場に参入した新しめの企業です。コスパのいいヘッドホンが充実しているため、初心者も高品質のサウンドを楽しめます。