毛穴に詰まるとニキビや肌荒れの原因になるファンデーションや口紅などのメイクは、通常の洗顔だけは落とせないためメイク落としを使ったクレンジングが基本です。テクスチャーや成分別に、いろいろなタイプの商品が販売されており、自分が使用しているメイクの種類や肌タイプに合ったもの使いましょう。
数ある商品のなかから自分にぴったりのメイク落としを選ぶために、メイク落としの種類別特徴や選び方とともに、おすすめのメイク落としを紹介します。
メイク落としの種類と特徴
メイク落としはテクスチャー別に、定番のオイル・ジェル・クリーム・ミルク・ローションのほかバームタイプやシートタイプがあり、それぞれ配合されている油分と水分の配合率が異なるのが特徴です。
メイクアイテムの多くは油分を含むため、油分や界面活性剤を多く含んだメイク落としのほうがメイクになじんで落としやすい傾向があります。また水分が多く配合されているものは、油分が多いタイプよりも洗浄力は劣りますが、肌にやさしくメイクを落とせるのが特徴です。
オイルタイプ
オイルタイプは油分と界面活性剤をたっぷりと含んで洗浄力が高いため、落ちにくいメイクやウォータープルーフタイプのメイクも落とせます。界面活性剤は水分と油分を混ぜ合わせて乳化させる働きがあり、油分がメイクに素早くなじんで、毛穴に詰まったメイクまで浮かして落とせるのが特徴です。
洗浄力に優れている反面、肌に必要な油分まで洗い流してしまうため乾燥肌にはあまり向いていません。またメイクになじませるときに、肌への摩擦によって負担がかかりやすいので強く擦らないように注意しましょう。
ジェルタイプ
ジェルタイプは、ジェルの弾力性によって肌への刺激が少ないメイク落としです。油性と水性の2タイプに分類でき、油性タイプは油分が多く洗浄力が高いのでしっかりメイクも落とせます。水性タイプはオイルフリーとオイルインがあり、油分を一切使用していないオイルフリーは、洗浄力は弱めですがさっぱりとした洗いあがりが特徴です。
油分を少量だけ配合したオイルインは伸びがよく、オイルフリーよりも洗浄力が高いのでナチュラルメイク程度なら問題なく落とせます。
クリーム
油分と水分がバランスよく配合されたクリームタイプは、やわらかくこっくりとしたテクスチャーで肌が必要な水分と油分を残して洗浄できる種類です。マッサージクリームとしても使用できるので、美容成分などが配合されているものも多くあります。
クリームタイプの使用方法は拭き取りタイプ・洗い流すタイプの2種類です。拭き取りタイプは、コットンなどで拭き取るため肌に負担がかかりますが、しっとりと仕上がります。洗い流すタイプはぬるま湯などで洗い流すので、肌への負担が少なくベタつきが気になる人におすすめです。
ミルクタイプ
ミルクタイプは、水分が多く配合された肌にやさしい乳液タイプのメイク落としです。洗浄力があまり強くないためウォータープルーフなどのしっかりメイクは落ちにくいですが、メイク落としの種類のなかでは肌への刺激が低いタイプなので、敏感肌や肌トラブルを抱える人でも使いやすいでしょう。
クリームタイプと同じく、肌が必要とする水分や油分を残しつつ洗浄できるため肌への負担も少なく、しっとりとした使い心地が特徴です。
ローションタイプ
水のようにさらさらとしたテクスチャーのローションタイプは、オイルフリーとオイルインタイプがあり濡れた手でも使える商品が多く販売されています。油分に頼らず界面活性剤とアルコール剤によってメイクを落とすため、肌への刺激が強いタイプです。さっぱりとした使い心地や、しっかりメイクも落とせる商品を探している人に向いています。
使用方法は、洗い流すタイプ・拭き取りタイプ・両用タイプと展開されており、使い勝手のよさが魅力です。
バームタイプ
バームタイプは、オイルタイプとクリームタイプの中間に位置するメイク落としです。常温で固形状のバームは、肌にのせると体温で溶けてオイル状になり、メイクとなじんで毛穴に入りこんだメイクもしっかりと浮かせて落とせます。さらに弾力性に優れているので、肌への摩擦も少なく負担をかけずに洗えるのも特徴です。
保湿成分が含まれている商品が多く、使用方法も洗い流すタイプ・拭き取りタイプ・W洗顔不要のタイプがあります。
シートタイプ
シートにクレンジング液をしみこませたシートタイプは、時間がないときや外出先などでも手軽にメイク落としができる便利な商品です。クレンジング液には、洗浄力の高いオイルタイプとローションタイプが使われています。
シートにしみ込んだクレンジング液を肌になじませて拭き取る方法なので、肌への摩擦による負担がかかります。毎日の使用ではなく、疲れたときや旅行中などでのメイク落としとして使うとよいでしょう。
メイク落としのおすすめの選び方
メイクをしっかりと落とさないと、毛穴にメイクが詰まりニキビ・くすみなどの肌トラブルの原因となります。メイク落としは、洗浄力の高さだけで選んではいけません。自分の肌質や使用しているメイクの種類によっても向き・不向きがあります。
また保湿成分・ピーリング成分などのメイク落とし以外の効果が期待できる機能的な商品や、洗顔・化粧水機能も備えた商品なども販売されています。使用方法の種類もいくつかあるので、使い勝手のよさもチェックするのがおすすめです。
ベースメイクの種類で選ぶ
メイク落としは、ベースメイクの種類に合わせて選びましょう。ベースメイクには定番のパウダー系・リキッド系のほか、スティック系・クリーム系があります。リキッド系・スティック系・クリーム系は油分が多く含まれたベースメイクアイテムなので、洗浄力が高いオイル・バーム・リキッド・ジェルタイプが最適です。
パウダー系は油分がほとんど含まれていないので、洗浄力が高いものを選ぶと肌に負担がかかります。クリーム・ミルクタイプなどの肌にやさしい洗浄力の高さを目安に選ぶとよいでしょう。
肌質で選ぶ
メイク落としは、洗浄力だけではなく肌質に合ったものを選ぶことも大事なポイントです。肌質には、乾燥肌・オイリー肌・混合肌・敏感肌があります。敏感肌や乾燥肌の人が洗浄力の高いオイル・ジェル・リキッドを使うと、肌に必要な水分・油分を洗い流してしまうため、洗浄力のあまり強くないミルクタイプがおすすめです。
オイリー肌の人は洗浄力の高いジェルタイプ、混合肌の人は水分と油分のバランスを保つためにミルク・クリームタイプを使うとよいでしょう。
メイク落とし以外の効果で選ぶ
保湿やピーリング効果も期待できる商品がたくさん販売されています。メイク落としは、洗浄効果が高く肌が乾燥しやすいので、ヒアルロン酸・コラーゲン・セラミドなど保湿成分が多く配合されたものがおすすめです。
メイクが毛穴に詰まりやすい人や肌のくすみが気になる人は、AHA・パパイン酵素などのピーリング成分が配合された商品がよいでしょう。フルーツ酸とも呼ばれるAHAは、フルーツに含まれる天然由来の成分です。メイクと一緒に、古くなった角質や毛穴汚れを洗浄できるので肌のブライトアップ効果も期待できます。
W洗顔不要タイプを選ぶ
W洗顔とは、メイク落としのあとに洗顔剤を使って洗顔をすることです。洗顔剤は肌の皮脂やホコリなどの汚れを洗い流すもので、メイク落としが肌に残っている場合もきれいになります。ただし洗顔するたびに肌を擦るため、肌への刺激となり負担がかかってしまうのが問題です。
W洗顔不要タイプならば、メイク落としをしながら肌の皮脂やホコリも洗い流せ、肌の油分・水分を必要以上に奪う心配がありません。1回の洗顔で済むため、毎日のメイク落としが手軽に行えるのも特徴です。
濡れた手で使えるタイプを選ぶ
バスタイム中にメイク落としをしたい人には、濡れた手で使えるタイプがおすすめです。油分が含まれていないオイルフリーや水性タイプの商品に多く、水分が加わっても乳化しにくいためメイクが落とせます。
通常のオイルタイプは、油分に水分が加わると乳化してメイクの洗浄効果が弱まってしまいますが、界面活性剤を調整することで多少の水分が加わっても洗浄できるようになっている商品もあります。ただしいずれの場合も、水分が加わることで洗浄効果は多少なりとも低くなるので、しっかりメイクの場合には、乾いた手で使うようにしましょう。
マツエク対応の有無
マスカラなしでもぱっちりとした目に見せてくれるマツエクをつけている人は、マツエク対応と表示された商品を選舞踊にしましょう。マツエクのグルーは油分に弱いものが多く、まつ毛との接着部分に油分が入ることで、取れやすくなってしまうので注意が必要です。
植物由来の油分を配合した油分が少ないオイルインタイプにも、マツエク対応の商品があります。しっかりメイクの人や、オイルフリータイプでは洗浄力が弱いと感じる人におすすめです。
メイク落としのおすすめの使い方
商品ごとに使用量や使い方が異なるので、パッケージに記載されている方法で洗いましょう。清潔な手に適量を取り、まず目や口などのポイントメイクからなじませ、次に額や鼻といったTゾーン、最後に全体へと狭い部分から広い部分へと順番に広げていきます。
ポイントメイクには専用のものを使うなど、パーツごとに使い分けてもよいでしょう。あまり強く擦ると摩擦によって肌に刺激を与えてしまうので、やさしくマッサージするようになじませることがポイントです。メイクがなじんだら、ぬるま湯を手ですくって洗い流します。
メイク落としを使うときの注意点
メイク落としは、肌にメイクを残さずきれいに落とすためのアイテムなので、メイクの濃さに合った洗浄力が重要なポイントです。しかし肌質に合わないと、肌トラブルを招く恐れがあるので注意しなくてはなりません。特に敏感肌の人は、刺激となるエタノール・アルコール・着色料などの成分が配合されていないものや、敏感肌タイプの商品を選びましょう。
肌の水分不足によるオイリー肌には、肌に必要な水分まで洗浄してしまうオイルタイプではなく保湿成分が高い商品がおすすめです。