肌の色味を均一に整えて、きれいな肌を演出してくれる化粧下地ですが、プチプラのものやデパコスの高級なものまでいろいろな商品があり選ぶのも難しいでしょう。
メイクの土台となる下地を自分に合った適切なものに変えるだけで、肌へのダメージを軽減でき、化粧ノリも良くなります。
この記事では乾燥肌向けや敏感肌向け、ツヤ肌になる商品やテカリを抑えられる商品までさまざまなタイプの化粧下地をおすすめの選び方と一緒にご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
化粧下地とは
『化粧下地』とは、ファンデーションを塗る前に使用する化粧品のことです。化粧下地を使うことで、ファンデーションのノリが良くなり、肌のシミや毛穴を目立たなくしてくれます。さらに化粧効果だけでなく、肌のダメージを軽減してくれる効果もあり、紫外線や肌の敵である乾燥からあなたを守ってくれるでしょう。
女性は朝自宅を出発して帰宅するまでの間ずっと化粧をしています。特に肌へダメージが大きいファンデーションなど長時間の接触からから、健康な肌を守る化粧下地は非常に大切な化粧品です。
化粧下地の効果・役割
外的刺激からお肌を守ってくれる
化粧下地は乾燥や紫外線などの刺激からお肌を守ってくれる役割も果たしています。現在販売されている化粧下地には紫外線防止効果の高いものも多く、SPF〇〇+、PA++などの表記があります。
SPF
SOFとは、紫外線B波をカットしてくれる効果指数のことで、これが高ければ高いほど肌の赤みや黒化を防いでくれます。日本では50が最高です。
PA
PAとは紫外線A波をカットしてくれる効果指数のことです。紫外線A波は肌のたるみや黒化の原因となるもので、+マークが多ければ多いほど紫外線防止効果が高い商品であるということを示します。
SPFの数値が高く、PAの+マークが多い化粧下地を選ぶのがおすすめです。
肌の色を補正してくれる
自分の肌色が気になる方はコントロールカラーを上手く使ってみましょう。コントロールカラーは肌と反対の色味の化粧下地で肌悩みをカバーしてくれるものです。
いろいろなカラーのものが販売されており、それぞれの色ごとに効果が異なります。自分の悩みを解決してくれる色のものを選びましょう。それぞれの色の効果を説明していきます。
ピンクの下地を使うと肌が血色良く見えます。オレンジはくまやくすみが気になるときに効果的です。イエローも肌のくすみや色ムラを補正してくれ、健康的な肌に見せてくれます。顔の赤らみやニキビが気になる場合にはグリーンを使用するのがおすすめです。ブルーやパープルは肌に透明感がほしいときに有効です。
それぞれの悩みによって色を使い分けることで顔に立体感をもたせることもできます。
化粧下地のタイプ
リキッドタイプ
『リキッドタイプ』はクリームよりも液体に近い化粧下地です。比較的多くの方が利用している人気のタイプで、汗や皮脂に強く長時間使用していても化粧が崩れるのを防いでくれます。
またメイクをする際も肌に塗りやすく、伸ばしやすいので厚塗り感が出ないことも特徴のひとつ。リキッドタイプの化粧下地の中には保湿成分が含まれているものもあるのでコスメとしてだけでなく、スキンケアとしても肌をサポートしてくれます。
クリームタイプ
リキッドタイプよりもしっかりとした使用感がある『クリームタイプ』の化粧下地は、肌への密着感が強くカバー力が高いことが特徴。毛穴やくすみが気になる方はクリームタイプの使用をおすすめします。しかし塗りすぎてしまうと、厚塗り感が出てしまうので注意してください。
さらに肌のトーンを整えるコントロールカラーとしても使用できるので、肌の色ムラの悩みを解決してくれます。中には美肌効果のあるものも販売されていますので、要チェックです。
ジェルタイプ
『ジェルタイプ』は化粧水に似た使用感で塗り心地がよいのが特徴で、一番の魅力はスキンケア効果の高さ。化粧下地として使用しながら肌の保湿やダメージを軽減します。また紫外線から肌を守ってくれるため、夏場でもさっと塗って外出可能です。
またツヤが出ることもジェルタイプの特徴で、メイク後の肌がナチュラルな印象になります。厚塗り感が出ない化粧下地が好みの方はジェルタイプを使用してみてはいかがでしょうか。
ムースタイプ
『ムースタイプ』はほかの化粧下地と違い、泡のようなフワッとした使い心地や肌への浸透率の高さが特徴です。毛穴にファンデーションが入るのを防ぎ、ベタつきがなくサラッとした仕上がりになります。
また手で塗った際もムラができにくく、均一に肌に馴染ませるのも簡単です。UVカット対応のムースも登場しているので、肌へのダメージを防ぎたい方にもおすすめです。
化粧下地のおすすめの選び方 -年代別-
10代
『10代』は大人の肌へと変化していく時期で、新陳代謝ももっとも高いです。10代の肌に起こる問題は『皮脂の分泌』。皮脂はホルモンの分泌量が活発になると増えてきますが、10代はホルモンの活動が不安定なので、ときに皮脂が大量に分泌してしまうこともあります。
皮脂が肌に分泌されると、外からの異物の侵入を防いでくれますが、その分肌へのダメージが増加させます。それは皮脂が空気に触れ酸化し、肌へ障害を与える可能性があるからです。ニキビも皮脂の分泌が原因となることがあるので、10代は皮脂対策が重要です。
20代
『20代』前半はホルモンのバランスも安定しはじめ、肌のハリやうるおいが最高の状態になる時期です。しかし肌への変化が起こりはじめる20代後半には肌の水分量が減少し、うるおいが徐々になくなっていく人も多いでしょう。
また自分の肌のタイプがはっきりしてくるのもこの時期。乾燥肌なのか脂性肌なのかなど、自分が抱える肌の性質が見えてきますので、スキンケアや化粧下地も自分の肌質にあったものを選んでいく必要があります。
30代
肌の悩みが増えてくる『30代』には毛穴や肌のくすみだけでなく、シワやたるみの問題が出てきます。肌の細胞が入れ替わるターンオーバーの回数が徐々に減り、シミなどが増えることもしばしば。
さらに30代は子育てにしろ仕事にしろ何かと忙しくなってくる時期でもあるので、化粧やスキンケアにたくさんの時間をかけられません。そのため短時間で塗ることができる化粧下地を選ぶのがおすすめです。また肌により馴染むものを選び、小じわによってファンデーションがよれることを防ぐのもポイントです。
40代
ハリがなくなりほうれい線が目立ちはじめる『40代』。全体的に顔がたるんだ印象になってきます。年齢による肌質の低下が気になりはじめるこの時期は、アンチエイジング成分が入った化粧下地がおすすめ。肌の高齢化を防ぎ、全体にうるおいを与えます。
また肌へのダメージもできるだけ防止したいところ。紫外線はもちろん乾燥からも肌を守ってくれる化粧下地を選んでいきましょう。
50代
50代の肌はシワやたるみ、シミなどが顕著に現れてきます。皮膚がたるむことで毛穴を目立たせてしまうことも。またホルモンの分泌量が減少し、肌がもつ皮脂や水分が分泌されなくなってきます。そのため乾燥やハリのなさに悩む人も少なくありません。
肌へのダメージも大きく受けてしまうので、50代の方こそ化粧下地が重要。乾燥や紫外線から守るものを選びましょう。またシワが目立ちにくくなるよう肌に馴染みやすいものを使用したり、保湿成分があるものを選んだりするのがおすすめです。
化粧下地のおすすめの選び方 -肌質別-
普通肌
乾燥や油分量による悩みがない方は『普通肌』になります。普通肌の方は基本的にどの化粧下地を使用してもOKです。ただ保湿と紫外線防止に注意しましょう。保湿はどの肌質の方でも気にする必要がありますし、肌の調子を整え、ファンデーションのノリをよくしてくれる効果もあります。
また紫外線対策も重要。肌の悩みがないといっても今後乾燥肌や脂性肌になる可能性は十分あります。それを極力避けるためにも肌へのダメージを低減する化粧下地を選びましょう。
脂性肌
皮脂量に悩む『脂性肌』の方は、テカらない化粧下地を選ぶのがポイントです。肌にテカリ出てきても下地から化粧直しをするのは大変なので、朝のメイクでテカリを防げるようにしましょう。
テカリを防いでくれる成分である「シクロペンタシロキサン」・「シクロメチコン」・「ジメチコン」が配合されている商品がおすすめ。これらの成分は耐水性もあり、皮脂崩れにも強くなっています。
皮脂に吸着し夕方までテカリが出ないようにカバーしてくれる商品も販売されているので、脂性肌の方はぜひ探してみてください。
乾燥肌
肌が乾燥しているとファンデーションがキレイにノらないことがありませんか。そんな『乾燥肌』にお悩みの方は保湿力が高く、自然なツヤを演出してくれる化粧下地を選ぶのがおすすめ。肌に水分を与えることで、ハリとうるおいを保ち、ファンデーションが全体に馴染みやすくなります。
水っぽいものというよりかは、仕上がりの質感に潤いのあるクリームタイプがおすすめです。しかし伸ばしにくいものを使用していると肌を何回もこすることになってしまうので、肌にストレスを与えてしまいます。乾燥肌の方は保湿力と塗りやすさを基準に選ぶのがベストです。
ただし商品によっては肌の保湿を重視しているため、ベタついた感じが気になるものもあります。ベタついた肌触りが、心地よく感じない方には、保湿力もありベタつきを抑えられた「アルガンオイル」・「ローズヒップ油」・「カモミールエキス」などが配合されている商品がおすすめです。
混合肌
頬は乾燥するけど、額や鼻はテカってしまうという方は『混合肌』。部分的な化粧崩れやムラが起きてしまうので下地選びは大切です。おすすめは化粧が長持ちする『ロングラスティング効果』があるもの。全体に馴染ませることで、毛穴を均一に整えムラをなくします。
また『部分用下地』を使うのもよいかも知れません。部分的な乾燥やテカリを抑え、夕方になっても化粧の崩れを防いでくれます。
敏感肌
敏感肌の方は化粧下地自体が肌に合わず、かさついてしまったり、かぶれてしまったりすることがあります。自分に合った商品を慎重に選びましょう。
敏感肌の方がまず化粧下地選びで最初に見るべきなのが、敏感肌の人を考慮して作られているか、低刺激のものであるかということです。敏感肌の人に向けて作られた商品は肌荒れやアレルギーを引き起こす原因の成分をできるだけ使わないようにして作られています。
ヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなどの保湿成分が入っている保湿力の高い商品を選ぶこともおすすめで、乾燥による肌荒れを防いでくれます。
イチゴ肌
毛穴の開きが気になる方は、毛穴のカバーに特化しているポアプライマーという化粧下地を使いましょう。ポアプライマーはきっちり毛穴を隠して肌の凹凸を均一に整えてくれます。開き毛穴やたるみ毛穴が気になる方にはムース状の商品がおすすめです。
毛穴で悩んでいる方にはラメ入りの化粧下地はおすすめできません。ラメが毛穴に入り込んで、さらに毛穴が気になるようになってしまうからです。毛穴を軽めに隠したいという方にはラメ入り化粧下地もおすすめできます。
ポアプライマーは顔の全部分用と顔の一部分用が売り出されていますが、結論から言うと、カバー力があるのであればどちらのタイプを選んでもかまいません。ただしポアプライマーは、毛穴などの凹凸をカバーする効果だけで、肌の色ムラを補正する効果があるものは少ないです。ポアプライマーと通常の化粧下地をダブルで使うことをおすすめします。
下地選びでおすすめの確認ポイント
崩れにくさ
せっかくきれいに化粧ができても、すぐに落ちてしまうのであれば意味がありません。崩れにくさは化粧下地選びにおいて必ず確認しなくてはならない項目です。
自分の肌とファンデーションの相性の良し悪しによっても化粧崩れの起こりやすさは変わりますが、スキンケアをきちんとすること、下地を均一に薄く伸ばすことに加えて、化粧下地選びで化粧崩れを防ぐこともできます。皮脂固化パウダーやオイルブロック成分を配合している商品を選びましょう。
後ほどご紹介するランキングの中にも化粧崩れが防げるタイプのものをご紹介したのでぜひ参考にしてみて下さい。
伸ばしやすさ
あまりに伸びが悪い化粧下地では、顔全体に下地を伸ばすときに肌にストレスがかかってしまいます。伸びやすさも化粧下地選びでは大切なポイントです。
特に乾燥肌の方は、リキッドタイプやクリームタイプなどの柔らかく伸ばしやすい下地がおすすめです。ジェルタイプやムースタイプの下地はあまり伸びないことが多いので、肌への刺激を最小限に抑えたいときには使用を避けましょう。
保湿力
保湿力のあまりない化粧下地では乾燥して肌がパリパリになってしまったり、ひび割れてきてしまったりすることがあります。コラーゲンやローヤルゼリーエキス、ナイアシンアミドなど保湿効果のある成分を含む化粧下地を選ぶのがおすすめです。
ただし保湿力の高い商品ではべたつきが気になることもあります。べたつきを抑えつつ保湿したい方には「ローズヒップ油」・「アルガンオイル」・「カモミールエキス」など、べたつかない保湿効果のある成分を配合している商品が最適です。
化粧下地の使用期限
未開封の場合
実は化粧下地にも使用期限は存在します。基本的に未開封の化粧下地の場合製造日から3年が使用期限と言われています。
日本の法律では「未開封の状態で3年以上品質が保持される化粧品については、製造日も使用期限も表示しなくてよい」というように決められています。化粧下地には期限や、製造日が記載されているものは少ないです。つまり未開封の状態であれば、3年間は安全に使用できるものが多いということです。
念のためお使いの化粧下地についても確認してみてください。
開封済みの場合
一度開封してしまった化粧下地は、長くとも半年で使い切ることが推奨されています。これは化粧品に空気が触れてしまうことによって酸化が進んでしまうためです。酸化すると、雑菌も繁殖してしまいます。
分離していたり、おかしなニオイがする場合には一刻も早く使用を中止してください。