『Fender』という会社から発売されたエレキギターの一種『テレキャスター』。商標はFender社が持っていますが、人気の高さから多くのギターメーカーで『テレキャスター・タイプ』として発売されています。
そんなテレキャスターですが、種類が多くどれを選べばよいか悩む方向けにメーカーや種類、選び方、歴史や特徴をご紹介します。おすすめモデルも記事後半にてランキング形式でご紹介していますので、購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
テレキャスターとは
1945年ごろ、Fender社から『エクスワーヤー』の名前で発表されたのが『テレキャスター』の始まりです。
当初は『ビロードキャスター』という名前で発売されましたが、他社で似た名前の商標登録があったため、2年後に『テレキャスター』という名前に変更されました。
テレキャスターの魅力と特徴
『テレキャスター』は軽量なギターのため、弦を弾きやすく、肩が疲れにくいという魅力があります。サウンドは高音域で歯切れが良く、ジャキジャキしたサウンドはテレキャスターならではといえるでしょう。
また『シングルコイル』というタイプのピックアップを搭載しており、多彩な音を出せるのも魅力の1つでしょう。テレキャスターは幅広いジャンルの音楽で使われているので、まだ音楽の方向性が定まっていない初心者の方におすすめです。
おすすめのテレキャスターの選び方
テレキャスター選びに迷ったら、まずはメーカーと種類をチェックしましょう。本家であるFenderは取り扱われている商品が豊富で、手に取りやすい価格から高価なものまで幅広いラインナップがあります。
テレキャスターはFender以外からも発売されていて、他社では『テレキャスター・タイプ』と呼ばれており、本家Fenderより手軽に手に入るモデルもありますので、こちらも要チェックです。
テレキャスター・タイプで選ぶ
Squier by Fender
Fenderの子会社として高いクオリティの商品を扱っている『Squier by Fender』。Fenderには及びませんが、しっかりした作りで手に取りやすい価格のテレキャスターを提供しているのが人気の理由です。
ラインナップも豊富なので、テレキャスターが欲しいけれどコストを抑えたい人におすすめです。
Fender Japan/フジゲン
『Fender Japan』は、日本の楽器メーカーである『フジゲン』とFenderが提携して設立されたのが始まりです。フジゲンは1960年代から楽器を作っている老舗のメーカーで、Fenderの正式な子会社としてFender Japanの楽器製造に取り組んできました。
Fenderで得た技術を使い、しっかりした作りながらも買いやすい価格に抑えられているのが魅力です。
バッカス
『バッカス』は楽器メーカーのディバイザーが手がけるエレキギターブランドです。機能性とコストパフォーマンスを追及し、多くのラインナップを取りそろえています。海外の工場で生産することでコストを抑える反面、現地に熟練のスタッフを置くことで高品質を保っています。
テレキャスターのモデルで選ぶ
テレキャスター
テレキャスターのスタンダート・基本は『テレキャスター』で、前後に2種類のシングルコイルピックアップが搭載されています。
シングルコイルならではのジャキジャキとした音が特徴で、テレキャスターらしさを一番感じることができるモデルです。トーンのつまみを減らすことで高音域がカットされ、硬いサウンドからやわらかいサウンドまで幅広い音を作れます。
テレキャスター・カスタム
フロントピックアップにハムバッカー、リアピックアップにシングルコイルを配置したのが『テレキャスター・カスタム』です。従来のテレキャスターとは真逆ともいえるサウンドを奏で、テレキャスターが弾き語りモデルとするなら、テレキャスター・カスタムはギタリストモデルとして人気です。
ロックバンド『ザ・ローリング・ストーンズ』のギタリスト、キース・リチャーズが愛用していたことでも知られていて、ロック向きのテレキャスターともいえるでしょう。サウンド面だけでなく、ルックス面でも独特の特徴を持っているのがテレキャスター・カスタムです。
テレキャスター・シンライン
『テレキャスター・シンライン』の一番の特徴は、中をくり抜いて空洞化したセミソリッド・ボディ構造です。ホロウボディから生まれる独特なトーンはシンラインならではのトーンでしょう。
当初は軽量化を目的として行ったボディのくり抜きですが、思ったほど軽量の成果は得られませんでした。ですが結果的にボディを空洞化したことで産まれたサウンドがファンを魅了し、現在でも生産され続けているモデルです。
テレキャスター・デラックス
フロントピックアップ・リアピックアップの両方に、ハムバッカーを搭載した『テレキャスター・デラックス』は、ギブソン社のレスポールモデルに対抗して作られました。ハードなサウンドの需要が高まったことも、デラックスが作られた要因です。従来のテレキャスターよりも太い音が特徴で、ハードな音楽やロックサウンドに向いています。一度は生産終了しましたが、根強い人気から2004年に再販がスタートしました。
ナッシュビル・テレ
従来のテレキャスターのフロントピックアップとリアピックアップの間に、センターピックアップを追加したモデルが『ナッシュビル・テレ』です。音の幅が広がり、1本で多彩な音を奏でます。
なお生産・販売されたモデルが少ないので、現在では手に入れるのが難しくなっているので、注意しましょう。