時間をかけてゆっくり吸収されるのが特徴の『カゼインプロテイン』。聞きなれない名前のプロテインですが、ダイエット効果にも期待ができるものとして注目を集めています。しかし市場にはさまざまなプロテインが流通しているので、どれを選べば良いか分からない人も多いでしょう。
今回はカゼインプロテインとはどんなものなのか、摂取するメリットやデメリット、飲み方、おすすめ商品を紹介していきます。プロテインを導入しようとお考えの人はぜひ参考にしてください。
カゼインプロテインとは
カゼインプロテインとはタンパク質とカゼインを含んでいるプロテインのことを指します。カゼインは凝固するタンパク質と呼ばれており、チーズやヨーグルトなどの乳製品、母乳などにも含まれている成分です。
カゼインプロテインは他と違い、時間をかけてゆっくりと吸収されるので即効性はありません。しかし時間をかけて吸収する性質が、寝ている間や休日の栄養補給、ダイエットに効果を発揮します。
カゼインプロテインのメリット・デメリット
カゼインプロテインのメリット
満腹感が持続しやすい
カゼインの性質は胃の中で固まり、長時間留まることです。これを利用すれば間食も少なくなり、ダイエット効果も期待できます。
筋力の維持がしやすい
カゼインプロテインにはアミノ酸の一種であるグルタミンが含まれています。グルタミン
を摂取すれば、エネルギー源であるグリコーゲンの回復や筋肉の分解を防ぐ効果があるので、筋肉を維持しやすいです。
価格が安い
カゼインプロテインはホエイプロテインなど他のプロテインに比べて比較的安価な商品が多いです。プロテインを使用する人は継続で購入するものなので、費用が抑えられるのはメリットになります。
カゼインプロテインのデメリット
身体に吸収されるスピードが遅い
カゼインプロテインは体に吸収されるまでに長い時間がかかる性質のため、トレーニングの合間や直後などに摂取するのはおすすめできません。
他の種類のプロテインと比べて水に溶けにくい
カゼインは固まりやすい性質で、水に溶けにくいのがデメリットです。パウダーと水を入れて混ぜるだけではほとんど溶けないので、カゼインプロテインを溶かすときはシェイカーの使用をおすすめします。
カゼインプロテインを飲むおすすめのタイミング
カゼインプロテインを摂取するおすすめのタイミングは、起きてすぐか夜寝る前です。朝に摂取すれば間食などをすること少なくなり、カロリーの抑制に期待できます。寝ている間にもタンパク質は消費されているので、寝る前に飲めばタンパク質を枯渇させずに補給し続けられます。
カゼインプロテインのおすすめの選び方
タンパク質の質含有量で選ぶ
プロテインを購入する上で一番重視したい項目はタンパク質の含有量です。タンパク質の含有量が少ないと満足いく効果は得られません。目安として80%以上のものを選ぶようにしましょう。
市場に流通しているものの中にはタンパク質が少なく、炭水化物などが多く配合されているものもあります。より効果の高いプロテイン生活をするために、成分表やパッケージのタンパク質含有量をチェックしてください。
カゼインの種類で選ぶ
カゼインミセル
カゼインミセルとは牛乳に含まれているタンパク質を100%取り出したものを指します。吸収スピードがゆっくりなのが特徴です。寝る前や間食の置き換え、しばらく食事がとれないタイミングでの摂取がおすすめ。
カゼインカルシウム
カゼインカルシウムとは酸カゼインをカルシウムなどのアルカリ成分で中和したものを指します。吸収スピードが遅いといわれるカゼインの中では比較的早く吸収されるのが特徴。また水にも溶けやすく飲みやすいプロテインになるので、ドロドロしたものが苦手な方におすすめです。
ミルクプロテイン
ミルクプロテインは牛乳に含まれているタンパク質を100%抽出した成分です。カゼインとホエイが8:2の割合で含まれているので、カゼインだけでなくホエイも摂取したいという人におすすめ。
タンパク質以外の有効成分で選ぶ
GABA・グリシン
リラックス効果や安眠効果があるとされるGABA・グリシン。カゼインプロテインと相性の良い有効成分です。ゆっくりと休養したい時や寝つきが悪い人は、GABA・グリシンが入ったものを選びましょう。
EMR
森永製菓が独自開発し、特許を取得しているEMR。EMRは抗酸化作用が強く、タンパク質の吸収や働きをサポートしてくれる効果があります。EMRが配合されたプロテインを摂取すると、代謝能力の向上や筋肉がつきやすくなるというメリットも。ダイエットや肉体改造を行っている人は、EMRが配合されたプロテインを選びましょう。
食物繊維・消化酵素
カゼインプロテイン以外の有効成分としてうれしいのが食物繊維・消化酵素。消化酵素は胃腸が弱い人向け。食物繊維は便秘気味な人向けの成分です。プロテインを飲みながら体質改善も期待できます。胃腸や便秘で悩んでいる人はこれらの成分もチェックしてみましょう。
グルタミン
筋肉維持に必要不可欠なグルタミン。グルタミンが不足してしまうと、筋力低下の原因となってしまいます。トレーニング時に不足してしまいがちな成分なので、筋肉の維持をしたい人はグルタミンが含まれているものを選ぶのがおすすめです。
味・飲みやすさで選ぶ
カゼインプロテインは薄めの牛乳のような味で、ドロドロとした口当たりが特徴です。そのままでは口当たりも悪く味も微妙で、長く続けられないかもしれません。そのため市場に流通しているものの中には、ココアや抹茶味などフレーバーを足して飲みやすくしたものがあります。
成分を重視して購入したのに、続けられないようでは意味がありません。レビューを参考にして飲みやすいプロテインを探しましょう。
価格からプロテインのタイプを選ぶ
カゼイン単体のタイプ
価格をできるだけ抑えたいなら、『カゼイン単体』のプロテインがおすすめです。カゼイン単体のプロテインはリーズナブルな価格のものが多いので、継続費用が節約できます。
ただしカゼインプロテインは筋肉増強などの肉体改造に適したタイプでありません。体を鍛える目的でプロテインを摂取するつもりなら、ホエイの摂取が必要になります。カゼインプロテイン単体は、トレーニング効果を高めるのに不向きということをおぼえておきましょう。
ホエイ混合のタイプ
やや高めの価格になりますが、カゼインとホエイの2種類が混合しているタイプもあります。『ホエイ混合タイプ』は即効性と持続性を併せ持ち、使い勝手は良好です。
商品によってカゼインとホエイの混合割合が異なっているので、割合のチェックが必要になります。即効性がほしいならホエイ比率が高めのものを、持続性を重視するならカゼイン比率が高めのものを選ぶようにしましょう。
カゼインプロテインのおすすめメーカー
MYPROTEIN
『MYPROTEIN』のカゼインプロテインは体の中に存在するアミノ酸を完璧な割合で配合しているので、目標達成に向けて大いにサポートしてくれます。また1食あたりのタンパク質が多めに配合されており、夜寝る前のプロテインにピッタリです。
GOLD’S GYM
『GOLD’S GYM』のプロテインはホエイとカゼインの割合が1:1に配合されており、それぞれの特徴が活かせるように設計されています。ビタミンB群やミネラルなども豊富に配合されているのが特徴です。
森永製菓
『森永製菓』のプロテインは特許を取得している有効成分EMRが配合されているのが特徴です。カゼインやホエイ、ソイの3種類が配合されているものもあり、摂取する時間帯を選ばない商品も販売しています。