長年愛されるお酒の一つ『ウォッカ』。他のドリンクと割って飲むなど、さまざまなスタイルで楽しめる点もウォッカの魅力です。
ウォッカというお酒の名前を知っていても、美味しい飲み方や特徴などを知っている人は、そこまで多くはありません。
今回は、ウォッカとはどういったお酒なのかという概要から説明し、原料や特徴、さらには選び方やおすすめのレシピなどを紹介していきます。
そもそもウォッカとは
ウォッカの特徴
『ウォッカ』はロシアやポーランドといった、寒い国や地域で飲まれているお酒です。ウォッカの特徴として、まず挙げられるのはアルコール度数の高さです。4%などが多いビールやチューハイなどに対して、ウォッカは40%から50%が一般的です。
口にすると喉が焼けるような熱い感覚となり、それを楽しみに飲む人も少なくありません。
アルコール度数が高いので敬遠されがちな面もありますが、実は口当たりがよくあっさりとしているので、さまざまなお酒に合わせやすいです。日本の酒屋でも多く扱っているほど、今ではポピュラーなお酒となっています。
ウォッカの原料とは
アルコール度数が高いにも関わらず、飲みやすいお酒として知られているウォッカですが、原料になっているのは主に大麦やライ麦、さらにジャガイモやトウモロコシです。
種類によってはミルクから抽出された乳糖やサトウダイコン、そしてフレーバードなどを原料にしているものもあります。
ウォッカの種類
ウォッカにはさまざまな種類がありますので、知識として頭に入れておくと飲む際の楽しみ方に繋がります。ウォッカの代表的な種類である『ピュアウォッカ』と『フレーバーウォッカ』について紹介していきます。
ピュアウォッカの特徴
『ピュアウォッカ』とは、アルコール以外に味や香りがない無色透明の種類です。ピュアウォッカは、ウォッカが本来持っている風味を楽しめるのが特徴で、ストレートやロックなどでそのまま楽しむこともできます。
またクセがないことから他のお酒と合わせやすくもあり、カクテルベースに用いられる種類でもあります。まろやかな口当たりと、優しいウォッカの味を楽しみたい場合、ぜひピュアウォッカを選んでみてください。
フレーバードウォッカの特徴
『フレーバードウォッカ』はピュアウォッカをベースにしている種類で、フルーツやハーブ、さらには香辛料などと一緒に漬け込み、人工甘味料を加えて造られています。
ピュアウォッカよりも甘味や辛味があるので、少しクセのある風味を楽しみたい人におすすめの種類です。
ソーダで割るなどすると、風味が和らぐので飲みやすくなります。爽やかにウォッカを飲みたい人におすすめできます。
ウォッカとジンの違いとは
ウォッカと似ているお酒に『ジン』があります。両者は見た目も同じであれば、アルコール度数も40%から50%と近しい数値なので混同されることが多いです。
しかしそれぞれ製造工程に大きな違いがあり、ウォッカは大麦やじゃがいもといった原料を白樺の炭によって濾過させます。
一方でジンは原料を蒸留する際に、ボタニカル成分を加えて造られるお酒です。
ウォッカとジンは飲み方も似通っているお酒ですが、ウォッカの方がクセがないので飲みやすいという人は少なくありません。
おすすめウォッカの選び方
ブランドで選ぶ
ウォッカにはさまざまなブランドがあり、それぞれ味や香りには違いがあります。有名なブランドで、多くの人に親しまれているのが『ウィルキンソン』や『スミノフ』や『スカイ』、そして『アブソルート』や『ギルビー』などです。
たとえば炭酸水で知られているウィルキンソンのウォッカは、口当たりが軽く飲みやすいのが特徴です。
スミノフのウォッカはすっきりとした味わいなので、カクテルとして合わせやすくなっています。
ブランドによって味や風味などは異なるので、事前に特徴を知っておくことで選択の幅が広がります。
アルコール度数で選ぶ
ウォッカの選び方として意識する人が多いのはアルコール度数です。一般的にウォッカのアルコール度数は37.5%から40%程度ですが、種類によってはさらに高いものがあります。
ウォッカのなかで、もっともアルコール度数が高い種類に『スピリタス』があり、甘味が感じられ口当たりも良いですが、アルコール度数は驚異の96%です。
スピリタスのようにアルコール度数が極端に高いものは初心者におすすめできませんので、はじめは比較的度数の低い種類のウォッカを選ぶようにしましょう。
飲み方に合わせて選ぶ
上記でも紹介しましたが、ウォッカは口当たりが良くクセが少ないのでストレートはもちろん、カクテルベースに使う飲み方もおすすめです。
ストレートで楽しむのであれば甘味があるものや、香りがついているものを選んでみてください。
一方で何かと合わせて飲みたい場合は、甘味や香りなどがないウォッカを選べば、カクテルの邪魔をせず楽しみやすくなります。ウォッカ初心者であれば、クセの少ないものを選んだ方が口にしやすいです。
原産地で選ぶ
ウォッカの選び方として地域によって口あたりなど特徴が異なるため、原産地で選ぶのもおすすめです。主に東欧の国で造られているお酒で、大きく分けると『ロシア』と『ポーランド』の製法が今でも取り入れられています。
『ロシア』の製法で造られているウォッカは、白樺の活性炭で濾過する製法をとられており、クセが少ないのが特徴です。
一方で『ポーランド』の製法で造られているウォッカは、消毒剤として使われていた歴史があるので、アルコール度数は高いものが多いです。
ウォッカの飲み方
ストレート
ウォッカの代表的な楽しみ方として挙げられるのが、『ストレート』での飲み方です。
ストレートとは何もあわさずにそのまま口にする飲み方なので、ウォッカが持っている本来の味わいや風味などを楽しむことができます。
ウォッカをストレートで飲む場合、アルコール度数は40%前後がおすすめで、喉にくる熱さがクセになります。
またストレートで飲むのであれば、クリアな味わいが特徴のピュアウォッカがおすすめです。
ロック
もっとも多くの人が楽しんでいる飲み方が『ロック』。グラスに氷だけを入れてゆっくりと嗜めるので人気があります。
徐々に氷が解けていくので味にも変化があり、ストレートで飲むのは少し抵抗があるという人におすすめです。
グラスのデザインだけでなく、氷の形にもこだわるとおしゃれに見えるので、気分も上がります。
ソーダ割り
お酒が苦手な人でも飲みやすいのが、ウォッカの『ソーダ割』です。
最近では炭酸水が流行っていることもあり、ソーダ割で楽しむ人も増えてきました。
炭酸水を加えてソーダ割にすることで、さっぱりとした口当たりになるので、ウォッカに慣れていない人でも楽しめます。
カクテル
最後に紹介する飲み方は、ウォッカベースの『カクテル』にして楽しむ方法です。
カクテルとして楽しめるウォッカは多く、有名な種類では『スクリュードライバー』や『モスコミュール』、『ソルティドッグ』などが挙げられます。
口当たりもさっぱりとしつつ、甘口や辛口などさまざまな楽しみ方ができ、飲み方に幅を持たせられるのも特徴です。好きなジュースと合わせてみるのも楽しいので、ぜひ試してみてください。
おすすめのウォッカベースカクテル
モスコミュールの特徴
『モスコミュール』とは、ウォッカをジンジャーエールで割ったお酒で、甘さが控えめでクリアな味わいが特徴です。バーや居酒屋はもちろん、自宅でも簡単に楽しめるウォッカの飲み方として知られています。
ウォッカを割るジンジャーエールの味によって風味を変えることができ、辛口もしくは甘口にするかで調整が可能です。
カクテルのなかでも飲みやすい種類なので、ウォッカに慣れていない人もぜひチャレンジしてみてください。
ウォッカトニックの特徴
『ウォッカトニック』とは名前の通りですが、ウォッカにトニックウォーターを加えたものです。
トニックウォーターは柑橘系の香りがあるので、爽やかな口当たりとなるのが大きな特徴です。トニックウォーターの分量は好みによって変えることもできますし、さらにさっぱり感が欲しい場合は、レモンやライムなどをプラスしてみてください。
大人っぽい味わいで飲みやすく、お酒が苦手な人でも口にしやすいウォッカベースのカクテルです。
スクリュードライバーの特徴
女性から人気のあるお酒が『スクリュードライバー』で、フルーティーな味わいが楽しめるウォッカの飲み方です。スクリュードライバーはウォッカにオレンジジュースを合わせたもので、酸っぱさと甘さを楽しめるのが特徴です。
作り方も簡単で、自宅でも手軽に楽しめるのがスクリュードライバーの魅力でもあります。お酒が苦手な人は多めにオレンジジュースを入れるなど調整しやすいです。さっぱり感が欲しい場合はカットしたオレンジを添えるのもおすすめ。
どちらもウォッカをあまり飲んだことがない人にぴったりな飲み方です。
ソルティドッグの特徴
最近ではノンアルコール飲料にも登場しており、多くの人に親しまれているウォッカベースのカクテルが『ソルティドッグ』です。
ソルティドッグは楽しみ方がおしゃれで、グラスのふちをレモンで濡らしてから塩をつけ、その部分を舐めながら飲みます。
ウォッカとグレープフルーツを合わせるだけで完成するので、誰でも簡単に楽しめます。さっぱりとした風味と酸味を感じられる香りも人気の理由です。
ブラッディメアリーの特徴
ウォッカをトマトジュースで割ったカクテル『ブラッディメアリー』。
塩やレモン、タバスコなどを加えるとより一層トマトの味を楽しむことができます。
食事のような感覚で飲むことのできるカクテルといえるでしょう。
ゴッドマザー
ウイスキーがベースの『ゴッドファーザー』のウォッカ版のようなカクテル。ウォッカにアマレットリキュールを入れるだけで簡単に作れます。
アマレットはイタリア原産でアーモンドのような匂いがします。
リキュールをリキュールで割るのでもちろん度数は高くなりますがお酒に強い方、香りを楽しみたい方はぜひ。
ブラックロシアン
ウォッカにコーヒーリキュールを入れた度数の高いカクテル『ブラックロシアン』。
こちらも度数は高いですが香り高く、生クリームを入れる飲み方もあるので興味のある方は試してみてはいかがでしょうか。