長時間座って仕事をしていると死亡リスクが高まることはご存知ですか。オーストラリアの研究機関によると、1日に座る時間が4時間未満の人と11時間以上座る人を比べると、死亡リスクに約40%ほどの差が見られるそうです。
他にも長時間座りっぱなしだと、知らず知らずの間に目・肩・腰に大きな負担がかかるもの。そんなときおすすめなのが、『スタンディングデスク』です。立ったままの作業できるスタンディングデスクなら、体の負担を大きく減らせますし、座ったときよりも集中力向上や眠くならないなどのメリットがあります。
今回はそんなスタンディングデスクの特徴や選び方を丁寧に解説していきます。おすすめのスタンディングデスクについてランキング形式でご紹介しますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
スタンディングデスクとは
『スタンディングデスク』とは、立ったまま使用する机のこと。天板を上下昇降させることによって、自分に合った高さで作業できるのが魅力です。
立って働くスタンディングスタイルは、実は北欧ではスタンダードなスタイルで、日本でもGoogleや楽天が採用しているほど、今注目のワークスタイルです。背筋をピンと伸ばして作業できるので腰痛改善にもなり、座りっぱなしで作業するより健康的だと話題になっています。
スタンディングデスクのメリット
集中力が増す
座っていると気持ちが落ち着いてしまうので、ついネットサーフィンをしてしまったりなど気が散りがち。座っているときよりも、立っているときのほうが体力を消費しやすいため、より活動的に仕事に取り組めるのです。
体にほどよいストレスがかかるので、集中力を切らさずに作業効率を上げられるのは非常に魅力的でしょう。
眠くならない
座ったままだとリラックスしすぎて眠くなりやすいという問題点があります。特に食後などの満腹感が満たされたときは、眠くなるのは誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。
せっかく作業をはじめたのに、途中で寝てしまうのはなんとしても避けたいところ。
しかしスタンディングデスクなら、眠くなることがありません。立っているとほどよく体力を使うので、リラックスしすぎない体勢ができあがります。
運動不足解消
座っていると楽なので、つい運動する機会が減ってしまいがち。長時間座り仕事をしている人は、運動不足のお悩みが多いのではないでしょうか。
そんなときでもスタンディングデスクは有効です。立っていると足腰にほどほどの負荷がかかりますし、運動代わりになるのです。
また立ちながら・歩きながらの状態は記憶力が向上するので、記憶力が必要な作業にもおすすめできます。
姿勢の矯正
実は座るという姿勢には、背骨への負担・関節痛などの恐れがあるのです。もともと人間は歩行生活を主とする生き物。長時間座るという不自然な姿勢をとっていると、エコノミー症候群のような健康的リスクが発生しやすくなります。
ですが立っていると、その心配がありません。立っているのは自然な体勢なので、血行が良くなります。姿勢は心理面にも影響を与えるため、アイディアが出やすくなるというメリットもあります。
スタンディングデスクのデメリット
慣れるまでは足が疲れやすい
普段椅子に座って作業していると、いきなり立ちっぱなしの状態になっても体がついていきません。特に使いはじめは、足が疲れて苦労する人が大半。いつごろ慣れるかは人によって差がありますが、1日・2日で慣れることはまずありません。
絶対に座ってはいけないわけではないので、疲れたときや作業のタイミングのよいところで足を休めるのがおすすめ。座り休憩を小まめに挟んでいけば、ムリせずにスタンディングデスクに慣れることができます。
長時間作業には向かない
スタンディングデスクは座っているときより体力を使います。あまりに長時間の作業となると、作業が終わるより先に足が疲れてしまいます。
そしてパソコン使用時は画面に目線を合わせがち。画面が下方にあるときは、それに合わせて目線も下がってしまいます。気がつくと前傾姿勢になってしまいます。それでは肩や目によくありません。
慣れるまでは一時間くらいで休憩を挟むのがおすすめ。あまりに長時間の作業なら、椅子に座って作業するのもいいでしょう。
おすすめのスタンディングデスクの種類
高さ固定式スタンディングデスク
その名の通り、天板の高さがあらかじめ固定されている『高さ固定式』。高さを調節することができないので、身長に合わなければ疲れやすくなります。
特徴は、ほかのタイプに比べて価格帯に幅があること。身長に合うものを見つければ、安価で購入できるのがメリットです。
昇降式スタンディングデスク
使用者の身長に合わせて机の高さを変えられるのが『昇降式』。スタンディングデスクのなかでも使い勝手がよいタイプです。
高さの調節方法は、ねじを回して操作するもの・レバーを引いて調節する『ガス式』・『電動式』などがあります。調節できる範囲が決まっているものや、ミリ単位で微調節できるものなどさまざまな種類があります。
オフィスなどで使う際、女性はヒールの高さによって使いやすい高さが変わるので、できるだけ微調節しやすいタイプがよいでしょう。
卓上式スタンディングデスク
いまある机の上に、小さな机を置くことでスタンディングデスク化する『卓上式』。
卓上式は昇降できるものがほとんどなので、慎重に合わせた高さに調節しやすく、スタンディングデスクとしても普通のデスクとしても使えるのが特徴です。
旧デスクを処分する必要がなく、比較的組み立てやすいので気軽に導入しやすいのがポイント。また値段も比較的安いので、スタンディングデスク初心者には購入しやすいタイプです。
折りたたみ式スタンディングデスク
『折りたたみ式』は、限られたスペースで使えるデスクです。忙しい時期やテスト前など、毎回は必要ないけれど1時期だけスタンディングデスクを使いたいとき便利。
軽量のものが多くスペースをとらないので、畳んでしまえば楽に収納できるのもポイント。室内だけでなく屋外でも使用できるので、作業用デスクとしても優秀です。
一度スタンディングデスクを試してみたい人におすすめです。
おすすめのスタンディングデスクの選び方
高さで選ぶ
『高さ』が合わないと体に負担がかかります。目線が下がるだけでなく、自然と前傾姿勢になってしまいます。
理想の高さは100cm前後といわれています。パソコンを使用するときは、画面の高さをふくめて考えるとよいでしょう。画面の高さを計算し忘れると、スタンディングデスクを導入してもいつもより目線が上になりすぎて、かえって使いづらくなります。
あらかじめ自分の身長に合った高さを明確にしておくのがおすすめです。
『固定式』か『昇降式』かで選ぶ
デスクの高さは、『固定式』と『昇降式』の2種類があります。
『固定式』は比較的安価なものが多いです。しかし高さを調節できないというデメリットがあります。
一方昇降式は高さを調節可能。使う人や作業内容によって適切な高さがちがうので、昇降式のほうが使い勝手がよいといえます。
『手動』か『電動』かで選ぶ
『手動』も『電動』も、簡単操作で昇降できるのは共通です。ただし『電動』は高価なものが多く、十万円前後するものもめずらしくありません。
またデザインが良く細かい調節が可能ですが、安全性を考慮しているため昇降スピードは遅くなりがち。特別なこだわりがない限り、はじめて購入するときは『手動』が無難です。
キャスターの有無で選ぶ
『キャスター』があれば移動が楽になります。デスクにパソコンなど重いものを置いてる場合でも、キャスターがついていると部屋を移動するときはうれしいですね。
スタンディングデスクには、キャスターがついていないものが多いです。ついていたとしても、デスク自体が軽量なものが目立ちます。
移動は楽ですが、キャスターがついていないものに比べるとデスク自体を安定させるのがむずかしいかもしれません。
収納スペースの有無で選ぶ
スタンディングデスクで作業するときに、収納があると便利です。
収納はデスクの下や横についていることが多いです。キーボードが収納できる引き出しや、カバンをひっかけられるホルダーなど種類が豊富。
配線を収納できるものものあります。収納はデスクの下や横についていることが多いです。
本体や写真に記載されているので、購入前に書くにしてみるとよいでしょう。パソコンやデスク周りの配線をすっきりしたいなら、ぜひチェックしておきたいところです。