『パソコンがすぐ熱くなる』『CPUをもっと冷却しやすくしたい』と思っている方は『CPUグリス』の使用がおすすめです。CPUグリスを使うことによってより効率的に熱を伝えることができ、冷却効果も高くなります。
今回の記事では、CPUグリスの性能やタイプ、選び方の説明と共に、おすすめのCPUグリス10選もご紹介します。初心者でも使いやすいCPUグリスも紹介するので今から使ってみたい方も注目です。
CPUグリスとは
『CPUグリス』とは、パソコンの頭脳部分である『CPU』と冷却パーツの『CPUクーラー』の接触部分に塗る潤滑剤です。液体はゼリー状で、放熱・吸熱を行う『ヒートシンク』とCPUの間に塗ると、熱伝導率と冷却性をより高めてくれます。
CPUグリスを選ぶ時のポイントは『熱伝導率が高く』『熱抵抗値が低い』ものがおすすめです。ただCPUグリスは固まって乾いてしまうと冷却性が落ちてしまいます。なので定期的に塗り替えるのがおすすめです。
CPUグリスのおすすめの使い方
CPUグリスは『CPU』と『CPUクーラーのヒートシンク』の間に塗付して使います。そうすることで2パーツの隙間がなくなり、より効率的に熱を伝えてくれるのです。CPUグリスはこの熱を伝える『熱伝導率』が高いほど、性能が良くなります。
種類はそれぞれ『標準スペック向けのシリコングリス』から『高性能スペック向けのナノグリス』、そして『銀が含まれているシルバーグリス』や『ダイヤモンドグリス』など価格帯や用途によって様々です。
CPUグリスのおすすめの選び方
タイプで選ぶ
シリコングリス
『シリコングリス』は標準スペックのパソコンであれば、十分使えるCPUグリスです。IntelのCPUであればCore i5以下の使用がおすすめ。ただシリコングリス製品でも熱伝導性に違いがあるものがあります。
なので購入の際は自分のパソコンの冷却性と比べて選ぶといいでしょう。ネットサーフィンや文章を作成するだけであれば、そこまで熱くならないため標準的なシリコングリスでも大丈夫です。
シルバーグリス
『シルバーグリス』は標準よりもワンスペック上のCPUのパソコンにおすすめ。IntelのCPUであればCore i5以上になります。ネットサーフィンだけでなく、ゲームをする方にもおすすめです。
シルバーグリスには熱をより安定して伝える『銀』が含まれているのでシリコングリスよりも更に安定した冷却性を誘導してくれます。
セラミックグリス
『セラミックグリス』はCPUとクーラーの接触範囲が広く、粒子が細かいのが特徴です。そのためシリコングリスよりも効率的に熱を伝えてくれます。
実はCPUとクーラーは、接触する面積が大きいほど熱が伝えやすい特徴を持っています。接触範囲が広いセラミックグリスは、高めの冷却性がほしい時におすすめです。
ダイヤモンドグリス
『ダイヤモンドグリス』はナノテクノロジーで開発された、高性能なCPUグリスです。純度の高い材料や微細な分子によってより高い熱伝導性を持っているのが特徴。ほかのグリスとは違い硬くなりにくく長期保存が可能です。
使用するCPUは、IntelであればCore i7以上の高性能なCPUがいいでしょう。とくに処理が多いパソコンゲームやグラフィック作業をする方におすすめです。
ハイエンドサーマルグリス
『ハイエンドサーマルグリス』は、固まりにく冷却性能もかなり高め。そのためプロ向けのグリスといわれています。一方でジェルの粘度が強めで塗布しづらいというデメリットもあるため、塗りやすさを重視する方には向きません。
ただその分長期間使っても固まりにくいため、メンテナンスのスパンを長くしたい方におすすめです。
塗りやすさで選ぶ
塗りやすさ重視で選ぶのもおすすめです。とくにCPUグリスを初めて使う方は『ソフトタイプ』を選びましょう。そうすることでより均等に塗布できます。
この場合、『シリコングリス』または『シルバーグリス』がおすすめです。商品によってジェルの硬さは変わりますのでレビューを見て判断するのもいいでしょう。
熱伝導率で選ぶ
CPUをより効率的に冷却したければ『熱伝導率』をきちんとチェックしておく必要があります。熱伝導率が高いほど、よりよい冷却性を発揮してくれるのです。とくに高性能なCPUクーラーを使っている方は、熱伝導率が高めのCPUグリスがおすすめ。
熱伝導率は熱の伝わりやすさや動きやすさを表します。そのため率が高いほど熱がCPUクーラーに伝わりやすく、的確に冷却してくれるのです。単位は『W/mk』なので、製品を選ぶときはこの値をきちんとチェックしておきましょう。
絶縁性かで選ぶ
CPUグリスは電気を通しにくい『絶縁性』と、電気を通しやすい『導電性』があります。導電性は電気を通すのでグリスの塗り方を間違えるとパソコンの故障に繋がります。
一方で絶縁性は電気を通しにくい性質を持っているので、はみだしたり液が漏れても大丈夫です。初めてCPUグリスを使う方や、まだ慣れていない方には絶縁性のものがおすすめです。
コストパフォーマンスで選ぶ
CPUグリスは製品によって内容量や価格が違います。標準的な目安が分からない方もいるかと思いますが、基本的に1グラムを5回分使うことを目安に選ぶといいでしょう。製品の中には1回で使い切るものから3回ほど使えるものもあります。
一度買って多く利用できるほうがいいという方は、内容量が多く1000円から1500円のものを選ぶのがおすすめです。失敗すると何度も使うことになりますのでその点は注意しましょう。
CPUグリスのおすすめのメーカー
AINEX
AINEXは『シリコングリス』から『ナノダイヤモンドグリス』まで、幅広くラインナップしています。代表的なシルバーグリスでは、純度99.9%の超微粒子の純銀が含まれておりシリコンオイルなど硬化を促進してしまう材料は使用されていません。冷却性を重視する方におすすめのメーカーです。
Thermal Grizzly
ドイツの『thermal grizzly』社製のCPUグリスは、オーバークロッカー向け高性能CPUグリスもラインナップしています。CPUをより高い周波数で動作させたい方、ハイエンドグリスをお探しの方におすすめです。
サンワサプライ
サンワサプライは『シリコングリス』を多めにラインナップ。そのほかにも『ナノダイヤモンドグリス』も製造しています。ソフトタイプや導電性が少なめの製品もあるため初心者の方にもおすすめです。