『ジントニック』や『マティーニ』などカクテルのベースとして有名な『ジン』。
ジンはその種類だけでなく飲み方も非常に多岐にわたるため、多くの初心者にとってはどのジンを選べばいいのか迷いやすいです。
今回はそんなジンの種類や選び方をご紹介します。厳選したおすすめ商品もランキング形式でご紹介していますので、合わせて参考にしてみてください。
そもそもジンとは
ジンの特徴
『ジン』の始まりは諸説はありますが、今から約350年前の1660年にオランダで薬用酒として開発されたといわれています。主に大麦やライ麦、じゃがいもを原材料としており、度数は40度以上とかなり強いお酒です。
原料を発酵してできたお酒を『醸造酒』、さらに蒸留させたお酒を『蒸留酒』と呼びますが、ジンは醸造酒を蒸留する過程でジュニパーベリーやそのほかのボタニカルの風味を加えて造られます。
加えられているボタニカルによっていろいろな風味を楽しめるのもジンの特徴でしょう。
ジンの4つの種類
ジンは主に4つの種類に分けられます。
・ドライジン
・ジェネヴァ
・シュタインヘーガー
・オールド・トム・ジン
ドライジン
現代の主流は『ドライジン』です。イギリスで製造されていたことから『ロンドン・ジン』や『イングリッシュ・ジン』とも呼ばれます。ジュニパーベリーをベースにしたすっきりした味わいが特徴です。
ジェネヴァ
『ジェネヴァ』は昔ながらの単式蒸留の製法で作られており、本来の味にもっとも近いといわれています。原材料の風味が残り、濃厚でコクが強いことが魅力のジンです。
シュタインヘーガー
『シュタインヘーガー』はドイツ産のジンであり、大きな特徴として生のジュニパーベリーを発酵して作られています。生のジュニパーベリーは乾燥させたものより香りが抑えられるので優しい風味を感じられます。
オールド・トム・ジン
最後に、昔の製法では雑味が多く飲みにくかったのでそこに砂糖を加えて飲まれるようになったのが『オールド・トム・ジン』です。
おすすめのジンの選び方
飲み方で選ぶ
ジンはカクテルなどのベースで使われることが多いですが、『ロック』や『ストレート』などジンそのままの味わいを楽しむ飲み方もできます。
カクテルに使うならカクテル向きの味がシンプルなものや香りの強さを選べるものが好ましいです。そのままの味を楽しみたいなら、素材にこだわっていたり、風味も華やかな個性的なものであるとよいでしょう。
ブランドで選ぶ
最初は人気のブランドから自分好みのものを探してみるのもいいかもしれません。ジンは世界中で飲まれているお酒で、人気の銘柄は長年愛され続けてきた信頼性と実績があります。
例えば『BEEFEATER (ビーフィーター) 』の赤いボトルはよくバーや居酒屋などにおいてありますので、馴染みのある方も多いかと思います。
そのほかに『GIKBEY’S (ギルビー) 』も柑橘系の風味で香りも豊かなので人気です。
ボタニカルで選ぶ
ジンは『ジュニパーベリーで香りづけされているお酒』ですので、ジュニパーベリーは絶対に入っていなければなりません。そのほかにハーブやスパイス、果皮などを4~10種類ほどのボタニカルを入れてジンの香りを作っていきます。
ボタニカルの香りづけの方法もブランドによってこだわりがあり、蒸留酒に漬け込むだけの『バスタブジン製法』、蒸気を通して香りづけする『バスケット方法』、蒸留酒に入れて一緒に蒸留する『浸漬法』など、製法によってボタニカルの風味も変わってきます。
歴史や産地で選ぶ
ジンは薬用酒として生まれましたが、オランダのライデン大学の教授が作った薬用酒が美味しかったため、お酒として飲まれるようになりました。その後イングランドにも伝わり人気も増して一般化していったとされています。
産地によっても製法も異なり、雑味が少ないドライジンは主に『ロンドン産』、伝統的な製法でより原型に近い『オランダ産』、主に生のジュニパーベリーを使う『ドイツ産』など産地によって特徴も変わってきます。
ジンのおすすめの飲み方11選
ジンはカクテルの種類も豊富でいろいろな楽しみ方ができます。
ストレート
ジンを『ストレート』で飲むことはあまりないのではないでしょうか。ジンをストレートで飲めばボタニカルの香りを直接味わうことができます。ジュニパーベリーの香りは独特なので苦手に感じる方もいるかもしれませんが、一度ストレートでジン本来の香りを味わってみることもおすすめです。
ロック
『ロック』はゆっくりジンを味わうことができます。ロックグラスにジンを入れ氷を浮かべてたら、時間が経つにつれジンの味も変化していきます。レモンを軽く絞ればさらに味わいが増します。濃い味のつまみと一緒に少しずつジンを味わうのも楽しいです。
ホット
ジンをお湯割にして『ホット』で体を温めるのも寒い冬の日にはおすすめの飲み方です。ジンを温めることで香りもより引き立ちます。ジンのお湯割に砂糖を加えて飲むホット・ジン・スリングも寝付けないときにおすすめ。
ジントニック
『ジントニック』はジンを使ったカクテルの中でもっともポピュラーです。ジンとトニックウォーターを1:3の割合で入れライムを添えます。トニックウォーターとはレモンやライムなどの柑橘系のエキスや糖分が入った炭酸水です。
トニックウォーターも味や酸味のバランスの違いがあるのでそれを見つけるのもまた楽しいです。
ジンライム
『ジンライム』はジンをライムジュースで割った飲みものです。割合は約1:3が目安です。ライムベースなので甘いカクテルが苦手な方におすすめです。ジンライムはオンザロックで飲みますが、ジンライムと全く同じ材料をシェイカーで混ぜるとギムレットになります。
マティーニ
『マティーニ』はジンと香草やスパイスが含まれる白ワインのベルモットで作られます。マティーニはカクテルの王様ともいわれてますが、マティーニはくせも強く、度数も高いためお酒が得意でない方は全部飲みきれないかもしれません。
カクテルの王様といわれるマティーニは一度飲んでみたい一品です。
ギブソン
『ギブソン』はマティーニと同じように、ジンとベルモットで作ります。ただギブソンの場合はドライベルモットという辛口のベルモットなので、カクテル自体もマティーニより辛口なります。
多くの場合はデコレーションとしてパールオニオンを飾ります。パールオニオンとは酢漬けの小さい玉ねぎです。マティーニと同じくギブソンもかなりの度数なのでお酒の弱い方は注意してください。
ピンクレディ
『ピンクレディー』はジンとクレナデン・シロップ、レモンジュース、卵白をシェイクしたカクテルです。
グレナデン・シロップとはザクロやカシスなど赤い果実の果汁に砂糖が加えられたノンアルコールのシロップで、主にカクテルで色合いに赤みを加えたいときや香りづけとして使われます。
オレンジブロッサム
『オレンジブロッサム』はジンとオレンジジュースのカクテルです。バーなどではシェイカーで作られますが、ご家庭で作る場合はステアするだけでも十分美味しいお酒です。飲みやすく、見た目もオレンジで華やかなので女性に振る舞うときにおすすめです。
ジンバック
『ジンバック』はジンとレモンジュースとジンジャーエールのカクテルです。爽やかな味わいですっきりしているので大変飲みやすいです。作り方も簡単なのでご家庭でも作りやすいですね。
ジントニックと似ていますが、ジントニックはトニックウォーター、ジンバックはジンジャーエールで割っています。
フレンチ75
『フレンチ75』はジンとレモンジュース、シュガーシロップ、シャンパンを合わせたゴーシャスなカクテルです。読み方は『フレンチセブンティーファイブ』。シャンパンを開けた機会にはぜひ試してみてください。
またジンをバーボンにかえればフレンチ95、ブランデーにかえればフレンチ125になります。バーに行ったときには飲み比べるのも楽しいかもしれません。