DIYや粗大ごみの解体などさまざまな場面で活躍する『のこぎり』。ホームセンターなどで気軽に購入できることもあり、持っている方も多いのではないでしょうか。しかし各メーカーからさまざまな形状ののこぎりが販売されていて、どれを買えば良いのか困る方も多いはず。
そこで今回はのこぎりの基礎知識や選び方、おすすめ商品を紹介します。これからのこぎりを購入しようとお考えの方はぜひ参考にしてください。
知っておきたいのこぎりのおすすめ基礎知識
まずはのこぎりの基礎知識をおさらいしておきましょう。
のこぎりは実際に木材などを切るギザギザした金属部分を「刃渡り」、刃渡りと持ち手のつなぎ目部分を「首」、持ち手のことを「柄」と呼びます。ギザギザの部分は両側に開く形となっており「あさり」といいます。
あさりがあることで木材とのこぎりの摩擦が軽減され、切断しやすくなるというのがのこぎりの仕組みです。
のこぎりのおすすめの選び方
種類で選ぶ
両刃のこぎり
一昔前までは一般的だった『両刃のこぎり』は縦引きと横引きの刃を備えているものです。古くから大工の方に愛用されており、『大工のこ』と呼ばれることもあります。
縦引きは荒い刃の形状、横引きは小刀のような細かく角度がついた刃が付いているのが特徴です。切る材料によって刃を変えることができ、これ1本あればさまざまな場面で使い分けられます。
胴付きのこぎり
『胴付きのこぎり』は刃がとても細かく、精密な切断に向いています。他ののこぎりに比べて切断面がきれいに仕上げられます。
しかし刃が片面にしかないので、厚みのある木材にはやや不向きです。細かいものや薄い板を切断したいときに使いましょう。
アゼ挽きのこぎり
板の途中からでも切断できる『アゼ挽きのこぎり』。他ののこぎりと違い、刃渡りが短く首が長いのが特徴的です。
切断よりは切り抜く事に特化しており、普通ののこぎりでは時間がかかってしまうことも簡単にできます。DIYなどをしていて切り抜くことが多いと感じる方は、アゼ挽きのこぎりを使ってみましょう。
回し挽きのこぎり
一般的なのこぎりは直線状に切ることを得意としていますが、『回し挽きのこぎり』は曲線状に切断できます。刃渡りが短く小さいので細かい作業が得意です。
しかし大きな板や木材などで使用すると時間がかかってしまうので向いていません。DIYなどでさまざまな形に切断したい方は、回し挽きのこぎりを持っておくと便利です。
折込みのこぎり
『折込みのこぎり』はその名の通り、折りたためるのこぎりのことです。刃は片面にしかついておらず刃の付いた部分は柄に収納できるため、安全に持ち運べます。
刃を収納するとほぼ柄の大きさになり、収納スペースを取らないのも魅力。さまざまな形状のものがあるので、用途を考えて選びましょう。
刃の種類で選ぶ
縦引き
木材の木目に沿って切ることを得意としているのが『縦引き』です。縦引きののこぎりは刃が荒い形状になっています。縦引きの刃では木目に対して垂直に切れないため、購入する際には注意が必要です。
横引き
『横引き』は縦引きとは違い、木目に対して垂直に切断できます。横引きののこぎりは1つひとつの刃に細かく角度がついているのが特徴です。木目に対して垂直に切断できるだけでなく、木目に沿って切断することもできるので汎用性があります。
ただし木目に沿って切断する場合は、縦引きののこぎりよりも効率が悪くなる点に注意が必要。とりあえずのこぎりがほしいときは横引きの刃を選ぶのがおすすめです。
サイズで選ぶ
のこぎりには刃渡り250㎜、7寸目などさまざまなサイズが販売されています。どれを選んでも切断はできますが、用途に合わせたのこぎりを選ばないと手間がかかってしまうためサイズは重要です。
切断したい材料の約3倍の長さがを目安に選んでみましょう。また細かいものや繊細な切断が必要な時は短いものを選ぶのがおすすめです。
柄の形で選ぶ
柄の形は主に『棒形』『ピストル形』『折込み形』の3種類。柄の形選びは木材を切断するのにかかる時間で判断します。
時間がかかるものは力の入りやすい棒形、短い時間で切断できるものはピストル形がおすすめです。折込み形は持ち運びや保管に優れています。それぞれの用途に合わせて選びましょう。
刃が取り替えられるものを選ぶ
のこぎりはメンテナンスをしっかりしておかないと、錆びたり切れ味が落ちたりしてしまいます。慣れていない方はメンテナンスや研ぐのに時間がかかるため、刃が替えられるものを選ぶのがおすすめ。
取り替え式を選べば切れ味が落ちてしまった時も刃を替えるだけで済みます。さらに数種類の刃を購入しておけば用途に合わせて交換できるのもポイント。1つの柄と数種類の刃だけなので、収納面でも便利になります。
のこぎりのおすすめメーカー
ユーエム工業
世界初のゴムハンドルを採用した『ユーエム工業』。このメーカーののこぎりは、あさりわけがされていないのが特徴で、切断面がきれいに仕上がります。まるでカンナをかけたような仕上がりになるので、後工程の手間が省けるのが魅力です。
オルファ
『オルファ』はカッターのような扱いやすさを持ったのこぎりを製造・販売するメーカーです。コンパクトながらも力強くカットできます。コンパクトなのこぎりをお探しの方におすすめのです。
SK11
軽量でコンパクトなのこぎりをお探しの方におすすめなのが『SK11』ののこぎりです。シリーズすべてが同じグリップを採用しており、どの替え刃にも替えられるので経済面でも助かります。DIYはもちろん、女性でも扱いやすいのこぎりを販売しているのが特徴です。
のこぎりのおすすめメンテナンス方法
のこぎりを使用した後は刃に残った木くずをしっかりと取り除きましょう。その後刃に油を塗り、ケースか新聞紙にくるんで保管すれば切れ味を維持できます。のこぎりは錆びてしまうと切れ味が落ちてしまうので工夫するのが大切です。