温かくて座り心地がよく、使用後もおしりや便器を清潔に保てる『温水洗浄便座』。
温水洗浄便座をお探しの方へ向けて、温水洗浄便座の特徴や選び方、人気ランキングをご紹介します。賃貸やひとり暮らしにおすすめの製品からファミリー向けの製品までご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
温水洗浄便座とは
『温水洗浄便座』とは、排泄後の気になる箇所を温水で洗浄する機能がついた便座のことです。
『ウォシュレットのこと?』と思う方もいるかもしれませんが、実は『ウォシュレット』とはTOTO製品の名前。Panasonicは『ビューティトワレ』、LIXILは『シャワートイレ』とメーカーによって呼び方が変わるので注意が必要です。それぞれの特徴については後半でご説明します。
温水洗浄便座の2種類の温水の作り方
温水洗浄便座で使用する温水のつくり方には、『貯湯式』と『瞬間式』の2通りがあり、初期費用や月々の電気代に差が出ますので特徴を把握しておきましょう。
初期費用が安い『貯湯式』
『貯湯式』は内臓タンクに貯めておいた水を常に温めておく方法です。低価格のものが多く、初期費用を安く抑えられるのがメリットですが、常にお湯を保温しているので瞬間式よりも電気代がかかります。
またタンクを内蔵しているので本体も厚みのあるデザインになり、トイレ内で広く場所をとってしまうでしょう。連続で使用すると湯切れしてしまうことがあるので、家族での使用よりはひとり暮らし向きです。なかでも節電機能がついているものをおすすめします。
ランニングコストが安い『瞬間式』
温水洗浄便座を使用する瞬間に水を温めるのが『瞬間式』です。常にお湯を保温しているわけではないので、貯湯式よりも電気代も比較的かかりません。
お湯を貯めておくタンクを必要としないので、デザインもすっきりしていてスタイリッシュなものが多くなります。デメリットは設置する際の初期費用が高いという点です。湯切れの心配がないためひとり暮らしよりも家族で長く愛用しようと考えている方におすすめです。
温水洗浄便座の2種類の操作パネル
温水洗浄便座を操作するパネルには『一体型』と『リモコン型』の2種類があります。便座のすぐ脇に操作ボタンのあるものを『一体型』、壁に取り付けてあるパネルを『リモコン型』といい、使用感が異なります。
操作がしやすい『リモコン型』
『リモコン型』の良さはなんといっても手が届きやすいということ。お好みの位置に自由に設置できるので、身体の不自由な方や高齢の方も操作がしやすいです。壁に取り付ける分、場所をとらずにすむのでスペースが限られている環境でもおすすめできます。
一方で設置時は壁に傷をつけるタイプが多く、賃貸の方は注意が必要です。またリモコン型は一体型に比べ価格帯が上がります。
壁に傷を付けない『一体型』
便座本体に袖のような操作パネルがついている『一体型』は、賃貸物件でも気軽に導入でき、コストも抑えられるのが魅力です。ひとり暮らしの方や、あまり多くの機能を求めないという方に向いています。
デメリットは高齢者や腰にトラブルを抱えている方はボタンに手を伸ばしにくいことや、便座のすぐ側に操作パネルがあることで掃除がしにくいことなどが挙げられますが、手を出しやすい価格で温水洗浄便座を試せるのでおすすめです。
おすすめの温水洗浄便座の選び方
現在の便器と同じメーカーで選ぶ
便器と温水洗浄便座にも適合性があります。まずは今使っている便器と同じメーカーの温水洗浄便座に絞り込むのがおすすめです。
ほとんどの温水洗浄便座は他社の便器にも設置できるようにできていますが、LIXILの便器にPanasonicの温水洗浄便座を取り付けるとうまくフィットせず、がたついてしまう場合があります。特にタンクの構造はメーカーによって異なり、タンク内に部品を取り付ける必要がある『リモコン便器洗浄』などは、同じメーカーの機種しか対応していないこともあるため気をつけましょう。
不具合が起きたときも、便器と温水洗浄便座が同一メーカーなら話がスムーズです。便器と同じメーカーの温水洗浄便座に気に入るものがないときは、LIXILとTOTOの組み合わせなら、どちらの便器・便座でも設置ができますので覚えておくとよいでしょう。
トイレの環境で選ぶ
温水洗浄便座の取り付けができないトイレもあります。タンクの形が『三角形』のものは、設置できるかどうか購入前に必ずメーカーに確認しましょう。背中にタンクがある『タンク一体型』の便器は問題なく取り付けができますが、トイレ内のコンセントの有無は確認しておくべきです。コンセントがない場合は電源をとるための工事が必要になります。
その他の機能で選ぶ
温水洗浄便座にはおしりを洗う以外にも、『温風乾燥』や『自動洗浄』など多くの機能がついた製品があります。多機能なものを『ないよりはあるほうがいいかな?』と考えて購入を決めてしまう方も多いですが、実は基本的な機能しか使用しないことも多いです。機能が増えるほど価格も増しますので、ご自宅に必要な機能かどうか、バランスを見ながら検討してみてください。
温風乾燥機能
おしりを洗浄したあと、水気が残ってしまうのが気になる方におすすめなのが『温風乾燥機能』です。トイレットペーパーで拭いたあとに温風で乾かすことで、サラッとした快適な仕上がりになります。痔などのお悩みを抱えていてトイレットペーパーをあまり使いたくないという方にもおすすめです。
温風乾燥が付いていない製品と比べると価格が数万円上がることがあるので、必要ないという方は温風乾燥機能なしのものを選びましょう。
自動洗浄機能
便座から腰を上げるとセンサーが反応して自動で水が流れる『自動洗浄機能』です。機械が大か小かを判断して流すので、うっかりした流し忘れも防げますし、はじめて使用する方でもボタンを探す必要がなく、来客が多い家庭には便利でしょう。
簡単にONとOFFを切り替えられるので、お子さまのトイレトレーニング時だけOFFにするということも可能です。中には対応していない機種もありますので注意しましょう。
自動で便フタが開閉する便利機能
トイレに近付くと自動で便フタが開き、離れると自動で閉じる機能です。この機能がついているとフタを開け閉めするために腰を曲げて無理な姿勢をとることがないので、ご高齢の方や腰にお悩みを抱えている方から特に人気です。また便フタの乱暴な開け閉めの音が気になることもありませんし、便座にひびが入ってしまうことも防げます。
温水洗浄便座のおすすめメーカー
LIXIL
『LIXIL』はマンションや店舗の建材、住宅設備機器などを扱う信頼と実績のあるメーカーです。キッチンや浴室、寝室からバルコニーまで住宅のすべてを網羅する製品ラインナップで、100年以上の歴史を持つブランドも展開しています。
温水洗浄便座は『INAX』というブランドで商品展開をしており、パワフルな洗浄力と脱臭力、掃除のしやすい設計が特徴です。オフホワイトやピンク、ブルーグレーなどカラーバリエーションが豊富で便器の色に合わせて選べます。
Panasonic (パナソニック)
『Panasonic』はパソコンや生活家電などを製造・販売するメーカーです。省エネ技術『エコナビ』や、粒子イオンによる除菌・脱臭技術、『ナノイー』などを開発し、多くの製品に搭載しています。
温水洗浄便座にはエコナビやナノイー以外にも、便座を泡で洗浄する機能や節水機能があるものもあり、衛生的で掃除がしやすく、家計にやさしい温水洗浄便座が揃っています。製品の種類が多く、価格も手頃なものから用意されているので選びやすいメーカーです。
TOTO
1914年に初の国産腰掛け式水洗便器を開発した、衛生陶器に強い『TOTO』。空間を引き立てる洗練されたフォルムのトイレが特徴で、温水洗浄便座も凹凸や段差を極力なくし、すっきりとしたデザインになっています。
オート脱臭や瞬間暖房便座など、人の動きを感知して自動で作動する機能が充実しているので、清潔に保ちやすく掃除もしやすい製品が多いです。こだわりの仕様を公式サイトからウォシュレット専用のデジタルカタログで確認できます。