ツーリングや仕事中のコミュニケーションに使える『インカム』。元々は『インターカム』、『インターコミュニケーション』のことで、相互に通信可能なトランシーバーに対してヘッドセットを付属させたツールのことです。
1対1の通信だけでなくいろいろな機能が多いため、業務用として用いられることが多かったですが、それ以外にも使用されるシーンはさまざま。しかしその分インカムの種類や機能は豊富なので、どの機能が必要で自分に合っているのか迷ってしまうことも多いと思います。
今回はそんな方のために、インカムの特徴や選び方を丁寧に解説していきます。おすすめの商品ランキングも記事後半でご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそもバイク用インカムとは
仕事での利用が多い中で、個人利用としてもっとも使われているのが『バイク用インカム』でしょう。
仲間と天気のいい日にツーリングに行くのはとても楽しいですが、事前に入念にすり合わせをしておかないと道を間違えてしまうこともあります。バイク用のインカムを用いればツーリング中の会話も楽しめますし、途中での予定変更があったとしても仲間と会話ができますので、スムーズに共有可能です。インカムは趣味の質を高めるアイテムとしても活躍します。
おすすめのバイク用インカムの選び方
ツーリングなどに用いるバイク用インカムはどのように選べばいいのでしょうか。
実際に使いはじめてから後悔して買いなおすのはもったいありませんので、購入する際におさえておくべきポイントを解説します。
通話可能な距離で選ぶ
ツーリングは参加する人数や、どのような経路を通ってどこに行くのか、グループによって大きく異なります。それらの違いにより、ツーリング中のグループ内での物理的な距離は大きく異なるため、どの程度の距離が離れていてもインカムでコミュニケーションが取れるのかは重要な要素です。
特に大人数のグループであったり、車間距離を一般道よりも広く取る必要がある高速道路を利用する場合には、200m以上の長距離対応型モデルが特におすすめです。
同時通話可能人数で選ぶ
距離と同じく大事なのが、『同時通話可能人数』です。ツーリングはグループによって規模はさまざまで、実際に運転をしていても数人のグループもあれば、10台以上が連なったグループも見かけます。
インカムは機器によって同時にグループ通話可能な人数が異なりますので、普段どれくらいの規模でツーリングしているかによって必要な機器が変わってきます。できるだけ人数は多い方がよいですが、できれば4人以上は会話できるものを選んでおきましょう。
防水・防塵機能の有無で選ぶ
バイクは外部環境から体を守ってくれるものは、基本的に備わっていません。同雨が強い日や、砂が舞うような風が強い日には、自分だけでなくインカムにも被害が及びますので、いつでもインカムを装備したいという方には、『防水性能』・『防塵機能』も重要になってくるでしょう。
たとえばIP68のように防水・防塵規格が設定されており、6が『防水性能』、8が『防塵性能』を表します。数字が大きくなればなるほど、性能が高いことを示しますので、ぜひ気になる方は各商品の値をチェックしてみてください。
連続使用時間で選ぶ
インカムは電子機器なのでバッテリーをもとに『連続使用時間』が決まっています。注意が必要なのはツーリングで運転している時間だけでなく、目的地で滞在している際や休憩中にも電池や消耗していくということです。遠距離ツーリングが多い場合にはできるかぎり連続使用時間が長いものを選択しましょう。
ただし休憩中は電源をこまめに切ったり、充電可能な形式のモバイルバッテリーを持ち歩いたりすることで、より快適に使えるような工夫は可能ですし、あくまで目安として認識しておくだけでも問題ないでしょう。
ラジオ機能の有無で選ぶ
普段は仲間とツーリングをしていることが多くても、気分的に一人でツーリングに出かけることもあるでしょう。そんなときにでもインカムを活用できるように、『ラジオ機能』が付いているかどうかは重要です。
FMラジオが内蔵されている製品や、Bluetooth接続でスマホと連携しアプリでラジオの視聴が可能な製品も発売されています。気分転換や道路状況の確認には有効なアイテムとなりますので、一人でツーリングに行く可能性があるなら機能が付いているものがおすすめです。
ペアリングのしやすさで選ぶ
インカムは接続したい機器と『ペアリング』が必要不可欠です。ペアリングがうまくいかないと、ツーリング前に無駄に手間取る時間が増えたり、関係ない人と繋がってしまったりする可能性もあります。
『B-LINK』という機能が搭載されていれば、比較的簡単に仲間内でペアリングできるので、友人との会話にのみ使いたいという方はチェックしてみてください。
おすすめのインカムの使い方
インカムはとても便利なツールなので、さまざまな使い方が試されています。実際に使用している中で洗練されていった、バイク用インカムの使用方法を紹介していきます。新たな発見があるかもしれません。
仲間とのコミュニケーションツールとして
もっとも一般的で本来の目的に近いのが、上述の通り複数人とのグループにおける『コミュニケーションツール』です。
走行中にコミュニケーションが取れることで予定の変更や目的地までの時間を有意義に活用できるため、インカムが活躍しています。
タンデムでの会話用に
二人乗りのバイクに二人で乗ってツーリングをする『タンデム』。一般的にタンデムでは、二人の距離が近いためインカムが不要だと思われることもあります。しかし走行中は外部の音やバイク自体の騒音が原因で、コミュニケーションを取るのはなかなか難しいのが常です。
最近はカップルでタンデムを楽しむのも流行っていますので、インカムを使って一味違った走行体験をしてみてはいかがでしょうか。
音楽を楽しむ
インカムは仲間とのコミュニケーションを楽しむだけでなく、一人の時にでも活躍してくれます。スマホと接続したりFMラジオを受信したりして、音楽やラジオを楽しめれば、ツーリングの中で気分転換の時間を作ることが可能です。
一人でバイクを楽しみたい方も多いと思いますので、そんな方におすすめしたいインカムの使い方です。
ナビ音声の道案内
目的地までの道が明確でない場合、ナビに頼りたいですがバイクの場合には簡単ではありません。音声だけでも十分なこともありますので、スマホとインカムを接続してスマホのナビ音声を聞くことができればスムーズに目的地にたどり着けます。
道に迷いやすい方や、道探しに時間をとられたくない方には非常におすすめです。