『マットレス』と一概にいっても、性能や価格はピンからキリまでさまざまです。マットレスは素材で決めるか、もち運びやすさやお手入れのしやすさ、見た目の高級感を優先するかなど、寝具の中で一番選ぶ要素が多いパーツです。
そんなマットレスでも値の張る高級な商品であれば、上質な素材を使い耐久性も高く、快眠するための通気性ももち合わせたものが多く、いわゆるハズレ商品が少ない傾向にあります。
高品質のマットレスは10年使ってもヘタらず経年劣化しにくいため、マットレスを一番よい状態で長く使いたいのであれば、ある程度高価格のマットレスをおすすめします。
高級マットレスとは
『高級マットレス』の定義はそれぞれの家庭の収入事情によって大きく変わりますが、今回は10万円前後のマットレスを『高級マットレス』としてご紹介させていただきます。
マットレスは使用する素材で価格が大きく変動します。ウレタンやファイバーをメインに使ったマットレスで10万円以上する商品は少なく、高価な商品ではポケットコイル、それも独自開発のスプリングがよく使われます。またクッション材に保温性や放湿製の優れた羊毛を使用する場合も。
高級マットレスのおすすめポイント
腰痛悪化を防止する
値段だけでは自分の睡眠スタイルと相性がよい商品かわかりませんが、マットレスはある程度価格と品質が比例する製品です。
睡眠による腰痛の主な原因は、やわらかすぎるマットレスによる沈み込みで体圧分散が適切でなかったり、経年劣化でヘタりのでたマットレスを使用しているなどさまざまです。
ある程度高級なマットレスであれば、腰痛を悪化させないマットレスの絶対条件である『適切な体圧分散力』に関して、徹底的な対策がなされています。
耐久性に優れる
ウレタンをメインに使った製品は素材自体の耐久性が低く、コイルマットレスよりも長もちしません。10万円以上の高級マットレスはコイルを使ったものが多く、10年以上使えるような耐久性で作られています。安価なマットレスは、正しい使い方をしていても1年も経たずヘタってしまうことがあるため、安い価格だけを見てマットレスを購入するのは危険です。
高い買い物である分保証がついているマットレスも多いので、耐久性が心配な方は保証期間の長いものを選ぶことをおすすめします。
高温多湿の日本でも問題なく使用できる
夏は高温多湿、冬は暖房を焚いて起こる寒暖差で、日本はマットレスを清潔に保つ上でいえば劣悪な環境にあります。特にベッドは窓際に置く場合が多いので、その点でも湿気を溜め込みカビが生えやすく、ダニが繁殖する可能性が高い環境です。
高級マットレスの多くは日本で使うことを想定して湿気を溜め込まない作りになっていたり、防カビ・防ダニ機能がついているものも多いため、簡単なお手入れで長く清潔に使えます。スプリングマットレスはウレタンよりも通気性がよいので、素材で選ぶのもおすすめです。
高級マットレスのおすすめの選び方
ブランドで選ぶ
有名ブランドであるということは、そうなるに至った信用と実績があるということ。誰もが知っているメーカーであったり、世界中の高級ホテルで使われているマットレスを選ぶことが、本当によいマットレスを見つける近道である場合もあります。
高級マットレスといえど1度寝ただけでは自分に合った商品かはわかりません。ブランドの情報が不明瞭な高級マットレスよりも、『ココを選んでおけば安心』といったブランドを探しましょう。下記で高級マットレスを扱うおすすめメーカーを5つご紹介いたします。
中材で選ぶ
高級マットレスで使われる素材はポケットやボンネルなどコイル系ですが、ウレタンなどノンコイルの商品もあります。
中でも人気の中材は体を点で支える『ポケットコイル』や、コイル数の多い『高密度スプリングコイル』であり、価格が上がるにつれ体を面で支える『ボンネルコイル』は多く使われません。
ノンコイルの中では高密度ウレタンが人気で、ブランドによって独自の素材にウレタンを加えたものが多く、それぞれに特徴が見られます。
厚みで選ぶ
高級マットレスといえば、既存のマットレスの上に敷いて使う『トッパー』ではなく、ベッドのメインとなるマットレスを指します。マットレスは厚ければよいものではありませんが、厚さが耐久性を増していたり寝心地に直接かかわってくることも事実。
そのため少しでも長く使いたいのであれば、20cm以上の厚さをおすすめします。厚みはベッドを一つのインテリアとして見た際にも重要で、ベッドフレームと合ったマットレスならば値段相応の高級感あふれるベッドに見せられます。
価格と保証内容で選ぶ
価格の高い安いではなく、機能性や耐久年数などを見て価格と商品の質が見合うか見極めましょう。知名度の高いおなじみのメーカーであれば低品質な商品であると考えにくいですが、自分がベッドに対しどんな性能を求めているかを確認して選ぶことをおすすめします。
保証つきのマットレスを選ぶのもマットレス選びで失敗しないためのポイントです。オンラインショップなどネットでの買い物は特に忘れやすいので、保証に関しては1度目を通しておきましょう。
通気性で選ぶ
コイルを使った高級マットレスは、全ての商品が丸洗いできません。だからこそマットレスを清潔に保つための通気性が非常に重要です。通気性が悪いと汗が沁みこみやすく湿気を逃せないなど、衛生状態はもちろんですが睡眠時の環境にも大きくかかわります。
ダニやカビが発生すると中材もダメージを受け、劣化が早まる可能性も。普段の簡単なお手入れも必要ですが、最初からできるだけ通気性の優れたマットレスを選ぶことをおすすめします。
反発性で選ぶ
低反発
低反発と高反発のどちらが優れているということはないので、やわらかく沈む感覚が好みな方は低反発の高級マットレスがおすすめです。
『低反発』は腰が痛くなりやすいといわれることもありますが、高級マットレスの場合はただ体重に任せ沈むだけでなく、体圧分散によって一部分に体重がかからないように設計されている商品がほとんど。低価格マットレスにありがちですが、体重によって高反発・低反発を決めるのではなく、寝心地の好みで選べることも高級マットレスのよい点です。
高反発
『高反発』は跳ねかえりのある寝心地が特徴的で寝返りがスムーズにできるようサポートし、血流をせき止めず疲れを翌日に溜め込みにくいマットレスです。反発力のある硬さで自然な寝姿勢を保ってくれるため、睡眠時ダメージを受けやすい背骨や腰を守ります。
高級マットレスに多く使われているの素材がコイルなので、価格帯で比べると高価格なマットレスは高反発が多いです。大きい人でも沈みにくいため、高反発は海外の高級ホテルでよく使用されます。
高級マットレスのおすすめメーカー
Simmons
日本全国はもちろん、世界中の高級ホテルがこぞって導入している『Simmons』は、ポケットコイルマットレスを世に生み出した寝具の老舗メーカーです。そのため高反発ポケットコイルマットレスが人気で、導入しているホテルで寝心地を試す人も少なくありません。
Sealy
スイートルームのような高級感を自宅で楽しめる『Sealy』のマットレスは、ウォーターベッドよりも優れた体圧分散性やフィット感で、価格以上の満足感を得られます。低反発と高反発どちらの素材も取り入れて、オールシーズンどんな方でも快眠できるマットレスを取り扱っています。
Serta
『Serta』は8年連続全米売上ナンバーワンを誇り全世界で愛されているブランドですが、日本で販売されている商品は全て日本人の体型に合わせ開発されました。
マットレスの側面に空気孔が開いており、湿気を放出する作りになっているなど、高温多湿の日本でも快適に過ごせるよう改良されています。
フランスベッド
日本のマットレスメーカーである『フランスベッド』は、ホテルなど宿泊施設だけでなく福祉や医療現場でも使われています。また『高密度連続スプリングマットレス』を生産しているのは、日本ではフランスベッドのみでカバー力の高いブランドです。
日本ベッド
創業90年を越える『日本ベッド』は、1926年から日本のベッド一般化を支え繋げてきた、日本のベッド文化と深いかかわりをもつメーカーです。
細かな振動によるコイルの動きを体で感じられるようなマットレスは、人が潜在的に求める心地よさを表しています。