街中でおしゃれな『クロスバイク』で颯爽と走行している人が増えています。シティサイクルより軽量で持ち運びもしやすいクロスバイク。これからも目の離せない便利なアイテムです。
今回はクロスバイク初心者の方に向けて、選び方と特徴を解説していきます。初心者の方にぴったりのおすすめ商品も紹介しますので、ぜひ自分に最適なクロスバイクを見つけてください。お気に入りのクロスバイクなら、毎日の走行を楽しめるでしょう。
クロスバイクとは
クロスバイクはマウンテンバイクと、ロードバイクの2種類を組み合わせた自転車です。マウンテンバイクの良さは、舗装されていない道でも走れる点。ロードバイクの良さは、舗装道路を加速しながら走れる点です。この2種類の良い性能が搭載された自転車となります。
シティサイクル (ママチャリ)よりも移動がラクにできるのが特徴。ロードバイクやマウンテンバイクより、気軽に通勤や通学などに使用できます。街乗りにもぴったりでしょう。
クロスバイクのおすすめポイント
本体が軽い
クロスバイクの特徴は本体が軽いこと。シティサイクルは約20kgほどありますが、クロスバイクは約12kgしかありません。持ち運びやすいのがメリット。本体部分がアルミなどで製造されており女性にも扱いやすい軽さです。中には重さが10kgを切る軽量タイプのものもあります。
車体が軽いので走行スピードが速いです。長距離を走る際にも便利でしょう。少し離れたスーパーの買い物にも最適です。
タイヤが細い
タイヤが細いと地面に接する部分が少なくなり、摩擦が軽減されます。そのためペダルを漕ぐのが軽くなり、速いスピードでの走行が実現可能。車体も軽く、スムーズな走りを楽しめるでしょう。
道路との接地面で発生する摩擦を『グリップ力』といいます。グリップ力とはタイヤが地面をつかむ力のことです。この力が強いほど安定性があり制動力が向上します。一般的に太目のタイヤの方が安定性が高いです。しかし舗装された道なら細いタイヤでもしっかりと走れるので、とくに問題はないでしょう。
変速段数が多い
ギアの『変速段数』が多いほど道路状況に適した走りができます。舗装道路や砂利道など、そのシーンに合ったギアを使用するのがポイントです。アップダウンが激しい道路を走る場合は、変速段数が多いクロスバイクが適しています。
ただ変速段数が多ければ速い自転車というわけでもありません。変速段数が多いと自分にぴったり合ったポジションが選びやすいだけなのです。大切なのは自分がちょうどよいと思えるポジションを使用することにあります。適度に操作すると快適なサイクリングが楽しめるでしょう。
姿勢が楽
クロスバイクで快適に走行するには、姿勢が楽にできるものをおすすめします。乗ったときの姿勢が悪いと乗りにくく、体に負担をかけるおそれもあります。こうなるとせっかく性能の良いクロスバイクを購入しても、無駄になってしまうでしょう。
おすすめなのは実際にお店で試乗してみることです。選び方のポイントとしては、サドルの高さをまずチェック。自分の股下の長さを測り、正しいサドルの高さを確認します。サドルの位置によってハンドルの高さも同時に調整します。腕の長さも合っているか確認すると良いでしょう。
クッション性が高い
クロスバイクに乗ったときの座り心地も重要なチェックポイント。長距離を走る際、硬すぎるサドルだとお尻が痛くなってしまいます。クロスバイクを始めたばかりの方にはクッション性の高いサドルをおすすめします。
クッション性の高いサドルは厚みがあるのが特徴です。クッション素材として低反発の素材に、ウレタンやジェルが入っているものもあります。自分のお尻にフィットする素材を選ぶと良いでしょう。
価格が安い
クロスバイクを購入する際に気になるのが価格です。クロスバイクの価格帯は幅広く、数万円で購入できるものから数十万円する高級モデルまであります。フレームの素材やパーツ、性能などにより大きく違いがあるからです。
クロスバイクの初心者の方には価格が安いモデルが最適です。高級モデルの場合乗り方によっては、壊れてしまうおそれもあります。その点、価格が安いモデルなら初心者でも気軽に運転できて安心です。ある程度乗りこなせるようになってから、高いモデルを購入する方が良いでしょう。
##初心者向け クロスバイクのおすすめの選び方
身長に合わせて選ぶ
クロスバイクを選ぶ際には『適正身長』が重要となります。自分の身長に合っていないと、自転車とのバランスが悪く危険だからです。とくに通販で買う場合は適正身長を目安にサイズを選ぶことになります。
しかし適正身長はあくまで目安に過ぎません。同じ身長でも人それぞれに、股下や腕、胴体の長さが違うからです。適正身長だけで選ぶと、サイズが合わない可能性もあります。ジャストフィットを求めない場合はとくに問題はないでしょう。
タイヤの太さで選ぶ
タイヤは太いほど道路との摩擦力が強くなり、安定します。クロスバイクはシティサイクルよりタイヤが細いです。クロスバイク初心者の方は、適度な太さのタイヤを選んだ方が無難でしょう。
細いタイヤのメリットはスピードが加速しやすい点です。ペダルを踏んでも軽いので、漕ぎだしがラクです。デメリットは安定性がやや低下する点。段差やでこぼこ道だと衝撃を受けやすいです。
太いタイヤのメリットは安定性があり、段差などの衝撃に強い点です。グリップ力が強いので多少の衝撃なら吸収します。デメリットは加速しにくい点です。これらの点を考慮してタイヤ選びをすると良いでしょう。
舗装されている道や長距離なら細めのタイヤ
舗装道路や平坦な道を走る場合は細めのタイヤが適しています。地面との接地面積が少ないので摩擦が減り、加速しやすいからです。ハンドル操作がしやすいのも良い点。方向転換や車線変更がスムーズに行えます。
ただ細いタイヤは慣れるまで扱いが難しいもの。クロスバイクに慣れるまでは適度な太さのものをおすすめします。サイズが28Cくらいがちょうどいいでしょう。
舗装されていない道や街中なら太めのタイヤ
舗装されていない道路や段差が多い道をよく走る場合は太めのタイヤがぴったりです。グリップ力が強いので安定性があり制御力も高くなります。衝撃にも強いので、段差が多い街中の道路でも心配なく走れます。
安定性は抜群なので初心者の方におすすめ。街乗りに使用するだけで、スピード感を求めない方にもぴったりです。
フレームの素材で選ぶ
アルミ
『アルミ』はクロスバイクの中で最もよく使われている素材です。たいていのクロスバイクに幅広く使用されています。軽量で丈夫なのが良い点。多少ぶつけた程度では壊れにくく、初心者でも気軽に乗れます。
メリットはスチールやクロモリより軽量でリーズナブルな価格である点。錆びにくい素材なので長持ちします。デメリットはクロモリより硬めで衝撃を吸収しにくい点です。とはいえクロスバイクの素材で最も人気があります。
クロモリ
『クロモリ』は正式名称をクロムモリブテン鋼といい、スチール鋼(鉄)の一種です。価格と耐久性が中間レベルのフレーム素材です。アルミより軽量で振動を吸収し、乗り心地がよいことで知られています。
スリムタイプのクロスバイクのフレームはほとんどがクロモリフレームです。強度があり耐久性に優れているのが特徴。スポーツ自転車の素材として長く使われてきました。ぶつけても壊れにくいので、初心者の方には最適なフレームでしょう。
カーボン
『カーボン製』はどちらかというと、上級者の方におすすめする素材です。カーボン製のものは高級モデルに多く、価格が高価だからです。ある程度の衝撃は吸収しますが、限界を超えるとフレームが割れてしまうことも。
アルミやクロモリよりも軽いので、扱いやすいのがメリットです。性能面では優れていますが、価格が高いのがデメリット。クロスバイクを上手く乗りこなせるようになってから、トライするのをおすすめします。
スチール
『スチール』はリーズナブルな価格の自転車によく使われる素材です。ホームセンターなどで売られているシティサイクルのフレームに使用されています。
価格が安く丈夫なのがメリットです。1万円台で買えるものもあり気軽に購入ができます。デメリットは錆びやすく重量があること。アルミなど他の素材と比べると重いです。男性でも持ち運ぶのは大変でしょう。通勤や通学など、主に移動目的で使う方におすすめします。
ブレーキの種類で選ぶ
Vブレーキ
『Vブレーキ』はクロスバイクで使用される主なブレーキです。ほとんどのクロスバイクはVブレーキを採用していました。『リム』と呼ばれる車輪の円周部にブレーキのゴムを当ててブレーキをかけることから『リムブレーキ』とも呼ばれています。
Vブレーキのメリットは重量が軽いこと。自転車を分解して電車や車で持ち運ぶのも、比較的かんたんです。デメリットは雨の日などの路面状態が悪いときは、制動力が多少落ちる点。とはいえシティサイクルと比べると十分な制動力があります。軽くて走りやすいので、サイクリングに最適です。
ディスクブレーキ
ブレーキの中で最も制動力が高いのが『ディスクブレーキ』。もともとはプロ用のモデルに開発されたものです。2種類あり、機械式ディスクブレーキと油圧式ディスクブレーキがあります。メンテナンスが楽なのは機械式で、制動力が強いのは油圧式です。
メリットは泥や水の影響を受けにくいこと。天気や道路状況に左右されず、常に優れた制動力でブレーキをかけれます。雨の日の滑りやすい路面でも安心でしょう。デメリットは部品が重い点です。スピードの加速に多少の影響があります。お子さんの通学にぴったりでしょう。
ギア数で選ぶ
普段使いなら7〜9前後
街中などで普段使用する分には、『7から9前後』のギアの数がおすすめ。7から9に増えても最小と最大のギアはあまり変わりません。中間ギアが増えているだけなので、走れる場所に大きな差はありません。
メリットは中間ギアが増えると、自分に合ったギアが選びやすくなるという点。普段走行するルートで乗りやすいギア数を把握しておくと良いでしょう。勾配の激しい坂道などがない限り、街中での走行にはこのギア数で十分です。
サイクリング用なら21以上
長距離を走るサイクリング用には、ギア数が『21以上』ものがおすすめ。道路状況に応じて細かくギアをチェンジすれば、安定した走りを維持できるからです。
山道での上り下りには幅広いギア比が必要です。高価なモデルほどギアの数が多く、より変速がスムーズにできるので24段変速以上がおすすめです。足に負担をかけずにサイクリングが楽しめるでしょう。
重量で選ぶ
クロスバイクは重量によって取り扱いに大きく差が出てきます。重量が重ければ持ち運びや扱いは大変ですが、その分頑丈でタフな走りが可能です。
軽ければ加速がラクになり、快適な走りが楽しめます。しかし扱いが難しいため注意も必要です。目安としては、通勤・通学用なら11kg前後、サイクリング用なら10kg前後、アウトドア用途なら12kg以上といった形です。
ハンドルの操作性で選ぶ
ハンドルはクロスバイクを運転する際に重要なパーツです。ハンドルの種類によって操作性が変わります。自分に合ったハンドルを選ぶと良いでしょう。
ハンドルの種類は4種類。フラットバー、ドロップハンドル、ブルホーン、バーエンドバーがあります。初心者の方にはフラットバーがおすすめです。水平な棒の形で通常の自転車のハンドルに多く見られるからです。ドロップハンドルは下向きに丸い形をしているハンドル。スピード性がありプロのライダーがよく使います。
ブルホーンは前方に突き出た変わった形状のハンドル。スピードの加速に優れ体への負担を軽減します。手軽に改造しやすいのはバーエンドバーです。ハンドルの先端に短い棒を取り付け、ドロップハンドルのようなスピード性を得られます。
価格で選ぶ
クロスバイクは1万円台のものから100万円近いものまでさまざまなモデルがあります。高性能なものほど高価格です。
初心者の方がどれを購入するのか迷った場合は、価格で選ぶことをおすすめします。例えば買い物や通勤などに使用したい場合は、ギア数が多いものでなくても事足ります。使う用途に必要な機能が備わっているものなら、高額なものでなくてもよいでしょう。
パーツの有無で選ぶ
ライト
クロスバイクは他の自転車に標準装備されているパーツが付いていないことがあります。ライトもその一つで、夜間など見通しが良くないときには非常に危険です。無灯火では道路交通法に違反になります。通学や通勤に使用する際には、最初から装備されているものを選ぶと良いでしょう。
フロントライトはLEDタイプが適しています。歩行者や車からよく見えるので安全です。フロントライトの明るさは、JIS規格で400カンデラ以上とされています。なるべくこの数値を目安に選びましょう。
鍵
鍵もシティサイクルにはついてくるパーツです。しかしクロスバイクの場合は、そうでない場合もあります。街乗りで使用する際は盗難のおそれもあるので、なるべく鍵付きのものをおすすめします。
気に入ったモデルで鍵がない場合は、後付けができるので心配ありません。U字ロックやワイヤーロックなどさまざまな種類があります。その中でもダイヤル式と鍵式がありますから、自分が使いやすい形状のものを選んでください。
スタンド
スタンドも必ず装備されているわけではありません。しかし通勤や買い物など、街乗りに使用するときはあった方が便利です。こちらも後付けが可能なので、好きなタイプのスタンドが付けられます。種類も様々なものがあり、価格も手頃なものが多いです。
初心者向きの標準的なモデルは、たいていスタンドが付いています。上級者向けのモデルになるほど余計なパーツがない傾向です。後付けはできますが、タイヤの大きさやフレームの形状をチェックしなくてはなりません。初心者の方は標準装備されているものをおすすめします。
カゴ
ほとんどのクロスバイクにはカゴが付いていません。スポーツタイプの自転車にはよく見られます。サイクリングなど走行のみ楽しむ場合はなくても良いでしょう。ですが通勤や通学に使用する場合は、カゴがないと荷物を載せられず非常に不便です。
通勤や通学、買い物での使用がメインなら、最初からカゴが装備されているものを選びましょう。取り外しができるカゴも販売されています。手軽に取り外しができて便利です。
泥除け
泥除けも標準装備されていませんが、あると便利なパーツです。雨の日でも大切な衣服が汚れにくいので、あった方がいいでしょう。とくに通勤や通学で、スーツや制服などを汚したくない人には必須のパーツです。
泥除けがない方がスタイリッシュに見えるので、スマートにクロスバイクを乗りこなしたい方は必要ないかもしれません。天気の良い日だけ乗る場合もいらないでしょう。通勤や通学で毎日乗る場合は、急な雨の場合に備えて泥除け付きのものをおすすめします。
拡張性の高さで選ぶ
クロスバイクは自分の好きなようにカスタマイズができます。拡張性の高さも製品を選ぶうえでは重要ポイントです。使用状況や用途に応じて機能やパーツを取り付けてはいかがでしょうか。
サイクリングなど長距離を走る際には水分補給のための、ボトルケージなどがあると快適に走れます。自分の用途に合った機能を拡張すると、クロスバイクをより楽しめます。あらかじめ拡張性のレベルを確認してから購入した方が良いでしょう。
初心者向けクロスバイクのおすすめメーカー
ジオス
イタリアのトリノを本拠とする老舗自転車メーカーです。特徴あるブルーカラーが有名。フレーム造りには徹底的なこだわりがあり、精度の高さに定評があります。プロの使用に耐えうるレベルの高い製品が人気です。
ジャイアント
『ジャイアント』は世界的規模の自転車メーカー。材料から一貫して製造しコストを抑え、コスパの良い製品を提供しています。プロの専門家により製造と検査が管理され、安全性の高い高品質な製品が実現されました。
ビアンキ
『ビアンキ』はイタリアで創業された、世界で一番古い自転車メーカーです。プロ仕様から日常使いまで幅広いラインナップがあります。スタイリッシュでおしゃれなデザインが魅力。街乗りでもひときわ注目を集めるでしょう。
ネクスタイル
『ネクスタイル』は大阪にある自転車メーカー。品質が良くておしゃれなクロスバイクを激安価格で販売しています。リーズナブルなのでスポーツバイク初心者に最適のブランドです。1万円台のものもあり、気軽に購入できるでしょう。
ルイガノ
カナダに本部がある世界的な自転車ブランドです。子どもや女性なども安心して乗れる自転車造りに定評があります。強度耐久試験を繰り返し、安全性は抜群。家族愛を大切にする創業者の精神が受け継がれているからです。