スパイス豊富な『カレー粉』で作るカレーは、固形ルーで作るよりも塩分や油分を控えめで作れるため、健康や美容にも効果的です。
味つけや料理のアクセントとしても使える万能なカレー粉。しかしそのスパイシーな風味や香りからなかなか使う勇気がでないという方もいるのではないでしょうか。今回は自分にあったカレー粉の選び方やカレー作り以外の使用方法、日本中で食べられている人気商品などカレー粉に関する情報をまとめて紹介します。
カレー粉とは
カレー粉は基本的に何種類ものスパイスとハーブで作らています。粉状で溶けやすく香りがつきやすいため、別の料理にカレー風味の味つけにも便利。少ない量でも下味がしっかりつくので、料理のアレンジの幅を広げることもできます。
カレー粉のおすすめポイント
簡単調理で本格的な味
カレー粉は数種類のスパイスが使われているため、料理に混ぜたり下味につけるだけで、簡単に本格的なスパイシー風味が楽しめます。
魚・肉料理とも相性がよいですが、サラダに直接ふりかけたり自作ドレッシングの材料にするなどの方法もおすすめ。自分でスパイスを何種類も用意するのは難しいですが、カレー粉であればひと振りするだけでまとまった味つけができ、調理時間を短縮すること可能です。
健康的な原材料
カレーは他の家庭料理と比べカロリーや油分・塩分が多めな料理ですが、カレー粉に使われるメインスパイスの多くは漢方薬ともいえる健康的な効果のあるものばかり。
例えば、日本ではウコンとしておなじみのターメリックは、炎症予防に効果的であり抗酸化作用をもつともいわれています。他にも内臓を健康に保つ力や認知症の予防になるなど、スパイスにはさまざまな健康効果があると考えられており、現在も各国で研究が進められています。
好みで量を調節しやすい
カレー粉はスパイスなので量を多く使うと辛すぎたり、なれていないと目安量が分からず自分好みの味つけが表しづらい調味料です。絶妙な量の調節が必要ですがカレー粉は溶けやすく味がなじみやすい粉状なので、後から自分の好みの量だけふりかけて使うことができます。
できあがったカレーに後から風味や辛さを足せるので、お子さまのために甘いカレーを作り、自分の皿にカレー粉を足してより好みのカレーにすることも。
隠し味にも使える
カレー粉をふりかけて料理を直接カレー味にする方法も使われますが、カレー粉はさまざまな料理に使える隠し味としても優秀です。カレーにスパイス感を足すためにふりかけるのはもちろん、スープやスパゲティなどに混ぜても違和感なく使えます。
スパイスの多さから、カレーとは一見関係がなさそうな料理の牛丼や焼きそば、ドレッシングの隠し味として使われることも。しかし多くかけすぎるとカレーの味に近づき、料理の色も黄色がかってしまうので、隠し味として使う際は量に気を付けましょう。
低カロリー
カレー粉には基本的に小麦粉や油が含まれていません。固形ルーのカレーと比べると原材料にも大きな差があるため、カロリーも基本的に低いです。そのためカレー粉で作るカレーは、ダイエット時や健康に気をつけたいときに食べる料理として適しています。
またスパイス多めなカレーは発汗効果や脂肪燃焼もあり、ダイエットと相性のよい料理でもあります。
カレー粉のおすすめの選び方
原材料で選ぶ
スパイスの種類
カレー粉の味・風味を構成するのは、含まれている材料のみです。メインは『スパイス』で、『ターメリック』や『コリアンダー』、『クミン』などはほとんどのカレー粉に含まれております。
例えば濃厚な香りがほしいときはクローブ、スッキリとした辛さを足したいときはジンジャー入りのカレー粉を選ぶなど、好みにあわせて選びましょう。カレー粉をシンプルなものにして好きなスパイスを別で購入し使うのも、自分好みの味つけにするポイントです。
小麦粉の有無
カレーにとろみをつける目的で多くの固形ルーに含まれている小麦粉ですが、カレー粉の場合は小麦粉の含まれていないスパイス&ハーブのみの商品も多くあります。小麦粉アレルギーの方は必ずチェックしなければいけませんが、グルテンフリーダイエット中であったり代謝を改善させたい方にも小麦粉なしの商品がおすすめできます。
また香辛料のみのカレー粉と小麦粉が多く含まれたカレー粉は、パッケージではわかりにくいので、原材料を見ながら目的にあった商品を選びましょう。
動物性素材の有無
カレーに使用される動物性の素材といえば、牛脂や豚脂(ラード)が挙げられます。こちらもほとんどの固形ルーには使用されていますが、カレー粉であれば含まれていない、もしくは植物性油が使用されています。
動物性油脂は摂りすぎるとお腹を壊しやすいため、カレーをついつい食べすぎてしまう方はパーム・ナタネ油が含まれているルーの使用がおすすめ。
香料や添加物の有無
カレー粉は原材料がほぼスパイスであり、香りづけとしてクミンやカルダモン、シナモンなどの天然素材が使われるため、合成香料が使用されることは少ないです。
添加物が含まれていなくても、固形やフレークタイプのルーと比べ長期の保存が可能なので、化学的な保存料や酸味料などは使用されていない商品が主流です。塩が含まれている場合があるため、スパイスのみか調味料入りであるかは購入前にチェックしましょう。
内容量で選ぶ
スパイスの保存期間は長めの設定ではありますが、未開封の場合であり、開封して保管する場合は香りや風味が低下してしまいます。そのためカレーを作る際など一度にたくさんの量を使う場合でも、使用頻度が少なければ小容量の商品のほうが新鮮に保てるケースも。
カレー粉の鮮度を保つ一番の方法は詰め替えですが、詰め替え用のカレー粉はスパイスと比べ取り扱いが少ないため、自分の使用ペースで内容量を決めましょう。
保存容器で選ぶ
保存容器はスパイスの鮮度を左右する大切なポイントです。よく見られるのは缶タイプで、他に袋、瓶タイプのカレー粉が販売されています。
一番密閉度が高く鮮度を保てる容器が瓶ですが、瓶に詰め替えるとふりかけて使えなくなるため一長一短な容器でもあります。袋の場合はコンパクトにまとめて捨てられますが、密封がしにくく毎回チャック口を拭く必要もあるので、手間や使い勝手を考えると缶がおすすめです。
価格で選ぶ
カレー粉は少量でも香りや風味を付けられるとはいえ調味料としては少し高めなので、よく使う場合はコスパのよい大容量タイプがおすすめです。
メーカーによっては同じカレー粉でも数種類のサイズがある商品もあるため、カレーに混ぜるだけなど頻度が低かったり少人数の場合は、量を目安として決めるのもよいでしょう。
調理目的で選ぶ
カレーを作るなら内容量の多いもの
カレー粉を多く使う料理がカレーであるため、『カレー』作りのためにカレー粉が必要な場合は大きめの商品がおすすめです。カレーを作る際にはとろみを出すために小麦粉や薄力粉を入れる場合もあり、手間を省きたい場合は最初から小麦粉入りのカレー粉を選ぶとスムーズに作れます。
コスパを考えると小麦粉なしのカレー粉を使って、とろみをつけるために別の素材を入れる方法もよいかもしれません。
スープを作るならスパイスの種類が少ないもの
『スープ』に使う場合はスパイスの主張をおさえるために、種類の少ないカレー粉がおすすめです。あまりスパイスの種類が多いとスープの具材と風味がまとまらず、味つけに失敗することも。作るスープの種類にもよりますが、具材の出汁や味がわかりスパイスの風味もほどよく感じられることがちょうどよいカレー粉の量です。
カレー風味にしたいなら調味料入りのもの
『チャーハン』や『からあげ』など、他の料理をカレー風味にする場合はスパイスのみのカレー粉よりも、チーズやチキンエキスなども含まれている味のついたカレー粉がおすすめです。
調味料が含まれている商品は、原材料が似ている固形ルーに近い味になります。親しみなれたカレーの味をそのまま料理に移せるため、小さいお子さんがいる家庭では非常に人気です。
しかし辛さはスパイスのみのカレー粉よりも感じられないため、スパイシーな風味の料理を作りたい場合はスパイス&ハーブのみをおすすめします。
カレー粉のおすすめメーカー
S&B
『S&B』は、スパイスやハーブなど香辛料・調味料のパイオニアです。どの家庭でも必ず置いてある商品を数多く取り揃えており、カレー粉『赤缶』は古くから日本のカレー文化を支えてきました。
ナイル商会
本場のインドカレーを家で作りたいのならば、『ナイル商会』のスパイスがおすすめです。味や風味はもちろん、スパイスのもたらす効能まで考えブレンドされたカレー粉は、健康食品といっても過言ではありません。
MANGOS
スーパーフードやオーガニックの食材が得意なメーカーといえば、『MANGOS』です。スパイスがすべてオーガニックのカレー粉が人気商品です。エスニック料理が好きな方から特に支持されています。
インデアン食品
本場の味を楽しめる『インデアン食品』のカレー粉は、本格的なカレーなのにどこか日本人好みに仕上がっており、手が止まらなくなってしまうと評判。業務用も販売中で、仕入れ用カレー粉としても人気の高いメーカーです。
ハウス食品
今まで数多くの人気固形ルーを生みだしてきた『ハウス食品』ですが、スパイスだけを使ったカレー粉や、調味料もプラスされた味つけタイプの商品まで取り揃えています。スパイスを使ったカレーに、ハウス食品のカレーパートナーを追加で入れるといった方も多いでしょう。
カレー粉を使ったおすすめレシピ
ドライカレー
『ドライカレー』を作るために欠かせない食材がカレー粉です。固形ルーでも代用できますが、よりスパイシーなドライカレーにしたいのであれば、スパイスのみのカレー粉がおすすめです。
野菜やひき肉と炒め全体的に火が通った際にカレー粉を加えて、スパイスの香りをたたせながら煮詰めていけばベースとなる具材の完成。ドライカレーを作る場合は他の料理よりもカレー粉が必要になるので、内容量の確認をしてからカレー粉を選びましょう。
肉料理の下味つけ
さまざまな種類のスパイスが含まれているカレー粉は、『肉料理』を作る際の下味つけにもぴったりです。手もみで混ぜ合わせていけば肉にしっかり味がつき、完成後にふりかけるとスパイシーさを感じられる料理に変身します。
からあげやソテーなど相性のよい料理は多いですが、特にタンドリーチキンを作る際にカレー粉は重宝されます。いつもの料理に簡単な工夫がほしいと思ったときは、カレー粉を活用して新しい味付けにしてみるのもよいかもしれません。
スープやパスタの隠し味に
『スープカレー』や『カレーパスタ』ではカレー粉を隠し味として使うことで、主張しすぎない程度のスパイス感がだせる料理になります。スパイスは滋養強壮としても効果が期待されているため、スープなどで頻繁に摂取して体を強くすることもできます。
入れすぎるとカレー風味が強く感じられるスープになってしまうので、投入量はほどほどにおさえることがおいしく作るポイントです。