自宅でおいしいご飯を食べるために必要不可欠な『炊飯器』。
とはいえ炊飯器たくさんのメーカーから発売されており、種類が多いので、どれにすればよいか決められないという方もいらっしゃると思います。炊飯器の種類や内釜の種類の違いは炊きあがりにも大きく影響しますので、好みに合った炊飯器を選ぶことが大切です。
この記事ではそんな炊飯器を選ぶときに確認すべきポイント、特徴を解説し、ランキング形式でおすすめの炊飯器を紹介しています。ぜひ炊飯器を選ぶ際には参考にしてみてください。
炊飯器の種類
IH炊飯器
IHコイルで内釜を囲って発熱させる『IH炊飯器』。圧力をかけないため粒立ちがよくなり、はっきりとした食感のある炊きあがりになります。ただ圧力があるタイプよりも火力が落ちる点には注意が必要です。
他のタイプよりも価格が安い傾向にあるので、これから1人暮らしをはじめる方におすすめします。
圧力IH炊飯器
IHによる加熱に加え、圧力をかける形で沸点を高めて短時間で炊きあげられる『圧力IH炊飯器』。圧力によりお米のひとつひとつに水分が浸透するため、ご飯が冷えてももちもちな食感を残せます。
お弁当を作る方など、冷えてもおいしいご飯を炊きたい方におすすめです。
スチームIH炊飯器
IH炊飯器の中には圧力の代わりにスチームを用いて炊き上げる『スチームIH炊飯器』もあります。圧力IH炊飯器と同様にふっくらとした仕上がりになるのが特徴です。
マイコン炊飯器
炊飯器の底にあるヒーターから直に熱を伝える『マイコン炊飯器』。水に浸す時間を短くすると固く仕上がるため、しっかりつぶがあるご飯が好きな方におすすめです。ただし保温性はあまり期待できません。
本体価格が安く、小さなサイズのものが多く売られているのも特徴です。価格重視の方や、はじめて一人暮らしをスタートするという方はマイコンタイプからはじめてみてもよいでしょう。
ガス式炊飯器
『ガス式炊飯器』は名前の通り、ガス栓につないで使うタイプの炊飯器です。現在の主流は主に上の2種類で、ガス式炊飯器の利用率は全体の10%ほどにまで減りましたが、炊きあがりまでが早いので忙しい人にはとても便利です。ガス式炊飯器独特の香ばしい風味が楽しめるのも特徴で、IH炊飯器よりも安価で、おいしく炊きあげられます。
ガス栓がある家庭に限られますが、味にこだわったご飯を炊きたい方にはおすすめです。ただしマイコンタイプ同様、保温機能はあまり期待できません。
炊飯器の内釜の素材による違い
鉄釜
『鉄』は発熱性と蓄熱性に優れ、熱を効率よく受け取れるのが特徴です。ただし鉄素材は重いため、鉄だけで作った釜は扱いにくいのが欠点。
『鉄』は加工がしやすいためほかの素材と合わせて使用されることが多いです。
銅釜
『銅』は鉄に比べて熱伝導率が高いので、鉄釜よりもスピーディーに釜全体に熱を伝えられるのが特徴です。そのためお米に伝わる熱のムラが少なくなり、甘味や旨味の詰まったご飯を炊き上げられます。高級炊飯器に使用されることが多いです。
アルミ釜
『アルミ』は熱伝導率が高く比較的安価なのが特徴で、主にマイコン炊飯器で使用されることが多いタイプです。他のタイプに比べて比較的安い価格で手に入れられます。
多層釜
『多層釜』とは複数の素材をかけ合わせて作られた釜です。保温性や熱伝導率を考慮して作られているのが特徴で、IH式の炊飯器によく用いられています。
熱伝導率の低い『ステンレス』と熱伝導率の高い『アルミ』や『銅』などの組み合わせがメジャーです。メーカーによって組み合わせの種類や割合が異なるので、ご自身のニーズに合った組み合わせを選ぶとよいでしょう。
炭釜
『炭釜』は発熱効率と遠赤外線効果が高く、短時間でムラなく加熱できる上、内釜自体が冷めにくいのが特徴で、炊きたての状態を長く維持できます。
鉄に比べて軽いため扱いやすいのですが、衝撃に弱いのが欠点であり、万が一落としてしまった場合は割れてしまうこともあります。丁寧に扱うようにしましょう。
土鍋
ゆっくりと中に火を通すような加熱ができる『土鍋』の釜。お米が水を吸収する速度に合わせて加熱が進み、ふっくらとした焼き上がりになるのが特徴です。
味にこだわり、炊きあがりの質を求める方には土鍋がおすすめです。
おすすめの炊飯器の選び方
家族人数で選ぶ
1〜2人暮らし
1人暮らしもしくは2人暮らしの方は3合程度の容量の炊飯器がおすすめです。3合炊ける炊飯器であればお客さんが来た際も安心してご飯を提供できます。
このサイズの炊飯器はシンプルな機能性の製品がほとんどなので低価格でお買い求められるのも魅力です。
4〜5人家族
4人家族もしくは5人家族の場合は5.5合程度の容量の炊飯器がおすすめですが、食べ盛りのお子さんがいる家庭や、男兄弟ばかりの家庭の場合は、もう少し大きい炊飯器にするとよいでしょう。
6人以上の家族
2世帯住宅の家庭や6人以上の家庭の場合は8合~1升程度の容量の炊飯器がおすすめです。ただしサイズが大きく重たいので収納場所や持ち運びやすさも考えて選ぶとよいでしょう。
1度に大量にお米を炊けるので小まめに何度も炊くよりも電気代を抑えられ、エコにもつながります。
機能で選ぶ
無洗米炊き機能
お米を研がずに炊飯ができる『無洗米』を炊ける機能が付いていると非常に便利です。無洗米炊き機能は朝早くからお子さんの弁当を用意しなければならない方や、調理に時間をかけたくない方におすすめします。
パン焼き機能
炊飯器の中にはお米を炊くだけではなくパンやケーキを炊ける機能もあります。小さなお子様がいる家庭やお菓子作りにも挑戦してみたい方は『パン焼き機能』が付いた炊飯器を選ぶとよいでしょう。
スマホ連携機能
炊飯器とご自身のスマートフォンを連携できる機能が付いているとさまざまな場面で役に立ちます。たとえば家に帰る時間ちょうどに、炊きあがりのご飯を食べたい場合などは、『スマホ連携機能』があると便利です。
炊き分け機能
白米以外の玄米や赤飯、五穀米、炊き込みご飯などを炊く際に、種類に応じて炊き分けてくれる機能がある炊飯器もあります。また最新の製品ではお米の銘柄に応じて炊き方を分ける炊飯器もあり、細かいお米の仕上がりを重視する方におすすめです。
白米以外も炊けると料理の幅もかなり広がるので、本格的に料理に取り組んでいる方にとっては必要不可欠の機能といえるでしょう。
保温機能
炊いたご飯を置いていくと、徐々に水分がぬけて味が劣化してしまうため、『保温』は必要な機能です。保温機能があると炊き終えてから時間が経ってしまっても美味しくご飯をいただけます。
保湿機能
保温機能を補うために、『保湿』機能も備えた炊飯器も増えてきています。炊いたご飯を美味しい状態で保存しておきたい方は、保湿機能の有無も確認してみるのがおすすめです。
蒸気レス機能
『蒸気レス機能』とは炊飯する際に発生する蒸気を抑えてくれる機能です。蒸気が発生することで火傷に繋がったり、炊飯器周辺にカビが生えてしまったり、壁が汚れてしまったりとさまざまな問題が生じます。このような蒸気によるトラブルを防ぎたい方におすすめの機能です。
硬さ選択機能
炊飯器の中には炊きあがりのお米の硬さを調整できる機能が付いている製品もあります。普段はもっちりした仕上がりに、お寿司やカレーライスを作る際には硬めの仕上がりに、と使い分けられるので、料理の質を1段階上げたい方におすすめです。
清掃のしやすさで選ぶ
炊飯器はほぼ毎日使用する調理器具なので、清掃しやすい製品を選ぶとよいでしょう。
清掃のしやすい炊飯器として、内釜が取り外しできる炊飯器は丸洗いができるのでおすすめです。またパーツが少ない炊飯器を選ぶとお手入れが簡単になります。他にも汚れを簡単に拭き取れる炊飯器の庫内や天面が平らな製品を選ぶのもよいでしょう。
炊飯器のおすすめメーカー
Panasonic (パナソニック)
内釜の中で米を踊らせるようにして炊く『おどり炊き』が特徴のメーカーです。もちもちした食感を求めている人には、『Panasonic』をおすすめします。
最新のモデルにはお米の劣化検知機能が付いており、劣化しているお米にはスチームの掛け方を変えて、新米のようなツヤのある仕上がりにしてくれます。
象印
炊飯器の内釜の質にこだわりたいならば『象印』がおすすめ。保湿の性能が高いので、多めに炊いておきたい方にもおすすめです。
好みによって炊きあがりを調節できる炊き分け機能があるので、どのような炊きあがりの好みにも対応できるメーカーだといえるでしょう。
タイガー
『タイガー』は土鍋にこだわりを持ったメーカーで、土鍋で炊いたようなもちもちの食感に仕上がるのが特徴です。土鍋のモデルは比較的高価ですが、価格を抑えるためにコーティングだけを施したモデルもあります。
三菱電機
『三菱電機』の炊飯器はややかためで粒感がある炊きあがりが特徴的です。デザインにも特徴があり、丸みを帯びたものやスクエア型などおしゃれなものが多くなっています。
簡単な操作方法とお手入れのしやすさも評判で、使い勝手を求める方にもおすすめです。
日立
『日立』の炊飯器はやわらかめでふっくらとした炊きあがりが特徴です。蒸気パッド搭載の炊飯中に蒸気が出ないタイプのモデルも発売されているので、場所を選ばずに置いておけます。
おすすめの美味しいお米の炊き方
お米は同じ炊飯器でも炊き方によって味や食感が異なります。正しい炊き方で美味しいご飯を炊きましょう。
1.計量カップで量る
計量カップでお米の量を量りましょう。このときするきりいっぱいまでお米を入れるのがポイントです。
2.お米をザルに移す
計量したお米をザルに移しましょう。炊飯器のお釜で研ぐと研いだ汚れがお釜に残ってしまう可能性があります。
3.お米を研ぐ
ボウルに水を張りお米を研ぎます。最初に使う水をお米は1番吸収するため、汚れてしまった水はすぐに捨てましょう。2回目以降は優しくかき混ぜて水が濁ってきたら捨てます。この作業を4.5回ほど繰り返しましょう。
4.お米をお釜に移す
砥ぎ終えたお米をお釜に移したら、水をメモリぴったりまで入れましょう。その後1時間ほど放置することでお米がふっくらとした仕上がりになります。