ロードバイクやクロスバイクをはじめ、自転車愛好家には必需品の『サイコン』。走行距離や、消費カロリーが測れる便利なアイテムです。しかしサイコンはメーカーや製品によって機能・値段が異なるため、どのサイコンを選べばよいのか迷うことがあります。
今回はサイコンの選び方をくわしくご紹介します。初心者から上級者の方まで参考にしてみてください。
そもそもサイコン (サイクルコンピューター)とは
サイコンは自転車の走行距離・時間・速度・ペダルの回転数など、さまざまなデータを自転車に取り付けるだけで計測できるアイテムです。長年の自転車愛好家の方はもちろん、本格的に自転車に乗るのが初めての方にもおすすめです。
ロードバイクやクロスバイクはタイヤやブレーキの消耗が激しいため、メンテナンス目的でサイコンを導入する方も多くいらっしゃいます。サイコンは自転車をさらに楽しくかつ安全に乗りこなすためのサポートをしてくれるのです。
おすすめのサイコン (サイクルコンピューター)の選び方
接続形式で選ぶ
サイコンには、『有線式』と『ワイヤレス式』の2種類があります。
『有線式』はセンサーと本体をケーブルで繋ぐため、表示反応が早く安定したデータの計測ができます。一方『ワイヤレス式』はケーブルが必要ないため、走行中にケーブルが切れてしまったり、邪魔に感じたりなどの煩わしさがありません。
最近ではワイヤレス式のサイコンを導入する方が増えています。より確実なデータを取りたい方は有線式を、利便性を重視したい方はワイヤレス式を選びましょう。
機能で選ぶ
防水機能
自転車に乗っていると、急な天気の変化でサイコンが雨に濡れてしまう可能性があります。故障を防ぐためにも、防水機能がついているサイコンだと安心です。ただし防水機能は製品によって強度が異なるため、注意が必要です。
防水機能のある製品には『IP』という表記がされており、『IP8』のように数字が大きいほど防水機能が高いことを意味します。完全防水したい方は『IPX8』を選ぶと安心ですが、最低でも『IP4』程度であれば安心して使い続けられるでしょう。
速度計測機能
サイコンには、自転車の速度をリアルタイムで計測できる『速度計測機能』が搭載されています。日々走行速度を計測して自分の成長を感じたい方は、自転車で走った後にその日の最高速度や平均速度を分析できるこの機能がおすすめです。
速度計測機能は制限速度が決められている場所でのスピードの出しすぎを避けることもできますので、初心者・上級者問わずあると嬉しい機能でしょう。
ケイデンス計測機能
『ケイデンス計測機能』とは、自転車のペダルの回転数を計測する機能のことです。
一見上級者向けの機能だと思われがちですが、ペダルの回転数がわかることで自分の体力の向上が簡単に把握できるようになるため、初心者でも導入する方は多いです。はじめは回転数が60だったのが、慣れてくるにしたがい70、80と上がってくれば、自転車に乗るモチベーションも日々高まってくるでしょう。
GPS機能
サイコンにはGPS機能がついている製品もあります。自分が今走行をしている位置を把握するためにも、GPS機能は必須の機能です。
スマートフォンにもGPS機能はついていますが、バッテリーの消費が激しいため、GPSがサイコンに搭載されていると安心です。
GPSを用いるとナビとして使うことはもちろん、走行ルートを記録する用途としても利用できます。走行記録が目に見えてわかるため達成感や自身の成長も感じられ、趣味として楽しむためにも用意しておきたい機能です。
心拍センサー
トレーニング目的で自転車に乗る方は『心拍センサー機能』がついたサイコンも検討しましょう。心拍数は、走行時の強度を数字で把握できるため、持久力も鍛えられダイエットにも応用できます。
初心者の場合は、ペース配分の目安としても活用でき、走行中であっても無理のない範囲での心拍数を意識できます。
地図機能
サイコンには、地図機能がついている製品、アプリで地図をダウンロードする製品、地図機能が使えない製品の3種類があります。
地図機能を使うことで目的地までの時間やスピードが正確にわかる反面、値段は少々高くなりますので注意しておきましょう。
目的に応じて選ぶ
ダイエット
ダイエットを目的に自転車に乗る方は、消費カロリー計測のできるサイコンを中心に検討するのがおすすめです。
自転車に乗っている間、どのくらいのカロリーを消費できたのか把握できれば、日々のカロリー管理が正確に行えますし、ダイエットを続けるモチベーションにもなります。
市民レース
市民レースの出場、好成績を目指す方は、『ケイデンス計測機能』、『心拍センサー』のついているサイコンを選びましょう。
ケイデンスを把握することで、どれくらいのペダル回転数でどれくらいの距離を走れるのかわかるので、レースの完走をサポートしてくれます。
心拍センサーを取り付ければ、持久力を身につけるトレーニングのサポートにも役立ち、レースでの好成績を狙うための準備ができます。
ヒルクライム
ヒルクライムは坂道を登る競技の一つで、平地や下り坂と比べてスピードが出ないため、初心者から上級者まで楽しめるでしょう。
ヒルクライムを中心に楽しみたい方は、『ケイデンス計測機能』などと一緒に、坂道の傾斜も把握できるサイコンを選ぶのがおすすめです。
サイコン (サイクルコンピューター)のその他の機能
サイコンには、上記でご説明した以外にもさまざまな機能がついています。
選ぶポイントになるほど大きな機能ではありませんが、あったら便利ですのでチェックしておきましょう。
バックライト
サイコンの中には、液晶にバックライトがついている製品があります。特に夜や視界の悪い雨の日は、サイコンの液晶にバックライトがついていると画面が確認しやすく便利です。仕事終わりなど、夜に自転車に乗ることが多い方はバックライト機能がついているかどうか、確認しておきましょう。
画面表示のカスタマイズ
サイコンの中には自分が表示したいデータを優先的に表示できるよう、カスタマイズができる製品があります。製品によってカスタマイズの仕方は異なり、高機能製品ほどカスタマイズできる幅が広く、より自分好みにサイコンを利用できます。
煩わしさを取り除き、必要なデータを瞬時に確認したい方は、画面表示のカスタマイズができるかどうかも確認しておきましょう。
スマホとの接続
サイコンの中には、Bluetooth機能がついている製品があり、スマホとのワイヤレス接続も可能です。日々の走行データをスマホでも確認したいという方には外せない機能でしょう。
ただし製品によっては『一回の走行ごとにスマホにデータを送信しないと、朝と夜で分けて走行したデータが一回分のデータとみなされてしまう』などのトラブルもあります。使用方法は事前に確認しておくのがベターです。
耐衝撃性
自転車に乗っていると、思わぬ転倒をはじめ、走行中にサイコンに衝撃を与えることがあります。破損や故障を防ぎたい方は衝撃に強いサイコンを選びましょう。
特に本格的なロードレースをしている方は走行中の衝撃にも耐えられるよう、樹脂素材をはじめ、長く頑丈に使える製品かどうか確認しておくとより安心です。